クワガタ、カブトのオリジナル用品をメインに生体も販売!
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2012年07月25日


↑ 富山県産オオクワガタ(F0) ♂50.2mm H24.7月羽化 A氏作出

お久しぶりです。
約1ヶ月ぶりの更新ですが、最近は諸事情で忙しくなかなかフィールドに行けません。
個人的には山に行っているときが一番落ち着くのですが、
「父、山に行って働かず。」ではおまんまの食い上げです。
よくお客様から「夏はシーズンだから儲かるやろ?」と聞かれますがとんでもない!
とてもじゃないけど虫屋だけで家族を養えるほど甘くはありません。
以前にも書きましたがバイトは必須で、おまけにそのバイトも今が繁忙期でおちおち山にも行けません。
休みは子供とも遊びたいし、家族サービスもしないといけません(あまりしてませんが…)。
一挙両得を兼ねて子供を山の源流に連れて行ったり渋る嫁を無理矢理採集に同行させたりして何とか時間をやりくりしています。
世のお父さんたちは大変ですね…。自身は好きなことをさせてもらっているだけまだ恵まれていると思っています。

さて、話は変わりますがトップの画像を見て下さい。
富山県産オオクワガタ(F0)です。F0ということはつまり幼虫採集のWILD個体です。
ただし幼虫を採集したのは自身ですが作出したのは自身ではありません。
どういうことかというと、自身が採集してビッダーズオークションに出品していたエノキ材を購入されたA氏が(オオクワ以外の虫の)産卵セットに使用し割り出した幼虫を飼育したところ1頭だけオオクワガタが混じっていたとのことでした。
もちろんA氏はオオクワガタは♂のみしか飼育していないので間違ってブリード中に混入した可能性はありません。つまり最初から材に入っていたということになります。

天然材であるがゆえ、雑虫の混入の可能性についてはあらかじめご理解を頂いているとは言え、あまり自慢できることではありませんがA氏もそのことを寛大に受け止めて下さり情報や画像の提供と使用を許可して下さる等、この場を借りてご厚意に感謝します。
自身もその事実を知ったときは嬉しいという感覚が生じたのが正直な気持ちです。
現在、情報誌「昆虫フィールド」の記事中で県内のオオクワガタを調査していて自身ではここ何年も結果が出なかった中で図らずもオオクワガタの幼虫を採取していたとなれば嬉しくないわけがありません。

A氏からも産地の詳細情報を依頼され早速調べようとしたのですが材を購入いただいたのがH22年8月で約2年前でありオークションに出品する際に使用した画像も消去してしまっていたため、どこで採取した材かが判明しません。
その前後の活動記録画像やこの店長日記の内容からある程度は絞り込むことができました。
このことについてはこの先「昆虫フィールド」の記事でも紹介するつもりなのであまりここで書いてしまうとネタが尽きてしまいますがあえてここでお教えしましょう。
実は「富山市」の可能性が高い(少なくとも富山県内なのは100%)ことが分かりました。
まあ、富山市といっても現在では合併でとんでもなく広い範囲ですがそれでも自身のまさにお膝元でとれたかもしれないという事実には胸が高鳴ります。
それ以上のことは調査をして分かり次第また報告いたします。


さて話は変わって最近の活動ですが上記の事情によりライトトラップもできずに一般的なカブトムシやノコギリやヒラタの採集に終始していました。


7月2日にお馴染みの河川敷のポイントに行くとまだ虫は多くなく発生初期のカブトムシの姿がちらほらと見れる程度です。
樹液が出ているクヌギやコナラが少ない当地(クヌギ自体がほとんどない)では河川敷のヤナギで探すのが最も手っ取り早いのですが太平洋側のクヌギ林と比べると数もサイズも圧倒的に劣ります。



この日はヒラタ狙いだったのですがここのポイントも多くのヤナギが伐採されてしまったため細い木ばかりで洞の中に隠れている個体も小型のものばかりです。
↑画像の個体も出して見たら50mm程度しかありませんでした。
他の木も入念に見て回り別の木で見つけた個体を洞から引きずり出そうと掻き出し棒で悪戦苦闘していたら頭部だけがもげてしまったのでいたたまれなくなりその日はそれで終了しました。

日を改めて梅雨も明けた23日に再び同じポイントへ。


さすがに夏本番で下草の勢いもすさまじく完全にヤブ漕ぎ状態です。
木々の枝に張っているクモの巣には丸々と巨大化したジョロウグモが。
顔に付くのだけは勘弁してくれと思いながら進んでいきます。
途中、樹上からマムシが落下してきましたが何とかヤナギを見て回りました。


以外にもヒラタはほとんど見つからず樹液にはカブトが多かったです。
ノコギリもだいぶ発生しており木を蹴って何頭か採集できました。



木を蹴ったら落ちてきたシロスジカミキリ。クワガタ採集には外道扱いですね。
やはり生理的に好きにはなれません…。
暑さのため時間をかけてゆっくり見ることはできませんでしたが各種合わせて20頭以上は採集できたので終了しました。


↑地面になった木いちごの酸っぱい実がひと時の癒しを与えてくれました。

汗だくになって身体の塩分が減少したので魚津までドライブをしてラーメン店「むてっぽう」に行き味噌チャーシュー麺を食べました。


濃い目の味が疲れた身体に染み渡りましたが、さらに喉の渇きを助長する結果を招きました。

さて、わざわざ魚津まで来たのは採集のためではありません。
本命はこれ!




毎年恒例の今が旬の「岩牡蠣」。
今年は氷見ではなく魚津の海の駅に食べに来ました。
1個¥500、¥600、¥700のものがあり¥500のものを3個食べるか¥700のものを2個食べるか悩みましたが店のオバちゃんに聞いたらやはり大粒の牡蠣は違うと言われ¥700のものを2個頼みました。
発泡スチロールの皿と比べたら貝の大きさが分かると思いますが一粒でも食べ応え、濃い旨み共に絶品でした。
やはり夏はこれですね。



食べた後に近くの海岸から見た生地方面の海岸線。
このアングルは春に蜃気楼が発生したときにTV等で中継されるお馴染みの景色です。
上の画像は蜃気楼は発生していない普通の景色です。蜃気楼が出たときは画像中の対岸の景色が明らかに変化するので判別できます。


最後になりましたが、この仕事をしていると特に夏場は話題性からメディアに取り上げられたり出演することも多くあるのですが、先日の17日には地元の「富山シティFM」の番組に出演させていただきました。
25分間くらいでしたが店から生中継で紹介していただきました。
この場を借りてお礼申し上げます。
また機会があったらよろしくお願いします。基本的に声をかけていただければメディアへの露出は歓迎いたします。
2012年06月27日






↑ 撮影地;富山県富山市西中野町 日時;2012.6.6 10時52分(上)、12時35分(下)撮影 カメラ;OLYMPUS E-510 レンズ;OLYMPUS ED 40~150mm(F4~5.6)/150mm焦点(35mm換算で300mm) F5.6 マニュアル撮影(f8 1/1000秒) マニュアルフォーカス ISO100 ND100000フィルター使用 トリミング


前回のUPから1ヶ月近くが経過してしまい、すでにタイムリーな話題ではなくなってしまいましたが6月6日の金星の太陽面通過です。
レアという点では前回の金環日食よりも珍しい現象ですが、やはりスケールが小さいせいか注目度も日食ほどではなかったようです。
自身も観察というよりはいかに写真を撮るかということに専念しました。
当日は天気がすっきりとせず雲の合間からチャンスを伺う展開でしたがそれでもきれいに見ることはできました。
ただ、いかんせん対象が小さいので自身の撮影機器では満足できるほどの画像を得ることは難しかったです。
それでも編集で太陽面を通過する金星と黒点の比較が出来るくらいに撮れたのでまあ良しとしましょう。

さて、日記のUPはサボっていましたがフィールドワークは活発に行っていました。
5月末から6月初旬は最後となる春の山菜採りに利賀に行ってました。
山の春は里よりも進行が早いのでタイミングを数日外しただけで採り頃を逃してしまいます。



↑この時期のブナ林は新緑に覆われ最も生き生きとする時期です。
当初、利賀には材割りと材探しに行く予定でした。ついでに前回少し早かった独活(ウド)が採れればいいかな、というくらいの感じで向かいました。
ポイント付近に到着すると、



さすがに標高が高いだけに2番芽ではありますがまだ採り頃のタラの芽が残っています。周りを探すと大きなタラの木がたくさんあります。新たなポイントを見つけてしまいました。せっかく残っている芽を採らないのももったいないので予定外ですが採集しました。
採り終えて独活のポイントへ行くと、




まさにベストタイミング!野太い独活が群生しています。早速1本を生でかじりながら採らせていただきました。やはり山の独活は格別です。
一通り採って周りを見ていると、



おやおや、ワラビとススタケ(ネマガリタケ)があるじゃありませんか。
目に入った以上採らなければなりませんとばかりにこちらも採集。
いつの間にか材割りの予定を忘れていました…。
午前中しか時間がないので山菜はこの辺にして目当てのブナ林へ行くことに。
また山菜が目に入らないようによそ見をせずに向かいます。
車を止めていざ林の中へ入ったところで再び採り頃のコシアブラが…。


あえて見てない振りをして前進したのですが「採って」と言わんばかりに目の前に現われます。もうコシアブラしか見えません…。
結局欲に勝てずにコシアブラ採集。

採り終わった頃には残り時間も少なくなっていましたがこのまま帰るわけにも行かないので材の姿を見るだけでもと、ブナの倒木を目指しました。
とりあえず少し材割りしたのですが思ったほど幼虫が入っておらず2頭ほど採取して止めました。
その倒木の場所から少し斜面を上がって見るとその元の根株がありました。


いい感じで腐朽しています。少し堅めでまさにオオクワ系にはベストな産卵材になりそうです。さすがに手ノコで切っている時間も労力もないので次回まで取り置きすることにしました。
時間もなくなり(店の開店時間に完全に遅刻)あわてて撤収。
↓本日の収穫(コンビニ袋に4袋分)。



話は変わって、オオクワの調査ですが今期は昨年よりも早くライトトラップを行うことにしました。昨年同様S氏の協力のもと6月だけで今のところ3回行いました。






上から順に13日、18日、23日の様子です。
さすがにいささか時期尚早だったせいか結果はコクワとミヤマがわずかに採れただけでした。
特に23日は気温が低く調査の最中で気温は13℃近くまで低下。これではオオクワガタは望めません。早々に撤収しましたが星が綺麗でした。↓


白鳥座付近をバルブ開放で20秒露光撮影。
肉眼では天の川がはっきり見えていましたが写真ではなかなか綺麗に撮れません。
星を撮影するときはやはり赤道儀とモータードライブが欲しいところです。

手を換え場所を換え調査を行ってもオオクワガタの姿は拝めず…。
今期は自身、S氏共に仕事の都合でライトトラップは昨年のような頻度ではできそうにないのでその分樹液採集をがんばるつもりです。

そんなわけでオオクワガタではありませんが今月中旬に県内の某河川敷にヒラタクワガタの樹液採集に行ってきました。
例年確実に採れるポイントなのですが行って見るとあったはずのヤナギ林が伐採され無くなっています。洪水時の流木対策なのかは知りませんが、他の水系にしても全て伐採して公園やグラウンドを整備して美化したと言いながら自然環境の保護や保全を訴えるのはいささか疑問に思います。
例えば愛知、岐阜にまたがる木曽三川公園のように自然を残したまま整備することはできないんでしょうかね?
一人の虫屋の戯言なんか聞いてもらえるはずも無く、仕方なくわずかに残ったヤナギ林を見て回りました。


ボクトウガによる洞や樹液がまだ少ないせいかヒラタはわずかでしたがカナブンはすでに多く発生していました。



↑頭上の幹のクワガタを採ろうとして木に登ったら目の前にスズメバチがこんにちわ!
アドレナリンが体中を駆け巡りました。
結局、掻き出し棒を忘れたので採れなかったこともあり小型のヒラタが数頭採れただけでした。
最近は60mmオーバーの個体も激減しています。

日は変わって春にヒラタケとヒラタの幼虫を材割りした市内のエノキポイントへ行って来ました。
すると、以前にも根元に発生したコフキサルノコシカケや霊芝(マンネンタケ)を紹介したこともあるエノキの立ち枯れが春の嵐の暴風で折れていました。↓


本体の根元には多くの食痕が入っているのでいずれ時期を見て倒さなければいけないと思っていたのですがその前に上半分が折れてしまいました。
早速落ちている幹を探して裁断してみると、


すばらしい朽ち具合です!
残念ながら地面に接地していたのでアリが巣食っていたのと雑虫(クワガタ)の食痕が入っていたので全てが使える状態ではありませんでしたが部分的には質は今期最高クラスの状態でした。
この材はその後2回に分けて採取してきました。



↑根元のコフキサルノコシカケが胞子を飛ばして名前の通り茶色のコフキ状態でした。
一般的なキノコは傘の裏(下)側から胞子を飛ばしますがこのキノコは上面から胞子を飛ばします。写真では分かりませんが茶色の胞子が煙のように微風に舞い上がっていました。



↑同じエノキの根元ですが何か分かりますか?
霊芝(レイシ、マンネンタケ)の幼菌です。
昨年この木に発生していたのを偶然見つけましたが今年も発生しました。
霊芝は単年生なので成菌になるとすぐに雑虫食害や雨のせいでボロボロに腐ってしまうので時機を見て採取しないといけません。
レアでデリケートなキノコなので無事生長することを願います。



↑この日は別のエノキの倒木の根部で材割りも行い首尾よく20頭ほどのヒラタと(ほとんどが)ノコギリの幼虫を採集することが出来ました。

気を良くしてこの後別の山系のポイントに2年ぶりに行って来ました。
ずっと以前から見つけていたケンポナシの立ち枯れがこちらも折れていました。


↑画像の3本全てが立ち枯れです。ケンポナシは最近オークションの出品でも人気が高くなってきたレアな産卵材です。径は胸の高さで60cmくらい樹齢で70~80年くらいの大木です。
折れた部分の木っ端を試しに持ち帰って裁断してみると色虫にはやや堅めですがオオクワ系にはうってつけの朽ち具合です。
今後の楽しみができました。

話は全く変わりますが先日店内で逃げ出した商品のスマトラヒラタの♂90mmが見つかりました。↓


なぜか分かりませんが流しの排水口に入っていました。
以前逃げ出したヘラクレスの♂がゴミ箱の中から見つかったことはありますが流しは初めてです。
虫を飼育しているブリーダーなら経験があると思いますが逃げ出したときに部屋の中にエサのゼリーを置いてトラップをかける方が多くいます。
そのような時はエサではなく産卵木(なるべく大きいもの)を置いてみて下さい。
エサを置くよりも高い確率で寄って来るはずですので覚えておいて下さい。
2012年05月22日




↑ 撮影地;長野県諏訪郡原村八ヶ岳自然文化園 日時;2012.5.21 7時34分37秒撮影 カメラ;OLYMPUS E-510 レンズ;OLYMPUS ED 40~150mm(F4~5.6)/150mm焦点(35mm換算で300mm) F5.6 マニュアル撮影(F5.6 1/125秒) マニュアルフォーカス ISO200 ND100000フィルター使用 トリミング


予告通り金環日食の観測に行ってきました。
当地富山は金環帯から外れているため長野県諏訪郡原村の八ヶ岳自然文化園という所まで行って来ました。
当日は心配だった天気も問題なく始めから終わりまで太陽に雲が掛かることもありませんでした。

この場所を選んだのはネットで調べていたところここの園内にある科学館前にて観測会を行うという情報があったためです。当初は北軽井沢に行く予定だったのですが現地に着くのは夜中の予定だったので夜が明けてみたら太陽の方角に高い山等邪魔になるものがあった場合良い場所を探している時間的余裕がないため確実に撮影できる場所をあらかじめ確保する必要がありました。
幸い観測会を行うというこの園に電話で問い合わせたところもちろん撮影できる場所は十分にあるということでしたし何より有知識者たちが行う会なので安心感もあるのでここに決めました。

ただ言い方は悪いですが辺ぴな高原の観測会なら来ても地元の人が数人来てるくらいだろうと思っていたのですが、当日夜中の3時過ぎに現地に着いてみてビックリ!
駐車場にはすでに多くの車が!そして車の横には各自の観測機器がすでにセッティング済みで夜明けを待つだけの状態になっています。どうも観測会の会場ではなく駐車場で多くの方が撮影するようです。
みんな気合の入り方が一段も二段も上です…。

とりあえず真っ暗で街灯もなく周りの景観も分からない上に前日も寝不足のところを徹夜で運転してきたので1時間余り仮眠することに。
5時に起きるとすでに周りでは準備を始めている人がちらほら。
負けじとこちらも準備を始めます。なんせカメラ以外の撮影用の機器は買ったはいいけど予行練習をする暇がなくこの時まで触ってもいません。
一抹の不安を感じながらも無事セッティング完了。
ただ、なんのせ寒いです。標高の高い高原だけあって野外の気温は6℃台まで下がっています。上着を用意してきて正解でした。
6時になって日食開始まであと19分になったところで車中でお休み中の嫁と子供を起こします。

さて、いよいよかと思って改めて周りを見回すと、


車の多さにビックリ!さすがに富山からは自分たちだけでしたが東京や名古屋等、県外ナンバーが多くいます。



↑ 観測会の会場もかなりの人数が集まっています。

もっと静かな雰囲気で行われるかと思っていたのですが予想外ににぎやかで気持ちもワクワクしてきます。日食なんて全くわからない子供はとりあえず走り回って喜んでます…。日食グラスをかけさせようとしたら気に入らないらしくブン投げていました。観測する気はないようです…。

今回の目的は金環日食を見ることと連続写真を撮ることです。
6:19:21の開始から9:00:41終了まで約3時間弱、きっちり5分おきに撮影して後から1枚に合成する予定なのでカメラの場所から動けません。
はしゃぐ子供は嫁に任せていよいよ撮影開始です。
ちなみにカメラの設定は全てマニュアルなので明るさ等、写り方が不安でしたが始まる前に練習したところ問題なさそうです。唯一ピントだけは広角レンズで被写体が小さくしか確認できないので自信がありません。

順調に撮影が進みだいぶ太陽も欠けた所で撮影した画像がおかしいことに気づきました。太陽は欠けているのに撮影した太陽は丸いままです。
改めて液晶のライブビューで太陽を拡大して確認して見ると全くピントが合っていません。
完全に失敗です……。



↑ 失敗した画像を合成したもの。太陽が欠けていってません。
これは太陽が欠けたから分かったことで日食撮影の経験がないと仮に事前に予行練習していても通常の太陽なら分からなかったと思います。
あきらめてその時点からやり直します。



↑ 撮影地;長野県諏訪郡原村八ヶ岳自然文化園 日時;2012.5.21 7時13分38秒~7時32分38秒まで約5分おきに撮影 カメラ;OLYMPUS E-510 レンズ;OLYMPUS ED 14~42mm(F3.5~5.6)/24mm焦点(35mm換算で48mm) F5.6 マニュアル撮影(F5.6 1/125秒) マニュアルフォーカス ISO200 ND100000フィルター使用 撮影後に編集ソフトで合成、トリミング

上は途中から改めて撮り始めた画像を連続合成したもの。
まあ、なんとか見れるくらいにはなったので良しとしましょう。
こうなった以上、連続撮影は金環時までにして金環時のアップ画像とその他の画像を撮ることに変更です。



撮影日時;2012.5.21 7時16分43秒 カメラ;PENTAX Optio WG-1 GPS AF デジタルズーム使用 25.0mm(35mm換算で140.0mm) Pモード撮影(F5.5 1/8秒) ISO100 露出補正-2.0EV 市販の日食グラス使用

↑ 通常持ち歩いているアウトドア用のコンデジで撮影しました。マニュアルモードがないので設定に試行錯誤したのとオートフォーカスだとなかなかピントが合ってくれないので何枚も撮らないといけないのですが意外と綺麗に撮れました。シャッタースピードが遅いので手ブレするのが難点ですがこれだけ綺麗に撮れるならコンデジ用の三脚も用意するべきでした。専用のフィルターではなく日食グラスを使用したので色彩も上手く表現できました。簡易な装備でも専用の機材にはない写真が撮れるものです。

さて、いよいよ金環日食、メインイベントの時間が近づきました。
周りを見回すとやや暗くなったのがはっきり分かります。またこの頃から周辺の鳥の鳴き方が変わりました。夕方だと思ったのでしょうか?面白い現象でした。
この場所での金環食の時間帯は7:32:14~7:35:34の3分強です。
まずはこの眼で金環になる瞬間を拝みます。
観測会の会場では10秒前からカウントダウンが始まりました。
「ゼロ!」の掛け声から数秒遅れてリングになったのが確認できました。皆既日食と違い、ダイヤモンドリングやコロナが見えないので意外とあいまいな金環食の始まり方です。会場ではいっせいに拍手が起きています。
こっちはそんな余裕はありません。少し待ってリングがはっきりしてから連続写真用の画像を撮影します。
すかさずレンズを望遠ズームに交換します。今回は持っているズームレンズでは焦点距離が足りないため大きく撮れないので望遠を使う予定はなかったのですがこんなことならやはりきちんと望遠レンズを準備するべきでした。
まあ、それでも後からトリミングすれば何とかなるだろうと思い撮影したのがトップに載せた画像です。マニアに比べたら稚拙な装備ですが結構それなりに撮れていませんか?



↑ 撮影時間は7:34:55でトップの画像から約20秒経過しています。金環食の終わりに近づいたのとシャッタースピードを先ほどの半分である1/250秒にしたことで白飛びが抑えられ太陽の右下に月面の凸凹による影がわずかに確認できます。
もう少し長焦点の望遠レンズであと20秒後くらいに撮れば「ベイリービーズ」といってリングの光が途切れ途切れのビーズ状になる現象が撮影できたかもしれません。
ただその時はそんなことを確認する暇もなく次はビデオで家族の撮影です。
子供は全くもって興味はないらしく太陽を見ようとしません。裸眼で太陽を見るのが心配だったのですがおそらく観測の間、一度として太陽を見ることはなかったと思います…。
ビデオでも日食グラスで太陽を撮ろうとしたのですがさすがに動画では手ブレが激しいので上手く撮ることはできませんでした。
そうこうしているうちに3分間はあっという間に経ち金環食は終了し再び部分食へと進んでいきました。
ところで金環食中は皆既日食ほど暗くはないものの明らかに光量が減り暗くなったのを実感できただけでなく急に気温が下がったのを実感できました。もともと高原地帯で太陽光以外熱源になるような人工物(熱を放射するアスファルト等)が少ないことも関係しているのでしょう。感覚的に変化がわかると日食というものが実感として湧いてきます。

会場では再び拍手が鳴っています。気の早い人間は金環食終了と同時に片づけを始め撤収する車もいます。
自身も連続撮影に失敗したため後半は撮る気がなくなり5分おきの撮影も中止しました。
残りの時間は他の観察を行いました。



↑は木漏れ日の様子です。ピンホール現象のおかげで光も欠けた太陽の形になっています。



↑ 会場に行くと様々な望遠鏡や観測機器が置いてありました。その一つが上のミラーボールです。反射した一つ一つの光がやはり欠けた太陽の形になっています。



↑ さらにピンホール現象を利用したボードで記念撮影です。文字が欠けた太陽の形で構成されています。よく考えたもんですね。手作りごくろうさまです。

会場をうろうろするうちに大半の人たちが撤収してしまいました。
自身も一通りの行程を終えたのでせっかくだから園内を散策してきました。
八ヶ岳の麓に位置しており白樺の林が高原の雰囲気をかもし出しています。↓


園内にはフィールドアスレチックもあり家族連れでの来園も楽しいでしょう。
散策していても倒木や朽ち木、山菜に目が行ってしまうのはクセなんでしょうね。
ところどころに良さげな朽ち木が倒れていますが園内は草木採取が禁止なのでながめるだけにしました。一応常に手ノコと手オノは携行しているんですけどね…。

一通り園内を散策したところで我々も撤収することにしました。
素敵な天体ショーが観測できてありがとうございました。
さて、園を出てあてもなく付近をドライブしているとさすがに高原だけあって見晴らしの良い場所があちらこちらに。


↑は八ヶ岳が展望できる開けた草原です。
ここで景色を絡めて日食の連続撮影をすればいい写真が撮れただろうなと思うと、こっちで日食を観測すれば良かったと少し残念に思いましたがこの場所を見つけるには少なくとも前日の昼間に前乗りする必要があるので仕方がありません。
やはりここで観測していたのであろう2組の車がいました。

行くところもなく山梨県に入り小淵沢辺りでお決まりの手打ち蕎麦を食しました。
ご当地の特産蕎麦を食べるのは蕎麦好きとしては忘れるわけにいきません。
小淵沢まで来たらもう少し足を伸ばせばオオクワの産地です。
もう10年近く訪れていません。行っては見たいものの嫁の目が怖いのと自身も徹夜で体力がないのであきらめました。



↑ 帰りに寄った諏訪湖SAから見た諏訪湖。綺麗ですね。
最近のSAは充実した施設が多くなりましたがここも例外ではなく綺麗なSAで日帰り温泉まで併設してありました。
自身はこの後、ここではなく帰途に平湯温泉の「平湯の森」で日帰り温泉に入りました。
ここは年に数回は必ず訪れているお勧めのお湯です。露天風呂もたくさんあり女性にも受けがいいので家族旅行には最高ですよ。近くに穂高や上高地等の観光地もあるので行ったことがない人はぜひ行って見てください。

今回は全くクワガタとは関係ない主旨でしたが、あくまでも日記ということでご容赦ください。
次回からはクワガタ関連に戻ると思います。
2012年05月16日






2012.4.16.AM6:00頃富山市内にて撮影。

「幻日」という現象です。
深夜からのバイト帰りで自宅に戻る途中で偶然見ることができました。
東の空に昇った太陽の両側に幻の太陽が確認できます。といっても本当の太陽ほど明るいわけではありませんがそれぞれがレインボー(太陽側が赤色)に分光して見えるのが3枚目の画像で分かると思います。
特定の気象条件が揃った夜明けもしくは夕方に現れます。
太陽の両側(太陽からの角度がそれぞれ22度)に現れるのは稀で今回はさらに幻日環の一部と上部タンジェントアーク、内暈がセットで見れました。幻日自体は年間に数回くらいはあるらしいのですが、これだけのものになると毎日意識して太陽を見ていない限り通常の生活を送っている人なら数年もしくは数十年に一度見れれば良い方でしょう。
自身もこれだけはっきり確認できたのは初めてです。
一気象マニア、天文ファンとしては嬉しい出来事でした。

珍しい気象現象といえば今月は各地で竜巻や雹の被害が相次ぎました。
その数日前の5月3日には上空の寒気の影響で当地富山でも激しい雷雨となりました。
その雨上がり撮ったのが↓です。




見事な虹です。
まあ虹自体はさほど珍しくなく先月も撮影しました。頻繁に虹が出るというのは天候が不順でシビアウェザーが起きやすいということの表れでもあります。
ただ今回の虹はまた特別はっきりしていてスペクトルが見事でした。
本体の虹の外側に薄く2重に虹が現れるのを見たことをある方は多いと思いますが(画像ではわかりませんがこの時も2重に出ていました。)今回の虹は光の屈折率がかなり強かったのか本体のすぐ内側に重なるように薄く見えていました(2枚目画像)。これも自身、直接見たのは初めてでしたのでラッキーでした。

さあ、そして来週21日は全国各地で金環日食(部分日食)が観測できます。
天文ファンとしては見過ごすわけには行かないものの当地富山は残念ながら金環帯から北に外れていますので嫁と子供を連れて県外(たぶん長野県)あたりに観測に行く予定です。首尾よく見ることができたらまた日記で報告します。


さて、話を通常に戻しましょう。
前回の更新以降も精力的に山には行っていました。ただバイト明けにほぼ徹夜で行くために体力的には限界に近く行っても長時間動くこともできず帰ってきても日記にUPする気力もない状態でした。
山に行っていたのは昆虫フィールドの記事のオオクワの調査のためでしたが実際は半分以上が山菜取りになりました…。
先ほど紹介した「幻日」が見れた4月16日は何か良いことがありそうな気がしたのでそのまま山に直行。


しかし目的地はまだ残雪で通行は不可…。
まだ山菜には早いかなと思いながらも徒歩で山に向かいます。



コシアブラはまだ堅い芽の状態です。



偶然シイタケが生えた倒木を発見。誰かが駒菌を打ち込んだのか天然なのか分かりませんが誰かに管理されているような状態ではなかったのでありがたく頂戴しました。



この日は暑いくらいだったので用水の横でシマヘビが日向ぼっこをしていました。ヘビを見たということはさらに縁起がよさそうだと思いポイントを変更、材割りでオオクワの幼虫を探すことに。



崖際の危なっかしい場所で良さげな切り株を発見!割って見ると早速幼虫が。
見た感じ期待できる幼虫だったのでまずはデジカメで撮影して(右上画像)その後取り出そうとしたら手が滑って幼虫は崖の下に…。
全然縁起が良くない…と思い即行で材割りは中止。再び山菜採りに。
付近でタラノメを探すもまだ芽が開いていないものが多く採れたのはわずかだけ。
中途半端な量を持ち帰っても困るだけなのでポイントを変更し秘蔵のタラノメポイントへ。


↑夕日に映えるタラノメ。
こちらのポイントはちょうど採り頃ですでに半数は地元の住民に採られていました。それでも十分に収穫できたので半分は友人のお裾分け用にしました。


↑タラノメを収穫した後に近くで見つけた切り株。サルノコシカケが付いており朽ち具合が気になりましたが体力の限界で撤収。
↓本日の収穫(これの倍ありましたが半分は友人に分けました)。



翌週はいよいよ山菜の旬でしたが、まずは先週タラノメポイントで見つけたサルノコシカケが付いていた材を確認に行きました。


切り株ではなくて折れた樹幹の方を見るとこの時期なのにヒラタケが生えており立派なコフキサルノコシカケも付いています。
樹種を確認するとアカメガシワです。期待しながら手ノコで40cmくらいの径を裁断すると、


!!極上の朽ち具合です。材のコレクターには垂涎ものの腐朽材です。自身は商材として多く扱っていますがこれだけの優良材は年間数本レベルです。
数ピースをカットして運んだら疲れて倒れそうだったのでこの日はそれだけにして後は本腰を入れて山菜探しのつもりが雨が本降りになって来ました。
あきらめようと思ったのですが絶対に採り逃すことのできない山菜があります。
それは昨年も書きましたがハリギリです。
当地では希少で自身の見つけた数本で採り逃すと他で探すのは困難です。

ハリギリのためだけにポイントを移動して合羽を着て高枝切りバサミを持っていざポイントへ!
…あったはずの場所に木がありません。行ったり来たりしましたが見当たりません。
おかしいと思いよく探すと折れて枯れたと思われる残骸が見つかりました。
がく然としながら近くのもう一つのポイントへ祈るような気持ちで向かうと、


あった!!それもまさにちょうど採り頃です。
3~4本の若木ですが一食分は収穫できました。
天ぷらにするとタラノメとコシアブラの中間のような味は絶品です。山菜フリークとして当地でハリギリを採れることは自慢のタネになります。
この日は天候が悪いのでそこで終了しましたが翌週のゴールデンウィークには山も山菜の採集者もピークを迎えます。
こっちとら材割りでクワガタの幼虫を探しているというのに山菜を採っているのだと思われ周りに何人も採集者が集まってきます。
はがやしくなってこっちも材割りそっちのけでムキになって山菜採りへスイッチします。






コゴミ、コシアブラ、ゼンマイ、ワラビ、ウド、タケノコ、全て大量にこの日採集できました。
いっぺんに採れるのは嬉しい反面、楽しみは半減します。
本来なら毎週一種類ずつ食べることが出来ればゆっくり楽しめるのですが、今年のように雪解けが遅いと一気に出て一瞬で終わってしまいます。
おそらく一週間後にはここのポイントはもう旬が過ぎていることでしょう。

ゴールデンウィーク明けにも再び訪れましたがその時は山菜採りではなく材割りがメインでした。オオクワの調査につきましては昆虫フィールドの79号に執筆していますのでここでは割愛いたします。

さて5月も中旬になるとホームグラウンドである利賀の山にも入れるようになります。
先月、山葵採りに行ったときは残雪で入山不可でしたが先日は日陰に雪渓は残るものの山は春の装いでした。


↑新緑のブナ林の緑の木漏れ日を見ると毎年のことながら癒されます。近くにこのような場所があることをつくづく幸せに感じます。


↑汗ばむくらいの日差しを受けながら雪渓の上を歩いてマイナスイオンを身体で受けると疲れも忘れる感覚です(実際はクタクタですが…)。


↑ヤナギの花とタラノメ。
春が訪れたばかりの山は山菜もまだ旬には早くタラノキもまだ堅いつぼみがほとんどです。


目当てだった野太い山独活(ウド)もまだ芽が顔を出したばかりでした。1~2週間来るのが早かったようです。ブナの森は何回来ても飽きないので山菜が採れなくてもがっかりすることもありません。また来週来ればいいだけです。

標高を調節してコシアブラだけ採集した後、久しぶりにブナ帯で材割りをしました。


↑半分以上腐葉土に埋まったブナの倒木。水分がやや多いのでオオクワの可能性は低いもののミヤマと思われる複数の2齢幼虫(↓画像)とアカアシの新成虫が出てきました。


近くにはオオクワに適した立ち枯れや倒木も多くあるのですがオオクワの幼虫は未だに見つかりませんね…。
あきらめずにこれからも探していきます。
2012年04月24日


↑4月16日富山市内のサクラ。
一気に春が駆け足でやってきました。
この日記を書いている今日現在、サクラはすでに散っています。
春が遅いときはのんびりしているとあっという間に過ぎ去っていきます。

というわけで春を求めてあちこちフィールドに出かけて日記のネタは取り溜めてあるのですがUPが春のスピードに追いつかないためとりあえず時系列的に過去の分から書いていきます。
サクラが咲き出す直前の今月9日には再びオオクワポイントへ行ってきました。
前回から1週間しか経っていないのでまだ無理かな~?と思いながらも着いてみると案の定、林道は雪の下でした…。
まあ想定内でしたので前回よりさらに範囲を広げて周辺の山を散策することに。


材割りを目的に対象となる材を探して行くと杉林と混生した雑木林が所々に広がっています。
目に入るコナラの木は大半がカシナガの食害で立ち枯れとなっておりシハイタケがビッシリ付いているものも多く大雪や強風の影響で折れたり倒れたりした倒木が残雪の上に何本もあります。
しかし、倒木にしろ立ち枯れにしろ試しに割って見ても幼虫の食痕は皆無です。かと言って産卵材として持ち帰るほど優良な朽ち木もごくわずかにある程度で収穫はほとんどありません。
見た目には良さげな環境ですが思ったほどクワガタの利用は少なそうです。他のクワガタが見つからないということはオオクワにしても例外ではなく期待薄でしょう。



↑コナラの樹皮についたクマの爪跡。秋にドングリを採るために登ろうとしたのでしょうか、もうクマも冬眠から目覚めて活動を始めています。

さしあたって割るような材も見つからないので場所を変えることにしました。
次は斜面の中腹に流れる用水沿いの林道です。ここは通常、一般車両が通るような道ではなく残雪も多いため歩いて探します。
歩き始めてほどなく残雪から顔を出した倒木を見つけました。↓



雪から出ている部分を割り始めると食痕が現れました。クワガタの利用はあるようです。
根部なので大部分は生に近い状態で堅いですが割っていくと


↑幼虫です。♀の3齢にしては良いサイズですがおそらくミヤマでしょう。
さらに割っていくと、


今度はミヤマの♀の新成虫が出てきました。やはりさっきの幼虫もミヤマでしょう。
それ以上は食痕があっても堅くて割り進めないので雪が解けて材全体が現われてから再度割って見ます。ちなみに樹種はアオハダでした。

その後林道を進むも残雪が深く、またほとんど杉林のような環境でしたので途中であきらめて残雪が解けて顔を出しているフキノトウを採取しました。


同じ標高でも平地ではもう花が咲いてしまっていますが、さすがに山影ではまだつぼみのものも多くあります。
フキノトウを採っていると今年も春が来たことを実感します。
店の中でカレンダーを見ているだけでは季節の進行がわかりませんが実際フィールドに出て山菜の状況を見ることによってどの程度春が進んでいるのか明確にわかります。

フキノトウを採って満足したところで引きかえしましたが、まだ時間があるので帰途に以前自身で発見した別のオオクワポイントに寄って見ました。
こちらも残雪がある林道はまだ一般車両は走れず引きかえしたタイヤの跡がありましたがアウトドア車種の四駆の本領発揮で無理矢理進入していきました。
ポイント近くまで行ったところで杉の倒木が道をふさいでいてそれ以上は通行不可に…。
徒歩にてポイントに向かうと、


クマの足跡です。奥から手前に歩いてきてます。日にちが経っている足跡なのでもう活動を始めているのでしょう。
残雪があるうちは視界も開けていてクマの姿も見つけやすいのですが、地面が表れて下草が伸び始めたらクマ除けの鈴は必携です。

オオクワポイントに着いたものの改めて割るような材も見当たらず仕方ないのでフキノトウをさらに採取して撤収しました。
フキノトウはコンビニ袋に山盛りになったので半分は友人にお裾分けしました。
自身も帰宅後、早速嫁に頼んで天ぷらで食しました。やっぱり初物は美味です。
ただフキノトウはあまり多くを食べれるものでもないので余りはフキノトウ味噌にしてさらに余ったので試しにモツの炒め物に和えてみたのですがフキノトウの味が強いものの意外とマッチしていて自分的には嫌いではありませんでした。
気が向いたら試して見てください。



フキノトウを採ったら次は順番的には山ワサビの時期です。
山ワサビは一般には葉ワサビ(センナ)を楽しむようですが自身が採りに行っている利賀の山ワサビは天然物とは思えないくらい根が大きく利用価値が高いため雪解け間近に花が咲いて辛味が落ちる前に採取します。
というわけで13日は一路利賀へ、


↑左が13日の様子。右は昨年同月4日の様子。
今年は大雪だったので例年より遅らせての訪問だったのですが、山の積雪は昨年と変わらなかった様で昨年より遅くなった分、雪解けも進んでいました。

早速ワサビのポイントに着くとワサビの生えている斜面辺りはほぼ雪は解けています。
昨年は残雪で斜面沿いにアプローチできないために対岸から川を渡って行ったのですが、今年は逆に雪解けのせいで川の水量が多く渡れないので残雪の斜面を川に落ちそうになりながら辿り着きました。




今年も清らかな雪解けの湧水の中に群生の姿を見ることができました。
心なしか毎年少しずつ少なくなっているような気がするので自身は必要な分だけしか採らないようにしています。


↑フキノトウの花と一緒に生えるワサビの株。いかにも山の春といった光景です。



ここのワサビは一株が大きく一株だけで↑の画像の量があります。ワサビ本体である根は一株で15~20本も付いており、画像中の大きいものは20cm以上あります。
天然物でこれだけの大きさはまさに全国的にも誇れる自慢のワサビです。
この一株でワサビの醤油漬けが450mlの山菜ビンで4~5本分できます。
今年から根、茎だけの醤油漬け以外に葉ワサビ(センナ)も一夜漬けにして楽しむことにしました(一般にはむしろセンナがメインらしいです。)。
また、友人のお裾分け用にセンナだけ(根は来年のために残します)切って一株分頂きました。
ワサビはポイントさえ知っていれば採取は10分で終了します。採るのは楽ですが醤油漬けにする作業は嫁ではなく自分の仕事なので3時間ほど掛かります。
まあ、それも含めてワサビ採りとして楽しみましょう。

ワサビ採取はすぐに終わって時間もあるのでここまで来てワサビだけで帰るのももったいないので何かないかと周辺を散策しますが雪深い山はせいぜいフキノトウがある程度です。
しょうがなく雪のないところまで下山してノビルでも探そうかと思いましたが場所が悪いのか見つからず、あきらめて昨年と同じ場所でアサツキを採ることにしました。
ノビルもアサツキもたいして変わりはないのでどっちかが採れればOKです。


ちょうど採り頃のアサツキです。ワサビ採りのついでにアサツキを採るというコースは自身ではほぼ定番のようなものです。


アサツキこそそんなに大量に食べれるものではなく薬味や添え物に使う程度なので一握りくらい採れば十分です。
袋に入れるとネギのような春の香りが心地良いです(自分で採ったからで他人には単にネギ臭いだけです)。
帰って早速その日の晩に食しました。


↑ホタルイカとアサツキの酢味噌和えです。
採れたての旬のホタルイカと一緒に食べられるのはまさに富山ならではのご当地メニューです。フランチャイズの居酒屋ではまず食べられないでしょう。
ビールを飲みながら食べたら最高だと思うのはやはりオヤジになった証拠でしょうか…?
2012年04月03日


4月1日、雪混じりの嵐の後に現れた虹。


春の嵐です。
この日記を書いている3日は未明から暴風となり富山県内の所によっては最大瞬間風速が40m近い突風が吹き荒れてます。
開店時に店に来たら見事に置き看板が倒れていました。だいたい30mくらいの突風が吹くとこの看板は倒れます。過去にも何回も倒れてだいぶガタが来てます…。

富山は毎年3~5月には春の嵐となる南寄りの強風であるフェーンが起きます。
気温が上がり湿度が下がるため過去にはフェーン時に大火が起きたこともしばしばあります。今日も店の前の通りを何回も消防車や救急車が走っていきました。火事には十分気をつけたいものです。
今日は日本海側だけでなく全国的に荒れ模様になっていて、意外に思われる方もいるかと思いますが年間を通じて月の平均風速が最大になるのは4月という地域が結構あります。当地富山もそうです。

フェーンが起きるようになると山の雪解けも一気に進みます。
3月中は月曜日に天気が崩れることが多く寒の戻り等で雪が降ったりでほとんどフィールドに出かけられませんでした。
例年よりもだいぶ遅れを取っているので2日(月)は満を持してオオクワポイントに材割りに出かけました。
プライベートの用事で昼前からの行動になりましたが今年初の訪問なので様子見には時間的には十分です。
まずは昨年末に手オノを落としたポイントに行ってあわよくば見つけて回収しようと思い現場近くに行くと、



部落の民家を過ぎたところで林道は除雪が入っておらず通行不可に…。
やはり甘かったか…。
これであきらめては無駄足になるので、とりあえず車を置いて歩きで行ける範囲を見てみることに。



ポイント周辺の林内はまだまだ残雪が多く深いところでは1mを超えており雪の上を歩いている状態です。新雪ではないのでゆっくり歩けば足が埋まることはないのですが、これでは倒木の材割りはまず無理です。
久しぶりに山に来たのと前日までインフルエンザかと思われる熱があった病み上がりでちょっと歩いただけで息が切れます。こんなに体力が無かったかと自信を失くす程で雪をどかしてまで材割りする気力が湧いてきません。
これからシーズンに向けて身体を慣らしていかないとダメですね。



↑ 雪の上を歩いていると大量のカモシカのフンがありました。ここはカモシカのトイレだったようです。決まったところにフンをするという習性も面白いですね。




広葉樹に混じって生えている松の立ち枯れに発生したツガサルノコシカケ。材の赤枯れを起こします。




こちらはナラの立ち枯れに生えたヒラタケ。残念ながら老菌なので食には不適です。それでもこの時期にまだヒラタケを見ることができるということは今年の雪の多さを物語っています。

余計なものに目を取られながら歩いていくと、元々倒れていたのか雪で倒れたのかはわかりませんが雪上に突き出た根部を発見。


これなら材割りできると思い予備の手オノで割り始めると予想通り堅い!
それでもノコギリと思われる食痕があるので力ずくで割っていくと、


何とか1頭の3齢初期の幼虫を割り出しました。現場では何とも思わなかったのですが改めて画像を見るとアゴのラインがオオクワに見えなくもありません。
おそらく気のせいでしょう…。九割がたノコでしょうね。
現場ではノコだと思っていて手も痛かったので1頭で終了しました。雪が解けたら改めて攻めて見ます。

他に割るような倒木も見当たらないので周辺の雪で折れたコナラの良さげなカワラ材をいくつか回収して早々に撤収することに。
やはりゴールデンウィーク近くでないと無理なようです。
せっかくなので少し上流部のフキノトウのポイントを訪れて採って行こうと思い車で向かうと、


↑ フキノトウのポイントです。2m以上の雪の壁がそそり立っています…。

平地のフキノトウはもう花が出てきているのでこの日はフキノトウはあきらめて、それならばと別のポイントで雪が積もる前に見つけておいたヒラタケなら採れるかもと向かってみると、今度は雪がほとんど解けていてヒラタケはとっくに朽ちて落ちてしまっていました。

悔しさで足元の倒木を踏みつけると、ボキッと折れました。
「お、この感触は…」
と思い見てみると、


優良な天然カワラ材です!
ラッキー!と思いながら回収するも何の樹種か分からないので、倒木の根元を辿っていくと株分かれの別の生きた木が立っていました。


さらにその周辺にある落ち葉を見てみると、


これらから、この倒木はミズキであることがわかります。
樹皮が剥げて樹種が分からない場合でも周りにあるヒントから樹種を特定できることもありますので皆さんも参考にしてください。
2012年03月16日


ようやく雪が解けました。
市街地だけでなく山沿いを除けば平野部はほとんど無くなりました。
丸2ヶ月雪に埋もれていた地面も見えるようになりました。
そんな光景を見ていたらじっとしていられなくなりフィールドに出かけてきました。

12日は定休日を利用して富山市内のポイントへ。
ここは以前の店長日記でも書きましたが大雪になる前の1月16日に訪れたポイントです。前回はキノコ採りとエノキ材採集とヒラタ幼虫の材割り採集が目的でしたが、今回は材探しは見込みが無いので前回取り置きしてきたヒラタケの幼菌の確認とノコギリクワガタの幼虫採集が目的です。

雪は無いと思っていたらこの日はあいにく寒の戻りで山に近いこのポイントは時折吹雪になる天候でした。
おかまいなしに目指すエノキの倒木に着いて早速確認すると、
ありました!








倒木の陽が当たる外側に出ていた幼菌は誰かに採られたか気温の上昇で腐って落ちたのかキノコはありませんでしたが、少し地面から浮いている根際の裏側へ頭を突っ込むと一部老菌になっていましたが大半が採り頃の成菌の状態のまま残っていました。
この木は雪で埋まってしまうため裏側は外気や雪に直接触れることなく天然の冷蔵庫のようになり秋ならば2週間ほどで腐ってしまうところが2ヶ月間も鮮度を保っているのです。
周りの雪がほとんど解けたのでこの後気温が上がり始めたらすぐに老菌となり腐ってしまうところでしたのでまさに最終ギリギリのタイミングでした。
2ヶ月間待った甲斐があって今冬最後と思われるキノコ採りはこの木だけで5~6kgの収量となりました。これで今期のヒラタケの収穫総量もナメコと並んで30kgを超えました。

キノコ採りに満足したところで次はノコギリクワガタの幼虫採集です。
この倒木にももちろんいるのですが割り始めるとコクワの幼虫が多く出てきて、あまり割りすぎると貴重なヒラタケの発生木を損壊してしまうので別の倒木を割ることに。



↑ ほどなく現れたノコギリクワガタの2齢幼虫。



↑ 材割りした倒木の根部。

最初はすぐ採れたのですがあまり密度が高くないのか思ったほど数が採れません。おまけに昨年末オオクワポイントの材割りで愛用の手オノを落としてきて予備の手オノなので使い辛いです。
そう言えば山の雪が解けたらオオクワポイントに手オノを探しに行かなければいけません。山の神様がきっと金の斧にして返してくれるはず…。

とりあえず力任せに割っていると、


ヒラタの♂49mmの新成虫が出てきました。まだ体色が赤味がかっていたので気温の低い晩秋に羽化してそのまま冬眠していたのでしょう。
いつもなら必要ないほど採れるノコギリの幼虫も採ろうと思ったときに限って思うように採れません。久しぶりということもあって手も痛くなってきたので撤収してきました。

今春最初のフィールドということで季節外れのヒラタケで満足しましたが、これからは山菜のシーズンがスタートします。
昨年同様、山は雪が多いので例年より遅れ気味ですがフキノトウが現れるといよいよ春も本番です。

山菜シーズンの到来に心躍らせていたら大事な本業のクワガタのブリードを忘れるところでした。
そろそろ産卵セットの準備のために冬眠させていた生体を持ってきて起こそうと思い確認していると、

本命の信玄血統83mmの♂個体が冬眠中に落ちていました…

昨年種付けした♀がまだ生きているので持ち腹で産んでくれればいいのですが、さすがに身体が大きい分負担も大きかったのかもしれません。それでも昨季多くの次世代を残してくれたことに感謝します。次世代はまだ幼虫なので今年は使えませんが親以上のサイズが羽化することを期待したいと思います。

ちなみに大型血統の場合、信玄に限らず秋以降に採れた幼虫より春から夏にかけて採れた幼虫の方がアベレージでは総じて大型になりやすいので皆さんもそろそろブリードの準備をしておきましょう。
2012年02月26日




2月19日、大雪後の晴天に神通川堤防より立山連峰を望む。雪の日が続いた後の晴天だったので格別に綺麗に見えました。



立山連峰の剣岳(画像左)から雄山(画像右)まで。

いや~降りましたね!大雪です。
当地富山では26年ぶりの大雪で自身が富山に来て以来最大の積雪です。
17日の深夜には積雪が95cmに達しました。
このまま1mオーバーになるかと少し期待したのですが残念ながらそこまではいきませんでした。
大雪が降って良いことは何もないのですが自身は雪が好きで本来雪の研究がしたくて富山に来たのですが(なぜか今は虫屋ですが…)自身が来てからはなぜかずっと暖冬続きで雪国らしい生活を体験することができなかったので不謹慎ながら一度豪雪を味わって見たかったのです。

仕事や趣味で山には頻繁に行くので4mに達するような豪雪も目にすることは珍しくありませんが、そこに訪れるのと自身の居住地に大雪が積もるのでは感覚的に異なります。
いい歳をしながらも少年時代のようにワクワクした気持ちになれました(嫁はあきれていました)。



↑自宅の集合住宅の駐車場の様子。19日は日曜日だったため住民が総出で雪すかしをしたおかげで駐車場内は除雪されていますが道路脇はおなじみの雪国の景観よろしく雪の壁になっています。

今季は1月の下旬からずっと雪が積もりっぱなしで雪すかしは日課のようになってしまっているのでさほど苦にはならなくなってきましたが、一番の問題は本業です。

どこに行っても雪があるためもちろんフィールドには出かけられませんし店も開店休業状態で冬眠中の虫と同様に店内でニートになっています…。



↑店の前ばかりを除雪していて裏側を忘れていました。
店のライフラインであるエアコンの室外機が雪に埋もれるところでした。
一昨年は冬季にエアコンのコンプレッサーが壊れて店に泊り込む羽目に遭っているので危うく二の舞になるところでした。

というわけで今回は大雪以外日記のネタになることがありませんでしたので、上の立山の景色でも楽しんでください。
ただ17日の大雪後は雪らしい雪も降らずだいぶ雪解けが進みました。
3月は寒の戻りも少ないようなのでフィールドに出られる日も間近です。雪に閉じ込められる時期があるからこそ春の訪れも感慨深くなるというものです。
あとしばらくは残雪の景色を眺めているとしましょう。
2012年02月10日


↑店の近くで自家用に借りている駐車場にて。除雪をしていない車はほぼ埋まってわずかに見えている窓が埋まってしまえば車なのか積み上げた雪の塊なのか分からない状況です。

立春を過ぎたというのに相変わらず雪の中です。
前回の店長日記で予想したとおり1月23日から雪が降り続き今日現在(2月10日)富山市内でも積雪が80cmに達しました。これだけの積雪と継続した雪は当地でも平成18豪雪以来のことです。
北国や豪雪地帯では当たり前の景色でも雪国だと思われがちな北陸の都市部ではここ20年以上暖冬傾向が顕著で昨年、今年と2年続けて多雪なのは珍しいです。





↑自宅の集合住宅の駐車場の様子。道路わきに積み上げられた雪が2mほどになり自身の車の高さを越えました。一部の車は雪に埋まっています。
例年なら除雪車が入るのですが今年は予算不足なのか怠慢なのか分かりませんがほとんど入らず道路は圧雪となり輪だちが出来て四駆でないと駐車場に入るのも往生します。
大雪のときに限って滞る除雪のシステムには甚だ憤りを感じます。



↑自宅近くの神通川の河川敷に設けられた雪捨て場ですが捨てられた雪が橋脚の高さくらいになり満杯になったせいか先日より閉鎖されました。
平成18豪雪時も閉鎖にはならなかったのでそれだけ今年は多くの雪が捨てられているということでしょうか?
確かに街中では「そこは今除雪しなくてもいいんじゃない?」という場所で除雪車の後ろに大型ダンプが列を成して雪を積むのを待っているのを見かけます。
それを見ていると除雪の予算目当てでやりやすい場所ばかり除雪して住宅街の狭い路地は敬遠されているような気がしてなりません。

当地では今季は一晩で数十センチも積もるような大雪はありませんが毎晩のように20cm前後の雪が降るような状況なので毎日雪すかし(富山の言葉で雪かきのこと)が日課です。
日中も雪が降り続いたときなどは自宅の駐車場、店の近くの自家用駐車場、そして店の前をそれぞれ2回ずつ計6回除雪しなければなりません。
さすがにこれだけの雪だとフィールドに出かけることができないので運動不足を解消するためにはいいかもしれませんが一つも楽しくなくいいかげん飽きてきました…。

そしてこれだけ頻繁に雪すかしをしているとそれに伴うトラブルも多くあります。
自身は自分で言うのも何ですが比較的まめに雪すかしを行う方で、性格なのかやり始めるときっちりやらないと気がすみません。
特に店の前はお客様用駐車場がないので車が乗り入れられるように歩道をなるべく広くなるように除雪します。
そうすると近所の人間が楽をするためにせっかく除かした場所に雪を捨てていきます。
最初はお互い様だと思い仏の心で再びその雪を除かすのですが、それが毎回のことになると明らかに悪意を持って故意に捨てているとしか思えずさすがにクレームを言う事態になることもあります。積まれた雪をそのまま戻してやろうかという気持ちになります。
やはり人間は苦難に遭うと少なからず自分がよければという気持ちが出てくるのでしょう。自身も心当たりがあるので人様のことばかりは言えませんが、そういう時に人間性が分かりますね。お互い気を付けたいものです。

さて、今も書いた通り雪の日が続いているため平野部を含めどこにも行けずほぼ冬ごもり状態で報告するようなことがありません。
降り始めたらおそらくこうなるだろうと思い先月の23日には富山では雪が積もり始めていましたが石川なら大丈夫だろうとS氏とともにいつものポイントにエノキ材を探しに行ってきました。
案の定、風は強いものの雪は積もっていませんでした。
ただこのポイントもほとんど見尽くした観があり新たな優良材はまず見つかりません。
この日は前回見つけて春まで取り置きしておこうと思った立ち枯れを心ならずも裁断しましたが期待しているほどの極上材というわけにはいきませんでした。
やはり雪が解けたら新たなポイントを開拓しなければいけないでしょう。



いつものポイントで見つけたエノキの倒木に生えたヒラタケ。あいにく老菌で食用には適さない状態です。材も水分過多で腐りかけでした。



同じポイントで見つけたチリメンタケにしてはかなり大型の20cm超になったキノコが群生しているエノキの倒木。チリメンタケによって腐朽した材は独特の芳香剤のような匂いがします。
あいにくこの材はまだ腐朽が若かったですが、あと1~2年くらいしたら優良な腐朽材になるでしょう。

このポイントもその後積雪したために冬季の採集はこれで打ち止めとなりました。
雪解け後は下草が倒れてくれて材探しとしては絶好の環境になりますので雪に被われるのも悪いことばかりではありません。
雪が解けたら精力的に探そうと思います。

さて採集記が書けないのでブリードに関する出来事を報告しましょう。



↑は自宅に置いてある幼虫の入った菌糸ビンの様子です。
これらには大型血統の国産オオクワガタが入っており店舗では24時間暖房が効いているのであえて自宅の常温(5~12℃)の部屋にて管理しています。
キャリアのある方はご存知かと思いますが国産オオクワガタ、特に大型血統になると幼虫時に冬を経験させないとセミ化(幼虫のままで蛹化しない現象)する可能性が高くなります。いわゆる四季がある地域に生息する生態の休眠打破にあたります。
植物などでも分かりやすいところで言えばサクラは冬季にしっかり冷え込んだ時期がないと休眠打破がうまくいかず暖冬が顕著だと開花時期が遅れたり綺麗に咲かなかったりします。
それと同様に国産オオクワガタも冬を経験させないと蛹化のスイッチがうまく入らないのです。以前は2年Ⅰ化(幼虫期間が2年にわたる生態)の方が大型化すると言われていたものですが現在ではその考え方はナンセンスというのが通説です。

そのためにあえて寒い環境下で飼育しているのですが、寒いとそれはそれでデメリットもあります。寒いと菌糸ビンにキノコが発生するのです。
画像からも分かると思いますが通気穴に貼ってあるフィルターを突き破ってヒラタケの子実体が出始めています。
放って置くと数日で食べられるくらいの大きさになります。もちろんキノコの栽培をしているわけではないので早急に取り除かないとキノコに栄養分を取られてしまいます。



菌糸ビンのフタを取ってみた状態です。
キノコに栄養分を取られるのも問題ですがフタの内側の空間にキノコが密生して通気を妨げ幼虫が暴れだすリスクも高くなります。

寒いと絶え間なくキノコが発生するので本数が多いと除去するのも大変です。自宅なので作業していると子供が覗きに来て面白がって菌糸ビンを転がして喜んでいます。
幼虫にしてみれば踏んだり蹴ったりでしょう…。

菌糸ビンにキノコが生える現象を生物学的に説明すると、
通常培地(オガ)内に張り巡らせた菌糸は脱リグニン酵素を分泌してオガである木材を分解してグルコースやトレハロース等の低糖として菌糸内に蓄えています。
すなわちこの状態ならオガと共に幼虫に摂食され効率的に栄養分として摂取されます(幼虫自体はリグニンを分解できません)。
しかし、気温が下がり温度ショックにて子実体(キノコ)発生のスイッチが入ると菌糸はオガの分解を止めて蓄えた糖分や水分を子実体を成長させるために使ってしまいます。
そのために幼虫は菌糸に分解された糖分を効率的に摂取できなくなるだけでなく、培地内の栄養価を子実体に横取りされてしまいます。
また子実体の発生が終了すると再び菌糸は培地の分解を始めますが子実体の成長に蓄えた糖分を使い果たしてしまっているので培地はどんどん痩せてきて見た目にも収縮して結果的に劣化を早めることになります。
したがってキノコが少しでも発生した菌糸ビンは見た目に食痕が少なく幼虫が落ち着いているようでも明らかに菌糸の活動が変化しているために劣化の度合いが目に見えない状態で進行しているので放ったらかしていると温度が上がったときに急に幼虫が暴れだしたり、また期間の割りに幼虫が成長していなかったりということが起こり得ますので注意が必要です。

冬季に図らずも幼虫を常温飼育しているブリーダーは参考にしていただければ幸いです。
2012年01月20日




店の屋上から撮った夕焼けに染まる立山連峰。

暦の上では大寒だというのに富山では市街地の雪がほとんど消えて暖冬を思わせる景観です。
先月中旬頃からすっきりしない北陸独特の天気が続いていましたが今月は中旬になって晴れて青空が拝める日も結構あります。
この時期は立山がすっきり見えるのは希少で先日たまたま夕焼けに染まってピンク色になっているのに気づいて撮った写真が↑です。
あいにく市街地の建物や電線が邪魔ですが、河川の堤防等では立山の全景が見れてとても綺麗です。
個人的には4月から5月にかけてふもとが新緑に覆われる頃の雪の立山が一番綺麗に感じます。

さて、そんなわけで今季は雪が少なく感じますが調べて見るとそんなことはなく1月15日までの累計降雪量は2m超で大雪だった昨年と現段階ではさほど変わりません。今季は降っては解けてを繰り返しているので体感的に少なく感じるのでしょう。
ただそれも今のうちだけで来週から来月にかけては強い寒気が南下しそうで再び大雪になりそうな気配です。

この時期に雪の無い日は貴重なのでフィールドに出かけようと思ったのですがさすがにオオクワポイントは1mほどの雪に埋まっていますし利賀方面のポイントは2m超の積雪でどうにもなりません。
結局、平野部しか行けないので10日に雪の少ない石川県にエノキのカワラ材を探しに行ってきました。



この時は富山ではまだ雪が残っていましたが石川のこの付近の雑木林は全く雪もなく林床も確認できますが、逆に雪が少なく下草が完全に倒れていないのでブッシュで歩きにくいところも多くありました。
昨年から何回も足を運んでいるポイントですが昨季は藪がひどくて入れなかった場所を中心に探しました。



↑ヤケイロタケが発生したエノキの立ち枯れ。キノコは付いていますがまだまだ腐朽が若く使えるには2年程度かかるでしょう。それまでこの状態で残っていればいいのですが…。



↑シハイタケに被われたエノキの立ち枯れ。この材は部分的には最高の朽ち具合でした。シハイタケやカワラタケは年中見ることができるため夏のキノコというイメージがありますがこれらのキノコも発生するのは実は冬から春にかけてが多いんです。



↑コフキサルノコシカケで朽ちたエノキ。
このキノコで朽ちた材は他の菌の侵入が少ないので比較的拮抗線等が少なく綺麗に朽ちるのが特徴で、この材も断面は綺麗だったのですが惜しむらくはもう少し柔らかければベストという感じでした。

このようにエノキの立ち枯れは探せば見つかるのですがやはり思ったような材は先ほどのシハイタケの生えた材の一部だけでした。ただ意外にも倒木で状態の良いものが1本見つかったのはラッキーでした。倒木の場合腐朽が進む過程でクワガタやカブト、タマムシの幼虫によって食痕だらけになるものが大半です。




上記のコフキサルノコシカケで朽ちた木の近くの別のエノキの立ち枯れに生えたエノキタケ。エノキに生えるからエノキタケという説もありますがエノキタケが見つかる頻度はそれほど高くありません。もちろん可食で美味ですが今回は一食分にも満たない量だったので採りませんでした。

その6日後の16日は富山でもだいぶ雪が解けて市街地ではほとんど地面が見える状態だったので少し山寄りの斜面に行くことにしました。
目的は一応ヒラタクワガタの幼虫採集ですがエノキ材採取とヒラタケ採りも兼ねています。というのも狙いは昨年見つけたエノキの倒木なのですがヒラタケの発生木で根部からはノコギリやヒラタの幼虫が採れ、材も程よく腐朽していれば産卵材として利用できるというまさにオールマイティに応えてくれる取って置きの材なのです。
さすがに市街地と違って標高は高くありませんが山に近いせいか地面は雪に被われています。誰も通らない農道に進入すると意外と積雪があり危うく田んぼに車を落とすところでした。



↑が、その倒木で2本並んで倒れているうちの1本です。
切断面や切れ目があるのが分かると思いますが昨年自身がチェーンソーで切った跡です。腐朽が浅いのでそのまま取り置きしていました。

まずは周りの雪をどかしてヒラタケを探すと幹の上には生えていた跡はありますがキノコ自体はありません。どうやら他にも採集者がいるようです。たぶん地元の住人でしょうがヒラタケは採られていました。
もう少し早く来ていれば…と思いながらも丹念に横の雪を除いて見てみると、



ありました!先の採集者があまり真剣に採らなかったのか採り残しと、今から生長する幼菌も生えていました。



この倒木には他にもビッシリとミイロアミタケや↑画像のコフキサルノコシカケも生えています。

まだヒラタケがあるんじゃないかと根部の近くの木の裏側に頭を突っ込んで見て見ると、





採り頃の群生とビッシリ生えた幼菌も発見!
泥だらけになりながら木の下に潜って採るとなんとか3kgほど収穫できました。
採られていた後の割りには上出来です。
しばらくしたら幼菌も採り頃に生長するでしょう。次回は先を越されないようにしたいところですがこの先大雪の予報もあるので来れない可能性もあります。

ヒラタケを採ったところで次は幼虫の材割りです。
ヒラタもノコギリも幼虫がいるのは根部なので幹本体は割らずにむき出しになった根っこを割ります。



ほどなく画像の2齢幼虫を始め数頭のコクワっぽい3齢幼虫が出てきましたが、根部の周りにもヒラタケの幼菌が出ていたため現状ではそれを温存するため割るのをやめました。
春になってヒラタケの時期が終わった頃に改めて材割りします。

材の腐朽具合はどうかと見てみるとさすがにこれだけの径があると1年やそこらではさほど状態も変化がなく時期的にも積雪のせいで水分をかなり吸っている状態でしたので、こちらも雪が解けてある程度材が乾燥してから再び確認することにしました。

さて、この倒木を後にして次は別の立ち枯れの様子を見に行きました。



画像のエノキの立ち枯れを目指して林内に入ると結構積雪があります。
近づいて見ると、



この木もヒラタケが生えていましたがほとんどが採られていました。樹皮が剥がれて白くなっているところが採られた跡です。
ヒラタケはさっき採れたのでまあいいかと思い腐朽具合を確認するとやはりまだまだ若いです。あと2年はかかるでしょう。
さらに付近の別の取り置き材を見に行きます。



昨年裁断して寝かしておいた材にビッシリとシハイタケが生えています。径も15cm弱なので今すぐはまだですが今年の秋から来年の春にはちょうどいい朽ち具合になるでしょう。

残すは最も期待している立ち枯れですが、


昨年見つけたときよりも根部のコフキサルノコシカケが生長していて幅で50cm近くになっています。腐朽具合を確認するために地上1mくらいのところに手ノコを入れて見るとやはり大径のせいかまだ若い部分があるようです。
かといって根部付近にはクワガタの食痕も確認できるのであまり放置しておくと雑虫によって材自体が食痕だらけになってしまうので今期には切らないといけないでしょう。

根部にどの程度雑虫が混入しているか確認するため土中の根を割って見ようとしたら、






落ち葉が被って見えなかったのですが重なって生えた大きな天然のマンネンタケ(霊芝)を見つけました。
昨年に生長したもので水分も含んでおり色がくすんでいますが間違いありません。
漢方薬として珍重されるいわゆるレイシですが市場のものはほぼ栽培品で天然物は極めて希少です。
自身も数年ぶりの発見で今まででもトータルで4~5回くらいしか見つけたことがありません。
縁起物でこれは年明けから幸先が良いと遠慮なく採取しました。乾燥後に粉砕してクワガタの添加剤や万病の予防にキノコ茶として飲用に使用します。

この日は材の収穫はありませんでしたが、ヒラタケと予想外のマンネンタケが採れたことで満足しました。
このポイントは自身と波長が合うのかブナ林と同様に訪れると気持ちが落ち着き癒されるだけでなく様々な収穫にも恵まれて感謝しています。
複数のエノキの取り置きも今後数年に渡り様子を見ていく予定なのでしばらくはお世話になるつもりです。

さて、今年もやっぱりコケ採りからの報告になりましたが、この後は天候次第で大雪になればしばらく冬ごもりですがどこかに出かけることが出来ればまた報告します。
2012年01月08日




↑新春1月3日にお台場から見たレインボーブリッジ


2012年、新春のお慶びを申し上げます。
本年も当店をご愛顧いただけますようよろしくお願いいたします。

さて、年末年始は自身の実家のある茨城県に帰省しておりました。
以前は帰省した際にも当地で材割りをしていたのですが、さすがに子供が小さいとそういうわけにもいかず人並みの落ち着いた正月を過ごしました。
兄弟と会うために東京にも寄りお台場に行ってきました。
この時期の関東は好天が多いので景色が綺麗でした。

それに引きかえ富山はクリスマスからずっと雪や雨ばかりです。



年末の寒波時の富山の様子です。
これが当たり前なので何とも思いませんが毎日どんよりとした空でモノクロの世界です。



↑寒波が抜けて珍しく綺麗に晴れて立山が見えたときの富山市内。

年も明けて落ち着きましたが市内でも積雪しており溶けたと思ったらまた少し積もるのを繰り返しており、山はおろか平地に近い里山や河川敷の材割り、材採り、コケ採り全ておあずけ状態です。
お隣の石川県はまだ積雪が少ないので様子を見てエノキの材採りにでも行こうかと思っています。

話は変わってどこにも行けないので特に話題は無いのですが、自身は公私共にアウトドアに行く機会が多く又仕事柄、虫の生体を扱っていますので趣味も兼ねて写真を撮る場面が多くデジカメは必須アイテムです。
趣味の場合は一眼レフを使うのですが、山に入るときはカメラを壊す危険があり、又ネットのデータ用はさほど高画質を必要としないので普段はコンデジを主に使っています。
しかし、そのコンデジも購入して10年使用しておりさすがにスペックも200万画素と旧式で老朽化が否めず昨年の11月に新調いたしました。

購入の条件としてまずタフ(厳しい条件で使える)であること、そして画質はともかくマクロ撮影に適していることを考慮しました。
最近はブームなのかはわかりませんが各メーカーからアウトドア用に特化した製品が出ています。防水や耐衝撃は当たり前で水中での撮影も可能になっています。
さすがに自身は水中で撮る機会はありませんが降雨時にも気にせず、うっかり落としたりしてもある程度は耐えてくれるというのは強い味方です。
悩んだ挙句、最終的にPENTAX社の「Optio WG-1 GPS」という製品を購入しました。↓




決め手はマクロ撮影において他社製にはない特化した機能があること、GPS機能が他社の同等製品と比較して動作が良好であるとの評価があることでした。
もちろん10m防水で1.5m耐落下衝撃という仕様も評価対照です。

以前のデジカメや現行でもマクロ機能がイマイチのデジカメだとクワガタ等の生体を撮るときに上手くいきません。
接写が出来ないタイプだと少し離れてズームでとる必要がありブレる可能性が高く三脚が必要になりすぐに動き出す生体を撮るのは一苦労です。
その点このカメラは1cmまで接写が可能なマクロ機能があり、なおかつデジタル顕微鏡モードを搭載しており最大倍率では横幅5mm弱のものが画面一杯に撮影できます。これならクワガタの上翅の点刻一つ一つまで写し出すことが可能です(そこまで拡大撮影することもありませんが…)。




↑ウガンデンシスオオツノカナブンの複眼を顕微鏡モードで撮影。トリミングや拡大、明るさ等の編集はしていない素の画像です。
ここで特筆なのは撮影時にストロボや他の照明を使わなくていいということです。というのもレンズ周辺のリング上に5つのLEDライトが付いており撮影時にフラッシュの役割をしてくれるのです。仮にストロボを使用しても1cmという近距離だと被写体に光が当たらず暗い画像になってしまいます。他の光源を使用しても必ず影が出来てしまうのでこのLEDは重宝します。

さらにそこまでの接写ではないにしても通常のデジカメだとマクロ撮影時にフラッシュを使用するとカメラ本体にフラッシュがケラれて画像下部に影ができてしまいますが、このカメラだとレンズの飛び出しがない構造のおかげでかなり改善されます。




左が従来のデジカメで撮影したもので右がWG-1の画像。共にフラッシュ使用で無修正です。WG-1は明るすぎて近くが飛んでいますがカメラの影は写りこんでいないのが分かります。

又、フラッシュを使用しない場合も格段の差が生じます。




左は従来のデジカメで撮影したもの右がWG-1で撮影した画像。共にフラッシュなし(WG-1はLED点灯)で無修正です。オートで撮影しているためカメラ本体の設定や性能の差ももちろんありますが、WG-1の方はLEDのおかげで被写体の影自体も薄くなっているのが分かります。
自分で観賞するだけならさほど気にしないかもしれませんが、自身にしてみれば商品をいかに綺麗に撮るかということは商売においても非常に大きな影響があります。できるだけ綺麗に撮るならもちろん一眼レフを使用すればいいのですが先述のフラッシュがケラれる件や取り扱いの手間、撮影後の編集等を考えればコンデジで楽に綺麗に撮れるに越したことはありません。
やはり「仕事は道具」ですね。

そしてもう一点気に入っているのが先述のGPS機能が内蔵されていることです。
つまりGPSをONにしておけば撮影時の位置、標高をデータとして記録し、後で付属のソフトを使って画像を展開することでGoogleマップ上に撮影地点が表示されるのです。
その例を見てみましょう。



↑はGPSをONにして当店の入り口を撮影した画像です。
この画像を専用のソフトで開いて見ると、




パソコンの画面を撮影したものですが、Googleマップ上に撮影地点とその緯度経度、標高の数値が表示されます。標高が42mになっていますがこれはテナントビルの屋上でGPSの測位を行ったためで実際より高く表記されています。

この機能は自身のように道の無い山中に採集に行くような場合はその記録を残しておけるという点において大変優れた機能で、GPSの測位の間隔設定を変更(15秒、30秒、設定なしは5分)することでサイクリングやウォーキング、ジョギング、ツーリング等あらゆるアウトドアにおいてロガー(※定期的に位置や標高を記録してくれる機器)の役割を果たしてくれます。もちろん一台数万円もする専門的なロガーに比べれば性能では劣りますがカメラに付属している機能という点では十分でしょう。
ただしあくまでも付属の機能ということで考えないと必ずしも満足という訳ではありません。他社の同等競合製品との比較でもこの機種とCASIO社の製品は比較的優れているとの評価が市場でされていますが、まずどれにおいても測位し難いという難点があります。ケータイやカーナビにおいては測位に独自のサポートシステムがありますがカメラに内臓のものは純粋に人工衛星の信号を捉えるだけですので人工衛星の電波をキャッチしにくい環境下(屋内や車内、周りが障害物に囲まれている場所)ではなかなか測位してくれずせっかく撮ってもデータが記録されません。カメラを出す度にいちいち測位を待っていたのではせっかくのシャッターチャンスを逃すこともあるのでどうしてもGPSデータを残したい場合は気長に測位を待つか測位を15秒おきに設定することをお勧めします。設定しておかないとGPSをONにしても一回測位に失敗すると5分後まで再度測位してくれません。
仮に測位していた場合でも5分に一回の測位では移動している場合は最悪5分前のデータが記録されるので位置が実際とことなることがあります。15秒に設定することで位置ずれや測位の失敗もだいぶ改善されますがその分バッテリーの消耗が激しいです。
ログの間隔を短くする場合は予備のバッテリーは必需でしょう。
このように便利な機能と言えど良い事ばかりではなく必ず短所や不満もありますがカメラの価格(希望小売価格は約4万円ですが実勢価格は購入当時で2万円前後)を考えればこの値段でこの機能なら買いだと思います。

補足ですが、主な性能においても必ずしも満足ではありません。
以前使用のものに比べればすべてにおいて優れてはいますが画質という点で画素数(約1400万画素)の割りには以前の200万画素の機種と期待したほどの差がないということ。カメラに詳しくない人は画素数=画質と思っている方が多くいますが必ずしもそうではありません。むしろ画素数よりも受光体の大きさや数、処理能力による差が大きいと言っても過言ではないでしょう。ですから画素数だけで判断するのは早計です。
一般に同じ画素数ならケータイカメラ→コンデジ→一眼レフの順で画質は良くなると考えていいでしょう。ましてや低画質で撮る場合やネットへのUP用ならさほど差は無いでしょう。
ただし画像のサイズが同一でも最初から低画質で撮ったものと最高画質で撮った後に編集でサイズを縮めた場合では差が生じます。その際は画素数が大きい方が有利でしょう。
あと接写以外で全体的にピントが甘いということと色彩が若干薄く感じるという不満点があり、自身はほとんど使用しませんが動画撮影においてはハイビジョン撮影でありながらも光の関係でノイズが酷いという評価があるようです。
さすがにこの価格で全てにおいて満足するのは欲深いということなんでしょうね。
やはり「味噌は味噌屋で」ということなんでしょうか、各機能にハイレベルを求めるなら専門の機器を使用することを薦めますが、ある程度妥協できるのならばお勧めの製品です。
今までなかなかアウトドアに特化した商品がなかっただけに現状の完成度でも非常に面白い商品です。
アウトドア派の方は購入の参考にしてみればいかがでしょうか?
2011年12月22日


いよいよ本格的な冬ですね。
当地富山も初雪が降って以降、ずっと時雨や雪の天気が続いています。
本来ならこの時期これが当たり前なんですけど今年はいつもよりも秋のキノコ採りが長く楽しめただけにちょっと名残惜しく感じます。
クリスマス寒波の来襲ということでこの寒波で完全に山も入山不可となりました。

そんなわけで前回の店長日記の後も日記には書いてない時も含めて2~3日に1回の頻度でフィールドに通いました。
自身にしてみれば目的は何でもいいんです。
コケ採りでも材割りでも収穫がなくても来期のポイントの開拓だけでもかまいません。
とりあえず山に行かないと落ち着かないのです。

12日は店休のため午前中から一人で先週も行ってたオオクワポイントへ。
といっても目的は7日に見つけて取り置きしてきたナメコ採りの予定です。
目的地に着くとナメコの木に向かってまっしぐらに歩きます。
前回ある程度周辺は見たので特にキョロキョロ見ることもなく歩いているとついついオーバーペースで息が切れます。こんな時にクマに襲われても対応できる体力が無いだろうな…などと思いながらきつい斜面を登っていきます。

いざナメコの木に着いて見ると、




確かに良い感じではあります。左がこの日の状態、右は5日前の状態です。見た目に大きくなっているのが分かるでしょう?




↑ 画像のように部分的には採り頃に近いものもあるのですがまだ幼菌も多く、個人的にはもう少し傘が開いた状態が好きなんです。採ろうかどうか迷いましたが今年最後のナメコになるかもしれないので焦らずにもう数日待つことにしました。
来ようと思えばいつでも来れるので雪が積もりそうならその時点で採りにくればいいかと自らを抑えました。

さて採る目的をなくしてしまったので手持ちぶさたになり、せっかくここまで来たのだからと前回登ったところよりさらに上の尾根を目指して登ってみることにしました。
しばらく登ると、




5日前に来たときにも見た倒木に新たにヒラタケの幼菌が出ていました。
ヒラタケこそ大きなものの方が食べ応えも味もいいので手を付けずにこの日はスルーです。次回、さっきのナメコと一緒に採るつもりです。
さて、さらに上に行きます。




今度は落ち葉の上にスズメバチを発見しました。
時折、雪の降る寒い中何をしているのだろう?と思って見ていると盛んにお尻を前後に震わせて体温を上げようとしています。たぶん来年の女王蜂候補でしょうが越冬場所をうまく見つけられなかったのでしょう。かわいそうですがこれから朽ち木等に穿孔するのはまず無理でしょう。
自然の摂理なので下手に助けずにそのままやり過ごしさらに進むと、状態は決して良くはありませんが何とか材割り出来そうな朽ちた根っこを見つけました。
この辺は立ち枯れはたくさんありますが材割りできるような材はほとんどありません。




思ったとおり割って見ると割れるような腐朽部はほとんどなく、やっと1頭の幼虫を見つけることができました。頭部の色からコクワではなさそうなので持ち帰りました。
他に割る材もなく再び登り始めて車を停めた場所から標高差で200m近く上まで来ました。200mといっても藪が残る斜面を手を付きながら登るのは結構疲れます。
尾根の上まではさらに150mほどあるのでもう引き返そうと思ったら目の前にヒラタケが。




そんなに大きくはありませんが次回またここまで登るのは嫌なので採らせていただきました。採って車まで下山してきましたが、収穫量としては不満が残りますので近くの去年ヒラタケを採ったポイントに向かいました。




目当ての木にはヒラタケはあったのですが残念ながらすでに腐ってました。だけど別の倒木で↑画像のヒラタケを発見。一株だけですがヒラタケステーキにもってこいの大型のものがゲットできました。
こうなるとさらに欲が出てきてコケ採りモードに。
少し下流域のオオクワの材割り採集候補地に行きます。もちろん材割り調査という大義名分のもとでのコケ探しです。




↑のような見事な立ち枯れがたくさんあり折れた倒木には腐朽が進んで材割りには手ごろな材もそこそこありますが、長年の勘から割ってもクワガタの幼虫は入っていないと見切ってオノは一刀も入れずに目はキノコを探しています。
すると、




1本だけでしたが主観的には採り頃のナメコがビッシリと生えた立ち枯れが見つかりました。
この木だけで3~4kgの収穫になりすっかり満足です。
それ以上歩き回る気力もないので下山して先週見つけて取り置きしておいた別のポイントのヒラタケの様子を見ることに。




この木には数株出ているのですが思ったほど生長していません。画像の一株だけ採って残りは再び取り置きです。その後、その周辺で別の幼菌も発見しました。↓




この幼菌を含めてここのヒラタケはこの生長具合から予想すると年内に採るのは無理でしょう。この後、積雪することを考えると来年雪が解けたときに採りに来るのがベストでしょう。ヒラタケは雪の中で凍りながら雪解けまで鮮度を保っているのです。雪が少なければ年明けにでも再度来て見ようと思います。

さて16日には再度12日と同じコースを見て回りました。
天気は相変わらず雪でポイント付近では時折吹雪いていました。
このポイントは山岳地帯の入り口に近いため平野部では積雪が無くても100m標高を上がるだけでも雪の量が全然違います。




↑吹雪き模様のポイント付近。雪起こしの雷がとどろいていました。
前回同様、真っ先にナメコの発生木へ。






↑左下は4日前の状態。右下がこの日の状態。
だいぶ良い感じにはなっていますが気温が低いため生長の度合いが遅く、欲を言えばもう少し開いて欲しいところですがこれ以上待っていると雪で入山できなくなる可能性が高いため今回で全て持ち帰ることにしました。
まだ幼菌もあったため総量で2~3kgと予想より少なめでした。

続いて尾根を登って前回見つけたヒラタケの具合を見に行きます。




やはりヒラタケもあまり生長していません。
採れるレベルの大きさですがあえて採らずに残すことにしました。この後、入山できなくなってもヒラタケなら雪解け時に来ればおそらく残っているでしょうからその時の楽しみにとっておきます。

このポイントを下りて再びオオクワの材割り候補地に場所を移して前回見ていない場所を散策します。
だいぶ雪の降り方も激しくなってきたのであまり道路から離れた場所まで進むことはできないため、あまりキノコも期待できないな…と思いつつ目に入るムキタケを少しずつ採っていきます。
本来ムキタケのピークは過ぎているのですがこの時期のムキタケは小粒で色も黒っぽく食感も秋のものより歯応えがあり通には受けがいいキノコです。
それだけで何とか2kg近く採れて下山しようとすると、




立ち枯れの根元周りにちょうど採り頃のヒラタケの群生を発見。
さっきのヒラタケを採らずに残しておいた分をここで回収できてラッキーでした。
これだけで3~4kgの収穫でこの日の収穫総量は7~8kgになり午前中だけにしては上出来でした。

そしてさらに3日後の19日、この日はS氏と同行して再びそのポイントへ。
この日はS氏もいるということで一応メインは材割り採集です。
この日も富山市内は未明に薄っすら雪が積もった程度でしたがポイント付近は道にも結構積雪しています。
このポイントの道は民家が近くにあるもののそこから先は除雪が入らないためおそらくこの日が最後の入山となるでしょう。

いざ斜面に歩いて入ると深いところでは30cm超の積雪で立ち枯れは確認できるものの倒木は雪に埋まっていました。




↑ここもカシナガの食害でかなりのコナラが立ち枯れになっています。

倒木が埋まっているので割るような材が見つかりません。仮に見つけても雪を払ってからなので無駄な労力を要します。
必然的に下よりも上の立ち枯れを見ていると。




高さ4mくらいの場所にナメコを見つけてしまいました。
見つけた以上当然採らなくてはいけないので長い枝を使って落として回収しました。




↑同じ株の倒木にはビッシリと幼菌が発生しています。ただこれは生長しても回収しに入山することができないのが心残りです。
とりあえずナメコを採って、再び材割りをするべく範囲を広げて別の斜面を登っていくと途中で腰に下げていた手オノが無いことに気づきました。
たぶんさっき別の斜面で材割りしたときにきちんと腰に差し込まなかったのでしょう…。
探しに戻る気力はないので来春、雪が解けたら探しに来ることにしました。
大事な仕事道具を失った以上、結局あとはコケ採りをするしかありません。
S氏が材割りしている傍ら自身はコケ探しです。




再びナメコを見つけましたがやや老菌になっていたので傘裏が茶色に変色していないものだけを選って採取しました。
さすがに雪は遅くてもこの時期になると老菌が目立ってきます。もう少し早く見つけていればと口惜しく思いながらあきらめて別の木を探します。




すると1本にヒラタケとナメコが混生している立ち枯れを発見!
一粒で二度おいしいとはまさにこのことです。山の神様ありがとう!
ナメコはさすがに老菌も混じっていましたがヒラタケは採り頃でした。
近くの木からもヒラタケが見つかりヒラタケだけで二人で6kgくらい採れました。
今期のコケ採りとしては有終を飾ることが出来満足でした。
積雪が多くこれ以上は厳しいと判断してこのポイントをあとにしました。

ただ、この日は材割りがメインであったにもかかわらず幼虫を1頭も採っていなかったので時間も少し残っているので以前自身がオオクワを採取している水系の河川敷でヒラタの幼虫を採ることにしました。
到着してS氏に予備の手オノを借りてポイントに向かうと、2年以上ぶりのポイントは環境が思った以上に変わっていて倒木や立ち枯れがかなり減っていました。場所から考えて大雨の際の洪水で地形が変わったようです。
それでも何とかヤナギの朽ち木を見つけました。




↑ネンドタケのキノコが生えた状態の良い株です。
早速割って見ると、




2齢の幼虫が現れました。頭部の色からしてコクワではなさそうですがヒラタやノコにしては地表より結構上の部分で採れたことを考慮すると確定ではありません。
まさかな~?と思いつつさらに割ると5頭ほど2齢幼虫が出ました。コクワの3齢も数頭出ましたがそれらはリリースして2齢だけを持ち帰りました。
冬季は頭部の色がやや濃いコクワの幼虫もいるので羽化してみたらコクワでご苦労さん…ということになるでしょう。
まあ一応材割りの結果があったので良しとしました。

結局、秋からほとんどキノコの採集日記と化していましたが楽しかったコケ採りもこれで打ち止めでしょう。
これを書いている今日も雪が降り続いており山は完全に冬眠に入ります。
来春、次は山菜の時期にまた訪れます。

もしかしたら、今回の日記で今年は終わりかもしれないので新年こそはオオクワガタが採取できたという報告がこの日記で出来るようがんばります。
と言うものの山に行くのは材採り以外は大部分が趣味なので本業のクワガタから外れることもご理解いただければ幸いです。
年内に更新できなかった時のためにあらかじめ今年も一年皆様のご厚意に感謝を申し上げると共に新年も変わらずご愛顧いただけますようお願い申し上げます。

新年が皆様、そして日本にとって明るく平和な年でありますように。
2011年12月09日


あっという間に師走になりました。
冬の訪れが遅いためのんびりしていると急に冬がやってきて不意を突かれます。
当地でも雪が遅いためついついタイヤ交換を先延ばしにしていたのですが、12月に入ってから時雨れる日が多くなったためそろそろ換えないとマズイと思い先日雨の降る中、合羽を着てやっと換えたら今日(9日)初雪が降りました。ギリギリ間に合いましたが平野部ではしばらく積雪の心配はないでしょう。
ただ山に行くことを考えたらスタッドレスは必須です。って言うか行っても山に歩いて入ることが困難ですが…。
先週まで通っていた利賀のナメコポイントもこれで入山は無理でしょう。

というわけで今秋はコケ採りに精を出しすぎて材割りの調査がおろそかになっていたので11月末からは本格的に再開しました。
って言っても調査地もまもなく積雪のために入山できなくなるので調査できるのも数回だけですが…。

28日は月曜日で店休のため雨が降っていましたが合羽を着てS氏と同行してオオクワポイントに材割りへ。
自身は以前にも何回か訪れている環境的には好条件な場所ですが期待とは裏腹にほとんど幼虫自体が採集できないポイントです。あきらめがつかないので今回はS氏にも協力してもらい再度調べることにしました。
いい雰囲気の倒木は何本もあるのですがどれだけ割っても食痕すら現れません。S氏がわずかにコクワと思われる幼虫を割り出したくらいでそれ以外はさっぱり…。
すでにモチベーションは低下して割る気力がなくなり付近の散策へ。




株立ちの一部の幹が朽ちているサワグルミがありました。大きな洞が中央に空いており幹にもいくつかの洞が確認できます。
ここは今までの調査から産卵場所としてはどうか分かりませんが成虫の移動ルートの真下に当たる部分で夏季の成虫の生息木としての可能性は高いと思われます。
この場所ではやはり幼虫は発見に至りませんでしたが来期の成虫調査ポイントとして要注目です。

その後、昼食を食べに街まで下りたのですが戻る気になれずに別の以前自身がオオクワを採集したことのあるBポイントに向かいました。
数年前に沢の横で見つけた倒木を再調査するつもりでした。車を降りて沢を上り始めるとこの時期でも猛ブッシュです。
なんとか目的の材を見つけました。




別の幹が下に横たわっているのですが水分過多でダメでした。




本体を見るとクワガタの産卵痕が付いています。これは何かいそうだと割って見ると幼虫どころか食痕もなく中は堅い心材でした。
何のためか未だに解明されていませんが自然下ではダミーの産卵痕をつけることが多々あります。
結局本体からは何も採取できず、再び車で少し離れたチェック済みの倒木を目指しますがこちらも猛ブッシュのために現場に辿り着けず断念。
久しぶりに本腰を入れた採集も散々な結果で撤収。

その週の金曜日の12月2日、雨も上がっていたのでナメコ狩りか材割りか迷ったのですが週末に他の採集者にナメコを採られる可能性もあるので午前中だけの限定で利賀のナメコポイントへ。
市内では晴れ間ものぞき始めていたのですが、山中に入るにつれて周辺には雪が…。
前夜までこっちでは雨ではなく雪だったようです。
想定外で合羽を持ってきていませんがとりあえず第一のポイントでは幸いさほど積もっていませんでした。




ここもだいぶ発生が少なくなりましたがここの所の冷え込みで2次発生した幼菌がチラホラ見えます。色も濃くヌメリも強く数日後には極上の成菌になるでしょう。




前回来た時に幼菌だったナメコが雪に負けずに見事に育っていました。↑

新たな発生も少なく一通り採集して再びいつもの本命のポイントへ向かうと前回以上の積雪が…。




地面の積雪は10cm強ですが強い冷え込みのせいか木々に積もった雪が凍って樹氷のようになっています。




斜面に入ると下草、といっても背丈以上ある低木ですが同様に樹氷のようになって前が見えず頭上の木の幹しか見えません。
合羽を持ってきていないためかなり躊躇したのですがここまできて引き返すのも悔やまれるので作業着で突入しました。
歩くのに四苦八苦して身体は汗ばむくらいになったのですが、下半身が溶けた雪ですぐに濡れてきました。ズボン下は着ていましたが所詮布地ではすぐに水を吸ってしまいます。それでも気にせず山中をやみくもに歩いていると、




期待通り雪の被った極上のナメコが見つかりました。拡大した右の画像を見れば分かりますが氷点下の冷え込みで傘にはひび割れが生じキノコ本体もカチカチに凍ってツララが下がっています。天然の冷凍庫で保存された鮮度抜群の成菌です。
何本かの木で群生を見つけたもののここも発生数は減ってきて出ていても届かない高い場所に少し見つかるくらいになっていました。

もうあきらめようと思った頃にはズボンはびしょ濡れで長靴の中は雪解け水が溜まってタップンタップンになっていました。上半身も頭上から落下してきた雪のせいで下着まで濡れています。
体温を奪われて寒さを実感した頃には足の感覚は無くなって歩こうにも足が上がらなくなっていました。
こうやって遭難するんだろうな、などと思いながら滑落するように道まで下りて何とか車に辿り着くと急いで着替えました。着替えを持っていただけまだラッキーだと思いましたがしっかり風邪は悪化して帰りにはクシャミが止まらなくなりました。
このポイントも次に雪が降れば入山は難しいだろうしナメコの発生も少なくなってきたので今回が最後でしょう。今年も春の山菜から晩秋のコケ採りまでお世話になりありがとうございました。
ナメコはこれからはもっと里に近いところで探さないと採れない時期になりました。
ただ標高が低いところでは発生自体が少ないのでもう終焉でしょう。今年は10月初めから2ヶ月以上にわたって採れたので大豊作でした。この日の収穫を含めると延べで24kg超収穫できました。

さてナメコ採りにも見切りをつけたところで翌週の5日(月)は店休を利用して再び単独でオオクワポイントの材割り調査へ。
秋以降毎週月曜日は天気に恵まれることが少なくこの日も再び雨の中での採集です。
到着後、一通り目的地周辺を見て回りますが思いのほか斜面が急で足元が悪い条件で上るのはかなり危険です。
目的地を過ぎて支流沿いの林道を車で進入していくと間もなく行き止まりに。
ここは以前にも来ているのですが割る材がほとんどなくあきらめた場所ですが今日は歩いて沢を上って調べることにしました。

車から降りて程なく、




図らずも道端の切り株でナメコを発見。ちょうど1食分くらいだったので採取したのですが旬を若干過ぎた成菌だったため利賀のそれよりは風味では劣りました。標高の低いところでは山に比べて気温が高いため採り頃の期間が短くタイミングを逃すとすぐに鮮度が落ちてしまいます。

今日はナメコが本命ではないので倒木や立ち枯れを探して一路上流へ向かいますが砂防堰堤をいくつか越えていっても斜面は地面がむき出して木も生えていません。
これ以上行っても無駄だと思い河川敷にわずかに転がっている流木を気晴らしに割りました。






こんな材を割っても出てくるのはせいぜいコクワの幼虫がわずかにいるくらいです。
オオクワだけでなくこの辺りに生息している他のクワガタはいったいどこで産卵しているのかつくづく不思議に思えます。
割る材も見つからないので、車に戻り今度は支流を本流に向けて下りながら探して見ます。




サワグルミの倒木がありましたが見つかったのは2齢幼虫が1頭だけでした。この辺りの樹相からもサワグルミの朽木は比較的見つかるのですが状態の良いサワグルミは未だかつて一回も見つけたことがありません。ほとんどが内部は堅い心材です。




↑サワグルミの立ち枯れに着生していたコフキサルノコシカケ。通常なら成長につれて下部が広がるように大きくなるのですが、このように上から下まで同じ大きさでツリガネタケのように成長したものは珍しいです。キノコ齢を数えたらちょうど10年程です。
試しにキノコの下側の根部に近い部分を割って見ると部分的にかなり良い状態で朽ちていますが残念なことに食痕さえありません。この木の立地的な環境が産卵には適していないのでしょう。

仕方ないので本流に戻り危険ではありますが急な斜面をやけくそで登ってみました。
すると先週調べたところと同様に産卵にはどうか分かりませんが成虫の生息には適した環境のようです。ただここは夏季には猛烈なヤブに覆われて調べるのはほぼ不可能でしょう。
登ったはいいものの下りは滑って恐ろしかったです。
途中で幼虫は見つかりませんでしたが今期初のエノキタケを見つけました。




最初はナメコかと思いましたがカメラで撮影するときにエノキであることに気づきました。
天然のエノキはナメコのようにヌメリがあるんです。
あいにく一食分にも満たないのでそのままスルーしてきました。

エノキが出ているのならヒラタケも出る頃だろうと思い材割りを切り上げて車で去年見つけたヒラタケの発生木を見に行くと、




う~ん、惜しい!まだ幼菌です。
でも誰にも見つからなければ1週間後にはちょうど採り頃になるでしょう。
これで来週の月曜日の予定はヒラタケ採集に決定しました。

続いて2日後の7日(水)には午前中だけですがS氏と2日前には入らなかった本流沿いの斜面を攻めました。




ここはN氏によって複数のオオクワガタの♀が採取されたポイントのすぐ下流側なので産卵ポイントとして有望だと推測される場所です。
画像で見るよりも急な斜面を登り尾根線にでると緩斜面の雑木林が広がっていました。
しかしながらカシナガの食害を受けたコナラは多いもののやはり産卵に適した倒木や立ち枯れはほとんど見つかりません。
代わりに樹液の出ている洞があるような大木があったので成虫の生息木としてはかなり可能性が高いでしょう。

立ち枯れでいい朽ち具合の材がないかと探していると、




シハイタケのびっしり生えた枝の向こうにナメコ発見!




粒揃いの採り頃のナメコです。
ちょうど一食分くらいになりました。
おまけに下には少しですがヒラタケも出ています。

一度ナメコを見つけてしまうと完全にキノコ採りの目にスイッチしてしまいました…。
材割りをしているS氏を横目に自身はがぜんキノコ探しに。




周辺で多くはありませんがヒラタケをゲットしました。
↑はハカワラタケと共生しているヒラタケです。
まだないかと執拗に見ていると遠目に何か付いている立ち枯れが。
近づくと、




見た目には腐りかけたナメコかと思ったのですがまだ幼菌でした。
まるで木全体にブドウがなっているようです。
前述したように里ではナメコの発生は少ないのが通例ですが、カシナガによる立ち枯れの増加でナメコだけでなくキノコ自体の発生も増えているようです。
さすがに利賀のポイントほど発生木は多くありませんが、この木だけで成菌になれば2~3kgの収穫にはなるでしょう。
来週の月曜日に先日幼菌で見つけたヒラタケと一緒に採集することにしました。

この後は材割りもせずに再びBポイントに向かいここでも立ち枯れのキノコ探しをするも立ち枯れは多いもののナメコはゼロでヒラタケがわずかに見つかっただけでした。
それでも先ほどのヒラタケとあわせて1.5kgほどにはなりました。
このポイントは食用キノコは少ないもののサルノコシカケは多く見つかりました。
同じような山でもキノコの生態は微妙に違います。




↑Bポイントにて立ち枯れの上部に発生した釣鐘状の大型のコフキサルノコシカケ。立ち枯れて4年目であることがわかります。
まだ枯れてから年の若い木も多いので今後ナメコが発生するかもしれません。

結局、まだまだコケ採りに見切りをつけられない現在です。
雪で山に入れなくなるまでは材割りとコケ採りを並行してがんばります。
2011年11月24日


今月に入ってから冷え込む日が出てきてやっと秋を実感できるような陽気になってきました。ただ相変わらず寒暖の差が激しく当地では南の強風が吹いてフェーンとなり20℃くらいまで気温が上がったかと思うと翌日には雪が混じりそうな冷たい時雨となりこの時期北陸特有の天候で2週間前にひいた風邪が未だに治りません。

暖かい日が多いのでもうすぐ師走だというのがピンときません。
昨年もそうでしたがこういう年に限って一旦寒くなると一気に真冬のような寒さになるものです。雪国に住んでいる方は車のタイヤ交換のタイミングが難しい状況ですね。
この陽気ならまだまだ雪は下りてこないだろうと思っていて先日山にコケ採りに行って吹雪に遭い車はスリップするわ斜面では何回も滑って滑落するわで自然を侮るとろくなことはありません。確実に冬はそこまで来ています。

例年なら10月下旬から11月上旬にかけて山では1回くらいは積雪することがあり、それで冬の到来を意識するのですが今年はそれがありませんでした。
さすがに時雨れたときは気温も上がりませんが晴れてさえいれば800m超の山でも歩いていて汗だくになるくらいでまだまだ秋の山を楽しめる雰囲気でした。
しかし雪が降ろうが降るまいが雪国では時期が来れば山間地の林道は冬季閉鎖で通行が不可になります。
自身が良く行くほとんどのフィールドも11月15日までにはゲートが封鎖されてしまいます。積雪で入山が出来なくなるのならあきらめもつくのですが、車が問題なく走れるのに入山不可になるのは口惜しいです。

そんなわけで11月上旬は名残を惜しむように山に行ってました。
主にナメコ採りですが…。
6日にはブリーダーのB氏と毎年恒例の岐阜のブナ帯へブナ材採集に行く予定だったのですが、今年は週末に限ってずっと天気が悪くこの日も雨天で13日に延期したところ、このポイントへ行くための林道が10日で閉鎖されてしまい行けなくなってしまいました。
しょうがなく13日は富山県内のブナ帯に行くことにしましたがここも15日で閉鎖のために今期はこれで最後の入山です。
ここは先月S氏と共に訪れたポイントでブナの優良材は見つからなかったのですが今期最後なので何かしら見つけたいところです。
当然自身は材は見つからなくともナメコは採るつもりで前回見つけたナメコポイントを見て回りますが新たな発生がなく空振りが続きます。




あるミズナラの立ち枯れにキノコが付いていました。遠目にムキタケかと思い近づいて見るとどうもマスタケのようですがいつも見るマスタケとは若干雰囲気が違います。
少し離れた場所には↓の画像のキノコが付いていました。よくよく見ると同一のキノコっぽいです。




これを見る限りではヒラフスベなのですが上の2枚の画像ではそうは見えません。
腑に落ちないまま帰って調べて見るとヒラフスベはアイカワタケと同一であるということが判明したらしいのです。そしてアイカワタケというのはマスタケと同一とも別種とも言われる近縁のキノコで最近では広葉樹に発生するものをアイカワタケとして区別しています。
よって上のキノコはアイカワタケであるという結論に達しました。

道沿いにブナ材とナメコを探しながら進むも何も採れないまま峠付近まで来てしまいました。これはいよいよ登山道からブナ林に入り込むしかないと判断してB氏と合羽を着ていざヤブ漕ぎへ。
登山道から外れたらさすがに人は入っていないだろうと思っていましたが尾根線に出ると明らかに人が歩いた形跡があります。
やはり誰かがコケ採りに来ているようです。
ということはキノコは採られた後か?とあきらめつつ歩いていると多少なりとも具合の良さげなブナのカワラ材は見つかりました。さすがにキノコ採りの入山者はいてもカワラ材を探しに来ている人間は自分たちくらいでしょうから誰かに採られている心配はありません。
ただ車まで持って歩かなければいけないので持てる範囲で材を厳選しなければいけません。
毎度のことですが材採りに来ると量を確保するために何でもかんでも持ち帰り、後になって何でこんな材持ってきたんだろうと後悔することが多々あるので無駄を省くために現地で少なからず選別する必要があります。
もちろん良い材が優先ですから見つけたからといってすぐに切り出して運ばずにもっと良い材がないか周辺をくまなく探します。

尾根線上は傾斜も緩やかなので歩きやすいのですが片側の斜面はかなりの急勾配です。仮に材があっても下りていくのが精一杯で持って上がってくることはまず不可能です。
それはわかっているのですが立ち枯れが見える以上ダメもとで斜面を下りると、




↑別のミズナラの立ち枯れにナメコ見っけ!
ラッキー!と喜びその木に近づいて行って今度はビックリ!
何がビックリかというと、このナメコがでかいんです。
確かに天然のナメコはでかくなりますが今まで見た中でも別格です。
通常成長するまま放って置くと傘が開いて大きくはなりますが、その状態のナメコは鮮度が落ちて古くなり傘肉が茶色になっているものがほとんどです。
それに比較してこのナメコは左上の画像を見ても分かるように傘裏も白く新鮮な旬のナメコです。
不思議なのはこの木に生えているナメコだけがでかいのです。周りの木にはこんなでかいナメコはありません。最初は別のキノコかと思ったほどです。
どのくらいでかいか上の画像では分からないので、




比較できるように軍手を置いてみました。画像の中で一番小さいものくらいが通常スーパー等で売られているサイズのナメコです。どれくらいでかいか分かりましたか?




↑持ち帰って下処理をしているときに撮った画像です。大きさを測ったら大きいものは約10cmありました。ちなみに菌床の人工栽培ではこの鮮度でこの大きさのものはまず出来ません。
ひと口で食べきれないナメコというのも滅多にお目にかかれないでしょう。
味は大きさに似合わず絶品でした。

結局、材よりもナメコに満足してこの日は撤収しました。

かわって今度は21日、この日は定休日なのですがあいにく朝から時雨模様です。
平地でも気温が5~6℃しかなく山は無理だと思い店で作業をしようとしたのですが、やっぱり山が気になります。
というのも前の週に冷え込んだ日が数日あったのでナメコの2次発生があると思ったのです。
予定を変更して急きょ利賀のいつものポイントに向かいました。

ところが予想通り標高500m付近に来ると完全に雪でした…。
まだ積雪には至ってないので合羽を着てまずは第一のポイントへ。




ここも前日に誰か入って採った形跡がありましたがそれでも取り残しを見つけることが出来ました。↑




また、この冷え込みで新たな幼菌も出ています。細かいつぶつぶがナメコの芽です。1週間後には採り頃になるでしょう。

ここは早々に切り上げて本命のポイントに向かいます。
標高も700mを超えて林道は完全に積雪して10cmくらいに達して吹雪いています。もちろんこの雪の中では誰も入っていません。




ノーマルタイヤでスリップしながらもある程度進み、あとは徒歩で向かいました。
雪が積もって下草が倒れて歩きやすいかと思ったのですがとんでもない勘違いでした。
歩くたびに雪で倒れていた笹が跳ね上がり顔面を直撃します。
頭上からは雪の塊が落ちてくるし足元は滑って斜面を滑落するしで自分で何をしているんだろう?と情けなくなるような状況でした。

それでもナメコを採りたい一心で歩きました。
雪が降る以前でもまだ入ったことのない場所まで上がっていくと





雪を被った新鮮なナメコと出会うことが出来ました。




雪の下でじっと耐えているナメコはヌメリがあって艶もあり最高級と言われています。
かじかむ手で一粒ずつ丁寧に採っていきます。
結局この日は6kg近くのナメコを採取することができました。
これで今期採取したナメコは総量で20kgを超えました。
カシナガの被害で山のミズナラは大打撃を受けていますが、それらの木にナメコが多く発生して豊作となっています。この状況はおそらく数年は続くでしょうからカシナガ被害は喜べませんが思わぬ副産物に感謝しなければいけません。
根雪になるまでにまた行こうと思っています。


今回もナメコの採集記になってしまったので別の話題を一つ。
生体の商品でも販売しています国産オオクワガタの大型血統である「能勢稲地血統」ですが前回販売していました第一回目のロットから3ヶ月交換で34gという大型幼虫が出ました。




商品欄のコメントに書いてありますので良かったら幼虫販売ページの「能勢稲地血統」を参照してください。
2011年11月11日


10月からは週末に限って必ず天気が崩れたものの平日は雨が降ることもあまりなくコケ採り、材割り採集、材探しと飛び回っていました。
ヒメオオの採集が終了した後はコケ採りがメインだったので久しぶりに夏季にライトトラップにいそしんだオオクワポイントに材割りに行ってきました。




↑今年は秋の冷え込みが弱くこの時期でも最高気温が25℃を超える日もあり下草はまだ夏の状態と変わらず目当ての倒木は完全にブッシュに隠れています。背丈以上ある下草の中に入ってやっと倒木が確認できるくらいです。
まずは下草を刈ってインフラを整備してから材割りです。




↑この倒木は昨年から目を付けて期待している材ですが割り始めると程なく幼虫は見つかりましたが残念ながらアカアシです(左画像)。やや柔らかい変色部分からは複数のスジクワの幼虫が出ました。期待している割りには出てくる幼虫は1年前と同様にアカアシとスジクワばかりです。モチベーションが下がりこの日の材割りは終了。次回は新たに材割りポイントを開拓します。
いずれにしろ下草がもう少し倒れるのを待つことにしました。

ということで再びコケ採りに専念。
10月最後の日曜日は嫁の母親を利賀のナメコポイントに案内。もちろん毎年必ず採れるポイントなので外しはありません。




案の定ナメコが出ています。今年は標高が高いところは出が遅かったのですがこの辺りは例年通り10月中旬には出始めたようで一部は腐り始めています。




↑左の一般的に最高級といわれるような状態のナメコは母親に譲り自身は同じ木に生えていた右画像の傘が開いたものを採りました。同じナメコでもちょっと時期がずれるとこれくらい変わります。個人的には傘が開いてないものよりも開いているほうが食べ応えもあり出汁も多く出るので好きです。
スーパーのナメコしか見たことない人は開いたナメコは大きくて気持ち悪いという人もいますが、これこそ天然物で絶品です!

ここは採れる木がこの1本だけなので別の山に向かいます。
次の場所は自身のホームグラウンドにしているお気に入りの山です。




早速ムキタケとナメコが混生している立ち枯れを発見。このポイントは元々ナメコは少なくムキタケが豊富なため母親と二人でてんでに採りましたが全部は採り切れませんでした。
結局この日は午前中だけで二人でナメコとムキタケを合わせて8~9kg採りました。母親も満足してくれたので良かったです。

↓はムキタケが生えていた倒木に発生していたホコリタケの仲間のタヌキノチャブクロです。これだけ大きいのは珍しいです。ちなみに地面に生えるのをキツネノチャブクロといいます。
ホコリタケは食用菌ですが自身はまだ食べたことはありません。




翌日は店が定休日なので1日かけてS氏とともに新たなブナ材の新規ポイントの開拓に岐阜県に行きました。
早朝からブナ帯である標高1000m前後を探しますが今ひとつ良いポイントが見つかりません。ブナ自体は標高が高くなればあるのはあるのですがまだまだ若い木ばかりでカンバやカラマツなどの針葉樹ばかりが目に付きます。
御神木のような巨木が生えるブナの原生林は標高が高いだけではダメで富山、岐阜辺りでは一部を除き背後に1500mを超える高山がある場所でよく見かけます。

結局、岐阜県では目新しい場所は見つからず昼過ぎには富山県に戻って材探しです。
とは言うものの自身の目はブナではなくミズナラの立ち枯れに生えているキノコを追っていました…。




↑ここはかなり専門的なコケ採り人が入るため競争率は高いと思われますが、それでもナメコが見つかりました。




さらに近くのミズナラの根際に今期初のクリタケを発見。↑
右画像はキノコの裏側ですが柄の下部に褐色の繊維状の紋があることでもクリタケと判別できます。クリタケはニガクリタケやコレラタケ等の致死性の毒キノコと間違えやすいので注意が必要です。

この後、本格的に雨が降り出してずぶ濡れになりながらコケ採りをして材は見つからないままこの日は終了しました。
ブナは多くありますが産卵材に使えるような優良材は簡単には見つからないんです。

数日おいて再びホームグラウンドの利賀の山へ。
特になんか目的があるわけではありませんが、やはりコケの具合が気になります。




今年の紅葉はブナやミズナラが落葉してしまいイマイチですが色付いたモミジはやはり綺麗です。
紅葉を眺めながらブッシュの激しい斜面に入っていきました。




やはり期待を裏切ることなくナメコとムキタケを見つけました。
ただ最近は冷え込みと降雨が少ないため幼菌の発生がほとんどなく、今出ているものを採ったらしばらくは採れそうにありません。冷え込みを待つしかありません。




↑昨年見つけたナメコの発生木を見に行くと見事に伐採されていました。それもその周辺の立ち枯れがほとんど倒されています。カシナガの被害を拡大させないための措置と思われますが今更倒しただけではあまり効果はないでしょう。
伐採した材自体は撤去する気配はないのでナメコは大丈夫だと思われます。

一通りナメコの様子を見てから近くのブナの倒木を見に行きました。
この材からは毎年ミヤマの幼虫が見つかります。




↑材を持ち上げてみると倒木の下にミヤマの3齢幼虫です。材の中ではなく完全に土中にいて倒木の樹皮をかじっていました。産卵セットの床に黒土を敷き詰める所以ですね。画像の左側に見えるのはコガネムシの幼虫です。


11月に入ってからは県内では冷え込みがない限りしばらくはコケも採れそうにないので今月最初の月曜日には再びS氏と共に新潟県中越地方にブナ材のポイント開拓に行きました。
日本有数の豪雪地帯のこのポイントは一度雪が降ると来年の5月までは入ることができないのでおそらく今回が今年最後の訪問でしょう。
あいにくの雨模様でしたが合羽を着ての強行軍です。
さすがにこの天気では訪れる人もほとんどいませんが合羽を着ての材の切り出しと運び出しは難儀を極め、体力と体温が奪われていきます。

目星を付けていた材が予想外に状態が悪く、新たな材を探しに二人で手分けして笹が繁茂する藪へ突入しました。
倒木や立ち枯れは多く見つかるのですが優良材は見つからずひたすら彷徨っていると、




↑今まで見たこともないようなヒラタケの群生を発見。あまりにも多いので遠目にはツキヨタケかと思ったほどです。
遠慮なくほとんど採取するとこれだけで8~9kgになりました。それも今期初物にして最高の状態です。
これは他にもあるかもと俄然探しましたが不思議なことにこの木に生えているだけで他の木にはかけらも見つかりません。
おそらく「今日はそれを持って帰りなさい」という山の神の御達しだろうと思いこの山を後にしました。もちろん自分だけではさばき切れないので知人にお裾分けして自身も帰ってすぐにバターソテーで食しましたが絶品でした!山の恵みをありがとうございます。

次は上越地方のブナ帯に向かう途中で昼食に蕎麦屋へ。
以前も書きましたが蕎麦好きの自分としてはここを訪れたら蕎麦を食べずには帰れません。
ここは新しいのか初めて見つけた蕎麦屋です。
この店の蕎麦は富倉蕎麦で幻の蕎麦と称されている蕎麦です。




蕎麦の味を知るにはざるそば(もりそば)が一番です。今回は天ざる蕎麦を頼みました。
コシの強い蕎麦はまさに幻の蕎麦と言われるだけのことはあり美味でした。
美味しい蕎麦は蕎麦つゆで食べるのも良いけどぜひ塩で食べてみてください。蕎麦本来の味が引き立ちます。

蕎麦を食べて今日の目的も9割方達成したところでM市の高原地帯に到着。




あらかじめS氏が目星を付けていたほとんど傾斜のない湿地状のポイントで材を探し始めると、




すぐに↑画像のヤキフタケの生えた材のようなかなり上質なブナ材を見つけることが出来ました。
その日の目的を達成して満足してかなりの山道である峠道を所々立ち寄りながら帰途に着きました。

問題は自分の店に到着したときに判明しました。

ケータイ(スマホ)がない!!

上のヤキフタケの画像はケータイで撮っていたのでそれまでは持っていたはず。
だとすると帰りの道々に停車して車から降りたときに落としたか…。
もし落としたなら雨も降っていたことだしもうダメだろうと思いながらも本体よりも子供を撮った写メや動画などを失うのはかなり痛いです。
どっちにしても帰ってきて疲労困ぱいの現状で探しに行くこともできないのでその時はあきらめて帰宅しました。

翌日やはり子供の思い出は失くすわけにはいかないと思いS氏に電話してその翌日の早朝から現場に探しに行くつもりであることを話すとS氏が
「最後に立ち寄った倒木の場所とその後に寄ったコンビニには落としてないよ。」
と言います。
「なんで分かるの?」
と言うと
「昨日店についた後、単独で引き返して探しに行って来た。ガソリンがなくて全部の場所は確認できなかったけど…。」
と言うではありませんか!
普通、他人の為だけにそこまでできますか?
少なくとも自分には真似出来ないと思いました。S氏に多大な恩義を感じながら、ケータイ本体は不具合が多くあまり好きではなかったのでこの機会にIphoneに変えればいいと安易に考えていましたが、ここまでしてもらったら必ず見つけなければと決意し翌朝3時に出発しました。
暗いうちに峠道を通るのは危険なので夜明けを待って上ります。




ふもとでも雨が降っていましたが上るにつれて気温は下がり峠の方を見ると白くなっています。




峠付近は完全に雪で道にもうっすらと積もり始めています。今期の初雪を見ましたがロマンティックな気分にはなれません。
運転は怖いし、もし車から降りたときにケータイを落としたのなら雪に埋まって見えない可能性もあります。
注意深く道端を見ながら走りましたがそれらしいものは見つからず結局ヤキフタケの材を見つけたポイントに着いてしまいました。
ここで見つからなければジ・エンドです。
ここでの行動範囲は結構広いのでくまなく探すのはかなり大変ですが山の神様に手を合わせて拝んだ後にいざ探索、と何気なく歩き始めるとすぐに草の葉に半分埋もれた物体が…
「あった!!」
思わず叫びました。
子供の思い出を取り戻したと思うととても感慨深かったです。




2日間、雨やミゾレにたたられていたので当然本体はダメだろうと画面の汚れを落とそうと触ると液晶に待ち受けの子供の画像が映りました。
「生きてる!」
すぐにカバーを外し中を拭こうとすると水は浸入しておらず水没を表すシールも変化していません。それだけでなくバッテリーもただでさえ消耗が激しいのに屋外で2日間放置されていたにもかかわらず落としたときとほぼ変わってません。
まるで誰かがそのまま保存していてくれたような気がしました。
あまり大事に思っていなかったケータイですが今回のことで何かの縁を感じたのでこれからは大事にしようと思います。

帰り道、日が差して雪が溶けた峠から見た妙高山が綺麗でした。


2011年10月28日




霧に煙るブナ林



霧に濡れる落ち葉

風情がありますね。
錦秋もいいけれど色彩のない霧中のブナ林も秋のはかなさを感じさせます。

というわけで3週連続で有峰に行ってきました。
目的はほぼナメコ採り、あわよくば産卵用のブナ材が見つかればいいかな…という感じです。林道を車で走っていると下界は曇天でしたが標高600mくらいからガスがかかってきました。どうも今年は天候に恵まれません。
まあ、目的のポイントは決まっているし雨が降っていないだけマシか、と妥協しました。

ところが標高1000mを越えた辺りでスーっと霧が晴れて雲上の世界へ。
まさにコケ採り日和!これは運が向いてきたかな?と思いつつ第一のポイントへ。




紅葉もすっかりピークを過ぎ色が付いているのはナナカマドの赤い実と枝に残った茶色の葉だけになりました。

ここはヒメオオの材割りをした場所の近くで先週ナメコの幼菌を見つけてそのままにしておいたポイントです。沢沿いで先週は上から降りてこようとしたのですが滝があって下りれなかったので今日は下側からアタックです。落ちても死ぬような急な斜面ではありませんが足元が滑って危ないです。なんとか目的の倒木に着くと




予想通り採り頃のナメコをゲットです。おまけにブナシメジも一緒に生えていました。
ただ、ここのナメコは傘の裏にかなりトビムシが付着していました。細かくてピョンピョン跳ねるやつです。時期や場所によって付いている時と全くいないときがあります。あまりひどいと持って帰ったときに嫁に文句を言われるので一つ一つ虫を払い比較的綺麗なものだけを採取しました。

せっかく登ったのだからとさらに標高をかせぐと尾根線に出ました。これ以上登ってもいいポイントはなさそうなので車まで下山。
朝一から登山まがいは体力を消耗します。
ただ有峰もこれが今期最後の予定なので体力の限り思う存分探すつもりです。
本命のマイポイントに向かうまでにあっちこっちで車を停めては沢や斜面を登って探しました。




ナメコではなくムキタケの生えていたブナ材。ムキタケは鍋物やおでんにすると美味で最高です。この木以外でもこの日はそこそこ採れました。




↑ブナばかり見ていましたが以外にもウダイカンバの倒木に発生したナメコの群生。道のすぐ近くでしたが意外にも誰にも採られていませんでした。




↑ブナの腐朽菌でおなじみのツリガネタケ。通常は立ち枯れや倒木の樹皮に側生しているのですが画像のツリガネタケは珍しく釣り下がっていてまさに釣鐘のようです。

さて、寄り道をしながらも本命のマイポイントに到着すると先週ナメコの幼菌を見つけて取り置きしていた付近の路上に別の車が止まっています。
「まさかな~すぐどこか行くだろう。」と思いながら自身は少し手前に停車して、まず上方のポイントから見てみることに。
先週S氏と共に見つけたナメコの幼菌を見に行くと、
「ないっ!」
きれいに採られています。切り跡から推測すると2~3日前でしょうか、おそらく週末あたりに採られたのでしょう。そう言えば先週も付近に足跡が付いていたので間違いなく誰か入っているのでしょう。去年くらいまではまず誰か入っているような形跡はなかったのですがここも他人に知られたようです。
元々このポイントはナメコではなくブナの良材を採るためのポイントなので材が持っていかれない限り特に気にしませんが…。

材の様子を見てから今度は別の車が止まっているポイントへ歩いて向かいます。
嫌な予感をしながらも近づいていくと年配と中高年の男性2人が路上で弁当を食べています。
「こんちは。」と声を掛けると
「ご苦労様、(コケは)採れたけ?」と聞いてきました。
「なーん、誰かに採られとっちゃ。なかったわ。」ひょっとして分かっててわざと聞いているのか?と思いながらも
「もしかしてここの下は入ったけ?」と聞き返すと
「入ったよ。」
「ナメコ採ったけ?」
「採ったよ。」
やられた!…わずかに先を越された。
「先週見つけて小さいから採らずに置いといたんだけど。」と悔しさをにじませながら言うと、
「もう、採りました。」と別の一人が勝ち誇ったように言いました。
マジで、はがやしい!ムカつきながらもこのまま引き下がるわけにはいかないと、あえてその場所に斜面を下りていきました。




↑ポイント付近の斜面。道路からは低木のせいで下は見通すことは出来ません。

下りながら思ったのですが先週までここは誰かが入った痕跡はなかったはず(先週は手付かずのナメコが採れている)なので、もしかしたら先週止めていた車の場所をチェックされたかなと考えました。
公共の山でここは自分のポイントだと主張するわけにもいかず先に入ったもん勝ち、情け無用すなわち採ったもん勝ちなのは言うまでもないので他人に採られたくなかったら人より早く採るか人にポイントを知られないことを願うしかないのです。
そう考えたらすぐ近くに車を止めておいたのは安易だったかもしれません。ここがポイントだよ、って教えているようなもんです。
俺が先に見つけたんだ…という思いをこらえながらその倒木に着くと案の定採られたばかりの跡が残っていました。
このまますごすごと引き返すわけにはいきません。

気乗りはしませんがさらに下を目指すしかありません。ここは林道から標高差150m以上ある谷です。下りていったら登って来なくてはいけないし、かなり急な斜面もある上にクマと遭う可能性も高いです。




↑上方から斜面の下方を見て倒木を探す。この画像内だけでも倒木が何本も確認できます。

幸いこのポイントは下りていくとさらに多くの倒木が見つかりました。
さっき採られた倒木からわずか数分で折れたブナの大木の株を発見しました。↓




倒木の横に回ると、




「っ!!!あった。」
よっしゃ~と声をこらしつつ、気配を消すためにクマよけの鈴の音をならないようにしました。ここに留まっているということはコケを見つけたんだ、と上の二人にさとられないためです。
静かに確実に採り終えるとさらに下を目指しました。やがて最下部の沢が確認できるところまで下りたところで引き返しました。




↑引き返す途中で重くなったリュックを背負い息が上がってバテたところで見つけたナメコ。傘にモミジを乗せた姿に癒されました。

林道までやっとの思いで戻ると先の二人の姿はなくなっていました。成果を言いたい反面、言ったり見られたりしたらまたポイントを教えるようなものなのでいなくなってて良かったのでしょう。

その後、周辺の斜面を散策していましたが上方に見えるブナの倒木に向かおうとしたところ上方からクマらしきものが下りて来るのが確認できたのであきらめてその場所を後にしました。
帰り際にも必ず通る林道のすぐ近くで死角のため今まで全く気付かなかったブナの倒木で大量のナメコを採取することができました。
結局、なんだかんだでナメコを始め他のコケを含めこの日は7~8kgの収穫がありました。
1回の収穫量としては自己最高となり今期最後の有峰で有終を飾ることができました。
また来年訪れた時もよろしくお願いします。
2011年10月21日




↑5色に染まるブナ林の紅葉

2週連続で有峰に行ってきました。
標高1200m以上は紅葉もピークを過ぎてブナなどの高木は落葉が始まりました。
平地ではまだ木々も本格的に色づいていないため季節を先取りした感じで気分がいいです。
ブナの森は春、夏、秋とそれぞれに違った魅力がありいつ来ても飽きさせません。
紅葉も終わりが見えてきてそろそろ冬支度を始めた山ですがこれからがキノコのシーズン本番ということでウキウキするのは私だけでしょうか?
しかしこの有峰のポイントも入山できるのは今月一杯ですので楽しめるのは今のうちだけです。

あいにく2週続けて天気には恵まれず曇天で真っ青な空に映える錦秋は拝めませんでしたがそれでもやっぱり見事です。



↑道から斜面のブナ林の中に入った者だけが見ることができる目に鮮やかな紅葉。
キノコ探しの足を止めてしばし見入ってしまいました。

今回の目的はキノコ時々ブナ材探し。
早速ナメコを目指して先週も訪れたマイポイントへ。




おーっ、あった!
まさに採ってくれという声が聞こえそうなベストタイミングのナメコです。
↓の画像は先週撮影した同じナメコの幼菌です。



1週間待った甲斐がありました。
すぐに採って持ち歩くとキノコが崩れて傷んでしまうため、まずは周辺をさらに探してみることに。




ほどなく近くのブナの倒木でこれまた採り頃のナメコ発見!
オマケにこの木にはナメコと一緒にブナシメジも出ていました。↓
ブナシメジは美味で人気もありますが、なかなか見つからず昨年は全く採れませんでしたが今年は幸先が良さそうです。




ブナシメジは数本だけでしたがナメコと一緒に採取させていただきました。

今日は大漁か?と思ったもののその後はこのポイントではナメコは見つからず…。
ブナの落葉が始まっていることを考えれば時期的にはもっと出ていてもいいはずなんですがやっぱり今年はキノコ全般に遅いようです。先月下旬に大雨が降った後、雨が少ないことも影響しているのかもしれません。

ナメコをあきらめてブナの産卵材を探しますが適当なのが見つかりません。
ナメコが生えている材は程よく朽ちている感じですが、来年もナメコを採らせてもらうために手を付けるわけには行きません。
ナメコ材以外で探しますがまだ腐朽が若く堅い材が多く切り出しは厳しそうでした。

仕方ないので先週同様にヒメオオの幼虫の材割り採集に変更。
といっても先週も割った材なので割ってないところは手オノが当たると手が痺れるくらい堅い部分ばかりです…。
幹が折れた株の根部からやや地表に上がった、樹皮が剥がれてキツツキが突いた穴がいくつもある付近を割ってみると




↑小さい食痕がいくつか現れました。
「えらい小さい食痕だな…?」
と思いながら、ふと下を見ると割りカスと共に微小な初齢幼虫が数頭落ちています。
これらの食痕の幼虫のようです。
さらに周辺を割ってみると、




また食痕と幼虫が現れました。
わずか10cm四方くらいの部分から10頭前後(数頭潰しました。)の初齢幼虫が出ました。
表面は鳥が突いたりしてはっきりと確認はできませんが産卵痕があったわけではないのでルリクワではなさそうです。
この材からは以前からほぼ100%ヒメオオの幼虫しか採れていませんし、これらの幼虫がいた部位の内側はかなり堅い部分ですのでアカアシの可能性も低そうです。

消去法でいくとヒメオオの可能性が高いのですがヒメオオが局所的にかため産みをするというのは初めて見ました。
もしヒメオオなら自然下の貴重な産卵形態を発見できました。
今後の研究に生かしたいと思います。

そうこうしていると同行したS氏が別の倒木からヒメオオの♀の新成虫を割り出しました。




まだ腹も赤く羽化したてのようです。気をつけて持ち帰ることにしました。

別のポイントへ移動しヤブ漕ぎをしながら斜面を登りナメコを探しますが最初に見つけて以降採取できるようなものに巡り合いません。




↑のようにわずかな幼菌ばかりでこれらも来週以降でないと採れません。
今回も大漁ならず…。
さらに別のポイントへ移り買ってきたコンビニ弁当を野外で食べたのですが、雲行きが怪しくなってきてガスが掛かり始め気温も10℃以下まで下がり寒い思いをしながら食べました。

モチベーションも下がり、山道を歩いて散策する予定も取り止めて戻ることに。
帰路、来る途中に目を付けておいた場所を再度確認していくことに。
改めて周辺を探すとちょうどおあつらえ向きのブナ材を発見。
山の神様はちゃんとお土産を持たせてくれました。感謝!

さらに薄暗くなり始めた中、斜面を降りていくとナメコ発見!
こちらもお土産にちょうどいい量が確保できました。感謝、感謝!
まだ幼菌も多くあるため来週もし来れば確実に採取できるでしょう。
期待を残して下山してきました。

夕飯にはもちろん今年初物のナメコを嫁に頼んで早速ナメコおろしに。
やっぱり自分で採ったナメコは格別です。


2011年10月14日


秋ですね。
秋はやることがたくさんあります。
自身の秋はヒメオオ採集から始まりコケ採りと材採りに移行していきます。オオクワガタの材割り調査もしなければいけないので時間が全く足りません。

先日の連休前に今期最後のヒメオオ採集に行きましたが前回の店長日記で書いたとおりすでに発生も末期となりポイント周辺も最低気温は霜が降りるくらいにまで下がり、この日も晴れていたものの午前10時前で8℃しかありませんでした。




ポイント付近ではナナカマドの実が真っ赤になっていました。
「こりゃいないな…」と軽く流していたら1頭だけ小型の♂がいました。




ここのヒメオオもこれが最後です。来年も大型個体が採れますように…。

富山県のヒメオオは8月末から10月始めの1ヵ月半しか採れません。短い出会いに名残惜しみながらもせっかく来たのだからキノコ探しにスイッチします。
できればマイタケを探したいのですが、とりあえず食べられるキノコなら何でもOKと探し始めましたが何にも見つかりません。




崖をよじ登ってミズナラの大木の立ち枯れを見るとビッシリ発生したシハイタケ。
マイタケは?と根際を見ると、




群生しているキララタケです。
可食ですが本命はマイタケだったのでスルーしました。
他を探すもキノコらしいキノコが見つからずこの日は撤収。
帰り際にコケ採り(富山弁でキノコ採りのこと)に来たという採集者と会い話をしましたが、やはり何も採れないとのこと。
今年は発生が遅れているという結論に達しました。

この後、店の営業があるのでゆっくりできませんが良い天気だったので利賀方面のマイポイントに向かいました。
ここは山菜、キノコ、ブナ材のポイントで昨年までは悪路のため一般者はほとんど入らなかったのですが昨秋から林道の改修で舗装化が進んで途中まで人が往来するようになりました。
そのおかげで大事にしていた山菜や目を付けておいたブナの立ち枯れが撤去されて自分にとってはいい迷惑です。

時間がないのでキノコのポイント探しだけです。
ここはミズナラが多いのであわよくばマイタケ、もしくはこれから出てくるナメコの発生木を見つけられればラッキーです。
改めて観察するとミズナラの9割以上がカシナガの食害で枯れています。
これではマイタケは期待できませんがナメコは枯れて数年の内に発生する可能性が高いので期待大です。




注意深くミズナラの立ち枯れを見ていると樹皮のめくれた所にビッシリとキノコが。↑
ナメコの幼菌かと思ったのですが近づいてみると黒い菌糸束が確認できることからサワモダシ(ナラタケ)の幼菌でしょうか?そういえば今年はまだサワモダシも見ていません。




↑立ち枯れの株下で越冬の準備をするスズメバチ。

やはり時期が早いのかほとんど見つかりません。
…と、倒木の横で見つけました。↓
カエンタケ!




猛毒です…。
食べたら致命的です。全国的に発生が多いみたいなので気をつけてください。素手で触るのもやめましょう。
ろくなものが見つからないのでやる気が失せて終了~。

連休中は午前中だけですが再び利賀の別のポイントへ。
林道からさらに歩きでやぶの小道へ。
途中まで誰かが草を刈っていたのですがその先は手付かずのやぶです。
そこで妙な場所がありました。




小道の真ん中の土がえぐれて水が溜まっています。
落とし穴???
よく見ると周りの泥の上に何やら足跡が…。




最初はカモシカかと思ったのですが、どうもイノシシのようです。
イノシシが身体を擦り付けるのに穴を掘ったのでしょう。山間の農家ではこのように畑を荒らされる被害が多いようです。以前はイノシシの被害は富山では少なかったのですが近年増加しているようです。

やぶ漕ぎをしながら進んで行くと足元に転がっていたミズナラの枝にブナハリタケ発見。




今年初のブナハリタケがブナではなくミズナラで見つかるというのも意外でした。
一食分に満たない程度の量でしたが初物なのでとりあえず採取しました。




↑こちらも今期初のブナに発生したツキヨタケ(もちろん毒キノコ)。
今年はキノコが遅いだけに毒キノコでもうれしく感じました。このキノコが終わりかけるとブナハリタケがピークになりナメコやムキタケが出てきます。
あとしばらくの辛抱です。

ブナ林の斜面を進んでいくと今まで見つけていなかったブナの倒木が。
程よく朽ちているようなので材割りしました。






一応オオクワガタの調査をしている地域なので気を遣いながら行いましたが食痕は少なくミヤマと思われる2齢幼虫↑を2頭採取したところでやめました。

翌日は店休なので早朝から一日費やしてS氏と有峰へ行きました。
もちろん本命はマイタケ!そしてヒメオオの幼虫の材割り採集とブナ材の採集。
とりあえず自身のテリトリーとしているヒメオオとブナ材のポイントへ。




早速採り頃のブナハリタケを発見。
やっぱり有峰だなぁと思いながらもやはり例年よりも発生量は少なく感じます。
ブナハリタケは雑キノコなので誰もが喜んで採るわけではありませんが自身は煮物にするのが好きなのでコンビニ袋に1.5kgくらい採りました(あまり多いと嫁に嫌がられます…)。




近くの倒木のあまり太くない枝でナメコの幼菌も見つけました。
この標高で幼菌ならば利賀のポイントはまだ時間がかかりそうです。

ひとしきりコケ採りを終えたところで次はヒメオオの幼虫の材割りです。
コケ採りした周辺の材で採れるので手間が省けます。
この辺りも採集圧のせいか成虫の採集数は年々減っているのですがひとたび原生林に踏み込めば材割りでは毎年変わらずに幼虫が採れます。




ただ、いかんせんヒメオオの幼虫は画像では分かりにくいですが生部に近いカチカチに堅い部位に入っているために体力的かつ技術的にあまり多くは採集できません。
この日も10頭弱採るのが精一杯でした。それだけでも翌日はけんしょう炎で右手が痺れていました。自身は過去に材割りのし過ぎでけんしょう炎になり中指の腱を手術で1本切除しているので再発しないようにセーブしなければなりません。

このポイントでブナ材も吟味しましたが朽木の量の割りには持ち帰るほどの良材はありませんでした。なんせ材が太すぎてどうにもなりません…。

次はメインのマイタケ探しです。
有峰といえばコケ採りにしてみればメッカのような場所です。
以前から見つけて温存していたミズナラの巨木が多くあるポイントへとS氏を案内し笹藪の茂る斜面を登りました。
今まで単独で何回も林道周辺は入っていたのですが今回は二人なのでさらに奥へと入山を試みました。






奥へ奥へと登って行くと見事なミズナラの巨木が現れます。
推定で樹齢500~700年くらいはあろうかというような巨木で胴回りは6m以上はありそうです。
いよいよマイタケが見つかるかと心を躍らせながら見ていくのですが周りを良く見ると、だいぶ前に草を刈ったような跡が…、おまけにタバコの空箱まで…。
間違いなく誰か入っています。
こんなところまで来ているということはさらに上を目指すか場合によってはひと山越えて行かないとダメではないかという思いが頭をよぎりました。
そうなるとちょっと探しに行くというより早朝から山登りを開始しないと時間的に不可能でしょう。
マイタケ採り、恐るべし!

そんなことを考えながらS氏と離れて登って行くと自身の少し上で誰かが笹藪をかき分けています。
やはり先を越されている…
山の中で他の採集者と会うのはお互い歓迎するものではないのでS氏に知らせて場所を変えようとS氏に叫んでいると、先ほどの人の気配がありません…?
しばらくジッとして音を立てずに様子を伺いましたがそれっきり気配がしません。

どうやら採集者ではなく森の住人(クマ)だったようです。
ここまで登ってきて他の採集者に会うくらいならクマと遭ったほうがまだマシだとある意味安心しました。いずれにしろ改めて(たぶん今年はもう無理だが)攻めるしかないとこの日はあきらめて下山しました。
下山途中で少しですがブナの良材も採れたのでマイタケ以外はこの日は結果オーライでした。

マイタケは時期的にもう終わりなのでこれからは他のキノコでリベンジしようと思います。
2011年09月29日


もう10月です。
9月の中旬過ぎまで当地では猛暑日を記録するなど残暑が厳しかったのですが20日頃からグッと気温も下がってきました。
それでも今日はまた30度近くまで気温が上がり変動が大きいです。これがいわゆる秋の特徴ですから確実に季節は進んでいます。
先日は台風15号が本土を直撃した後、天候の回復を待って利賀のブナ帯へヒメオオの採集に行こうと思ったのですが一時的に冬型の気圧配置になってポイント付近では場所によって氷点下近くにまで気温が下がりその日は断念しました。
一気に冷え込む日が出てくるとヒメオオの発生もピークを過ぎます。
それでも昼間は20℃近くまで上がっているので翌日ポイントに行ってみました。




午前中でまだ気温はそんなに上がっていませんでしたがいました。↑
それでも先週までのピーク時に比べたら数も少なく♂も小型でした。
この後は♀が産卵に入るため♂ばかりが目立つようになってきます。
このポイントもあと1回訪れてたぶん今期は終了でしょう。
この日は小型サイズが多く採取可能な個体が少なかったので帰りに独活(ウド)の根を掘って採ってきました。↓
去年も日記で書きましたが独活の根は腎臓の不調や坐骨神経痛に効能があるとして漢方薬の一部に処方されます。自身も数年前から体調によって坐骨神経痛が出ることがあるので冬季の飲用に確保しておきます。この根を乾燥させて粉砕して保存します。







↑初秋のブナ林の風景。
左はブナ林の岩壁から流れ落ちる湧水。夏をイメージさせますが盛夏のようなみなぎるエネルギーは感じられず落ち着いた空気が流れています。
右は流水をバックに草の果穂が初秋を感じさせます。
もう少し経つといよいよ秋めいて紅葉が始まります。

さて数日後、今度はマイタケ探しを兼ねて別の県外のポイントへヒメオオ採集に出かけました。
このポイントは車で乗り付けることができないため徒歩での採集になり数時間を要することから自身はシーズンに1、2度しか行けません。
S氏と現場近くで早朝に待ち合わせをしてまずはマイタケ探しからです。

毎年多くのキノコを採りますが今までマイタケに関しては本腰を入れて探したことがありません。
というのもマイタケのシーズンは9月~10月中旬までで、この時期自身は夏にセットした虫の割り出しやヒメオオの採集等でなかなかフィールドに行く時間が取れません。
ましてやマイタケはキノコ採りの中でも難関種で短時間で行き当たりばったりに見つかることはまず期待できません。
さいわい今まで山に入ってきた経験からマイタケが生えていそうな場所はいくつも思い当たるので、あとはひたすら足で探すしかありません。
ただマイタケは競争率が高いので人が容易に入れる場所ではまず見つけることができないので今回はあらかじめ地形図と過去の記憶からチェックしておいた大長谷方面を探索しました。





↑まずは標高800m付近から沢づたいに登り山腹のミズナラ帯を探すことに。




沢と言っても岩場で堰堤があったりして歩行困難なため斜面近くを歩いていたのですが目の前にはかなりの崩落現場(↑)が…。
画像で見るより急で浮石が多くうかつに歩くと下の岩が崩れ落ちます。
画像奥の斜面から上部のミズナラを見るために崩落現場をトラバースしてなんとかたどり着いたもののつかまるものがなく登るのに往生します。
左下は崖になっているので滑ったらアウトです。必死の思いで尾根まで上がり何本かミズナラの大木を見ましたがマイタケらしきものは皆無です。
稜線づたいにまだミズナラはあるのですが命のリスクを冒してまでマイタケを探す度胸もないのでこの場所は撤収。

その後、車で移動して3時間近くをかけて徒歩でヒメオオ採集。
さすがにこのポイントは採集圧が少ないため個体数も多く見つかりましたが、やはりピークを過ぎているせいか大型の♂は採れませんでした。
来期に期待です。




↑人の気配のないブナの森は疲れた身体を癒してくれます。
紅葉のシーズンにはすばらしい風景がみれます。今度は写真撮影に訪れたいポイントの一つです。

この後、再び下山して標高700m付近のブナ林の中の遊歩道でマイタケ探しをしましたが、さすがにこの時にはもう足が上がらず引きずって歩いているような状態でした。
ここにはブナに混じってミズナラの巨木(↓)が所々にあるのですが遊歩道からその木まで行くのも難儀しました。







↑ミズナラの立ち枯れの根元付近で見つけたサルノコシカケ科のキノコ。
マスタケだと思うのですがどうも今まで見たものとは色合いが違います。
これだけキノコを見てきていてもまだ100%同定できません。
キノコは奥が深い…。
<※後日、上記のキノコはエゾハリタケであることが判明いたしました。>


結局この日はマイタケを見ることなく終了。
改めて体力勝負だということを認識しました。
これだけ大変な思いをしないと見つからないのだからマイタケのポイントは親兄弟でも教えないというのが理解できます。

次回またがんばります。
2011年09月11日


お久しぶりです。
前回の日記で書きましたが、わずかな繁忙期である夏の真っ最中にPCが壊れて大変な目に会いました。仕方ないのでこの機会にPCを新調し回線も変更したので現在は復旧して快適なPC環境となりました。ただ購入したノート型PCがタッチパッド及びキーボードの初期不良で新品交換となったため時間的にだいぶロスしました。
再度交換した端末をセットアップするとまたタッチパッドの操作がおかしいのです。パッドを触っていると画面が上下にスクロールスクロールするのです。また不良か?と思いメーカーに問い合わせるとそれで正常とのこと。
以前もノート型PCだったのですがかなり古いものだったので知らなかったのですが現在は右及び下をなぞると上下左右にスクロールするような仕様になっているのですね。
恥ずかしい思いをしました…。

さて、そんなこともありこの夏は忙しく過ぎていきました。店が繁盛しているのなら言うことないのですが、どちらかというと採集と子供との時間が多かったです。
今年はパートナーのS氏の多大な協力でライトトラップに励みました。




8月上旬のピーク時には連日連夜の採集です。
現段階で自身は13回行いました。今は月齢的に満月前後で条件が悪いですが、この後も天候さえ良ければあと数回は行おうと思っています。
これだけがんばってもオオクワガタは採れませんでした…。
やれるだけやったので充実はしました。
自身ではオオクワは採れませんでしたがN氏から今期も驚愕の知らせが届きました。
詳しくは次号の「昆虫フィールド77号」にてご覧ください。

さて8月末には、ちょっとした縁で氷見市内の公民館で世代間交流としてクワガタの講演に行ってきました。






2時間程の講演だったのですが専門的なクワガタの話ばかりでは退屈かと思い人生について語ってきたのですが子供たちには余計退屈だったようです。
年配の方たちはつたない話でしたが最後まで聴いていただき感謝しております。
講演後は子供たちと一緒にプラ板で手作りのアクセサリー作りをして和やかな時間を体験することができました。
その後、店の営業に戻る前にこの時期に氷見に来たからには忘れてはいけないものがあります。

それは、「岩牡蠣!




↑見てください、この大きくてプリプリの身を!
もうシーズンも終わりで数も少なかったので食べれて良かったです。
一つ¥700とやや高価でしたが2つ食べました。
牡蠣とキノコは中毒してもやめられません。これからはキノコのシーズンです。今年こそは天然マイタケを採りたいです。

お盆を過ぎてから数人のお客様から今年もヒメオオのリクエストをいただいていたので、下旬から何回か様子を見に行ってきました。




↑20日過ぎくらいに行ったときに見つけたミヤマカラスアゲハと路上のミヤマクワガタの死骸です。




肝心のヒメオオはというとボロボロの♀の越冬個体が辛うじて1頭見つかっただけでした。
生息木のヤナギを見ても↑画像のように去年のかじり跡があるだけで今年のかじり跡は付いていないのでまだ発生前でしょう。右上の画像は独活(ウド)の花ですが、このポイントではウドの花が咲いている頃はまだヒメオオは発生しません。

8月いっぱいは同じような状況が続き訪れても♀の越冬個体がわずかにいる程度でした。ひどいものだと脚は2~3本欠けていてアゴは材どころかヤナギの柔らかい樹皮でさえかじれないだろうというくらい磨耗して根元まで無くなっていました。よく越冬できたものだと感心します(もちろん採取はしていません)。

9月に入っても台風による天候不順で採集にいけなかったのですが残暑がぶり返してきた先日再び行ってきました。






いました!
新成虫です。上の♂は50mm超の大型個体です。
まだ越冬個体もいくらかいますが、新成虫が多くなりました。♂個体もそれなりにいるのでだいぶ発生のピークなのかもしれません。
上の2枚目の画像は何の草木かわかりませんがタラノキみたいな葉の草にしがみつく♀です。ヒメオオはヤナギ以外の樹液にも付くのですが、この草に付いているのは初めて見ました。ヤナギ以外も要チェックです。

採集してきた個体の一部は近日中に商品としてUPいたします。

そのポイントからさらに進んで隣接する他県のポイントに向かおうとしたところ林道が崩落していました(↓画像)。ゴッソリ抜けているので復旧にはだいぶ月日がかかるでしょう。今期はこちらからアプローチするのは不可能となりました。別のルートも通行止めの区間があり林道での山越えは厳しそうです。





※ さて少しブリードの報告ですが、先日この店長日記で国産オオクワガタの1回のセットで88頭の産卵数で自己記録を更新したことを書きましたが、その時はケヤキ材に52頭、ブナ材に36頭でした。
今回別の血統のオオクワガタで1つのケヤキ材から53頭の産卵を確認いたしました。あいにくもう一つのブナ材が柔らかすぎて12頭しか産卵していなかったので1セットの合計としては記録更新は出来ませんでしたが、1つの材の産卵数としては前回紹介した52頭を1頭超えて自己記録となりました。
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