クワガタ、カブトのオリジナル用品をメインに生体も販売!
since 1998
ホーム店長日記2015年1月
2015年1月
店長日記:1
2015年01月08日


さて、昨年(H26年)のキノコ日記の更新が年明けにずれ込んでしまい申し訳ありません。
って、キノコ日記を読んでいる方はかなり限定されますが…。
ちょっと更新をさぼるとついつい手が遠ざかってめんどくさくなってしまいます…。
今年こそマメに更新できるように努力します。(最初からつまづいていますが…。)
記憶が薄れていますが、とりあえず今年のキノコ狩りの時期の参考にしなければいけないのでキノコ日記の最終話を書いておきます。

例年より早くキノコの発生が推移したせいか終わりも早まり、自身の本命ポイントである八尾・利賀方面でも過去最も早いナメコの終了となりました。
例年なら発生が終わる前に積雪で入山できなくなる方が先だったのですが今期は後先になりました。
11月末の入山でナメコが終わったことを痛感しましたので12月は自身の持つポイントの中で一番発生の遅い県東部の新川地区のポイントへ。
ここは平野部と山岳地のちょうど間に位置しており標高はさほど高くなく一番遅い時期まで入れるのですがやはり市街地とは異なり一回積雪すると根雪になることが多く採集期間は限られます。
さて、12月に入ると平野部でもいつ積雪してもおかしくないので天候にかかわらず入山しなければいけません。
毎年必ず日本海を低気圧が発達しながら東進し冬の嵐の最中に入山していることは過去の日記からも明らかです。
今期はナメコの発生が早いのでギリギリまで待たずに訪れます。
そんなわけで12月1日、この日も例年に違わず朝から時雨れて時折雷も鳴る荒天ですが午前中のみ様子を見に行くことに。
この日の目的はもちろんナメコもそうなんですが、取り置きしてあるケヤキ材の様子を見に行くことです。
一昨年に自然に倒れて一部を採取して以来見ていませんので新たに朽ちている部位でも採取できればいいかな、というのが希望です。
ケヤキ材については過去にも記述していますが産卵材としてはオオクワ系にはダントツで最適かつ最高級種で腐朽が進めばレアな産卵難関種である色虫等にも相性抜群のまさにオールマイティなレア材です。




↑ 取り置きしてあるケヤキはヒラタケ菌で朽ちているいわゆるヒラタケ材ですのでヒラタケが発生していました。
ちなみにケヤキのヒラタケ材というのはまず普通は見つかりません。
通常はサルノコシカケで朽ちることが多い上にケヤキの朽ち木自体がまず見つかりません。




↑ ヒラタケの大群生です。
いつもなら積雪してから採れるのですが今期はヒラタケも発生が早まっています。
今期初のヒラタケなのでもちろん幼菌以外全てお持ち帰りです。
全部で7~8kgにはなるでしょう。
この写真の断面で径60cm以上あるのでこの日は裁断することはできませんでしたが一部をカットした感じでは倒れてからだいぶ雨を吸っているせいか水分が非常に多くかなりボロボロになっており崩さずに裁断できたら上手く乾燥処理を経て色虫用には使用できますがオオクワ用には残念ながら不適でしょうね。
幸い本体以外で良い朽ち具合の持ち帰れる程度の枝を見つけたのでそれとヒラタケでもう満腹、満足です。

時間が余ったのでいつも周るポイントではなく新規のポイントを開拓することに。
ここのポイントは県南の本命ポイントと異なりエリアがかなり狭いため少しでも開拓してエリアを広げたいところです。
一応、前もって地形図とgoogle earthで探す候補地を絞ってあるのでそこに向かいます。
候補地に着くと止んでいた雨が再び降り出し雨脚もだいぶ強くなってきましたがひるまずにカッパを羽織っていざ突撃。




↑ ほどなくしてナメコの群生を発見。
画像では良い状態に見えますが実際はやや老菌も混じっていたので3分の1くらい採集してあとは残しました。
その後はほとんど見つからないまま時間が過ぎていきます。
この辺りはアカマツとの混合林なのであまりナメコには最適な環境ではなさそうです。
むしろマツタケを探す方が向いているかもしれません。
谷近くを歩いていると雨が強くなりカッパに当たる音で周りの音が聞こえない上に見通しも悪いのでクマとの遭遇を避けるために斜面を登ることにしました。
足元がぬかるんで滑りながら尾根を登り稜線に出ます。




↑ 稜線近くで見つけたヒラタケ。
相変わらずナメコの姿は見当たらないので引き返すことに。
結局ナメコの新たなポイントは見つかりませんでしたが収穫はナメコ1.41kg、ヒラタケ10.4kgでヒラタケに関しては満足に行く結果になりました。

 


続いては12月5日(金)、この日は定休日なのでじっくり前回同様に新川地区のポイントを回ることに。
ただしこの日も前夜から冬型が強まり平野部でも朝から雨が雪に変わりつつありポイントではおそらく雪であることが予想されます。
まあ、入山できないほどの積雪にはなってないだろうととりあえず楽観的観測で向かいます。
この日も前回のヒラタケに気を良くして残してきた幼菌が生長していないかまず見ることに。




↑ 現地では雪がしんしんと降り積もり始めています。
画像中央奥の倒木が例のケヤキです。




…雪が積もってヒラタケの姿は見えませんね。
雪をどかして見ましたがあいにく幼菌のままでした。
やはりジンクスどおり同じところで2度続けてオイシイ思いはできませんね。

ということでこの後は毎年のポイントを周回することに。




↑ 毎年群生が見られる発生木ですが今年は来るのが遅かったです。
他のポイント同様、もっと前倒しして来るべきでした。
大半が老菌ですし心なしか例年よりも発生量が少ない感じが…。
発生木としてのピークを過ぎつつあるようです。




↑ 上記の木の近くにある若い発生木。
こちらは昨年より発生量が増えており採り頃の成菌です。
来期もこの木は大量発生が期待できるでしょう。




↑ さらにそのすぐ横にあるナメコとヒラタケの共生木。
ナメコはやや老菌でしたがヒラタケはちょうど採り頃です。
さてこの後は過去3本の指に入るナメコの大量発生木へ向かいます。
ここに来るのはこの木のためと言っても過言ではありません。
降りしきる雪のために視界が悪く思うように見つかりません。




↑ やっと見つけ出した目当ての発生木。
ほとんどが老菌で採るに及ばず。
残念…。
せめて前回来ていればまだ全部大丈夫だったはずと後悔。
この後、大ナメコばかりが採れる特別な発生木へ行くも木が劣化してナメコは皆無。
今回は運が向いてないようです。




↑ なんとかわずかばかりの冬ナメコに出会えました。
やはりここでも遅きに失した観が否めないのでナメコをあきらめ最後にヒラタケの発生木を見に行くことに。




↑ 立ち木、倒木共に採り頃のヒラタケが出ています(倒木は雪が積もっていますが形で分かると思います)。
こうやって見るとナメコよりもヒラタケの発生木の方が発生木としての寿命はやや長い気がします。
ここ以外にもエリア内にまだポイントはあるのですがナメコは期待できそうにないので、このヒラタケをもって今期のキノコ狩りは終了することにしました。
例年よりも早めの終了に物足りなさはありますが、例年のように発生しているのに雪で採りに入れないという後ろ髪を引かれる状況での終わりよりも採りきった感はあります。

最終的に今期の収穫はナメコが101.21kg、その他22.4kgでナメコは当初は過去最高のペースで収穫を上げていましたが終盤のペースダウンで昨季には及ばないものの100kgオーバーを達成することができました。
総括すると結果は十分ですが気候の変動と発生木の劣化が目立ってきており来シーズン以降、収穫量は減ることが予想されます。
元々、今のナメコの大量発生もカシナガの食害によるものですのでどちらにしても自然の成り行きですからどっちが良いということは言えませんが、いつまで続くかわからないナメコ狩りを楽しみたいと思います。

P.S.
今期はナメコの販売において早々に売り切れとなりありがたく存じます。
ご購入いただいた方、ありがとうございました。
来期も喜んでいただけるような天然ナメコを採れるようがんばります。
  Powered by おちゃのこネット
ホームページ作成とショッピングカート付きネットショップ開業サービス