クワガタ、カブトのオリジナル用品をメインに生体も販売!
since 1998
ホーム店長日記2014年4月
2014年4月
店長日記:1
2014年04月24日




↑ 4/12、富山市内の公園にて撮影したシダレ桜の一種。
ピンク色が印象的できれいな花です。



↑ 4/12、上と同じ公園にて撮影したコブシ。
個人的には春というと一般的な花見でお馴染みのソメイヨシノよりもコブシの方が連想しやすいというか象徴的に感じます。
人工的に植えられて管理されているサクラも確かに圧巻で綺麗ですが、残雪の深山で山肌にポツポツと真っ白いコブシの花を見ると
「ああ、雪解けだな…。」
と、春を五感で感じることができます。
厳しい山の冬からの開放感がなおさら春を助長するのでしょうね。
自身が小学生の時、北海道に在住の頃、千昌夫の「北国の春」の中で
「コブシ咲く、あの丘北国の…♪」
と、繰り返しラジオで流れていて子供ながらにコブシってどんな花だろうと思っていたのが妙に記憶に残っています。

さて、日記の更新をサボっているうちに季節は進んで当地でもサクラはすっかり葉桜となりました。
自身は春の訪れと共に山に出かけるのでそっちでは今が満開で長くサクラを楽しむことができます。
そう、山の雪が解けるということは山菜のシーズンの到来です。
秋から冬にかけてのキノコに比べて春の山菜は旬が短くタイミングを外すと採り逃すことがあるので見極めが重要です。
例年通り最初はフキノトウとワサビからのスタートです。
今までの店長日記でも書いていますが今年の冬は里では記録的な少雪でしたが山間部は例年並みの積雪で差が大きくなっています。
当然ながら里の方が雪解けは早いのですが基本的にフキノトウはワサビと同時に採るのが習慣になっているので山の雪解けに照準を合わせます。
そろそろ山に行こうかなと思った頃には里のフキノトウはとっくにフキに成長しています。

毎年、最初に行く場所はだいたい利賀で4月の第一週もしくは第二週の定休日と決まっていますが今年は第一週の4日の天候が悪かったため利賀は延期して新たなワサビのポイント探しに上市方面に行きました。

やはり雪解けは早く最後の集落を過ぎてもほとんど残雪は見当たりません。
これなら上流部まで行けそうです。
ダムを超えて林道に入ると、




↑ どうやら甘かったようです…
まるでゲレンデのような林道はいくらタフな四駆でも進入不可です。
早々にあきらめて次は早月川に向かいます。
さすがに剣岳の登山口である馬場島(ばんばじま)へ向かう流域は豪雪地帯で残雪も多く馬場島を前にして通行止め。




↑ 道路は除雪してあるもののゲートが閉まっていて引き返す以外ありません。

どうしたものかと考えながら引き返す道なりに道路脇の斜面を見ていると、斜面下部に湧水が流れているところが目に入りました。
停車して目を凝らすと湧水の周りに緑の葉がいくつか見えます。




↑ 歩いて確認しに行くと思ったとおりワサビです。
少し小ぶりながらも根ワサビもしっかり付いています。
集落近くで過去に利用していたらしい湧水ですがワサビ自体は天然物です。
ワサビの本命は利賀の恒例のポイントでここはあくまでも予備の新規ポイントとなりますが、せっかく初物ということでコンビニ袋に一袋分(2~3株くらい)だけ持ち帰ります。
帰宅して早速醤油漬けを作りました。
(※参考までに醤油漬けの作り方を別ページで紹介していますので左欄の「趣味の山菜」からご参照下さい。ちなみに現在、レシピのメインはワサビの葉です。)
この醤油漬けが自身の周りでは大好評で一緒に採取に行くのを希望する友人もいます。

とりあえず春の味覚であるワサビを賞味することはできましたが、利賀のワサビは別格ですので忘れることは出来ません。
というわけで1週間後の11日に満を持して向かいます。
例年より雪解けは進んでいるはずですのでポイントに着けないことはないでしょう。




↑ 以前も紹介しました、雪解け時期だけエメラルドグリーンに輝く室牧ダムの湖面。




↑ 左が今年4月11日、右が一昨年の4月13日。
大雪だった一昨年に比べるとかなり積雪は少なくなっています。




↑ 上の撮影ポイントで残雪の下で芽吹くフキノトウを採取しました。




↑ ポイント横の川。
雪解けが進んでいるので増水していることを懸念していたのですが幸いにも水は澄んで少なめです。
これなら川を渡ってポイントに行けそうです。




↑ タイミングばっちりのワサビの群生。
やはりここのワサビは別格です。
なんせ一株がデカイ!株ごと採取すると一株でコンビニ袋が一杯になります。




↑ さらに特筆すべきはワサビ本体(ワサビの根茎)の大きさです。
今年は今までで最大の23cmという大物が採れました。
もちろん栽培物ではなく天然物ですよ。
3株も採るとリュックはすでに満杯です。
あまりギュウギュウにつめると葉茎を痛めるのでゆったりと入れて終了です。
キノコと異なり採集はあっという間に終わります。
時間が余ったので周りを散策していると湧水の水たまりがありました。




↑ 見るとコゴミが出ています。
花が咲く前のワサビとコゴミのコラボは初めて見ました。
湧水ということで周りの地温より高くここだけ成長が早かったのでしょう。
早速持ち帰ったのですが帰宅後、食するとまだ若く硬かったです。
やはり旬を考えないとダメですね。

ワサビを採取した後はこれまた恒例のポイントでアサツキの採取です。
アサツキやノビルの類は特別な場所ではなくても普通に身の回りで見つけることが出来ます。
この時期、当地では特産のホタルイカが出回っていますのでアサツキと共に酢味噌和えで食するととても美味です。




↑ こちらも日当たりの良いぬかるみでアサツキが程よく生長していました。
その近くで小さい水たまりをふと覗くと、




↑ クロサンショウウオの卵嚢です。
この白い袋状のものが1尾ではなく、この中に数十尾の卵が入っています。
こんなところでも春を見つけることが出来ました。

さて、利賀の入り口付近の道路脇でこんな物を見つけました。
何か分かりますか?




↑ これです。
じつはこれ自動積雪計測器なんです。
ちなみにこれは気象庁管轄のものではなく自治体が設置したものです。




↑ 先端から下に向けて超音波を発して帰ってきた電波の時間差で積雪量を測ります。
自身の日記の中で何回となく利賀の積雪量が出てきたことがありますが、自分で測っているわけではなく自治体のHPからここのポイントの計測値を引用していたのです。
自身も大体の場所は分かっていたのですが実際に機器を見たのは初めてです。
この機器、極めて正確で誤差は1cmほどなのですが計測する場所によって実際と大きな誤差が生じることがあります。




↑ ちなみにこの日の道路側から見た計測器付近の積雪量。
目測ではまだ1m近くありますが、先ほどの機器全体の画像を見てください。
機器の柱の根元付近では地面が見えています。
機器は正確でも計測地が数メートルずれただけで大きな誤差が出てしまいます。
どちらの数値でも間違いではないのですが実際に現地に行って見て大局的な観点から見ればどちらの数字も違和感があります。
特に雪解けの時期は数値と実感に違いが生じやすいので自治体もこの数字の公表は3月末までとなっています。
自身は冬季この数値だけではなく利賀村内に設置されたいくつかのライブカメラのリアルタイム映像を見て判断するようにしています。
今ではHPで各地のライブカメラが見れるようになったので皆さんも行楽の際など利用してみてはいかがですか?

話は戻って4日後の15日、この日は友人のM氏を同行して八尾の昨年見つけたワサビポイントへ向かいました。
昨年は現地を確認しなかったのですが行ってみると思ったとおりのワサビの群落です。




↑ それも一ヶ所だけでなく川に沿ってあちこちに群生しています。
植生の量では利賀よりも上です。
ただ違うのはここでは湧水の量が少なく地面に生えているものが多いということです。
地温が高いせいか同じ時期でもこちらのものは花が咲き始めています。
また湧水の流れの中(岩場)で生長したものより根茎は小ぶりです。
それでも選別して比較的大き目のものを採集しましたが採っている最中にかじってみると辛いものと辛くないものがあります。
根茎が緑色のものは辛いのですが茶色や白っぽいものは辛味が抜けてしまっています。
やはり地温が高いせいでしょう。
このポイントは利賀に先んじて採取しないとダメなようです。
ただここは除雪が入らないので雪がある程度解けないとかなり下流から歩いてこないといけないんですよね…。




↑ 川の水が多いためワイヤーのつり橋を渡ります。




↑ 雪渓にできた天然の雪洞。
中を通り抜けたくなりますが、崩れると生き埋めになるので回避しました。
ここのワサビポイントはこの日以降は厳しそうですね。
利賀にもう一ヶ所新たなポイントがあるので後日そこには行くつもりです。

P.S.
先日のDISCOイベントですが無事に行われました。↓




次回は5月23日(金)に開催します(場所は前回と異なります)。
  Powered by おちゃのこネット
ホームページ作成とショッピングカート付きネットショップ開業サービス