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ホーム店長日記2015年12月
2015年12月
店長日記:5
2015年12月30日




↑ ナメコとモミジと立ち枯れと。
11月2日、立山周辺にて撮影。

さて、11月に入ればナメコの発生もピークを迎えます。
今年は今のところ長期予報どおり暖冬傾向が顕著なため晩秋でも冷え込みが弱く紅葉は長持ちしていますがナメコの発生はここに来て鈍化傾向にあります。
その分シーズン後半まで発生が続けばいいのですが、そんなに都合良く行かないのでこの時期にがんばるしかありません。

そんな訳で11月2日、この日もバイト明けで徹夜ですが前回10月30日にヒメオオ採集の帰りに立山周辺で新たなナメコのポイントを見つけたので時雨の土砂降りの中、気合を入れてやってきました。
雨脚が強いのと疲れからしばらく車中で待機がてら仮眠を取りますが止む気配がないので合羽を着て雑木林のヤブに突入します。
立ち枯れを順次確認して行くと採り跡が見つかりました。
予想はしていましたがやはり他の採集者が先に入っているようです。
林道に面した訪れやすい場所なので当然と言えば当然です。
ならばさらに奥に行くまでと進んで行くと砂利道の脇道が見えてきました。
こんな所に道があったんだと思っていると、どこからともなく軽四のRV車が来て停車し中から採集者らしい格好をした大人が2人出てきて周りを物色しています。
見た感じ初めて訪れたような素振りでもないのでおそらくこの辺のポイントを知っているのでしょう。
自身同様こんな土砂降りの中で来ると言うことはそれなりに気合の入った者たちでしょうからポイントを被っても取り分は期待できません。
ましてや自身が他者の背中を追うのは好きではないのでここはあきらめることにします。
採取はしませんでしたが、いくらかの幼菌は見つかったのですが、おそらく後日採りに来ても残ってないでしょう。
車に戻ると今度はまた別の軽トラが自身の車の20mほど後方に止まっています。
地元の人間でしょうがわざわざ他の採集者の近くに止めて採集するような者がいる場所では落ち着いて採れないのであきらめて正解です。
無駄に時間を使ってしまったので残り時間が少ないですがちょっとだけ実績のあるポイントを見ていくことに。
ただそちらのポイントも昨年から他の採集者が入り始めているのでそんなに期待はできません。




↑ ここは人の管理が入っているため一部立ち枯れを含め伐採されています。
写真は表面が炭化して黒くなっていますが伐採された根株がホウロクタケで赤枯れしたもの。
別の機会に赤枯れマットの素材として採取に来ようと思います。

このポイントは他のポイントと異なり猛烈なススタケとクマザサ、低木のヤブが生い茂り、前進するだけでかなりの体力を要します。
おかげでそれが他者の侵入をある程度防いでくれているので発生さえしていれば奥まで進めば幾ばくかの収穫は見込めるはずです。




↑ 幸い先客が入った形跡はないもののやはり発生は鈍いようで出ているのは発生木のほんの一部ですが、それでも雨に濡れてヌメリを取り戻したいい状態の群生が見つかりました。
ざっと回って数本で群生を見つけることができたので3~4kgの収穫にはなりました。

そしてその二日後の11月4日、一昨日に立山のなじみのポイントで発生を確認したため体力的には結構しんどいですが、ここも昨年競争率が高くなり採られる可能性が高いため気合で出動します。




↑ 日の出が遅くなり早朝ではまだ西斜面は陽が当たっておらず薄暗い状態です。
この日は一昨日より若干標高を上げて他の採集者にも目に付きやすい道路脇の急斜面を先に入られる前に探す予定です。
シーズンにはかなり来訪者が来るようになったのでポイントからやや離れた場所に車を止めて先日のように同じポイントにかぶって来ないように念を入れます。




↑ 斜面を降り始めてすぐに道路からは死角で見えない倒木にナメコを発見。
さすがに道路のすぐ横の立ち枯れではナメコを切り取った跡がありましたが、本格的な採集者はまだ入ってないようです。




↑ まだ陽が当たらない斜面でナメコと下弦の月のコラボ。
これで俳句でも詠めば風情がありますがそんな余裕はありません。
ただこの時期に当然の冷え込みがないので季節感に欠けます。
その暖かさが発生に影響していることを懸念しながらポイントを見ていきます。




↑ 朝日が当たり始め黄金色に輝くナメコの成菌。
画像はいい状態の群生ですがやはり予想通り発生量はかなり少ないです。
ただ先客がいない分、悔しい思いはせずにすみます。
立ち枯れの数の割りに発生している木が少ないのでまだ早いのかもしれませんが、この分だと発生のピークには採集者も多くなり競争率が高くなるでしょう。
ならば今のうちに体力は要しますが広範囲を足で周って収量を稼ぐしかありません。
平場ならそれでもいいのですがここは急斜面なのでアップダウンや沢のトラバースの繰り返しは体力だけでなく時間も必要なのでこの日は深追いせずに次回に持ち越しとしました。

そして2日後の11月6日、この日は定休日なので一日かけて先日の立山のポイントをじっくりと攻めるつもりです。
この日も天候に恵まれ晴れていますが逆に朝の気温に合わせて合羽を着て入山すると汗だくになって合羽の内側がベタベタに濡れてしまい、まさに本末転倒です。
ただ、まだ雪が積もっていない山肌は下草や低木が繁茂していて服だと引っ掛かって破けたり刺さったりするのでやはり厚手の合羽が重宝します。
そんな歩行困難な斜面を降り始めて間もなく、




↑ ナメコより先に材を見つけてしまいました。
ヤキフタケの着生したミズナラで一見しただけで極上であることが分かります。
折れ口を裁断してみると接地していた側が若干変色していたものの均一に朽ちていて思ったとおり逸材です。




やはりヤキフタケ、ザイモクタケの腐朽材にハズレなしですね。
付近を見るとこれの続きの折れた枝が複数落ちています。
いいものだけを選別しても一度に運ぶのは困難です。
ましてや林道まではさほど距離はないものの10kg以上はあるこれを運ぶと今からのナメコ探しの体力を著しく消耗してしまいます。
もう一つ懸念されるのが出掛けに主の目的ではない副産物を見つけるとメインがまるでダメになるというジンクスがあります。
一応、商売から考えればこの材を見つけただけで今日の上がりは十分なのですが、この日はあくまでも狙いはナメコです。
ナメコが採れないと満足感は得られません。
ネガティブな予感を無視するようにして材は後回しにして先に進むことにしました。




↑ こちらはナメコではなく地上生のチャナメツムタケ。
ナメコの仲間で可食ですが量が少ないのでこの時はスルー。




↑ ひと言に斜面と言っても遠目に見ているのと異なり実際はかなり複雑に谷と尾根が折り重なっています。
当たり前ですが斜面を横にトラバースするときは尾根→谷→尾根の繰り返しです。
上写真でも正面の対岸に行くときは一旦谷を降りて対岸を登らなくてはいけません。




↑ 注意しないと滑落しそうな急斜面。
谷までは20m以上の深さがあります。
このような場所は降りるのも登るのも危険なので大回りして向こう側に進みます。

体力ばかりが減っていく中で肝心のナメコはほとんど見つかりません。
その中で採られた跡を見つけてやられたと悔しがったら一昨日自分が採った跡でした。




↑ やっと見つけた群生もやや老菌気味でイマイチです。
やはり発生自体が遅いのか減少しているのでしょう。
予感が的中したのであきらめて最初に見つけた材を運ぶために戻りましたが材を林道まで運び上げた後は疲労困憊でしばらく路上で立ち上がれないほどです。
この材は採ってくることができましたが中には見つけても持ち帰れない材が結構あるので極上材の希少性が分かっていただければ幸いです。

さすがにもう同じ斜面を再度降りる気力もないので車でポイントを移動します。
峠を越えて反対斜面に向かいますがこちらは昨年も多くの採集者が来ていたポイントです。
この日はさすがにそれほどではないものの林道上でリュックを担いだ採集者らしい年配者がいたのでやはり他にも来ているのでしょう。
人が入ってなさそうな場所を見つけて軽く散策してみると幼菌しか見つからないのでやはりタイミングがずれているようです。




↑ 斜面で見つけた珍しい形のスギ。
立山周辺では樹齢数百年の立山スギが有名ですが、こちらはどちらかというと片貝川上流に見られる洞杉に近い神秘的な形状です。
立山は日本3大霊山の一つですのでこのようなスギにも霊が宿っているのかもしれません。
時期を改めて訪れればそれなりに収穫できるかもしれませんが八尾、南砺方面のポイントも気になるところですのでここのポイントはもう終了かもしれないと思いながらこの日は撤収いたしました。
参考までにこの日採取したミズナラ材はオオクワの短期セットや色虫に適した柔らかめ(ボロ材ではありません)の材ですので気になる方はお問い合わせください。
2015年12月20日


さて、まだまだ更新が遅れている店長日記ですが、今日はこちらも秋の恒例になったヒメオオの材割り採集。
特に今期は9月の成虫採集での結果が最悪だったために材割りでの新成虫採集に期待がかかります。
経験則から10月終わりには当地では幼虫だけでなく新成虫が採れることが分かっています。
ただ例年、羽化したての赤い個体が出てくることがあるので本来ならもう少し後の方がいいのかもしれませんが、ここ有峰の有料道路は一部が10月いっぱい、残りも11月10日くらいには全線閉鎖となります。
それにこの時期だと雪が降るのも珍しくなく一度積雪するとそのまま閉鎖となる可能性も高いため毎年10月最終金曜日には行くことにしています。
この日も天気予報では現地は時雨れることが予想されますがその程度で中止するわけにも行きません。




↑ ポイントに到着するとやはり、あられ混じりの雨が降ったり止んだりしています。
わずか2週間前まで錦秋が見事だったこの場所もすっかり落葉してナナカマドの赤い実だけが名残惜しそうになっています。




↑ 落葉したブナをモノクロで撮影してみました。
セピア調の色彩が冬を控えた物悲しさをいっそう助長して感じられます。
彩のないこの景色を訪れる者もなく現地は閉鎖を目前に最後の視察をしている管理者や工事関係者の車がわずかに走っている程度です。
自身も昔はこの時期のブナ林は寂しく恐怖に似た孤独感を感じることがありましたが、今では逆に誰も来ないことに安心感を覚え落ち着くことができます。
何て言うか、シーズン中は自分は多くの観光客や来訪者の一人に過ぎませんが、この日は自分独りだけで山や森と一対一で会話を交わしているかのような空気があります。

合羽を着て目的の木へと向かいます。




↑ 目的のヒメオオの発生木であるブナの立ち枯れ。
上部は折れて倒れています。折れてから10年前後は経過していると思われるので立ち枯れとしてはもっと古いことになります。
この辺りには同様の立ち枯れや倒木が複数あります。
以前は別の株で材割りをしていたのですが経年劣化と材内部が食痕だらけで生息木としての寿命を迎えてほとんど採集できなくなったために昨年から新たにこちらの木で採集しています。
何回も言っているようにヒメオオは生息が非常に局所的で採集圧の影響も受けやすく、現にこのポイントでもルッキングによる成虫採集はほぼ壊滅状態ですので材割りも当然自身なりに制限して複数ある発生木の一本にしか手を付けないようにしています。





↑ 割り始めると食痕が出てきました。
これだけ古い株でも中はまだ非常に堅く生に近いのですが中になればなるほど食痕が現れるような感じです。
手オノが跳ね返されるような堅い部分にも幼虫は穿孔しています。
下手に力まかせに手オノを叩き付けると幼虫もろとも木っ端微塵にする恐れがあるので食痕を見つけてから幼虫を取り出すまでにはかなり時間を労しますし場合によってはその幼虫をあきらめることも多々あります。




↑ 割っていくと食痕の先に空洞が現れました。
蛹室です。奥には新成虫がいるでしょう。




↑ 蛹室から引っ張り出したヒメオオのオスの新成虫。
この日、この材で♂の新成虫は3頭割り出しましたが全てサイズは37mmでした。
幼虫で採集して飼育すると50mmオーバーも出るのですがWILD成虫ではほとんど大型のものは採れません。
やはり過酷な環境なのでしょうか?
ちなみにこの材から採集できる幼虫も成虫も今までの結果は全てヒメオオでアカアシは一頭もいません。
もちろんアカアシも生息はしていますが発生木が違うのでしょうね。
それなのに、と言うかそのせいで生息木内で同種の生存競争で大きな個体が出ないのかもしれません。




↑ 成虫と同様に幼虫も見つかります。
画像でも分かるようにやや乾燥して生部に近い非常に堅い白っぽい辺材部に好んでいるようです。
柔らかい部位や水分が多い表面に近い部位には食痕だけで幼虫自身はそのような場所にはいません。
吹きだまりでは5m超に及ぶような積雪と氷点下20℃近い極寒から生き抜くために備えた本能なのかもしれません。




↑ 羽化間近のメスの蛹が出てきました。
戻すわけにも行かず持ち帰りましたが残念ながら羽化できずに後日落ちてしまいました。
必要分の幼虫と新成虫数頭を採集したところでオノを振る手も疲労と衝撃で痺れや痛みが出て続行不可となり終了いたしました。
さすがにこの日は他に材探しをする気力もなかったので今期のお礼と共に山の神に拝んで有峰を後にしました。

その後、山を降りてから立山周辺で新たなナメコのポイントを開拓しようと未知の林道に入ったところで良さげな場所を見つけたのですが土砂降りになったために位置を確認して後日再度攻めることにして帰途に着きました。

2015年12月15日


さて、この日記を回想しながら書いているのはタイトルにも明記の通り12月の中旬ですが、今期は現在のところは記録的な暖冬状態でいまだに標高700~1,000mの山に入山できるという異常事態になっていますが残念ながら山に入ってもコケは発生が終わってしまっているためこうやって撮り貯めた画像と共に日記を書いています。

前回の続きからで10月12日、この日は前々回の紅葉編でも書きましたが紅葉の撮影が主な目的で有峰にS氏とともに午前中だけ行ってきました。
朝から曇り空で途中ガスがかかっているような天気で撮影ポイントでも青空は見えない状態でしたが一旦、有峰湖周辺まで行って赤枯れマットを採取した帰途には一瞬の晴れ間に恵まれ先日紹介したいい写真が撮れました。

数年前まではこの時期にはナメコを始めコケ採りが有峰のメインでしたが乱獲のせいか最近ではほとんど採れず採集者自体も減っているようです。




↑ ナメコはほとんど見なくなりましたが、今期は上写真のようにヒメシロタモギタケやブナハリタケは発生が多いようで結構目にします。
初心者が多いのかナメコは根こそぎ採られていますがこれらのコケはほとんど手付かずです。
せっかくなのでヒメシロタモギタケを少しだけ採っていきます。




↑ 持ち帰って煮つけにしたヒメシロタモギタケ。
このコケは天ぷらにすると油を吸いやすく重くなりますが煮物では癖もなく、シャキッとした食感も良く食べやすいです。

有峰はやはり今年もナメコは期待できないので10月16日は定休日なので一日南砺市の恒例のポイントへ行ってきました。
この日も先日の紅葉編で一部写真を紹介しましたが、この辺りも紅葉が最盛期に近くなってきているようです。
ただ気温は高めで推移しているのでナメコの発生が進んでいません。
他の採集者は入ってないようですが目に付くのは一次発生の老菌かまだ幼菌のものばかりです。




↑ なんとか採れそうな大きさのナメコを見つけるも局所的にはまばらにしか見つかりません。
思いがけず自己満足な紅葉の写真が撮れたので気を良くしていつもよりも足を伸ばして尾根線を未知の域へと進んでいくと、




↑ はっきり読めませんが二等三角点と書いてあるようなので山頂にたどり着いたようです。
ずっと尾根が連続している山なので山頂っぽくはありませんが登山道らしきものが反対方向に続いていたのでさらに山頂を越えて進んでいくと、東側斜面にはほとんど立ち枯れがありませんが西側斜面に集中して立ち枯れがある場所があったので藪に突入していくと、




↑ ちょうど採り頃の群生を発見。
藪で見通しが利かないので一本一本立ち枯れを確認していくと同様の群生が複数見つかりました。
同じ地域でも全く出ていないわけではなく斜面や環境の違いで差が生じます。
この時は西側斜面がタイミング的に合っていたのでしょう。
量的には大量と言うわけではありませんでしたが新たなポイントを見つけたということは大きな収穫です。

続いて二日後の10月18日、この日はブリーダーのB氏を同行しての採集です。
ポイントは過去2年では最も多く採集しているポイントですが前々日の成果からしてここでも大漁はあまり期待できません。
いつものコースを歩いて行きますが予想通り採れるべき木でもほとんど発生していないか来週ちょうど採り頃になる幼菌ばかりです。




↑ このポイントでは珍しいヒメシロタモギタケ。




↑ 本来なら期待できる発生木でも一次発生の群生の老菌があるだけでそれ以降は冷え込みが弱くて幼菌も出ていません。
前々日と同様に西側斜面のポイントですが幼菌が多く採り頃のはかなり少ないです。
いつものコースも期待薄なので足早に通過してさらに奥の小高い山頂付近まで足を伸ばします。
藪の中をきつい斜面を汗だくになって登って山頂を越えると立ち枯れが多い平坦な場所を含む逆斜面のポイントが現れました。
パッと見る限り他の採集者が入った形跡はなく立ち枯れの状態も樹皮の剥がれていない良好なものも多くあり一見良さげです。




↑ ツタウルシの紅葉とナメコのコラボ。
しかし、ここもちょこちょこはあるものの木の状態の割には期待できるほどの群生は見つかりません。
元々発生量が少ないのかまだ時期が早いのかは分かりませんが歩いた割には収量が上がりません。




↑ ナメコはイマイチですがクリタケは例年以上に見つかります。




↑ クマの爪跡が残る倒木。
おそらく木が立っている時に付けられたものでしょう。
この辺りは爪跡や糞が所々で見つかるし、前に藪をガサガサと逃げていくクマと思われるものも見ているのでおそらく地のクマのなわばりなのでしょう。
富山では珍しいことではありませんがやはりクマ除けの鈴は必須ですね。
結局この日は新規のポイントも含めて群生は見つからなかったものの少量ずつの株を足で稼いで何とか5kgくらいの収量を上げることができました。

そしてその一週間後の10月25日、日曜日ですが定休日の金曜日は息子の七五参の前撮りだったために山に行けなかったため代わりにこの日の入山です。
目指すポイントは先週B氏と行った恒例のポイント。
先週見つけた幼菌がちょうど採り頃のはずです。
本当なら金曜日がベストだったのですが、これ以上遅れるとまた老菌になって採り逃してしまうため何があってもこの日しかありません。
今日は採れるという自信と確信を持ってポイントに入ると、




↑ 先週は見なかった木ですがポイントに入って最初に見た木でいきなり群生を発見。
個人的にはもう2~3日待ってから採りたいところですが、また採られる可能性が高いため確実に収穫しておきます。




↑ 緑のコケのじゅうたんに覆われた表皮から発生したナメコ。
できるだけコケや樹皮を傷めないようにナイフで丁寧に採ることで今期、または来期も再度の発生が期待できます。
何度も言っていますが樹皮を剥がしてしまうとそれ以降の発生はほとんど無くなってしまいます。
採り跡を見ることで採集者のキャリアや人間性まで推測できるので最低限の山のマナーくらいは身に付けておきたいですね。




↑ 上記の発生木のすぐ横にあった倒木。
こちらは昨年までは立ち枯れとして立っていた木ですが今年倒れてしまったようです。
根際に少しナメコが出ていますがおそらくこれが最後の発生でしょう。
富山県ではカシナガの食害で赤枯れした木の劣化が進み、この木のように樹皮が全部剥がれて根部も腐敗して自重を支えきれなくなって倒れる木が多くなってきました。
また、管理されている林では再生のために人による伐採も進みますます立ち枯れは減ってきています。
時の流ゆえ仕方がありませんがナメコ狩りも思い出になる日が近づいているのかもしれません。




↑ こちらは以前、紹介したこともある木ですが胸高の径が1mを超えるミズナラの巨木で樹幹に20個以上のコフキサルノコシカケが着生している立ち枯れでしたが、これも腐朽によって今年ついに倒れました。
折れ口の材質を見てみるとサクサクに朽ちており色虫の産卵材に最適ですが、大きなブロックで切り出すにはチェーンソーが必要な上、切り出したとしても急斜面を持って降りるのはかなり困難なのであきらめます。




↑ 先週幼菌だったナメコが予想通り成菌になっています。
こちらは2日くらい前がベストのタイミングですが十分です。




↑ こちらはベストの状態で乾燥したため生長が停滞しているもの。
持ち帰って水に浸けるとプルプルの最上級のナメコになります。

先週確認した幼菌を見て回るとそれなりの収量があったので気持ち的にも余裕を持って少し離れたところにある個人的に一番お気に入りの御神木に向かいます。




↑ その途中、これは今期2度目のマイタケか!?
だいぶ劣化が進んで明確にはわかりませんが今回のはトンビマイタケの可能性が高そうです。
いずれにしても垂涎もののこれらのコケを手にするにはもっと早い時期に来ないと駄目なようです。
とはいうものの晩夏のポイントは残暑もさながら猛烈なブッシュやヤブ蚊、オロロ、スズメバチ等のリスクも高くなかなか来る気になれません。
大げさですがそれを克服できた強者のみが得られる栄光なのでしょう。

御神木に近づくと再び以前は立ち枯れだった発生木が倒れていました。
こちらはもうナメコは発生していませんでしたが、地面に散乱した枝を見て回るとその中の一本だけがヤニタケで朽ちていました。
経験則からヤニタケ+ブナ=サクサクの産卵材という方程式があるために期待して裁断してみます。




↑ ブナではなくミズナラですが期待通り均一に朽ちた最高の材です。
ヤニタケはかなり水分が多い状態じゃないと腐朽しないので乾燥させないと使用できません。
水分が多いので重いため半分の1m程度しか持ち運ぶことができません。
リュックはナメコで一杯なので肩に担ぎながら御神木に向かいます。
先週幼菌だった御神木に到着すると、




↑ 昨年に比べると一回での発生量は1/3ほどしかありませんが最高のナメコです。
おまけに粒がデカイ!




↑ 自身の手と比べたらその大きさが分かるでしょう。
10cmを超えるものばかりです。
ナメコは徒長して萎えた老菌ではなく傘が開いて間もない傘裏も白い個人的にベストのタイミングの成菌です。
やはり御神木です。
期待を裏切りません。
合掌してから丁寧に採取しました。

天気も崩れて雨も降り出してきたためにこの日はここで切り上げて車に戻ります。
すると車の近くに他の採集者の車が止まっていて今日最初に見て回った付近に二人の採集者がいました。
ここは昨年までは誰も入っていないポイントでしたが自身の車を止めているのを見られたか他者に知られたようです。
自身には解せないのですが、なんで他者の車の近くに止めて同じ場所に入ろうとするのですかね?
自分の所有ではないので何も言えませんが釣りと同じで他人のポイントのすぐ横に割り込んで竿を出すようなもんです。
人の後を追ったところで採りこぼし程度しか残っていないのですからせめて少し離れた場所を探そうとは思わないんですかね。
まあ、この日はほぼ回収した後なので惜しくはありませんがここも安心して採れるポイントではなくなったようです。
この採集者たちは自身が材を抱えて降りてきた姿を見て不思議そうな顔をしていました。
また余計なことを聞かれるのも面倒なのでそそくさと車に乗り込みポイントを後にしました。
この日は効率良く収穫できたので収量は今期初の10kgオーバーとなりました。
2015年12月05日


毎年言っていますが秋から雪が積もるまでの間は最も多く山に入るシーズンです。
目的はタイトル以外にヒメオオ採集や材割り採集も含まれます。
その中で最も多い目的がコケ(当地でキノコのこと、以下コケと称す)、特にナメコです。
今年もそのシーズンがやってきました。
もちろん当店は天然カワラ材の専門店ですから材探しという重要な業務も兼ねています。
以前は材探しのついでにコケを採るというスタンスでしたが今では逆でコケ採りのついでに材を探すようになっています。
まあコケは朽木に発生するのでコケ探しは材探しということにもなります。
というのはこじつけでナメコが生えている材はなかなかクワガタ用には適さないのでやはり材を探すときはそういう目で見ないとなかなか見つかりません。
そういう意味では有峰は以前はコケ採りのポイントとしても外せない候補地でしたが2~3年前からにわかに採集者が増えてナメコにいたってはほとんど採れなくなってしまったので現在では専らブナ材採取やヒメオオの材割り採集が主な目的になっています。

さる9月27日はパートナーのS氏とブリーダーのB氏を同行して有峰にブナ材採取に行きました。




山の秋はまずヤマウルシの葉とナナカマドの実が赤くなるところから始まります。
早いときは9月上旬でも色づき始めます。

まずは取り置きしてある目当ての材から確認していきます。




↑ 目当ての材の近くの立ち枯れに密生したハカワラタケ。
見た目にはいい腐朽材に見えますが1m近い大径のブナ材を朽ちさせるにはまだまだ役不足です。




↑ ナラタケ(可食)。ナラタケとひと言で言ってもこれはオニナラタケ。当地で言うところのモタセ。今年は晩夏に低温多雨の傾向だったためにコケにはいい条件だったはずなのでモタセは期待していただけに見つかってひと安心。
雑キノコであまり相手にされませんが出汁は最高で鍋や味噌汁に最適です。
年によっては大発生してここ有峰でも軽トラに山盛り採って行くつわものがいたとかいないとか…。
各地で愛食されていますが食べ過ぎると中毒することもあるので調子に乗って食べないほうがいいです。
あと初心者は超猛毒のコレラタケと混同する恐れもあるのでにわか判断はやめましょう。
とりあえず、今年は大発生を期待しながら持ち帰ります。






↑ ヌメリツバタケモドキ。これも癖がなく可食ですが持ち運び中に壊れやすいのでこのときはスルーしました。




↑ この時期にはおなじみのツキヨタケ(毒)。
もちろん採りませんがこのコケが少ないとこの後に出てくる他のコケも少ない傾向があるので嫌ってばかりはいられません。




↑ こちらは目当てのブナ材の折れ口に発生したエゾハリタケ。
当初は20cmを超える傘の大きさからアセハリタケかと思いましたが株の大きさや全体の形状の文献から前者と判別しました。どちらにしても可食ですがこれらブナハリタケの類は調理に幅がなく嫁に好まれないし、状態も老菌に近いためスルー。




↑ カットして見るとかなり水分は多いもののかなり柔らかく朽ちておりうまく乾燥させれば色虫用の産卵材に良さそうです。
ブナハリタケも共生しているせいか独特の甘い香りがします。
チェーンソーで使えそうな部位のみカットして崩れないように持ち帰ります。




↑ ブナと言えばやはりブナハリタケ。
ここ2年ほどあまり見なかったのでこういう群生が見られるということは今年の豊作を物語っています。

さて、肝心のブナ材ですが目当ての倒木は昨年、部分的にカットして以来でしたが腐朽の程度は思ったほど進んでいなくて期待していたほど採取できなかったので、発見してから密かに5年ほど寝かしてある取り置き材に案内しました。
車から沢沿いの斜面を100m以上入らないといけないので一人では運ぶにも限界があるので3人の今日なら何とかなるでしょう。
材はまだ裁断していないのでどんな状態か分かりませんが樹皮に着生しているツリガネタケと見つけてからの年月を考えたらそこそこ使えるはずです。




↑ チェーンソーで80cmほどの径の樹幹を裁断してみると、中心部にやや生部がありますが他は一様に朽ちておりオオクワ系の産卵材にはベストでしょう。
断面に見える茶色の線は拮抗線ではなくコルク質です。
なぜ朽ちた内部にコルク質があるのかは不明ですがツリガネタケによって朽ちた材に見られることから、線状に菌糸が子実体化したものかもしれません。




↑ 上部が根っこになりますがまだ10m以上ありますのでしばらくは在庫に困ることはなさそうです。
ただ、カットしても運ぶのが大変でこの日も3人がかりで2カット半を持ち帰るのが精一杯でした。
深山に入ると極めて良好なブナの朽木に出会うことがありますが持って帰れなければ絵に書いた餅です。
だからこそブナの森は奥深く魅力的なのです。


さて、ブナ林もいいですが今年もそろそろナメコのシーズンです。
数年前まではナメコもまずは有峰からスタートしていたのですが標高が有峰の半分ほどのミズナラの雑木林でもほぼ同時に発生が始まることが分かってからはあえて競争率の高い有峰を避けて中山間地の雑木林から探すことにしています。
例年、9月終わりから10月始めにかけて早生のナメコが発生しているので今年もヒメオオが不漁で早々にあきらめかけた10月2日に南砺市のいつものポイントへ。




↑ 10月とはいえまだまだ緑に覆われ夏の装いを残す雑木林。
発生木となる立ち枯れも樹皮がほとんど剥がれて丸裸状態に。
そろそろナメコの発生木としても寿命を迎える頃です。
もうピーク時のような豊作は見込めないでしょうが、少しでも出ていることを期待して入ります。

毎年この頃には気の早いナメコ狙いの連中(自分もそうですが)が来ているか下手をすると山中や林道でバッティングするのですが今年はヤブに覆われた林道の様子から車が入るのは自身が最初のようです。
伸びきった小枝や固い茎等で可哀相なくらい車の側面は傷だらけになります。
車を大事にする人は絶対に来れません。
自身も車は大事にしていますがそういう用途のための車種(デリカ)ですからそのような乗り方をしてナンボだと思っています。

一番乗りだという安心感ともしかしたら全く出ていないのではという不安の中、車を降りて山中に突入していきます。
すると林道から見える位置にある昨年もナメコが発生していた木の根元に何かが見えます。




↑ 色からしてモタセ(ナラタケ)かその老菌か?と思いよく見ると、




!!!
これは?
マイタケじゃあ~りませんか!?
以前見つけているトンビマイタケとは傘の形状も違うし匂いもマイタケです。
なんてこった…初マイタケ!
うれしいですが食べるには遅すぎる老菌であることが悲しいです…。
あまりにも惜しくて何度も手にとって確認しますが鮮度は戻ってくれません。
一応判別するために一株だけサンプルに持ち帰ります。
残りは剥ぎ取って離れたところにブン投げます。
八つ当たりではなく老菌をそのまま残すと翌年発生しないと言われています。
しかし今までマイタケを見たことも聞いたこともないこのポイントのかなり朽ち果てたこの立ち枯れに来年も発生を期待するのはたぶん厳しいでしょう。
ただマイタケがこのポイントでも幻ではないということが確認できたのは大きな成果でした。

さて、思いがけない発見に動揺しつつも目的のナメコを目指して深いヤブに分け入ると、





↑ 早速幼菌を発見。予想通り早生の一次発生のナメコです。
ちょっと小さいですがこの時期のナメコは躊躇しているとすぐに生長したり幼菌のまま萎びたりするので採ってしまいます。




↑ ナメコの幼菌とモタセ。
総称でモタセ(ナラタケ)と言っていますが正確にはこちらは傘裏にツバがないナラタケモドキ(可食)です。
モタセが黒く朽ち果てた後に入れ替わるようにナメコが同じ木で発生するのでナメコの発生の目安になるのですが、そういえば先日の有峰でもモタセはあったものの大発生というほどでもなかったし、ここでもナメコの方が先行している感じなのでやはりモタセは予想に反して不作なのでしょうか?




↑ 今期最初の採集でいきなりの群生発見。
この時期にこれだけの群生に出会えるとは今期は期待できるかもしれません。




↑ 残念ながらすでに老菌。
おそらくこれがこのポイントで今期最初に発生した群生でしょう。
この気温下では2~3日ずれただけで老菌になってしまうのでさすがに毎日通わない限り初物にドンピシャのタイミングで来ることは不可能です。
それでも例年なら最初の採集では一食分程度の収穫しかありませんが、この日は2kgほどの獲れ高があったのでベストのタイミングでしょう。




↑ こちらは山中で見つけたアナタケが着生したミズナラの朽木。
腐朽が進んで折れた立ち枯れの寝際に発生しているのをよく見かけ、これが付いている付近はかなりフカフカに柔らかく色虫の産卵材に最適です。
ただし太い幹では内部に堅い部位もあり良い部位だけをカットする必要があり手ノコでの作業は汗だくになるし持てる量にも限界があるので貴重な材になります。




↑ こちらも秋の優秀な食用菌であるクリタケ。
癖がなくスキヤキなんかにも最適なのですがすぐに虫に食われてしまうので綺麗なものを持って帰らないと嫁に嫌がられます。

この日はシーズン最初の採集にしては色々な収穫があり有意義でした。
それに気を良くして3日後の10月5日、定休日ではないためバイト終了後に徹夜で午前中だけ先日と同一のポイントに再訪します。
林道の駐車スペースに車を止めて準備をしていると隣に軽四が止まってオッチャンが出てきました。
自身が車を降りて後ろのハッチバックを開けて準備をしていると話しかけてきました。
(会話文につき富山弁にて失礼します。)
「コケけ?」
「そいが、あんたもけ?」
「だいたいこの時期にナメコが出だすから見に来るがいちゃ。」と、オッチャン。
さらに、自身のトランクのチェーンソーを見て、
「木を切ってナメコ採るちゃ、気合入っとるな。」と勘違いしているので、
「なーん、これはコケ採るがじゃなて仕事で材を裁断するがに使うが。」
自身の虫屋の仕事を説明すると長くなるので省いて説明しました。
「ナメコ出とるけ?」
と聞いてきたので、
「こないだ来たときはちょっこ採れたちゃ。けどもうちょっこすりゃまっで無くなっちゃ。」
と自分。
「なんでけ?」
と言われたので
「ここもだいぶ知られたからわやくに人が来て根こそぎ採られっちゃ。」
と答えると、
「なーん、山も広いからいくら人が来たって又出てくるからどんだけかは採れるもんやちゃ。」
とのんきに答えています。
こんな気の長い人間ばかりならいいのですが富山県民は近隣の県からは山菜でも根こそぎ採っていくと評判が悪く嫌われています。
実際ナメコでも幼菌だから数日待ってから採ろうと手を付けずにいても小さいまま誰かに持っていかれます。
そんな状況ではいい状態のナメコなんて採れる訳無いので自身は他の採集者が来出したらこのポイントは捨てます。
よってこのオッチャンと会ったということはここもこの日でたぶん終わりだと思いながら入山します。




↑ まだまだ落葉には程遠い林床は背丈より高い低木や下草で見通しが利かない上に歩くのすら難儀です。
なんとか頭上の樹上部を目安に立ち枯れの位置を確認して一本ずつ見ていくと、




まずはモタセの大きな株を発見。




↑ こちらも。




↑ こっちは大群生。




↑ またしてもモタセ。
これだけあると採る気もなくなってきます。
保存するのも手間がかかるので食べきれる分だけ採取します。
先日のナメコが幻だったようにどれもモタセばかり。
モタセが大発生するという予想はやはり当たったようですがナメコが全く見つからないので早々にこのポイントは見切って近くの他のポイントを見に行くことに。




↑ こちらは林道から離れて尾根線まで登ったポイントなのでこの時期ほとんど入山者はいません。
おかげで遊歩道も下草が繁茂し放題です。
時間が無いので周辺を軽く見ただけですがやはりここもモタセばかりでナメコは見当たらず。




↑ 結局この日はナメコはゼロで収穫はこのカワラ材のみでしたが、この材ももう少し腐朽させるのに放置してきました。


さらに4日後の10月9日、この日は定休日のため一日かけて山に行けますが先日の様子からナメコはまだ期待できないでしょう。
とりあえず南砺市の別のポイントを見に行きます。
ここは2年続けて大量に採れましたが昨年他の採集者に知られてしまったので発生していても短期の勝負でしょう。




↑ きつい斜面をヤブと格闘しながら見て回るも見つかったのはやはりモタセ(オニナラタケ)。




↑ こちらもモタセ(ナラタケ)。
せっかくだからコンビニ袋一杯に採りましたがそれ以上は無用です。
モタセがまさにピークですのでやはりナメコには時期尚早です。
時間の無駄なので早々に山を降りヒメオオのポイントに向かいます。
ヒメオオは今期はあきらめたので期待はしていませんが、その先のブナ林へ久しぶりに材探しに行く予定なので立ち寄ってみます。




↑ 旬を過ぎたヒメオオポイントは何気に寂しい雰囲気でしたがそんな中でもギリギリまで♀を探すやもめの♂に愛しさを感じます。

そのままスルーして林道の行き止まりまで向かいますが新たな材やコケも見当たりません。
ただ普段は通行止めの林道が通行できたのでそのまま岐阜県を周って先日紹介した風景の写真を撮りつつ帰りました。
翌10日は祝日ですが臨時休業して息子と牛岳にキャンプに。




↑ ここでは今年2回目のキャンプです。
自宅から近く、思い立ったらすぐにこれる距離なので便利です。
天然温泉施設も近いため重宝します。






↑ 先日採ってきたモタセを持参してきてキノコ汁を作りました。
息子は口をつけないので一人で食べましたがザルの半分を食べただけで満腹です。
モタセは食べ過ぎるとお腹を壊すので食べすぎには注意しましょう。

このキャンプ場もあと数日で今シーズンの営業が終了です。
次は12月にスキー場がオープンしたときにスノボをしに訪れることになるでしょう。
2015年12月03日




‘15.10.16 利賀にて撮影。
カメラ;OLYMPUS TG-3 絞り;f/3.2 シャッタースピード;1/640秒 焦点距離;28mm(35mm換算) ISO100 高彩度モード




‘15.10.12 有峰にて撮影。
カメラ;OLYMPUS E-510 絞り;f/9 シャッタースピード;1/160秒 焦点距離;14mm ISO100 露出補正-0.7 高彩度モード

↑ この2枚が今期一番お気に入りの紅葉の写真です。
上の方は今期新調したデジカメで撮ったものです。
手前味噌ですがデジカメでもちょっと編集すれば十分見れる写真が撮れますね。



さて店長日記、2ヶ月ぶりの更新です。
秋から降雪時期まではタイトルの通り材やコケ(キノコ)の採取、そして紅葉の写真と一年で一番多く山に入る時期です。
よってフィールドに行くことが最優先となるため体力や時間に全く余裕がなくなるため更新ができずにいました。
もちろん店は営業していますが、通常作業に加えて採ってきたナメコの処理に追われ、さらにPCに向かっても徹夜での採集のため睡魔に襲われてキーボードが打てずHPの更新ができないのが正直なところです。

先日、11月27日に富山市内でも初雪を観測し山のシーズンも終わりに近づきやっと撮り貯めた画像の処理もできるようになったので久しぶりに更新するに至りました。
ということでまずは今年の紅葉から。
上2枚のうち下は毎年恒例の有峰のいつものポイントです。
今年は盆明けから一気に秋めいて気温は低めに経過し雨も多くさらに10月前半にはかなり冷え込んだため主観的には紅葉は綺麗だったと感じました。
紅葉が綺麗かどうかは見に行ったときのシチュエーションや感情等の主観にも大きく左右されますがフラットな感覚で見ても昨年よりは鮮やかに思えます。
参考までに昨年の写真と比べてみましょう。




↑ 左が昨年10月12日、右が今年の10月12日、一年違いの同日に撮影した同一のポイントです。
先日も日記で書きましたが、残念なことにこのポイントの象徴であるブナの立ち枯れが倒れてしまったので右の今年の写真には写っていませんが同じ景色です。
並べてみると今年のほうが全体に色付きがいいのが分かると思います。
もちろん年毎の天候で紅葉の進行具合は異なりますがこのポイントでは大体10月中旬にピークを迎えます。
昨年もこの後さらに低木の色付きは進みましたがその頃にはブナの黄葉はピークを過ぎ焦げ茶に変わるか落葉してしまい今年のようにタイミング良く一様に色付く期間がほとんどありませんでした。
そういう意味で今年は恵まれたと言っていいでしょう。
ちなみに自身は紅葉に限らず立ち枯れや倒木があるアングルを好んで撮っているため被写体の立ち枯れがなくなったのは残念至極です。

さらにここのポイントを同日にデジカメでも撮影してみましたのでそちらもご覧ください。




いかがですか?
上の一眼レフの写真と比べてたしかに色合いや質感は劣りますが、夕日モード(赤を強調する)で撮影しているため紅葉としてはそれなりに味のある写真だと自分では思うのですが…。

それでは今期の他の紅葉も日を追って紹介しましょう。




↑ 10月9日、岐阜県で今期最後のヒメオオ採集時に撮影した標高1000m前後の山並み。
紅葉はまだまだですがブナの黄葉が一足早く目立っています。




↑ こちらは紅葉ではありませんが上と同じ10月9日に撮影した清流でヒメオオ採集の最終日ということで緑が映える水面が紅葉とは対照的に去り行く季節を惜しむように感じました。




↑ こちらも紅葉ではありませんが上の翌日の10月10日に息子と牛岳にキャンプに行った際、雲が多い中で現れた紫の夕空をバックに息子がふざけたポーズを撮ったものですが妙に色が神々しく写ったので載せてみました。
思いがけない撮れ方をするのもデジカメの持ち味かもしれませんね。






↑ 先ほどの紅葉を撮った有峰で同じ日に撮った別のポイント。
同じ有峰でもここはまだ色付いていませんが倒木のあるアングルで撮ってみました。
同じ場所を撮影しても撮り方で全く違う見え方がしますね。
下はドキュメントなタッチで奥深く感じますが、上はまるでアニメの世界でコロボックルが出てきそうに見えませんか?






↑ 上が10月16日、TOPに紹介した利賀の同一ポイントで撮った一枚。下は10月18日、同じく利賀にて。
紅葉の写真はネット上にはゴマンとUPされていますがその中で明暗のコントラストが顕著な作品に影響を受け昨年から意識して撮影していたのですが、それに近いものがやっと撮れました。




↑ 10月25日利賀にて。
山に入ると山全体の景色が見えなくなるのでどうしても局所的な風景になってしまうのですが、逆にこの角度のこの景色は残しておきたいという場面に出会うこともあります。
これも自身がこだわる立ち枯れとのコラボです。




↑ 11月4日、立山にて。乱立する立ち枯れとモミジのコラボ。

この後、山間部の紅葉は急速に終息に向かいますが今年は色付き始めの冷え込みの後、11月にかけてはかなり温暖な気温で推移したため結構紅葉は堪能できましたが、逆に生活圏である平野部ではあまり紅葉は映えずに終わった感があります。

紅葉はカメラの技術がなくてもシチュエーションさえ選べば今のデジカメなら誰でも綺麗に撮れます。
そういう意味では有名ポイントにさえ行けば綺麗な写真が撮れるのですから皆さんもカメラを持って出かけてみませんか?
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