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ホーム趣味の山菜(ワサビ)

 

天然山葵(ワサビ)の採集と調理の一例

山葵は単に寿司や刺身に卸して使うくらいしかないと自身もずっと思っていました。
山葵が美味しいと思ったのは蕎麦を食べた時でした。
実は私は手打ち蕎麦が大好きで行く先々で蕎麦の産地であれば食べているのですが、
岐阜の古川の蕎麦屋で食べた時に天然山葵と卸金を出され、
自分で卸した山葵をつけて食べた時に蕎麦の美味しさと共に山葵はこんなに美味しいものなんだと認識しました。

しかし、基本的に山葵はどんな料理でも薬味であって山葵そのものを食するわけではありません。よって山葵を採ってきてもさほど使い道はないとあまり採集には興味はありませんでしたが山菜のサイトを見ていて醤油漬けなるものを見つけ、これなら山葵を無駄なく利用できると思い早速採集してきて作ってみるとビックリするほど美味しいじゃないですか!
それ以来病みつきになって山葵は山菜のレパートリーから外せなくなりました。


採集

自身も詳しくは知りませんが、山葵は一般に早春からの山菜と言われています。山葵の本体(根)は年中ありますが花が咲いて葉が大きく育った後は辛味が弱くなって美味しくないらしいです。また醤油漬けを作るときは主に茎の部分を使うのでやはり若くてシャキシャキするくらいの時期が旬でしょう。
本体(根)は冬の間に大きくなると言われていますが本当にそうなのかはわかりません。実際採集しているとあまり早い時期より葉がある程度出てからのほうが本体も大きいような気がするのですが…。
ただ何年もかけて少しずつ大きく成長するので小さいものまで根こそぎ採取するのはやめましょう。そんなに簡単に再生してくれません。山葵自体大量に食べるわけではありませんし、ポイントを見つけたら植生が縮小しないように毎年一人でコッソリと必要な分を採りましょう。ちなみに山葵はあまり長期間は保存できないのでたくさん採り過ぎても無駄になります。

 山葵はきれいな水の周辺に生えます。あまり水量が多くなく湧き水が流れているような小さい沢で岩場になっているような所によく群生します。
斜面の湧き水が川に流れ込むような場所を探すと良いでしょう。
もちろん日照も関係あり、常に陽が当たっていたり完全に陽が当たらないところにはあまり生えません。適度な日当たりということでしょうか。

  

 

 

 

画像でも小さい沢になっているのがわかると思いますが、見えている部分だけでなく山葵の株がある付近も枯れ草の下は岩場になっており水が流れています。

 

 

 

山葵を探すのが初めてという人は他の草と間違えないように葉の形を覚えておくといいでしょう。

 左上の画像は山葵と同じような湿った岩場でよく見かけますが山葵ではありません。遠くから見ると一見わかりませんが近くで葉の形を見ればすぐにわかります。右上の画像が山葵です。比較的覚えやすいので一度見たらすぐ判別できるでしょう。また山葵に混じってフキも良く見ますが、フキも小さいうちは山葵の若葉と似たような形をしています。

↑ 良い環境で育った山葵は一株でこんなに大きく育ちます。ちょうど採り頃です。もう少し成長すると花の房が出てくるのでそれくらいまでが一番の食べ頃でしょう。もちろん山葵本体はそれ以後も採れますが味は冬から春にかけてが一番美味しいと言われています。

↑ 上の画像の株を抜いてみました。なんと一株で6本もの大きな本体が付いていました。通常は小指程度の本体が2本くらいあれば良い方ですが、この場所はよほど環境が良かったのでしょうね。
この後の調理の仕方でも述べますが、山葵本体だけをすり卸して使う場合は本体だけでいいですが山葵は全部食べられます。醤油漬けの場合は葉以外(茎、根本体、ヒゲ根)全て使いますので雑に採るのは避けましょう。

過去に採った中で最大級(20cm以上)の山葵。スーパー等で売られている山葵は大きなものを見かけますが、あれは栽培物で改良しているから大きくなるのだそうです。天然物ではこれだけ大きいものは珍しいです。ここまで育つのにどれくらいかかったのでしょうか?

調理法(醤油漬け)

他にも調理の仕方はたくさんあるみたいですが自身は専らこればかりなので、ここでは醤油漬けだけ紹介します。たくさん採れた時はこれが量を消費できて保存もきくのでお勧めです。

使う物

  • 山葵(茎、本体、ヒゲ根)
  • しょう油、日本酒(料理酒)、好みでみりん
  • 入れ物(市販の山菜ビン等)
  • ボウル、ザル等
  • 水切りで使うキッチンペーパーやキッチンタオル

ここでは葉は使いませんが、葉は天ぷらにするのが最もポピュラーで他にサラダにしたり刻んでパスタに載せたりしてもおいしいです。おひたしにしてもいいみたいですが結構繊維質で自身は食べ辛かったです。

上の画像は下準備ができた状態です。たくさん採ると意外にこの作業がたいへんです。初めての方で丁寧にやると画像の量で3時間くらいかかるでしょう。では順番に説明しましょう。

 

 まずは茎ですが、葉を食べない場合はあらかじめ採取した時に葉だけむしっておくと結構楽になります。とりあえず茎を根元から切り離し葉を取って食べやすい大きさ(1~3cmくらい)に切ります。自身は調理バサミで切っていますが包丁の方が早いかも…。その後、ザルなどで綺麗に水で洗います。洗ったらそのまま上から熱湯をかけ湯通しをしてすぐに冷水でしめます。あまり湯につけるとせっかくのシャキシャキ感が無くなります。

 

  

  

冷水でしめたら少量ずつキッチンペーパーやキッチンタオルでしっかりと(かたく絞るくらいに)水を切ってください。キッチンペーパーだと破ける上に高いからもったいないと怒られるため自身はキッチンタオルでやっています。

 

 

 

 

次はヒゲ根ですがヒゲ根は本体よりも辛いと言われ醤油漬けには欠かせない存在なので採る時にちぎれない様に丁寧に採って来てください。茎と同様にヒゲ根もむしって適当な大きさに切ります。その際切る前によく水で洗ってください。切ってからだとザルの目から流れ出してしまいます。山葵は清流に生えるためさほど泥はこびり付きにくいですが他の草の根が絡まっていたりするので取り除きます。採った時にその場の清流で洗っておけば手間がだいぶ省けます。ヒゲ根は湯通ししなくて結構です。

 

 

残るは本体ですが、これはもちろんすり卸してください。好みに応じて量は加減してください。画像のように大きい本体が採れればラッキーですが小さい本体ばかりの時は全部すり卸して入れてしまってもいいでしょう。もちろん入れなくてもヒゲ根が入っていれば辛さはありますが、鼻にツーンとくる香りを楽しみたいなら是非入れてください。余った本体はペーパーで包んで袋に密封して冷蔵庫保管できますが辛味が抜けていきますので早めに使い切ってください。 

 

 

最後に下準備した具材を山菜ビンに詰めます。混ぜられるくらいに入れてください。最後に漬け汁をいれますがこれも好みに応じて加減していただければ結構で、一般的には醤油3に対して日本酒2くらいの割合で入れるのが普通らしいですが、自身はちょっと甘めが好みなので醤油2~3に対して酒とみりんを各1ずつ入れてます。参考までに使う醤油によって仕上がりの味はかなり異なります。これは醤油を多く使うので当たり前といえば当たり前ですが自身は少し高いですが当地の富山では有名な「穴の谷」(あなんたん)の霊水で作った醤油を使って仕込んだものが大好きです。

仕込んだら次の日からおいしく頂けます。酒のつまみに良し、ご飯にも良しでとっても重宝します。保存は冷蔵庫で1~2ヶ月くらいは大丈夫みたいです。

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