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2013年2月
店長日記:1
2013年02月12日


↑ 2月8日、牛岳スキー場山頂部より呉羽丘陵を挟んで富山平野(画像右手)と砺波平野(画像左手)を望む。
この日はプライベートでボードをしに行きあいにくの吹雪模様でしたが、たまたま雲の切れ間で下界が見渡せたときに撮影しました。

さて、立春も過ぎて冬も終盤となってきました。
今のところ12月初めに異例の大雪が降って以来、当初の予想に反して累積積雪量は大雪だった昨年に及ばないどころか平均値をも下回っています。
これから大雪が降ることは考えにくいので今冬は少雪傾向のまま終わりを迎えそうです。
少なくとも当地に限って言えば降雪量の長期予報に関しては当たっていたとは言えないですね。
ただ、寒暖の差が大きい冬という自身の予想は当たっていたので気象庁のスパコンよりも経験則で予想した方が現実に近いというのもどうなんでしょうね?
いち気象マニアとしては気象庁に苦言を呈したいところです。

さすがに雪が少ないと言っても積雪が少ないだけで降雪日は結構あるので前回の日記でも書きましたが雪が溶けたと思ったらまた雪が積もるという繰り返しで結局はなかなかフィールドに出れません。
ましてや山は平年並みに積雪があるので平地で雪がないからといっても到底入山は不可です。
山に行けるとしたらせいぜいスキー場くらいのもんでしょう。
というわけで、この仕事を始めてからは山に行くのはほぼ仕事絡みだったのですが、年末に子供をソリ遊びにスキー場に連れて行ったのをきっかけにスノボを再び始めました。
さすがにゲレンデを離れて山中に入ることはできませんが、間近で雑木林の様子を見ることができるだけでも気持ちが安らぎます。




↑ 1月25日、牛岳スキー場のリフトから。
この辺りは優良な山菜やコケのポイントなのでリフトから必死に立ち枯れをチェックするものの距離があって見つかりません。
おまけにこの日は最悪の天候でリフトの運行も断続的で時折強風によってホワイトアウトになるブリザードが吹き荒れ早々に切り上げました。
こんな中、下手に入山したら間違いなく遭難するでしょうね…。

さて、1月下旬には市街地ではすっかり雪も無くなったので標高が低いポイントならば入山できるだろうと思い、毎年この時期に材採り、材割り、ヒラタケ採り目的で必ず訪れる市内の里山に行くことにしました。
昨年まではここは材割りといってもヒラタとノコギリ狙いでしたが昨年の日記でも書きましたが天然オオクワガタが混入していたエノキ材を採取した可能性が高いポイントなのでモチベーションが異なります。



↑ ゲンを担ぐため昨年末に奇跡的に手元に戻ってきた手オノを持っていくことにしました。左は見つけた時の状態。刃は一面錆びて赤茶色に変色していましたが砥石で研いで何とか右の状態まで戻しました。
工具のサンダーを使用すればすぐ錆びは落とせるのですが気持ちがこもらないのであえて手で研ぎました。まだ、黒サビが所々にありますが繰り返し研げば取れてくるので問題ないでしょう。
これでオオクワガタの幼虫を採るべく2月1日に材割りに行きました。




↑ ポイントの雑木林内。まだ20~30cmの積雪があります。

まずは取り置きしてあるエノキの立ち枯れの具合を確認します。
この木は昨年上部が折れて落下した立ち枯れで日記でも紹介しましたが極上の腐朽具合でした。
根部付近はまだ若そうだったのでとりあえず手を付けずに保存中です。




↑ 根部付近です。画像上部にコフキサルノコシカケの子実体が確認できると思いますが、このエノキはコフキサルノコシカケとマンネンタケ(霊芝)によって腐朽しています。
根部付近にオノを入れると完全に腐朽が進んでいて力を入れなくても崩れます。




↑ UPにした画像。材の縦の繊維に沿って崩れているのが分かると思います。オノを使わずとも手で簡単にむしれます。
これは上記2種のキノコ菌の腐朽の特徴でキノコ菌が繊維に沿って上下方向に侵攻していくためにこのような朽ち方をします。
あまりにも腐朽が進んで柔らかいのと菌の勢いが強いためこのような部分ではクワガタの幼虫を発見することは少ないです。
根部がこれだけ腐朽していると言うことは本体が倒れるのも時間の問題でしょう。
倒れる前に雪が溶けてある程度含水量が少なくなった頃に裁断して採取することにしました。
産卵材として利用するためにこれ以上の材割りをせずに次に進みます。




↑ 少し移動したところで倒木に生える凍りついたヒラタケを発見。
雪割りのヒラタケは旨みが凝縮されていて美味ですので早速採取しました。
ヒラタケを見つけたので本命のヒラタケ材を見てみることに。
着いてみるとつい最近付いたと思われる足跡が…。
やはりやられました。
足跡を見ると道路の方からこの材の場所に向かって歩いてきているので明らかにヒラタケ狙いでしょう。
それでも倒木の裏側に多少の採りこぼしがあったので採取して先ほどのヒラタケと合わせてコンビニ袋一杯分になったので良しとしましょう。

続いては貴重なヒラタケ材を必要以上に損壊させないように気をつけながら根部付近を材割りします。
まもなく、




↑ ノコギリと思われる2齢幼虫が出てきました。




↑ 続いて3齢幼虫が現れましたが、こちらはコクワ。
表皮近くの割りやすい部分は大半がコクワなので深部に潜むヒラタを狙います。




↑ 堅い部分からそれなりの3齢幼虫が顔を出しました。オッ!?と思いましたがどうもノコギリのようですね。
その後も出てくるのはコクワとノコギリばかりなのでそれ以上割るのを止めて撤収しました。
縁起を担いだ手オノでも良い結果は得られませんでした。
やはり落として見つけたポイントじゃないと効力を発揮してくれないのでしょうか?

2月4日には先日のポイントから1~2km離れた同一エリア内の別のポイントに行きました。
ここも取り置きのエノキ材がある場所です。




↑ 複数のエノキの倒木群です。
ただこのような状況ではなかなか均一には腐朽せず部分的に腐り落ちたりクワガタやカミキリの幼虫、アリ等でボロボロになってしまうことが多々あります。
状態を見るため一通り外見を観察していると、




ここにもヒラタケが生えていました。エノキ材とヒラタケはやはりセットで見つかることが多いですね。
老菌に近かったので採取はしませんでした。




↑ 見事に生えたシハイタケ。良い材に見えますが裁断したら腐朽具合の差が極端で使える部分は一部だけでしょう。
地面に接地している付近はやはりボロボロになって食痕も多く確認できるので手オノで材割りをしてみると、なんと手オノのクサビが取れて刃がすっぽ抜けました…。
メンテが十分でなかったようです。
材割りをあきらめて材を裁断しようと手ノコで挑みましたが径が太くて堅い部分があったので早々に断念、撤収となりました。




↑ 近くで見かけた杉の木。
この日は冬の嵐の前触れで気温が高く雨を伴った強風が吹き荒れていて花粉を溜め込んだ大きなツボミが今にも開きそうでした。
自身は大丈夫ですがアレルギーの方は今年は昨年以上の飛散量が予想されているので事前に万全の対処をしましょう。

2月8日は定休日でしたが先日来の嵐のためフィールドに行くのはあきらめて再びスノボに行ってきました。
この日も吹雪に見舞われましたが時折晴れ間も見えて記事TOP画像の綺麗な景色も拝むことができました。

また、祝日の11日には全くのプライベートですが冬のイベントが催されている利賀の蕎麦祭りに行ってきました。
シーズン中はホームグラウンドにしているお馴染みの場所だけに一度は行きたいと思っていたので良い機会でした。
まずは嫁と子供を連れてスキー場のスノーバレー利賀へ。
吹雪で視界が悪い中、子供のソリ遊びをしました。
自身も1本だけリフトに乗ってボードをしましたがイベントをしている割りにはスキー場は人も少なくほとんど貸切のような状態です。
残念ながらこのスキー場も今期限りで閉鎖が決まっているようですがしかたありませんね。
その後、昼食代わりに蕎麦を食べに祭りのイベント会場へ。




↑ 会場付近の風景。
あわよくば山に入れないかと思いましたが、夏場見慣れた風景とはうって変わって積雪2m50cm超の厳しい環境は一歩も踏み入ることは不可能です。




↑ イベント会場の入り口の雪像モニュメント。
言われるまでわかりませんでしたが東京駅をあしらっているそうです。
このイベントは3日間で3万人の来場者があるそうです。
場所と環境を考えたらかなり大規模なイベントと言えるでしょう。

肝心の蕎麦ですが大きなロッジ風の建物の中に複数の店が出店していますが、店によって人気はマチマチですね。
ただ、昼時には各店行列となっていますし、いかんせん座る所が少な過ぎです。
並んでやっと蕎麦を買ったはいいが食べることができません。
仕方なく屋外の簡易テント内で食べましたが、3万人という来場者があるのは分かっているのだし土地も空いているのだからせめて簡易テントだけでも増設して欲しいです。




↑ どの店の蕎麦を食べるか迷いましたが、無難によく店舗の方にも食べに行く「なかじまや」さんで注文しました。
あくまでイベントということで雰囲気を楽しむなら十分ですが、本当に蕎麦を味わいたいならイベント時以外に当地の専門店を訪れることをお勧めします。

このイベントに訪れた方のブログを見ていたら利賀の蕎麦は平打ちが特徴と紹介してありましたが、確かに細麺ではなくどちらかというと太麺ですが顕著な平打ちが特徴というわけではないと解釈しています。
会場には県外の出店もあったので混同されたのかもしれませんね。
利賀蕎麦はつなぎのない十割蕎麦というのが特徴なのです。
ささいなことですが蕎麦好きとしてはきちんとウンチクを、いや評価をしてもらいたいです。




↑ 会場ではイワナの唐揚げと塩焼きも販売されていて塩焼きを食べて見ました。
養殖物だと思いますが、炭火で焼いている割りには身は少しパサパサ気味でした。
初めて食べた人は「こんなもんか…。」と思う方もいるかもしれませんが、天然物の炭火焼きは全く別物で絶品です。
利賀の愛好家として言わせてもらえば、利賀はイワナも山菜もキノコも旬には最高級の天然物が採れます(味わえます)ので違う機会にも是非訪れて見て下さい。




↑ 会場の雪像群は札幌の雪祭り等と比べると見劣りはしますが、会場警備の臨時の派出所が雪で作られていたのが一番雰囲気を感じました。

イベントが終了すれば再び雪に閉ざされた空間になってしまいますが1ヵ月半ほどでフキノトウやワサビ採りの時期が訪れます。
そのときを楽しみに会場を後にしました。




↑ 話は全く変わりますが上の画像は自宅に保管してある菌糸ビンからキノコが発生している様子です。
それも一昨年から放置してあるボトルです。
おそらく投入した幼虫は成長途中で死んでしまったものと思われますが、丸一年以上経過してもキノコを発生させる能力を有しています。
見て分かるようにヒラタケなのにエリンギ状に柄が徒長して傘が極端に小さいのが力強さを自慢をしている腕のようにも見えますが、逆に培地の分解が進んで栄養価が乏しいことを物語っています。
ヒラタケに限らずこのような貧栄養価の環境では柄だけが伸びやすいことを覚えておきましょう。
全く触らずに水分さえ与えていない状況で子実体を発生させる生命力には驚くものがありますね。
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