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2013年4月
店長日記:1
2013年04月21日


知らない間に前回の日記のUPからだいぶ期間が空いてしまいましたね…。
何も活動をしていなかったわけではありません。
雪解けと共にフィールドには出かけていたのですが、自家用車の買い替えを行っていたので色々そちらの方に手がかかってしまい、そうこうしているうちに今年のブリードの産卵セットの時期が来てしまい作業に時間が取られなかなかUPが出来ませんでした。

さて、今年は2月までは当地では積雪は少ないものの平均気温としては例年より低く推移していたものの3月からは一転して全国的に平均気温を上回る日が多くなり早い春の訪れとなったところが多いようです。
サクラの開花も記録的な早さの地域が多々あるようで当地富山も当初の開花予想日よりも前倒しの3月末には開花が発表されました。
自身も予想外の早い春に戸惑いながらも慌ててフィールドでの活動を再開しました。

まずは、例年通り最初はエノキの天然カワラ材採取と材割り採集からです。
3月11日に前回の日記で書いたエノキとヒラタの材割りポイントとは別の富山市郊外の里山に行ってきました。
ここは、昔から馴染みの場所で近いこともあり付近はよく車で通ります。
ポイントとしては見尽くした観がありますが3年ほど前に大きなエノキが伐採され放置されているのを発見しました。
まだ、腐朽には尚早かと思いますが部分的には使えるだろうと予想して見に行くことに。




↑ こちらはエノキではなく、以前も紹介したケンポナシの立ち枯れ。画像の左右の木が立ち枯れています。立ち枯れになってだいぶ経つのでそろそろ倒れるかな?と思っていましたがまだまだしっかり立っています。
一部は折れて地上に落ちているのですが、それでも径が太くまだ内部は朽ち方が若く手ノコで切るのはかなりしんどいためスルーしました。
斜面を降りると上画像の左側の立ち枯れの一部がだいぶ下のほうに落ちていて太さ的にはちょうど適当です。


↑ シハイタケもビッシリ生えていて見た目はイイ感じですが…
径は20cm強で裁断してみると菌は廻っていますが若干若くオオクワ系には使えるかな?という感じでした。斜面を抱えて登るのが大変なのでとりあえず1カットだけ持ち帰ります。
ケンポナシはケヤキと同様に生だととても堅く朽ちると急激に柔らかくなるので採取のタイミングが重要です。朽ち木は優良な産卵材になります。
この木はまだ数年先でしょうね…。

さて、ケンポナシを後にして目当てのエノキを見に行きます。




↑ これが切り株。裁断面の径は1メートルほどの大木です。
案の定、部分的にシハイタケが着生しており良さげな感じです。
しかし、根部は形状的に手ノコでは切りようがなく今日は見るだけに。




↑ これが本体です。夏場は強烈なブッシュに覆われ姿が全く見えなくなります。
樹上にはサルノコシカケを始め複数のキノコが発生していますが径が径だけにまだまだ生です。綺麗に朽ちることを願います。




↑ 本体上に発生していたチリメンタケとエノキタケの子実体。

枝の一部で使えそうなものがないか物色して太さが10cm前後のものを折ってみると、


↑ まだ少し堅そうですが均一に朽ちており採り頃でしょう。
色虫にはちょっと堅めですがオオクワ系にはベストな感じです。ちょうど今から自家用でオオクワ系の材は多用するので助かります(ちなみに自身は天然材しか使用しません)。
これ以外にもいくつか色虫用の柔らかめの材も採取してこの日は終了。




↑ こちらはすぐ近くで伐採されたケヤキ。エノキと違ってケヤキは使えるまで10年くらいかかるでしょう。




↑ さすがにまだ堅いツボミのタラの芽。でも、今年は例年より早そうな感じです。

それから4日後の3月15日。この日は定休日なので先日見てきたエノキの根部を改めて裁断しに行きました。




↑ 上でも紹介したエノキの切り株。覆っていた枯れ草を取り除くとシハイタケが生えている様子がハッキリ分かるでしょう。
画像中の右側の根部が目的です。




↑ 左が裁断前、右が裁断後。画像では裁断面が見難いですが全体に菌が廻っているのが分かるでしょうか?ただ、質はやや堅めなのでオオクワ用ですがオオクワ用としてはこれ以上はないくらいのまさに最高の生カワラ材です。
裁断面には幸い雑虫の食痕もほとんど見当たりませんが、安心は出来ません。地中部の根の裏側はほとんど腐朽していなくてもノコギリやミヤマが産卵します。




裁断した根部の裏側の樹皮を少しめくって見ると、「やっぱり、いた!」
部位から考えてほぼノコギリで確定でしょうが、ここも十数年前にオオクワが採取された記録(新聞掲載)があるポイントなので念のため持ち帰り飼育します。
現段階でノコギリの幼虫が確認できたということはおそらく来年以降は産卵材として使用するのは難しいでしょう。
これだけの大きさの切り株なら多い年には200頭以上のノコギリの幼虫が巣食うこともあります。来年以降はノコギリの採集木となります。




↑ 材も採取して付近を散策しているとさすがに標高の低い里山では日当たりのいい場所はフキノトウがすでに花開いていました。
やはり今年は少し早いです。フキノトウも山に行かないともう遅いようですね。

続いてさらに1週間後の3月22日、この日は材割りを兼ねて過去に自身がオオクワを発見した水系の河川敷のエノキを見に行きました。
ここも先述の里山同様、エノキが伐採されて放置してあります。






↑ 倒木の周りに多く見られる低木はタラノキです。ここは優良なタラの芽のポイントでもありますが近年業者が茎ごと切断して採っていき採取量が激減しています。
さてエノキの倒木ですが、このように地面に半ばめり込んだ状態だと、まず綺麗に朽ちることは期待できません。接地面や周りがボロボロに朽ちていき内部は生部が残ります。また、コクワやタマムシが多く巣食うため産卵材には使用不可となります。
エノキはあっても綺麗な朽ち木はこれだけの倒木からほんの数カットしか採れません。




↑ 何とか見つけた使えそうなエノキ材。結局この日採取した材はこの画像の1カットのみでした。

材採りはあきらめて材割りにスイッチします。
過去にはオオクワが採れた実績のある場所なので期待しますが…




↑ いかんせん材の状態が良くありません。
赤っぽく朽ちた部分を割っていくとやっとノコギリらしい幼虫の食痕が出てきました。
これではオオクワは期待薄です。




↑ 別の立ち枯れを割ると、堅いですが良い感じの食痕が。
オオクワの2齢かと思いきやコクワの3齢でした…。




↑ さらに別の切り株の根部から見つかったノコギリもしくはヒラタです。
こんな細い根部に複数頭も潜んでいました。
この後、手オノのオノ部が再びスッポ抜けて材割りも終了。

仕方ないので帰り際に少し山を上がってフキノトウを採りに。




↑ ここは先日の里山と違いまだフキノトウも小ぶりのものが出てきたばかりでした。



↑ それでも何とか食べられる量をゲット!
もちろんその日の晩に天ぷらで初物を食しました。
やはり春はここから始まります。

だいぶ日記がご無沙汰になりましたがとりあえず3月分をUPしました。
近日中には4月分もUPしますのでしばしお待ち下さい。
商品の方も近日UPします。
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