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2011年1月
店長日記:2
2011年01月29日


前回の店長日記で大雪、大雪とメディアで報道される割には当地では言うほど積雪がなく違和感がある旨を伝えましたが、そんなことを書いたばっかりにその翌日からほぼ毎日のように雪が降り続け、市街地でも積雪は60cmを超えてまだ増えそうな感じです(31日で約80cm)。
昨年のように1回1回の降雪量は多くないものの地味に増え続け気がついたら去年並みに積もっていました。おかげで毎日のように店の前と自宅の駐車場の雪かきばかりでうんざりしてきました。まとめて降ってくれれば1回の雪かきで済むものを…。

そして先日も気温が低く雪が比較的多く積もった日の開店時間前に店に行くと店内が異様に寒くなっていました。店は業務用エアコンで24時間温度管理をしているはずなのでおかしいな?と思い温度を確認すると15℃を切っています。
すぐに生体にダメージがある気温ではありませんが長時間に及ぶと何らかの影響が懸念されます。あわててエアコンを確認すると余熱・除霜運転中の表示になっています。それにしても店内の気温がここまで下がるのは異常だと思い室外機に問題があるかと確認しましたが特に雪に埋もれているわけでもなく氷も付着していません。
しばらく様子を見てましたが1時間以上経っても運転が再開されないのでこれは間違いなくトラブルだと思いメーカーに修理の依頼をしました。が、すぐには来れないので翌日になるとのことで救急措置として自宅からファンヒーターを持ち込みました。しかし家庭用では暖房能力が追いつかず20℃をキープするのがやっとです。
それよりも問題なのは石油ファンヒーターは3時間で運転が自動的に止まるということです。継続運転するには3時間ごとに延長ボタンを押さなくてはいけません。
というわけでその日から店に泊り込みになりました。翌日にはメーカーが点検にきましたがコンプレッサーの破損でガスが抜けているとのことでコンプレッサーごと交換が必要らしく見積もりを出した上で正式に修理の受注ということらしく修理は依頼したものの修理日は未だ分からず今日現在店での生活が続いています…。
空調設備は虫屋にとってはライフラインなので復旧まで時間がかかることと想定外の出費には閉口します。

どっちにしろ外は雪でしばらくは野外の材割りや材探しも行けそうにないので店長日記のネタもなくなかなかUPもできません。
そんな中、店内での作業をしていたところ棚の奥から材飼育をしていた富山県産オオクワガタの幼虫を2ケース発見しました。菌糸ビン飼育で累代が進むと本来の形が崩れる可能性があるためあえて材飼育にした幼虫です。日付を見ると‘09.11月に2齢で投入とあります。ケースの外からは何の変化もありませんが、もう1年2ヶ月経過しているので羽化しているか落ちているかのどちらかだろうと思いセットをばらしてみました。


材を取り出して少し力を加えると材はすぐに割れて食痕と共に幼虫が現れました。


投入時には大ケースにちょうど入るくらいの大きさのやや堅めのブナ材を使用したのですがさすがにこれだけ期間があったのと食痕で簡単に崩せるくらいです。
通常、菌糸ビン飼育でこれだけの期間幼虫でいるとセミ化して表皮が硬くなったり状態が悪くなったりするものですが、ずっと温度をかけていた割には自然に近い材飼育のせいか幼虫はプリプリで表皮もまだツヤがあり状態は良好でした。



ただ幼虫を取り出してみるとその部分は綺麗に固められていて(↑画像)今すぐにではないものの蛹室を作るところだったのかもしれません。
だとしたら割るのがもう少し遅かったら前蛹になっていてヤバかったかもしれません。新しい材に投入すれば間もなく蛹化するでしょう。というわけで慌てて新しいブナ材を用意して投入しました(↓)。


さすがに自称、材専門店を名乗っているだけにこういうときには材に困ることはありません。投入した天然ブナ材をケースにカワラマットで埋め込み完了です。


あとは羽化を待って初夏頃に再度割り出しの予定です。

さて、1セットばらしたのでもう1つも確認すると、


こちらも同じようにまだ幼虫でした。
ちなみに2頭とも2齢時にオスであることを確認していたので体重を計ってみると2頭とも17gでした。材飼育ならこんなものでしょう。


2頭目も新たな材にセットして完了。無事に羽化しますように。

話は変わって当店で扱っている信玄血統ですが昨年10月に割り出した幼虫の中で菌糸ビン(830ml)1本、3ヶ月余りで33gというオスの幼虫が出ました。
昨年羽化させた83mmの成虫は幼虫時に1本目で32gだったのでそれを上回る大きさで期待してしまいます。2本目は1500mlボトルに投入して加温していない場所(5~10℃)に保管しました。
この血統の幼虫を購入されたお客様も冬季はなるべく温度を下げて保管してください。でないと大きくなってもセミ化して羽化しない可能性があります。
ちなみにメスでは1本で18gというのがいました。55mmUPを狙いたいです。
2011年01月12日


年が明けて最初の店長日記になります。
今年も富山のクワ貧をよろしくお願いいたします。

さて、昨年クリスマス辺りから断続的に寒波が来襲しており局地的に大雪になっているところもあるようです。自身も年末に帰省の際、雪の影響か列車が遅れ乗り継ぎの上越新幹線に間に合わず別の列車に変更になりました。電車の中で年越しを迎えることにならずに幸いでした。
当地富山は雪は降っているもののクリスマスに30cmほど積雪して以来ほとんど積雪らしい積雪はありません。ニュースや天気予報で大雪の予報が出ているのを見てしらけています。はっきり言って暖冬の年よりも今のところ降雪量が少ないくらいです。先日も大雪の予報が出ていた翌日にはアメダスの計測値では積雪はゼロになっていました。

そんなわけでこれなら雪さえ降っていなければ山間部以外なら採集可能だろうと思い今年最初の材割り採集に昨年情報を得たオオクワポイントに行ってきました。
さすがに平地よりは標高が高い山地なので斜面に入山するのは無理だけど河川敷周辺なら歩行可能だと予想していました。

予想通り道中は雪はあるもののせいぜい10~15cm程度で除雪していない農道や林道でも四駆でラッセルしながら進入すれば何とかなるくらいでした。
これなら楽勝だと思いながらポイントの河川を上流に向かっていくと、
上信越のJR飯山線沿いでは一里一尺という言葉があって1里進むと雪が1尺(30cm)増えるということを表していますが、ここはそれを超越していました。


上流に向かって走っていると見る間に周りの雪が増えて行きます。幹線道路から8kmほど上流へ上がったポイント入り口辺りですでに積雪は1mオーバーです(↑画像)。工事車両が通るため道こそ除雪してありましたが道以外には踏み入ることすら不可能です。

完全になめてました・・・。

呆然としながら車を進めていると路肩に停車している車の傍らでこちらを見ている人がいます。誰だろうと良く見ると知人で猛禽類の研究者として全国でも著名なO氏でした。O氏は自身の研究の傍らオオクワガタの採集を趣味で行っており色々な情報を提供してくれます。私なんかよりはるかに山の情報に長けています。
挨拶をして、氏は自身の研究調査に来ているとのことでしたがお互いにこんな時期にこんな所に来ていることに驚きました。

自身はとっととその場所をあきらめて下流域での材割りと材探しに目的を変更しました。
かなり下流まで下りてきた辺りでやっと積雪も長靴で歩けるくらいになりましたが河川敷は足場が悪く歩きにくいため道路沿いを見ながら走っていると横のちょっとした斜面に立ち枯れや倒木が目に入りました。
それもエノキです。降雪前は下草で見つけることは難しいので雪がある中あえて来るのも悪いことばかりではありません。

早速車を道端に停めて斜面に入りました。


↑最初に目に入ったのは立ち枯れて間もないエノキに着生していたコフキサルノコシカケでした。サルノコシカケ自体ある意味珍しく(自身はそうでもない)縁起物なのでありがたく採取させていただきました。



周辺にはチャミダレアミタケ?と思われるキノコが着生したエノキのカワラ材の倒木が何本か転がっています。


なかなか良さげな感じだったので集めてみて(↑)産卵材にするために裁断してみたところ残念ながらすでに食痕だらけで食痕がないものはまだ腐朽が若く堅いです。
仕方なく材割りしてみると結構幼虫が出てきました。↓


ただここはオオクワのポイントからは相当離れているためオオクワが出る可能性は低く、また河川敷ならまだしも道を挟んだ斜面なのでヒラタが出る確率も高くありません。
案の定、コクワやスジクワがほとんどだったので数頭を除いてリリースしてきました。
本当は河川敷でヒラタの幼虫の材割りとヤナギのカワラ材を探したかったのですが、次回雪が少なくなるまで持ち越しにしてこの日は終了しました。

話は変わりますが先日、夏のライトトラップ用の灯火セットを入手しました。↓


見て分かる方もいると思いますが通常の水銀灯のセットではなく車のヘッドライトでもお馴染みのHIDライトです。
35Wのバーナーなのでさすがに400Wクラスの水銀灯の光量には及びませんがサブとしてなら十分です。また発電機等の煩わしい装備も不要でシガーソケットに繋げればOKです(画像の設備はACアダプターがあるので発電機でも併用可です)。気が向いたときにパッと出掛けて行うにはこれだけでも可能です。
本来なら55Wが欲しかったのですがバラストが壊れやすいとか車のバッテリーを消耗するとのリスクから35Wで我慢しました。ただ夏までにはさらに35wをあと2灯追加しようと思っています。水銀灯と違い設備も簡単で価格も安価で済むので入門者にもオススメの装備です。
参考までにシガーソケットに接続するHIDライトはオークション等で簡単に入手できます。
今から夏の灯火採集が楽しみです。
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