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店長日記
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2017年11月20日



↑ ‘17.10月27日、有峰で見つけたナメコ。ここでは2kgの収量がありました。
3年前から有峰ではほぼほぼ獲れなくなっていたナメコですが採集者が少なくなってきたこともあり、一部では復活の兆しが見えてきました。
異常発生して大量に獲れたときまでとは行かなくても少なくともそれ以前の水準まで戻ってほしいですね。

さて秋も深まる中、毎年恒例のコケ採り(キノコ狩り)の時期が今年もやってきました。
と、言っても数年前までのナメコの大発生が終息した今では以前ほどの情熱や高い頻度での採集はしていませんので自身が食する程度に楽しんでおります。
専らコケ採りだけではなく、キノコと材や紅葉狩りを兼ねて山に行っています。



↑ 9月25日、この日はヒメオオ採集のために行った立山方面で見つけたモタセ(ナラタケ)。
このキノコはあまりメジャーな扱いはされていませんが素晴らしい出汁が取れます。
年によって大量に発生することがありますが、見たところ今年は当たり年ではなさそうです。
自身の中ではこのキノコかヌメリスギタケモドキが見つかると秋の始まりとなります。



↑ 9月29日、大沢野地区で取り置きしているエノキの立ち枯れです。
キノコを採るのが目的ではありません。もちろん材が目的です。
画像ではよく状況がわからないと思いますが、高さ15mほどの急斜面に斜めに生えていたエノキで腐朽のために根元付近で折れたのですがツタが絡み付いて別の生木に乗っかっているために下に落ちずに保っています。
下に落としてから回収してもいいのですが、落ちたときの衝撃で崩壊するのを避けたいのと、落とすとその後に速やかに回収しないと材の状態が悪くなるためできれば少しずつ持ち帰りたいのが本音です。
よって、この日は折れている寝際付近のみカットしてみることに。



↑ 径40~50cmの根上部付近。
チェーンソーでカットしてみると本体は残したままカットした部位のみ斜面下に転がっていきました。
急斜面なので持って上ることは不可能なので大回りして斜面下に行って見ると思っていた以上に良い状態です。
立ち枯れの場合、根部のほうが朽ちている場合と上部の方が朽ちている場合のふた通りありますが、この木は上部の方が朽ちているのが分かっています。
それでいて根部付近で堅さこそしっかりしているものの生部もなく均一に腐朽しているということは上部はさらに柔らかくなっていることが期待できます。
ウッディやボーリン等の色虫に適した材であることが予想できますので本体は来期まで温存する予定です。

続いては10月13日ですが、この日は市内に程近い呉羽丘陵のポイントへ向かいます。
何故、そんな近場へ行くかというと昨年の店長日記でも書きましたが人生初のマイタケを採った場所を見に行くためです。
ワクワクしながらポイントに着くと昨年とは異なりマイタケの影すら見当たりません。
まあ、マイタケは必ずしも毎年発生するわけではないのでまた来年に期待しましょう。
本気でマイタケを狙うなら晩夏から深山のブナ~ミズナラ帯を攻めるべきですが今年はそこまでの気力がないので今期のマイタケはあきらめます。
せっかく来たので材探しにシフトして温存している木の様子を見に行きます。



↑ 途中で見つけた地上に生えたキホコリタケ。
いわゆるキツネノチャブクロ(ホコリタケ)と似ていますがこちらは前種。
ホコリタケは幼菌なら可食ですが、こちらはほとんど食さないようです。



↑ そしてこちらは温存しているカシ(アラカシ)の立ち枯れ。
上部の折れた部分はウッディやボーリン(自己ブリード)にてかなりの反応が実証されました。
ただ写真の部位が使えるようになるのは早くても来年の夏以降と思われます。



↑ 上記アラカシの近くで見つけたアナタケ菌の類が着生したウラジロノキ。
アナタケの腐朽材はさほど多くはありませんがミズナラではかなり柔らかく朽ちた材が稀に見つかりレアな色虫の産卵材に適用することからこの材も将来的には期待できるかもしれません。
いずれにせよ現段階ではまだ腐朽が若いのでこのまま温存します。
結局、この日は新たな材は見つからないまま終了となりました。

翌週の10月20日は再び紅葉狩りとヒメオオの材割りを兼ねて立山方面へ。
毎年10月の第2週もしくは第3週はちょうど紅葉のピークとなるので撮影に訪れるのが恒例です。
紅葉の写真は改めて別の日記で紹介します。



↑ まず手始めに目当てのヒメオオの産卵用のブナ材をチェーンソーでカットして車に積み込んだ後で付近の斜面を下りて行くと、雨上がりでヌメリがあり一見ナメコと見間違えたクリタケを見つけました。
採取しようと思ったのですが傘の裏面にトビムシが大量に付着していたのでやめました。

この日のメインはヒメオオの材割りなのでコケ探しは後回しにして目的のブナ材を目指します。
予定通りに材に到着して昨夜砥石で研いだ手オノで割っていきます。
毎年必ず採れる木なのでそのつもりで割っていきますが、古い食痕は多くあるものの幼虫は見つかりません。



↑ あちこち割った末にやっと見つけたヒメオオの幼虫。



↑ さらに見つかった羽化したてのヒメオオのオス個体。
この時期に材割りすると必ず羽化したばかりの新成虫が見つかることからヒメオオは雪が降る直前の時期に羽化して越冬することがわかります。
ただ、この後ひたすら割っても全く幼虫が見つかりません。
ブナ材は皆さんが想像している以上に非常に堅いため手オノで割れる範囲などはたかが知れているため、さらに内部や地表下には当然生息しているのでしょうが手オノ1本では歯が立ちません。
この木から数メートル離れた所には以前毎年割っていた株があるのですがその材もある年から全く幼虫が採れなくなりました。
いつも言っていますが、自身は毎年材割りをしていますが採集圧を考慮して必要な数、もしくは決まった範囲に限って採集を行っています。
よってその年によって極端に採集圧が掛かったとは考えにくいのです。
どうもヒメオオは食痕が多くなりすぎた材や風雨にさらされて水分が多くなった材には産卵しなくなる傾向があるようです。
すなわち立ち枯れであれば比較的材の状態を維持できますが樹幹下部で折れたり根ごと倒れると水分が浸入して徐々に産卵に適さなくなると思われます。
となると、この材も自身が材割りをしようがしまいが来年以降ヒメオオが発生する数は激減するでしょうから新たな発生木を探す必要があります。

とりあえず思い当たる倒木や立ち枯れのポイントを片っ端から調べていくしかありません。
かと言って折りしも雨が降り出した中で合羽を着て材割りをするのもしんどいので躊躇しながら車を走らせていると、今まで下草や藪で見えなかった道路から少し下りた斜面に比較的新しい倒木があるのを見つけました。



↑ 左右それぞれ別の木で左の木は画像の根部を上にして倒れており長さは20m以上、最大径で1m近くに及ぶ大木です。
一昨年まで立ち枯れだった木が倒れたものと思われますが樹幹部は腐朽がまだ浅いものの根部はヒメオオの発生木として適していると思われます。
さっそく割ってみると、



↑ 予想通り、すでに野太い食痕が多く走っていますが状態的には若く非常に堅いため水分も多くなくいい感じです。



↑ まもなくヒメオオの2齢幼虫が見つかりました。
割っていくと2齢だけでなく初齢幼虫も出てきました。
若齢の幼虫が見つかるということは今期産卵された個体であるためこの材は発生木として適していることを表しています。



↑ さらに、初齢幼虫の近くからはなんと卵まで見つかりました。
ヒメオオは狭い部位に複数の卵を固め産みするのを以前発見していますから間違いなくヒメオオの卵でしょう。
卵の発見は自身も初のことです(この卵は持ち帰りましたが残念ながら孵化はしませんでした)。

数頭採集できたところで雨も強くなってきたのでひとまず材割りは終了しました。
ただ、上部画像の右に写っている倒木が気になります。
先述のように左の木とは別の木なのですがここに倒れている5mほどの樹幹以外の部位が周囲に見当たりません。
道路を挟んでかなり上部からこの部位だけが転がってきたとしか思えません。
そして表面のキノコや幹を叩いた感触から左の材よりもかなり腐朽は進んでいるようです。
気になるので折れ口の部分をチェーンソーでカットしてみることに。



↑ 最大径で70~80cmあり、右下の黒っぽく変色している部位は水分が多く腐り気味ですが、それ以外は均一に朽ちており水分も少なく予想以上に極上の材です。
一年ぶりに見つけたブナの良材でなおかつ大きさから十分来期以降までの量が取れることが期待できます。
この日は欲張らずに1ホールだけのカットにとどめて残りの予定の赤枯れ材の採取をこなしてから帰途に着きましたが、天気が悪い中で全ての予定をこなした上にヒメオオの新たな発生木と極上の腐朽木を見つけたのは大きな収穫でした。

そして一週間後の10月27日、この日も同じく立山方面へ。
ここ有峰林道も閉鎖が近いため可能な限り通います。
この日は朝から快晴でまさに山日和です。
平日にもかかわらず好天で紅葉狩りにきている観光客が多く入山しています。
この日は特に目的を決めてはいませんが、葉が落ちて見通しが利く林内で新たな材を探し、あわよくばナメコでも見つかればと思っていますが、ここ数年有峰ではナメコは壊滅状態でキノコの採集者自体も激減しました。
先週と異なり天気がいいため目に入る立ち枯れや倒木の場所まで昇り降りして状態を確認していきます。
前回素晴らしい材を見つけているだけにそれに勝る材は見つかりませんが材割りをするとかなりの材から多くはないもののヒメオオの幼虫を得ることができました。
ここは予想以上に広範囲に生息しているということが改めて分かりました。



↑ 倒木の根部で見つかったヒメオオの幼虫。
やはり非常に堅いので広範囲に割るのは不可能です。
材割りをしつつ先週カットしたブナの極上材に向かいます。
今回はその材がどこから転がってきたのか?他の部位はどこにあるのか?という疑問を解明しようと思っています。
改めてその材の周りを見て廻りましたがやはりそれ以外の部位はありません。
となると斜面の上部しか考えられないので斜面を登っていきます。
この周辺は下草や藪で立ち枯れや倒木が確認できなかったためノーチェックだった場所です。
すると林道からは想像できないほど未確認の倒木が見つかりました。
ざっと見ただけでも樹齢200~300年級の大木が4、5本確認できます。



↑ 紅葉を撮影したわけではありません。
隣接していた立ち枯れが倒れた際にこの木の股の部分にぶつかった衝撃で折れて上部が挟まったまま残った珍しい光景です。
挟まっているところでも径が50cm以上ある大木です。



↑ こちらも倒れて1~2年の若い倒木ですが、この部位だけでもツリガネタケ、ブナハリタケ、ナメコの菌が共生しているのが分かります。
来年以降、ナメコが採れることを期待します。
ナメコが出ているということは周辺にもあるのではないかと探してみるとこの倒木の先の細い枝部に。



↑ ありました!冒頭でも紹介した画像です。
久しぶりにブナに生えたナメコの群生です。
採集者が少なくなったので徐々にナメコも復活の兆しが見えてきたようです。
この場所で2kgの収量がありました。

結局、斜面下の倒木の本体は定かには判明しませんでしたが多くの倒木やナメコが見つかったことで結果オーライとなりました。
この日も帰り際に再び赤枯れ材を採取して終了となりました。
この時期は日没が早く、かつ山間部なので15時を回ると日陰は薄暗くなるので活動時間は限られてしまいます。



↑ 余談ですが道中で見かけたキツネ。
ここの林道では毎年クマとは遭遇(今年は2回)しますが、キツネを見たのは初めてです。
こちらに興味があったのか警戒しながらも車の周りをグルグルと回っていました。

27日が今期最後の有峰だと思っていましたが翌週の11月3日、この日は祝日で家族も休みだったため時期は遅いですが家族を連れて紅葉狩りに再び有峰へ。
さすがに有峰湖畔も落葉していましたが、里に近い道中ではまだ綺麗な色付きを見ることができました。
せっかく有峰まで来たのだからと息子に手伝わせて赤枯れ材を採取します。
下草もほぼ枯れているので足元とクマさえ気をつければ子供でもある程度は同行できます。



ついでに子供に材割りの様子を見せてやろうと近くのブナの株を割ったところ偶然にもヒメオオの幼虫が出てきました。
さほど生息密度は高くなさそうですが、このポイントにも生息していることが分かりました。
これで今年の有峰での採集も全て終了です。
来年の6月中旬まで半年超の閉鎖期間を迎えます。

有峰が冬季閉鎖になる頃には他の主な林道もほとんどが閉鎖となります。
そうなると行けるところは閉鎖になっていない林道でコケ採りをするくらいになってしまいます。
と言っても数年前のようなナメコの大発生は収束して今では山中歩いても自分が食する分くらいしか採れなくなってしまいイマイチ山に行こうというモチベーションが低くなってしまいました。
それでもやはりこの季節は山に入らないと秋を迎えた気にならないので馴染みのポイントへ行って来ました。
有峰ではありませんが立山方面のポイントへ行くと、ここも数年前までそこらじゅうに停まっていた採集者の車も全く見なくなりましたが数台の車とすれ違ったので少なからずキノコ狩りに来ている採集者がいるようです。
マイポイントに着いていざ斜面のヤブに突入して行きます。
誰も入った形跡はありませんが、キノコらしいものはほとんど見当たりません。
ナメコだけでなく他のコケも不作のようですね。



↑ それでもしつこく探していると、やっとクリタケを見つけました。
比較的温暖な気温と直射日光のため乾燥して干しクリタケの状態でしたが、以外にもいつもより濃厚な出汁が出て嫁にも好評でした。
ナメコでも乾燥しているものを水戻しすると極上の状態になりますし干しシイタケの方が生シイタケよりアミノ酸の含有量が多いことからも干された物の方が食用にはいいのかもしれません。



↑ 大きな群生ではありませんがムキタケと共生しているナメコを発見。
今の状態を考えればこれが精一杯かもしれません。



↑ こちらは先ほどのクリタケ同様に乾燥した干しナメコ。
何回も言いますが傘裏が茶色に変色していなければ水戻しで極上のナメコになります。



↑ この日一番の収穫だったヒラタケ。
ヒラタケにはまだ時期的にやや早いですが良い状態のものが見つかりました。
雪が降ればヒラタケの旬を迎えます。
結局この日の収穫はナメコ、ヒラタケ、ムキタケが1kgほどとクリタケが少々と数年前とは比較にならないくらい少ないですが家族で食べる分にはちょうどです。
少しだけでも採れればやはりコケ採りは楽しいです。

林道もほとんどが閉鎖になり、またぐずついた天気が続いたりとその後は山に行くタイミングが合いませんでしたが、11月17日に久しぶりに南砺市方面にナメコ狩りに向かいました。
このポイントも数年前まではナメコが大発生して日記でも頻繁に書いていましたがピークには年間100kg超もの収量がありましたが、発生木であるカシナガの食害で立ち枯れたミズナラが老朽化してナメコの発生には不適になったり倒れたりしてほとんどがダメになってしまいました。
ゆえに大量収穫など望むべくもありませんが、どうしても行きたくなるのが性なのでしょう。



↑ この日は前日からの寒気のせいで山沿いでは今季初の積雪となっておりすっかり雪景色で積雪は想定していたので車がノーマルタイヤのため林道に進入できるか不安でしたが、行って見ると林道に先に進入した車のわだちが残っています。
地元の林業関係者かな?と思いながら同じ道を進んで行くと自分の行く道と同じ方向にずっと続いています。
まさかな…と思いながらもポイントまでたどり着くと、いつも自分が車を止めるスペースに先客の車が止まっています。
さらに先の行き止まりにももう一台の軽トラがあります。
なにも平日の雪の朝から山に来なくてもいいのに…と思いながらも「オレもか。」と自分自身に言いながら山に入りました。



↑ 先客とポイントがかぶると嫌なので幸い積雪のため足跡が残っているため足跡の付いていない方向へあえて進みます。
マイポイントへ向かう登山道はカモシカの足跡があるだけです。



↑ まず最初に目に入ったのは小粒のヒラタケ。
積雪のせいか元々ないのかナメコは全く見つかりません。
ムダ足だったかな…と半ばあきらめていると、



↑ やっと雪を被った採り頃のナメコを発見しました。
やはり発生量は激減していますね。
それだけに見つけたときは安堵と嬉しさがあります。



↑ さらに進んで行くと今度はムキタケと共生したナメコの群生が。
以前に採られた形跡がないので幸い雪が降る前も他の採集者は来ていなかったのでしょう。
雪の中、来た甲斐がありました。
積雪のために根元が見えないために立ち枯れの近くまで行って一本一本確認していると、



↑ 山に入って3時間以上たってやっと群生といえるナメコを発見しました。
このような群生をまた来年も見ることができるのでしょうか?
ひとしきり眺めてから採集して帰途につきました。
この日はナメコで3.5kgほどの収量があったので現状の発生を考えたら十分満足です。
この後、根雪になるようだとここでのコケ採りも今期は終了となります。
2017年09月22日



↑ '17.9/10早朝に撮影した「ろっこつ雲」(巻雲の一種)。
子供の夏休み中に自由研究で一緒に雲を調べていたら以前にもまして空を見るのが習慣になってしまいました。
今年の夏も北陸に関しては気象庁の予想を裏切って昨年同様、8月下旬から涼しくなり9月に入ってもほとんど残暑がないまますっかり秋めいてきました。
空の状況もそれを表すかのように秋を代表する巻雲や巻層雲が目立ってきて空の高さを感じられます。

さて、秋と言えば自身にとっては山のシーズンです。
ヒメオオに材採取にキノコにとやりたいことが目白押しです。
まずはヒメオオですが、昨年までの動向から年々個体数が減少しているため、今期は8月中の採集は見送って9月に入ってからの行動です。
まずは下見がてら9月1日にいつもの呉西地区のポイントへ。



↑ 今年の2月に大規模な土砂崩れを起こして崩壊した山の斜面。
工事は現在進行形で継続しており迂回路も完成していますが、崩れた斜面自体はもちろん進入禁止で近づくことが出来ない為、ここでの材採集とコケ採りは絶望的です。



↑ こちらは7月の豪雨で登山道の入り口に掛かっていた簡易の橋が周囲の地面ごと流された現場。
ここはまだ復旧しておらず登山道へは別のルートが設けられています。
この場所は水源からそんなに距離もなく水量もさほど多いわけではないのですが、これほどの規模で決壊するということはよほどの豪雨だったことが想像できます。
ここに限らず山間地は自然災害の影響を受けやすいため年間を通じて安定して訪れることが出来る年の方が少ないくらいです。

久しぶりにポイントへやってきて変わりがないことを確認して早速ヤナギを見ていくと、



↑ 幸先よくすぐにペアでいる個体を発見。
例年ならこの時期はまだオスのみやメスのみの単体で見つかることが多いのですが、気温が低めに推移しているのが影響しているのかも知れません。
更に進んでいくと、



↑ 今度はオスのみですが50mmUPと思われる大型個体を発見。
この日はさすがに個体数は少なかったものの、ヒメオオが今期もちゃんと生息していることが確認できただけで安心できました。

帰宅途中、通り道の八尾の街で見かけた光景。

↑ この時期行われている全国的にも有名な八尾の「おわら風の盆」の町流しの風景です。
自身は富山に来て30年以上経ちますが未だにこの「おわら」は生で見たことがありません。
このときは交通規制が行われている町外れを通った時に偶然、踊り衆が観光客を引き連れて歩いているのを見かけて車中より撮影できました。
この祭りは悲恋の物語だけあって派手さはありませんが熱烈なファンが全国から集まります。
この時期に富山に来られることがあれば是非訪れてみて下さい。

そして次は9月5日、再度同じポイントを訪れます。




↑ この日も前回と同じ木で順調に見つかりました。
画像の個体は今のところ今期最大個体となる53.2mmのオスです。
この日は他にも53.0mmと3年ぶりにこのポイントで53mmUPが2頭も採れました。
前回も50mmUPが2頭採れているので今期はサイズから言えば上出来です。
時期的に大型のオスが採れるのはこの頃がピークと思われるので結果が出せて一安心しました。
この日は店の営業があるためわずか1時間半程度の採集でそれなりの個体数を採集できましたが、やはりひと昔前に比べると明らかに発生数は減少の一途を辿っています。
これは採集圧だけでなく新たな発生木が少ないことも大きな要因でしょう。
この種は環境の変化や採集圧に非常に敏感なデリケートな種ですが、逆に人の手が入らずに発生木が人為的に作られないと発生数の増加は見込めない難しい生態です。



↑ 子供の学校行事で定休日の8日(金)は山に行けなかったため代わりに11日に三たびポイントを訪れました。
週明けということで土日に他の採集者が入っていることを想定して個体数は少ないことを覚悟していましたが、意外にもそんなに酷い状況ではありませんでした。
前回から1週間経過しただけですが、ヒメオオにとっての1週間は短くありません。
この日はペアでいる個体がほとんどでした。
この後はメスの割合が増えてきてヒメオオのシーズンは早くも終盤を迎えます。



↑ オスはさすがにこの日は50mmUPこそ採れませんでしたが、メスでおそらく自己最高と思われる41mmUPが採れました。
画像がそのメスですが、一緒に写っているオスも45mmと決して小さくはないのですがメスが大きいために小さく見えてしまいます。

9月15日、いつものポイントは3回連続で行っているためこの日は別にブナ材の採取と赤枯れマットの素材採取の目的もあるので立山方面のポイントに向かいました。



↑ 順路からいうとまずはブナ材の採取からになります。
ブナ材といってもこの日はヒメオオ用のブナ材狙いです。
ブナ材でも柔らかい色虫用、しっかりした堅さのオオクワ用、かなり堅いヒメオオ用と用途に応じて採取する目的の材を分けています。
幸いヒメオオ用はすぐに採取できる適材の心当たりがあったのでまずは最初に片付けます。
とは言っても70cm超の大径で堅いためチェーンソーを使っても2ホール裁断するのがやっとです。
首尾よく済んだため次はヒメオオのポイントへ向かいます。

ここも採集数が激減したためここ5年以上前から特定の場所で材割り採集する以外は成虫採集をある程度控えていたのですが、久しぶりにまじめに探してみることにしました。



↑ ヒメオオの生息しているポイント。
気合を入れて探してみるとさすがにパッと見てルッキングで見つかるほどではありませんが、斜面を下りて地道に探すと一つのポイントで数頭単位で採ることが出来ました。
ここのエリアは生息ポイントも広く点在しており発生木であるブナの朽木も多数散見できるので少なくとも今すぐ存続が危ぶまれることは無いでしょう。



↑ ヒメオオを想定外に採集できたので後は赤枯れマットの素材を採取するだけです。
ポイントをさらに奥に進み取り置きの場所へと向かいます。
ここでは1ヶ所で複数の赤枯れ材を確認できているので手オノで崩して土のう袋に詰めて運び出すだけです。
と、書けば簡単に思われるかもしれませんが実際は運び出すのがかなり大変です。
水分が多い素材だけに大きい土のう袋に詰めると重量は40~50㎏近くになります。
それを高低差のある斜面をヤブ漕ぎしながら引きずり上げると1袋だけでもうグロッキーです。
まあ、今日の目的は全て果たしたので欲は出さずにこれで引き上げることにしました。



↑ 母なるブナの巨木。
樹齢数百年になる巨木が多く生きているこの環境を守らないといけないですね。



↑ 帰り際に遭遇したサルの群れ。
ある意味クマなんかよりも厄介なのでうかつに近寄ると攻撃されます。
皆さんも山で逢った時は気を付けてください。


2017年06月22日



↑ '17.5.19.富山県利賀村。

またまたお久しぶりです。
日記といっても少し前からの回顧録になりますが、一応来年度の参考にするためにあえて書かせていただきます。
トップの写真を撮影した5月19日は絵にかいたような五月晴れで画像ではわかりにくいですが天頂の空は青というより群青色に近いくらいに濃い色でした。
濃い青色をバックに新緑が鮮やかで訪れていて一番気持ちが癒される季節です。
何も採取できなくてもこの空間にいるだけで十分という満足感があります。

さて、話が前後しますが去る4月27日ですが、以前も日記で書きましたが諸事情により実家のある茨城県に帰省しておりました。
遊びに来ているわけではありませんが、時間の合間を見て近隣の雑木林で材探しをしました。
以前は帰省するたびにオオクワの材割り採集(ここ周辺はオオクワの生息地です)をしていましたが、近年はもっぱら材探しがメインになりました。



↑ 照葉樹と落葉樹が混生する雑木林。シイやカシ、クヌギなどの大木が多く見られます。
この辺りは昔に比べて開発はされているとは言え、田畑や河川の周辺には比較的多く雑木林が残っています。
それも県北みたいな山地ではなくほとんど平地に近い地形です。



↑ 林内で見つけたスダジイの腐朽材。
シイやカシの仲間は腐朽の具合によってオオクワ系から色虫まで広く産卵材として適用できる優秀な材です。
写真の材はスダジイ特異の朽ち方で内部のほうが柔らかく腐朽しているのでオオクワ系もしくはW・ウッディ(原名亜種)あたりに適しているでしょう。



↑ 林内を探索していると作業服を通して何かのトゲに触れました。
タラの木かと思って見てみると、自身が山菜として珍重しているハリギリ(センノキ)ではありませんか。
近くには親と思われる成木もありますし周辺には別のハリギリの木も見えます。
どうやらこの地域では富山と異なりハリギリは珍しい木ではないようですね。
むしろこちらではタラの木が富山よりかなり少なく感じます。
ただ、この時はすでにハリギリの葉は開いてしまっていたので若芽で採るときは4月初旬~中旬くらいに来ないとだめですね。
やはり所変われば時期も違います。

さて話は変わってゴールデンウィーク明けの5月10日ですが地元富山の利賀村に恒例の山菜取りに向かいます。
前回ゴールデンウィーク前は残雪で通行止めになっているような状況でした。
例年ゴールデンウィークでも開通していないことが多いので多雪だった今年はなおのこと厳しいとは思っていたのですが、以外にも林道は除雪されていて通行は可能でした。



↑ 沢沿いにはまだ多くの雪渓が残っています。



↑ この日はウドを期待していたのですがウドが生えている斜面は雪の下でお呼びじゃない状態です。
山菜をあきらめて材を探します。



↑ 倒木に発生したヒラタケを発見。
通の中には雪解け時のヒラタケが最も美味しいと言う人もいますが採るほどの量ではなかったのでこの時はスルー。



↑ カワラタケが密生した倒木。
画像でも折れた先端が鳥の巣だったことがわかりますが立ち枯れ時に鳥の巣だった周辺はきれいに腐朽しているという経験則からも、この時点ではまだ少し腐朽が未熟でしたがもう少し寝かせればかなり良い材になることが期待できます。



↑ すっかり山菜はあきらめていましたが日当たりのよい斜面では大ぶりのタラの芽がちょうど採り頃を迎えていました。
通行止めでゴールデンウィーク期間中も採集者が少なかったせいか例年以上にいい状態で残っています。
市街地近郊ではとっくに採集時期は過ぎていて今季は採り逃していたのでこの日は持ち帰り天ぷらで胃もたれがするほど食べました。

続いてはその2日後の5月12日、利賀ではタラの芽以外山菜は惨敗だったので改めて平野部近郊の山菜のポイントを回ってみることに。
ただ、時期的に利賀とは逆に終わっている可能性が高く、例年山菜を採りに行く上市付近のポイントへ着くと案の定タラの芽、ウド、タケノコは完全に旬を逸していました。



↑ 山菜はダメですが偶然にもミズキのカワラ材を発見しました。
ここでは数年前にW・ウッディ御用達のアカメガシワのカワラ材を見つけた実績があり毎年必ず訪れていますが、この材は見落としていました。
この時は山菜目的であいにく手ノコを持参していませんでしたがカマで感触を確認しただけでかなり優良なカワラ材であることが確認できました。
日を改めて採取しに行くつもりですが、W・ウッディに適用できることが期待できます。
予想通り山菜は遅すぎたので次にやや標高の高い山地部に移動することにしました。
もちろん例年山菜を採りに行っている実績のあるポイントです。



↑ 狙い通り一つのポイントではワラビがちょうどいい時期でした。
ワラビは発がん性物質が含まれているということで多食はお勧めできませんが旬の醤油漬けはやはり食べないと気が済みません。
さらに移動してウドのポイントを目指します。
個人的には春の山菜の中で最も外せないのがウドですが今季はまだ口に入ってないので何とか採りたいところです。
しかし、林道を進んでいくとあるところで土砂崩れにつき通行止めの標識が。
ポイントはすぐ先なのでそのまま進んでいくと間もなく工事関係者がの車が止まっており作業員が数人車の横で弁当を食べています。
土木関係ではなく電力関係の業者らしく通行をとがめられることはありませんでしたが、挨拶を交わしているときにふと作業車の荷台に目をやるとまさしく今採ったと思われる山ウドの束が寝かせてあります。
きっと仕事で何回もここを訪れている人間なのでしょう。
「やられた…。」
と内心思いましたが平静を装ってそのことには触れずにそのままやり過ごしましたが、きっと100mほど先の自身のポイントもやられているだろうと半ばあきらめながら先に進みました。
作業者たちがいた場所から直接は見えないポイントに到着すると、



↑ ありました!
運良く見つかっていませんでした。
山ウドは80cmほどに生長していますが、ここのは環境がいいせいか極太でここまで大きくなっていても繊維は柔軟で十分可食です。
ましてや天然とは思えない極太の根元は生食にはうってつけです。
我慢できずにその場でカマで皮を剥いてそのままかじります。
興味がない人には理解できないかもしれませんが、こんなことができるのも山菜を採りに行く醍醐味です。



↑ たまたま岩陰に生えていて栽培物のように根際が徒長してとぐろを巻いていたような山ウド。

ウドは何回食べても飽きません。
嫁にいやな顔をされても採ってくるのは止められません。
そんなわけで12日に続いて19日には前週のリベンジで利賀へ向かいました。
この日はトップの写真でも紹介いたしましたが、快晴の天気の下での訪問です。
真っ先にウドの発生場所を確認すると目視できる範囲では全て採取された跡が残っているだけでした。
想定内とは言えやはり口惜しい気持ちは否めません。
あきらめきれずに周辺を探していると、ふと目に入ったのは、




↑ 先ほども紹介したハリギリです。
3週間前に茨城県で見つけたハリギリはすでに葉が開き切っていましたが、ここは豪雪地帯の利賀村。
今がちょうど若芽のシーズンです。
自身のホームグラウンドとしている当地でも2本しか確認していないハリギリですので新たな木が見つかったのは大きな収穫です。
おまけに採りやすい若木で新芽の生長もまさにベストタイミング!
嫁の顔が脳裏をよぎりますが、気にせず今夜の天ぷらにすべく採取します。

その後、ここでも土砂崩れのため車両通行止めになっていた林道沿いのポイントに徒歩で行くと道路沿いであるにも関わらず手付かずの山ウドが残っていました。



目的のウドだけでなくハリギリも採れてこの日は満足でした。

さて、山菜の時期も早々と過ぎてこの日記でも本業のクワガタの話題が増えてきます。
6月も中旬となればフィールドでは当地ではヒラタクワガタが活動を始める時期です。
以前まではある程度採集できるのは7月になってからでしたが昨年は自身の経験上最早で6月半ばにそこそこのサイズのオス個体を採集できたので今年も6月上旬から様子を伺っていました。



↑ 市内の、とある河川敷にあるヒラタの生息地のヤナギの木。
画像右手の樹幹の上部にある洞を確認すると、



↑ 上の洞の拡大写真が左の写真です。
この時期、ボクトウガの幼虫が穿孔している洞はまだ削りカスによってフタをされるように塞がれていることがほとんどですが、画像の洞はそれが半ば取れかかっており、そこにクワガタが潜入している状況です。
左画像のクワガタはコクワガタのペアでしたが、右画像の別の木では幹の間の樹液にいる小型のヒラタクワガタも見つかっているので洞に入り込むのも時間の問題でしょう。
ボクトウガの食痕が落ちて洞が解放されるからヒラタが活動するのかヒラタが活動して強制的に洞の食痕を除去するのかは定かではありませんが、いずれにしろ活動が早くなっているような気がするのは温暖化の影響も無関係ではないかもしれません。



↑ この日、同じ河川沿いの斜面上にある取り置きのエノキの立ち枯れの様子を見に行ったら根元で折れて倒れ掛かっているところを下側の木に引っかかって踏みとどまっている状態でした。
数年前に発見してから採る時期を見計らっていましたが根が折れたことから今年中には処置をしないとタイミングを逸するでしょう。
この斜面は高さは高くないものの崖状で下は河川敷になっており増水時は水に浸かる可能性もあるので、もし下まで木が落下して水没するとせっかくの材が台無しになることもあり得ます。
画像からもシハイタケが全面に密生しており内部を確認しなくても優れた腐朽材であることが予想できるので確実に採取しなければなりません。

それから1週間後の6月16日に同じ河川の別のポイントへ行ってみると、



↑ 毎年採っているお馴染みのヤナギの木ですが、この木はヤナギとしては比較的大型の成木で洞もあることから毎年大型のオスが採れるご神木です。
ただ、近年は周辺の木が整備のために伐採されたことから全体的に昔に比べるとオスも小型化が顕著で近年は60mmオーバーを採るのが精一杯というレベルです。
この日この木では樹液がほとんど出ていなかったため洞ではなく根元を調べたら画像のようにオスが2頭同時に見つかりました。



↑ 持ち帰ってサイズを測ると57mmと61mmでいきなりこのポイントとしては大型の個体が採集できました。
このサイズのオスが2頭同じ場所にそろっていたということは、活動を始めて洞に入る前の状態だったのでしょう。
活動を始めれば競合する大型のオス同士が争わずに同じ場所にいることはありえません。
メスが活動を始めて樹液に来るのを待っていると思われます。
経験則から例年本格的に活動を始めた初期に大型の個体が見つかることが多いので、このポイントではこの先これより大型の個体は採れないかもしれませんね。



↑ 別の木の洞に潜入しているヒラタクワガタ。
まだボクトウガの幼虫によって塞がっている洞が多いですが解放された洞ではだいぶ空き家が少なくなっていますので、大きい洞が解放されればさらに大型の個体が潜入を始めると思われます。



↑ この洞は大型で樹液も出ていることから近日中にヒラタクワガタが入ると予想されます。
今後はヒラタクワガタの競合ではなく他の採集者との競合になってきます。

2017年04月25日




↑ 4月の中旬に雪の大谷でお馴染みのアルペンルートが開通した立山連峰。
今年の雪の壁は最大19mで昨年より3m高いようです。
平地は例年より積雪は少なかったですが山間部は多いみたいですね。
写真は2月25日に撮影したものです。

さて、今シーズンも雪が少なく年が明けるまでスキー場も開店休業でしたが、それ以降順調に雪が積もって珍しく予定営業終了日までスノボを楽しむことができました。
県内のスキー場は遅くとも3月下旬でだいたい終了しますが、隣の岐阜県高鷲スキー場は今季は4月23日まで営業していたので14日に最後の滑りを楽しみに行ってきました。
最後ということで、調子に乗ってキッカーで跳んでいたところ着地に失敗して手を着いたところ、
「バキッ!」
という音と共に左手に激痛が…。
突き指だと思い、かばいながらその後も滑っていましたが帰る頃には手の平まで内出血し指まで浮腫んで腫れてきました。
翌日にかかりつけの整形外科に行くつもりでしたが、我慢できずに救急に行ったところ、
「中手骨の骨折です。」
と言われレントゲンを見せられました。
翌日、かかりつけの病院に行きギプスで固定、バイトも長期欠勤が確定し本業でも不自由を強いられることになりました。
嫁からは「ダラぶち!」(富山弁?でバカ者、たわけ者の意)と言われてます。

というわけで何かと不自由はしていますが何とか営業はやっております。
ただ、左手で物を持てないので野外での作業や材のカット作業は限界があります。
せっかくの山菜のシーズンだというのにこれは痛い…。
だけど行きます。
右手が使えれば何とかなるでしょう!
いざ、山菜採りへ。
4月16日、ギプスをした翌日ですがブリーダーのB氏と共に例年通り利賀に山葵を採りに。






↑ 上が今年の4月16日、下が昨年の4月10日、いかに昨年が暖冬だったかが分かります。
今年が大雪だったわけではなくこれで平年並みです。
同時期でもこれだけ積雪が違うと山菜のタイミングも見極めが難しく行ってみないと分かりません。
ただ、昨年も雪がないからと前倒しして10日に行ったにもかかわらず尚早で出直した記憶があるので残雪が多い今年はなおのこと早い気が。




↑ 山葵のポイントへ向かう道中ですが、この雪では望み薄でしょう。
案の定、ポイントでは湧き水で雪は解けて山葵が出ていましたが、まだ葉も生長してない状況で早々に切り上げました。

このまま、帰るのももったいないので自身の別のポイントを見に行くことに。
途中、なにげに横の百瀬川に目をやると、




↑ 例年なら雪解けで澄んだ水が増量している清流がまるで泥水のように濁っています。
なんか工事でもしているのかと上流を見て理解しました。
去る2月に全国ニュースでも報じられましたが、上流の元スキー場跡で大規模な土砂崩れが発生したのです。
長さ800mに渡って崩れたということで土砂崩れというよりはほぼ山腹の崩壊ですよね。




↑ これです。
写真では距離感が良く分かりませんが、リフト跡を含むゲレンデが丸ごと無くなっていることからその規模がわかります。
ここは、この日記でも何回も登場している山菜やナメコ、材の有力なポイントでしたが再崩落の可能性があるとのことで今期の入山は無理でしょうね。

さて、自身の山葵のポイントを数ヶ所見るもやはりまだ早く、




↑ 山葵の生長はいまひとつです。




↑ 最後のポイントで日当たりの良い一部が何とか採取に適したくらいに育っていました。




↑ なかなか良い型の山葵も採れました。
ただ、残念なことに採ることはできても不自由な左手は水に濡らすこともできないので山葵の処理や調理ができないため(当然、嫁はしてくれない)、全てB氏に授けました。
まあ、自分の手で採ることができただけで良しとしましょう。

週が変わって翌週の21日、利賀の入山は残雪で無理なので近場の郊外の里山に材探しに。
行きなれた細いダートの林道の行き止まりに着くと何かイベントがあるような多くの車が…。
そういえばこの時期はここはタケノコ採取で有名な場所。
自身は他の採集者とかぶるのが嫌で時期をずらして他の山にタケノコを採りに行っているので忘れてました。
まあ、せっかく来たんだからついでにタケノコも採っていこうといざ山中へ。




↑ ここは元々里山でしたが近年は放置され竹が繁茂して雑木林が荒れてきているため市を挙げて里山再生プロジェクトの対象になっている地域です。
山中にはこの地域には珍しくクヌギも多くあり昆虫も豊かなところですが竹の繁殖力は想像以上です。
手を打たないとあっという間に竹に駆逐されてしまうでしょうね。
竹があっていいのはタケノコの季節だけです。
それもある程度、竹林床を整備しないと放置してある竹林ではタケノコも貧相です。

多くのタケノコ採集者が来ていますが、初心者は放置された竹が薄暗くなるほど繁茂している竹林を探しますが、先述のようにむしろ広葉樹が混在している少し開けた場所のほうがいいタケノコは見つかります。




↑ ほどなくタケノコ発見。
穂先が薄い黄色で採り頃のタケノコです。
採るときは地上に頭を少しだけ出して穂先が黄色いものを選ぶといいでしょう。
大きくなって穂先が緑のものは繊維が強くてエグみも増してきます。




↑ 良い型のタケノコです。
こうなると完全にタケノコの目になってしまい材探しはどこかに行ってしまいます。
とりあえず自家用の分だけ採るまではタケノコに集中します。
いつもなら知人に配る分まで採るのですがこの日は節制して食べられる分だけにしました。
一応タケノコは嫁にも喜ばれるので躊躇せずに持ち帰れます。

タケノコを採った後は再び材を探して林床を歩きます。
今の時期に探しておかないと、あと1ヶ月もすると下草や低床の木の葉が生い茂り入れなくなります。
右手で持てる分だけ拾って帰途につこうと遊歩道に出ようとしていると、




↑ 前方に良さげなコナラの立ち枯れを発見。
樹幹基部全体にチャアナタケモドキが広く着生し折れ口の上下にはコフキサルノコシカケも発生しています。
折れたのは中心部まで腐朽が進んで心材部もスポンジ状になって脆くなったためと思われます。
現段階ではまだ他の部位は生や心材部が多いでしょうがこの状態が維持できれば数年後が楽しみな立ち枯れです。
それまでは手を付けずに取り置きにします。

そしてその立ち枯れから少し離れた場所で、




↑ シハイタケが全面に着生したなかなかの倒木を発見!




↑ 見た目と持った感じで切らなくても使えそうなのが分かる優良な材です。
横にある本体の樹幹からアカガシだと判別できました。
当地でカシやシイの類のカワラ材が採取できるのは稀ですのでラッキーです。
しかし、この腕では持ち帰れません…。
右手で持てる分だけ裁断して、それまで拾った分を合わせて2往復して運び残りは後日に回すことにしました。
カットしたところ本体はオオクワ系に最適な具合でした。
主観ではオオクワ系にはケヤキとカシは抜群の相性です。

そして、その2日後の23日にちょうどパートナーのS氏のスケジュールが合ったため同行してもらい先日のアカガシの取り置きの回収に向かいました。
この日もまずはS氏のタケノコの採集から始めます。
日曜日ということもあり先日以上に採集者が多く来ています。
早朝にもかかわらず狭い林道にまで車が止まっていました。
自身はタケノコはもういいので、今期最初のコシアブラを採集します。




↑ ちょうど採り頃のコシアブラ。
タケノコばかりに目が行っているせいか、一部の採集者を除いて他の山菜はスルーされていてコシアブラも採り放題です。
自身にとってはありがたいことです。
S氏に手伝ってもらい先日のアカガシの回収も終えてさらに他に別のコナラ材も見つけました。




↑ まるでツリガネタケのように積み重なって生長したコフキサルノコシカケ。
このキノコ菌で腐朽した材は心材が少なく優れたものが多いです。




↑ こちらは立ち枯れが倒れた後も子実体が生長を続けたため垂直に交わったようになっています。
さすがに倒木の太い樹幹部は心材部が多くて使えませんが、立った状態で残っていた基部は非常に柔らかく朽ちていたので日を改めてまた確認したいと思います。
手は不自由ですが、これからシーズンを迎えるに当たって需要が高まる天然カワラ材を何とか確保できるようにがんばります。

追記;
全く話は変わりますが、珍しい雲(大気現象)を見つけたので紹介します。




↑ これは3月24日に岐阜のスキー場にスノボをしに行った帰りの北陸自動車道で撮ったものです。
上空の雲が渦を巻きながら地上まで降りてきている様子がわかります。
この日は北陸上空に寒気が流れ込んで富山市内でも雪が降るなど一時的に冬型の気圧配置となり、この時間もレーダーでは富山湾から発達した雪雲が流入しており、雲の様子からかなり激しい擾乱が起きて地上では竜巻を含むような嵐になっていると思われましたが、調べてみるとこの時間はさほど天気が荒れた形跡はなく、むしろ積乱雲が崩れて下降気流が卓越した状態になり雲が乱れて写真のようになったと思われます。
2017年02月12日


お久しぶりです。
いつも読んでいただいている皆さんには更新が滞り申し訳ありません。
トップページのコメントでも記していますように、実母が昨秋より膵臓がんを患い闘病生活を送っているため店の営業に支障はきたしますが極力帰省をして一緒に過ごせる時間を優先させていただいております。
この姿勢には賛否両論あるかとは思いますが、どれが正解と言えない以上、自身の感覚的なものに正直でいようと判断いたしました。

プライベートなことですのであえてこのような場で公表する必要もないのですが、自分の家族が癌で余命宣告を受けることになって初めて真剣に真摯に死に瀕する病気やその家族の気持ちを理解するにいたりました。
そして、ネットの投稿や資料が治療やそれを支える家族の気持ちや努力に様々な助けとなりましたので自分も同様の人たちにほんのわずかでも役に立てればと少しだけ書かせてもらいます。

現在日本では2人に1人は癌になると言われています。
それぐらい身近な病気なんです。
自分もいずれ癌になるのかな?なんて漠然と覚悟をしているような気でいましたが、家族がなったらどうなるかなんてほとんど想定していなかっただけに当初はかなりショックを受けました。
親もそれなりの歳なのでいつまでも元気でというわけにはいかないでしょうが、いずれそういう時が来るということからは逃避するように考えることを避けていました。

そんな矢先の昨秋、お腹の調子が悪いと2ヶ月近く通院していた町医者の判断の遅れもあって、総合病院でCT検査を受けた時には膵臓がんでステージ3、血管に浸潤しているため手術は適用不可、おまけに余命は1年と言われました。
まさに寝耳に水で最初は何のことか理解できませんでした。
町医者には便秘だと言われずっと便秘の薬を処方されていたのですから…。
診断を受けた総合病院では手術は不可ということで「いわゆる標準治療以外は何もできないし、どこの病院に行っても同じですよ。」的なことを言われ兄弟とも話し合ってこの病院だけは絶対やめようとセカンドオピニオンで国立がんセンターを受診することに。
癌に特化した国内ではトップクラスの病院の診断を受けるもさらに悪いことにステージは4(転移が認められ手術も不可)で余命は半年、何もしなければ翌春にはここにいないでしょうとはっきりと言われました。

慰めにあいまいな余命を言われるよりもマシですが、この病院で打つ手なしと言われるということはほぼ死の宣告をされたも同然ですからやはり素直には受け入れることはできません。
そこで家族総出でネットで先端医療や民間療法について調べました。
厚生省が認可している先端治療からクチコミでも散々叩かれている怪しげな民間療法まで色々可能性を探り、これなら有効なのではというのを見つけては主治医の先生に所見を伺いましたが、臨床の前線で活躍している先生に言わせればどれにしても
「効果があるのならどこでもやっています。」
と軽くあしらわれるのがオチでした。
先端医療や民間療法ではネットで公開されている資料はあくまでも成功例だけ、もしくは最悪偽造された事例を公開しているだけで宣伝に不都合な事実は一切表示されていません。
つまりワラを掴んではいけませんよ!ということなのでしょうが、家族にしてみればやはりワラを掴みたいのは事実です。
ただ、どんな治療法にしろ物理的に効果があれば当然反作用、つまり副作用があるのが自然の摂理ですよと言われ、当然だと納得すると共にリスクを覚悟で高額で効果があるかどうかわからない保険適用外の医療を受ける責任を考えたらそれを自分以外の身体に施術するという判断はできないでしょう。

結局は、抗がん剤を投与して経過観察ということになったのですが、90年代より効果的な抗がん剤と言われるゲムシタビン(ジェムザール)ですが、膵臓がん自体は抗がん剤が効かない癌と言われゲムシタビン単独では奏功の期待が低く、現在ではナブパクリタキセル(アブラキサン)との併用で2年生存率が単独使用よりも奏功しているとのことでこちらが膵臓がんに対する有効な治療とされていますがこの抗がん剤自体が認可されて2年程度しか経っていないのでその効果は未知数とも言われています。
膵臓がんは手術可能なステージでも2年生存率は50%以下でステージ4以上だと抗がん剤を投与しても30%に満たないと言われています。
その厳しい状況の中でも1%でも可能性が高いほうがいいと思うのは当然のことであり、家族としては2種の抗がん剤の併用を希望しますが、前述したように効果があればあるほど副作用の発現も高く、誰にでもできるわけではないと釘を刺されました。
当初、胆管ステントを挿入したり食欲がほとんどない状態で入院をしていたせいもあり体力も落ちており血液検査も不良な数値があったため結局はゲムシタビン単独で様子を見ることに。
しかし投与後、想定以上に副作用があったため翌週からゲムシタビンも定量から減量しての投与になりました。

その後、退院して筑波大学付属病院に転院し通院にて抗がん剤の投与を継続するも1クールの6回投与を終えると同時に今度は胆のう炎を併発して再入院。
とりあえず回復に向かうも抗がん剤の効果がなければ次回の2クール目の投与は中止となり残すは緩和ケアのみということになります。
正直、元々期待の薄いゲムシタビン単独な上に通常より減量しての投与なので効果にはかなり懐疑的でした。

その結果の前に、自身も抗がん剤以外に何もできないという治療に納得もできなければ過大な期待もできないでいたので、何とか抗がん剤と併用できる民間療法はないものかと模索しておりました。
もっとも可能性が高いと思われたのが免疫療法ですが、ひと言に免疫療法といってもピンからキリまであって民間のがん保険も適用するものから完全に自己負担というものまであり費用は総じてだいたい数百万円に及びます。
費用も高額な上に、施術を行っているクリニック自体が都内という場合が多く通院自体が癌に侵されている身体ではかなり厳しいものです。
それでも副作用が少なく抗がん剤と併用可能なのであればとも思いましたが効果についてはやはり決断するには及びませんでした。

病院に行かなくてもできるものとして食事療法も考慮しましたが、食欲も落ちて必要なカロリーを摂取するのも精一杯で胆のう炎のために成分制限もある中で食事に条件を付けるのはさらに困難なことです。

何もできずにいる中で自身が気休め?に癌と診断されたときから母に摂取を勧めていたものがあります。
何を隠そう当店が扱っているサルノコシカケです。
以前からこの店長日記でも何度となく紹介してきましたがサルノコシカケは古くからその薬効から漢方薬として珍重されてきた歴史があります。
効果に関してはにわかには信用できないと思われる方が大半だとは思いますが意外にもきちんと研究されています。
筆者も以前、しいたけ業者にシイタケ農家で癌になるやつはいないと言われたことがありますが、まんざらウソでもないようです。
過去には国立がんセンターや国立大学の付属病院等でも研究されており事実、カワラタケから抽出した成分から抗腫瘍効果のある制がん剤も開発されております。
現在は残念ながら抗がん剤としてのウェイトは大きくありませんが効能としては立派に証明されているのです。
参考までに下の表をご覧ください。


これは実際に研究されたキノコの”サルコーマ180”(移植ガン細胞)に対する抗腫瘍効果を表したものです。
ただし、数値に関しては効果が認められた事例の確率であって効能の高さではありません。
場合によっては確率は低くても抜群に効能が高いということも考えられます。
ですから数値が100である食用のブナシメジが単純に一番良いというわけでは必ずしもありません。
参考までに他の研究機関において食用キノコ以外のサルノコシカケ科のキノコで研究した結果では、
ハツカネズミに対する”サルコーマ180”(移植ガン細胞)の実験結果に基づきサルノコシカケをAからDの4段階に分類しています。
それによると、最も効き目のある「Aグループ」に、入るのは、コフキサルノコシカケ、カワラタケ、チャカイガラタケ、メシマコブ、キコブタケの5つである。以下「B」は、アラゲカワラタケ、ツガサルノコシカケ「C」は、カイガラタケ「D」はツリガネタケということです。

キノコが癌に効くというのはその成分であるβ‐グルカンに要因があるようです。
要約するとβ‐グルカンが身体のガン細胞を攻撃する免疫機能を高めることによって結果的に癌を縮小するということです。
β‐グルカンは抗腫瘍効果だけでなく他の症状にも効果があることからキノコは万能の漢方薬と言われています。
ただ、その作用の仕組みは完全に解明されてはおらず、多糖類で高分子のβ‐グルカンは人間の腸壁から吸収するには分子量が大きすぎるため経口摂取したからと言ってそれが体内に取り込まれるとは考えにくく腸内の免役機構に作用することで結果的に身体全体の免役を高めるのではと考えられています。
つまり人間の免疫機能は腸が司っていると言っても過言ではないようです。
近年、やたらと腸内環境に注目されているのはそのせいなのでしょう。

さて、上記の表のキノコですがいわゆる食用のキノコであれば調理して食べることは可能ですが、マツタケは高価ですしブナシメジにしてもそればかりを大量に摂取することは現実的ではありません。
また、どのキノコをどれくらい食べればどのくらいの効果があるのかということは具体的なデータとしては表せません。
さらに、いわゆるサルノコシカケと呼ばれる硬質のキノコは調理して食べることは不可能です(木をかじっている様な感じです)。
ですからサルノコシカケを利用する場合は煎じたエキスを飲用するのです。
これによって固体としてキノコの子実体を経口摂取するよりも効率的に体内に吸収もしくは腸壁での利用が可能になると思われます。
この方法に関しても研究機関ではどのキノコをどの程度煎じてどれくらい飲用するといった明確な指標は示されていませんので、実際はかなり感覚的、経験則に頼ることは否めません。
食用のキノコにしても基本、キノコは難消化性の食物です。
大量に食べてもどのくらい利用されるのかもわからなければ食べ過ぎればむしろ消化不良でお腹を壊しかねません。
その点でも煎じたエキスを利用する方法では量や飲用頻度を個人によって調節することが可能なのがメリットと言えるでしょう。

その配合や配分量は自身が今までに抗癌用ではなく日頃の健康維持や漢方薬的な使用によって体感的に培ってきた経験を基に行っています。
我田引水になりますが、自身は医学に関しては専門外ですが、キノコそれも食用ではないサルノコシカケに関してはクワガタとの関連においてプロであることを自負しております。
過去の店長日記をご覧になればご理解いただけると思いますが、実際に山に入ってこの目で見て採取して調べております。
医学的な具体的な統計や数値が分からない以上、頼れるのは経験とキノコの知識だと考えています。
上記の表に示しているキノコは効果があった一部のものを選別して掲載したらしいので、他にも研究されてはいないけれど効果が期待できるキノコも多数存在すると思われます。
また、自然食品や漢方薬をうたって販売しているサイトでもキノコ名を間違って同定しているところや何を使用しているか分からないところもあります。

話は変わりますが一般的に「霊芝(レイシ)」と言われるマンネンタケも広義ではサルノコシカケの仲間ですが、漢方薬としてはメジャーで最もポピュラーですが、その素材はほぼ100%が人工栽培によるものです。
クワガタ飼育用と同様、菌床によって栽培されているものです。
もちろんそれにしてもマンネンタケであることに間違いありませんし見た目も成分的にも自然由来のものと比較しても変わりないかもしれません。
ただ、自身にはそれを天然と同一と扱うことに違和感を感じてなりません。
漢方とはすべからく東洋医学の象徴であり、総じて気の医学と言えると思われます。
「気」に関して言えば中国では広く知られて日常生活にも取り入れられている歴史の古いものですが、西洋医学が主たる日本では数値や物質として証明できない「気」は未だに胡散臭いものとして捕らえられています。
その「気」を考えたときに樹齢数十~数百年にも及ぶ大木に自生するサルノコシカケと機械詰めされた添加剤を含んだ菌床で栽培されたものをどうしても同列には考えられません。
例えばここでも毎年紹介している天然ナメコですが菌床飼育のものとは見た目も味も別格です。
人工の技術では天然のものを再現することが今でも不可能なのです。
「気」が存在するものであればそれこそが漢方の真髄であり天然のサルノコシカケと人工栽培のものとでは効能に違いが生じると考えるのが自然ではないでしょうか?
故に、自身は飲用に用いるものは100%天然のもの以外使っておりません。



話が長くなりましたが、そんなわけで母には抗がん剤と併用して可能な限り毎日サルノコシカケの飲用を勧めてきました。
そして、胆のう炎が回復に向かい確認のために撮影したCTの画像にて主治医より原発の膵臓がん本体が縮小しているという事実を知らされました。
先述のように、抗がん剤にはあまり期待を抱いていなかっただけに耳を疑いましたが改めて2クール目の抗がん剤の投与継続を告げられてやっと実感できました。
手術不可のがん患者にしてみれば抗がん剤の継続は単なる延命措置ではなく生きていることの証なのです。
自身は母にも言っていますが、「癌は闘っても絶対に勝てないよ。」と、
癌をどれだけ憎んでも、元々は自分の細胞や遺伝子から生まれたものであり癌自体も自分自身に他ならないのだから癌を憎むことは自分をも否定することになります。
ならば癌も自分の一部だと受け入れて共存することがベターなのではないかと?
これも「気」に関することですが、癌を憎むということは負のエネルギーを癌に与えていることになります。
気の世界では正のエネルギーも負のエネルギーも同じエネルギーとして扱われます。
分かりやすくいえば電気の+(プラス)と-(マイナス)ではどちらかが正義でどちらかが悪なのでしょうか?
単に便宜上プラスとマイナスという言い方をされているに過ぎません。
そういう意味では癌に負の意識を持てば持つほどエネルギーを与えガン細胞を活性化させている可能性があるのです。
嫌いな人に会いたくないと思えば思うほどバッタリ会うような偶然を経験したことはありませんか?
嫌だと思うことも好きだと思うことも同様に念を送っていることに変わりません。

その上で、抗がん剤を継続できるというのは単に生きている期間を延ばすだけではなく癌と共存しながら、生きていることを実感できることなんだということが理解できました。
そのことが嬉しいのは言うまでもありませんが、果たしてゲムシタビン単独でそれも定量よりも減量した投与で抗がん剤が奏功したのかという疑問は残りました。
それに関しては抗がん剤のおかげなのかサルノコシカケの効果なのか、もしくは常用しているR-1(ヨーグルト)のおかげなのか証明する術はありません。
しかし、本人や家族にとって結果が全てであり何のおかげであろうが癌が縮小したという事実が全てなのです。
これからも抗がん剤と共にサルノコシカケやR-1を継続していくでしょう。

ここではあくまでもクワガタ屋の店長日記ですからサルノコシカケが癌に効きますよというような主旨ではありませんが、同じような境遇の患者さんや家族の方にこんな考え方もあるんだよと少しでも参考になれば幸いです。
ちなみに、当店ではサルノコシカケを扱っておりますがあくまでも自然食品もしくはクワガタ飼育用ですので癌の治療用(薬事法違反になりますので)ではありませんことをご了承ください。
もちろん試してみたいという方には飲用方法等はアドバイスはさせていただきますのでお気軽にお問い合わせください。

全ての癌患者様や家族の方たちに癌の寛解を願ってここに記します。
2016年10月27日




↑ ‘16.10.21.富山市有峰。
毎年恒例のポイントでの紅葉です。
今年は例年よりも冷え込みが少なく撮影も一週間遅らせたのですが、ブナの葉がだいぶ茶色くなってしまいタイミング的には数日遅かったようです。
ただ、ブナの色付きは時期だけでなく気温の要因もあるのでもしかしたら冷え込みが弱いせいかもしれません。




↑ 同上。雄山、立山カルデラ方面を望む。
今年はまだ初冠雪の便りが届いておらず残念ながら三段染めは拝めそうにありません。


さて、しばらく日記の更新をさぼっておりましたがやっと再開しました。
この場を借りて報告させていただきますが、実は身内が大病を患っているため見舞いと看病のために店をちょくちょく臨時休業させていただきます。
見舞いも店の営業も代役では務まらないため何卒ご理解をお願いいたします。

さて、この時期と言えば毎年一番話のネタが多いシーズンです。
ただ、やることが多すぎて欲張るとどれも中途半端になってしまうために優先順位を考えるのに一苦労です。
本来、紅葉の時期は写真撮影とキノコ狩りを兼ねて行うのですが、今年は有峰の回数を減らすためにこの日はヒメオオの材割り採集を行いました。








↑ 例年通り、昨年と同じ立ち枯れより複数の新成虫と幼虫を得ることができましたが、生息密度が低下していることが懸念されます。
発生木が古くなってきたこともありますが、同じ面積の範囲を削っても得られる個体数が減っています。
採集圧の影響が否めない状況です。

必要分だけ採集した後は、いつも通りキノコを物色して歩きます。
以前にも書いていますが、数年前にナメコの大発生があって以来、採集者がわんさか押し寄せて根こそぎ剥ぎ取られてしまったせいか昨年来、ほとんどナメコは見られなくなってしまいました。
そのせいか採集者もほとんど姿を見なくなったのでまた数年後に発生することを期待しています。








↑ ほとんどキノコが見つからない中で、ブナの倒木の幹の下側で隠れているヤマブシタケを偶然見つけました。
過去に3回ほど天然のものを見たことがありますがこれだけ立派に群生しているのは初めてです。
状態的にも採り頃の成菌でしたのでもちろん持ち帰ります。
見た感じよりも結構ずっしりとしており、炒め物と鍋や味噌汁で食しましたがわずかな香りと独特の食感が美味でした。




↑ その後場所を変えてここ2年ほどチェックしていなかったカンバの倒木を見てみるとわずかですがナメコが採れました。
やはり採集者がいないと少しは発生しているようです。

時間がなくなってきた中で取り置きしてあるブナの倒木の状態を確認しようと向かっている最中に、ふと数年前に見つけた立ち枯れに目をやると、




↑ 見事にコフキサルノコシカケが繋がって生えています。
6個くらいの個体が合体して長径で1mを超える大きさに生長しています。
これらのサルノコシカケ科のキノコは昔から漢方で重宝されるだけでなく最新の医学でも抗癌作用や免疫増強効果が認められており(このコフキサルノコシカケはAランク)補完医療としても注目されています。

山に入っていると度々偶然とは思えないような発見や体験をします。
山の神様は、私欲に走らず真摯に努めていればそのときに必要な恩恵を授けてくれるものです。
実母が癌に侵されている自身にとってはまさに自然からのプレゼントです。
しかしながら、あまりにも量が多くこれだけしっかり着生していると自身が座っても落ちないくらいですので剥がすのに大変な苦労をします。
現状まだ店に以前から保管しているサルノコシカケが残っているので無理に採らずに、この下に単独で生えていたものを二つだけいただいていくことにしました。




と言っても一個で40~50cmほどもある大物です。
これを細かく砕いた後に粉砕して煎じて、煮汁をさらに煮詰めたものをお茶や飲み物で割って服用します。
生えていたブナの大木に効果があることを願って手を合わせずにはいられません。


さて、日は変わって10月23日ですが、この日は仕事のパートナーのS氏に付き合ってもらい利賀に取り置きのミズナラを見に行きました。
発見したときは立ち枯れでしたが昨年根際から折れて倒れ掛かっています。
以前にも日記で紹介したことがありますが幹に20個以上のコフキサルノコシカケが着生している立ち枯れでしたのでかなり柔らかく腐朽していると推測しています。
先日、有峰でサルノコシカケは入手しているので今回は材に期待します。

このミズナラは自身のナメコのポイントでもあるのでナメコ狩りも兼ねています。
ところが、ポイントに着いてみるとどの木を見てもナメコは見当たりません。
タイミングが悪かったのかとも思いましたが、幼菌や老菌でさえも全く生えていません。
2年前までは一本で10kg近く発生していた御神木でさえ見る影もありません。
昨年くらいから出が悪くなっていたので発生木の劣化が進んできているのはわかっていましたが、こんなに急激に出なくなるとは想定外でした。
数年来、大量のナメコ狩りを楽しませてもらいましたが、これからは以前のように天然ナメコは貴重なキノコに戻ったようです。




↑ ナメコは出てませんでしたが、ブナの倒木にヒラタケの群生を見つけました。
まだ冷え込みが弱いので、それほど肉厚ではありませんが全部で4kgくらいにはなりそうです。




↑ ミズナラの根際に生えるモタセ(ナラタケ)。
このコケが出てるということはまだナメコには早いのかもしれません。
これが黒い老菌になって果てると入れ替わりでナメコが出てきます。
ただ早生のナメコはナラタケに先んじて発生するのでそれが見当たらないと言うことはやはりこの後も期待薄でしょうね。




↑ ナラタケの横に落ちていたミヤマクワガタのメスの遺骸。
他にもオスを含めて複数の遺骸があったのでこの立ち枯れの根にはミヤマの幼虫が入っているのでしょう。

さて、目当てのミズナラですが部分的にはいい状態で裁断できたのですが、本体の一番良い部位はチェーンソーが必要なのと現状では危険が伴うので結局来年まで寝かすことにしました。
雨も降ってきたので山を降り、別のポイントで赤枯れ材を採取して帰途に着きました。




↑ 赤枯れ材に発生した新鮮なマスタケの成菌。
褐色腐朽菌のマスタケが生えているのだから赤枯れなのは当然ですが、マスタケは劣化しやすいのでなかなかいい状態ではお目にかかれません。
この状態なら可食で、鶏肉のような食感を味わえます。


日付の順番が前後して上記の前になる10月18日ですが、近郊の呉羽山系に行ってきました。
地元の人なら分かると思いますが、ここは富山市街地に隣接している標高100~200mほどの山地の末端で城跡や公園や遊歩道もある身近な山です。
もともと豊かな雑木林でしたが、近年は放置され竹が繁茂して環境問題にもなっています。
逆に強引な開発もされずに残っているので春のタケノコ狩りや秋の自然薯掘り、夏はカブトムシ採集に多くの人が訪れます。

自身もちょくちょく行っては山中を歩きつつ息子と一緒に材探しをしたりもするのですが、先日偶然かなり良好なエノキの立ち枯れを発見したので早速採取するために訪れました。
発見時に手ノコで一部裁断したのですが、均一に朽ちていて柔らかいのですが長径で50cmほどあるのでこの日はチェーンソーで一気に片付けました。
一本の立ち枯れといっても使える部分は4ホールくらいです。




↑ 断面を見れば綺麗に朽ちているのが分かると思います。
この材はもちろんHPの販売用のエノキ材の在庫となります。

エノキの採取の作業が終わった後で、さらに他の材を探して歩いていると、道から外れた藪の中の地面にひとかたまりのキノコを見つけました。
当初は倒木に密生したシハイタケかと思ったのですが、近づいてみるとどうも違うようです。




↑ これです。木ではなく地上に生えています。
近づいてみると、




「ん?、・・・・・。」
「マ、マイタケっ!!!!!」
「いやいや、そんなはずない!落ち着け、落ち着け!」
と自分をなだめながらじっくり考えてみます。
まず、こんな場所でマイタケが見つかるはずもないし見つけたという話も聞いたことがありません。
標高も低いし、ましてや生えている木はミズナラでもブナでもなく似ても似つかぬウワミズザクラです。
きっと勘違いで実は違うキノコだと思い、まずトンビマイタケを疑います。
しかしキズを付けると裏が黒変するという特性が見られません。
次にカラスタケを考えますがやはり色や香りが一致しません。
とりあえず採取して持ち帰り、店に行ってから色んな資料で調べました。
チョレイマイタケが近いようにも思いましたが、ネットで画像を調べるとやはり微妙に違います。
結局、間違えるキノコが存在しないという結論に至りながらも半信半疑で自宅に持っていって嫁に見せると、やはり
「マイタケじゃない?」
と言います。

こうなったら間違う毒キノコがないので食べてみるしかないと、調理してもらいました。




↑ とりあえず少量を炒めて食してみます。
「うん・・・マイタケ!」
やっとマイタケであることを確信しました。
いままでブナやミズナラの森で散々探して発見できなかったマイタケがこんな形で見つかったのでいまいち感動がありませんでしたが、これも山の神様が作った一期一会なのかもしれませんね。
翌日は残りを天ぷらにして堪能させていただきました。




初マイタケ、ごちそうさまでした。
2016年03月03日




↑ 3月1日、店の近くで撮影。
3月の幕開けは暖冬とは裏腹に積雪の寒い一日でした。
結局、今冬の積雪は1回大雪があっただけでそれ以外は根雪になる積雪は皆無でした。
また、寒暖の差が激しく2月に20℃近くになったり今週末の3月6日頃には20℃以上になる予報が出ています。
昨日まで雪が舞っていたのにわずか3日で15℃以上気温が上がるのだから体調も崩すでしょう。

自身は2月の月末よりインフルエンザB型に感染いたしました。
バイト先で一気に4~5人同じ部署から発症したので間違いなくそこからもらってきたのでしょう。
発熱して12~15時間ほどで救急センターでイナビル(吸引型のインフル処方薬)を処方されたので、これでひどくならずに済むと安心していたのですが、今日で5日目になりますが未だに熱が引きません。
かかりつけの内科で再診も受けたのですが特に打つ手があるわけでもありませんでした。
仕方がないので少しでも免疫力を付けるために自身はサルノコシカケ茶を飲用しています。




↑ 自身が山で採ってきた複数の種類のサルノコシカケ、正確に言うとサルノコシカケ科やマンネンタケ科のキノコを粉砕してブレンドしたもので、当店のクワガタ用のオリジナル添加剤として販売しているものです。
以前も日記で書いたことがありますが自身はこれをクワガタ用ではなく自身の健康維持のために飲用しています。
基本的にキノコは全般に免疫力向上の効果があると言われていますが、わけの分からんキノコもあるので何でもかんでも口にするのは避けましょう。




↑ 上記の粉砕したキノコをティーパックに適量を詰めます。




↑ それを市販の梅昆布茶(別にどんな飲み物でもいいのですがこれが一番飲み易い)の粉と共にコップに入れて熱湯を注ぎスプーンでティーパックを押してエキスを出す。




↑ 梅昆布茶だけなら薄緑色なんですがキノコのリグニン質や他の成分によって褐色化してほぼコーヒーのような色になります。
慣れると他の飲み物で割らなくても白湯を注いだだけで飲めますが、最初は独特の苦味とキノコ臭さで飲めない人もいるでしょう。
まあ薬理効果を謳うと薬事法違反になるので効果がありますとは書けませんがクワガタ飼育において実際にデータ上は効果が見受けられますし人間においてもキノコのせいかは立証できませんが悪性腫瘍が治ったという報告もあります。
本来なら常日頃から飲んでいればいいのでしょうがなかなかいつもは飲めませんが、食当たりの時などは主観ではかなり重宝しています。
さすがにインフルエンザウィルスを封じ込めるのは無理かもしれませんが…。
みなさんもインフルエンザには気をつけてください。

話は変わりますが、店舗を移転して1年近く経ってやっと袖看板を付けました。




反対側も↓




店の入り口の上には看板を付けていたのですが道路を走っているとなかなか気づかないのでお客さんが分からずに素通りしていくことが多かったのでこれで少なくとも分かるようにはなったと思います。

P.S.
今季も雪が少ない中なんとか数回スノボに行くことができたのですが、その中で2月12日に牛岳温泉スキー場に行ったときに久しぶりに光彩現象が見れました。




ケータイのカメラで撮ったのではっきりとは分かりませんが太陽の周りにかかった薄い雲が虹色に光っているのが分かるかと思います。
この日はフェーンで最高気温が20℃近くにまで上がりまるで春スキーのようでした。




↑ スキー場最上部から見た富山市街方面。
本来ならこの時期なら平野部でも雪で白いはずですが眼下の山間部でもだいぶ地面が見えていることからも今季の雪の少なさが分かります。
2016年01月26日




↑ ‘16年1月26日、店舗から車で1~2分ほどの場所から眺めた立山連峰。
店は住宅街の周辺ですがちょっと移動しただけで素敵な眺めが見れる場所を見つけました。

遅ればせながらあけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
さて店長日記も更新を怠っている間に越年してしまいました。
昨年のキノコ日記の続きは順序が後先になりますがこのあと順次UPしていきますのでよろしかったら目を通していただければ幸いです。

暖冬暖冬と言われて当地でも18日までの降雪量が0.5cmと史上最小を記録していましたがやっと雪らしい雪が降りました。
雪を待ちわびていたスキー場もやっと相次いで全面滑走可能となり自身も先週スノボで初すべりを楽しんできました。
上の写真は23日からの寒波で今季一番の積雪を記録した市内から久しぶりに晴れて見れた立山です。
昨日25日には市内でも一時最大51cmの積雪を記録しました。
今回の寒波は数十年ぶりの大寒波と言われ西日本以南では記録的な寒波となったようですが当地を含む山陰以北では寒気が上滑りしたのと短期間で抜けたせいで大騒ぎしたほどの影響はありませんでした。
市街地では県内の高岡では積雪が80cmに達し大雪のレベルでしたがそれ以外は例年の冬に1~2回はあるくらいの降雪でした。
まあ暖冬だったところにやってきた寒波なので身体にはこたえますがこれが本来普通なのですから…。
温暖化が進むと当地では通常は雪ではなく雨となり寒波が来たときだけ気温が下がって雪になり大雪になるという傾向があるそうです。
ちょうど今季がそんな感じです。
生活する分にはあまり問題ありませんがスキー場はかなり経営は厳しくなるでしょうね。

さて、久しぶりの積雪なのでついテンションが高くなり写真を撮ってしまいました。




↑ 昨日25日、店のすぐ近くで撮影。
この日の午前中に最深積雪51cmとなりましたが午後には止みました。




↑ 26日、上記の立山の景色をフォトフレーム風に仕上げてみました。




↑ 立山の雄山をアップで。




↑ 降雪後に冷え込んだため雪の表面が凍ってキラキラと光って綺麗です。
厳寒地のようなパウダースノーではないので表面はかき氷のようなフワフワではなくどっちかというとザラメ状になります。

せっかく降った雪も今日以降再び気温が高めに推移しそうなのですぐ解けてしまうでしょう。
下手すると今季はもう積雪するような雪はないかもしれません。
スキー場もいつまで営業できるか分からないのでスキー、スノボをする方は今のうちに楽しんでおきましょう。
2015年12月30日




↑ ナメコとモミジと立ち枯れと。
11月2日、立山周辺にて撮影。

さて、11月に入ればナメコの発生もピークを迎えます。
今年は今のところ長期予報どおり暖冬傾向が顕著なため晩秋でも冷え込みが弱く紅葉は長持ちしていますがナメコの発生はここに来て鈍化傾向にあります。
その分シーズン後半まで発生が続けばいいのですが、そんなに都合良く行かないのでこの時期にがんばるしかありません。

そんな訳で11月2日、この日もバイト明けで徹夜ですが前回10月30日にヒメオオ採集の帰りに立山周辺で新たなナメコのポイントを見つけたので時雨の土砂降りの中、気合を入れてやってきました。
雨脚が強いのと疲れからしばらく車中で待機がてら仮眠を取りますが止む気配がないので合羽を着て雑木林のヤブに突入します。
立ち枯れを順次確認して行くと採り跡が見つかりました。
予想はしていましたがやはり他の採集者が先に入っているようです。
林道に面した訪れやすい場所なので当然と言えば当然です。
ならばさらに奥に行くまでと進んで行くと砂利道の脇道が見えてきました。
こんな所に道があったんだと思っていると、どこからともなく軽四のRV車が来て停車し中から採集者らしい格好をした大人が2人出てきて周りを物色しています。
見た感じ初めて訪れたような素振りでもないのでおそらくこの辺のポイントを知っているのでしょう。
自身同様こんな土砂降りの中で来ると言うことはそれなりに気合の入った者たちでしょうからポイントを被っても取り分は期待できません。
ましてや自身が他者の背中を追うのは好きではないのでここはあきらめることにします。
採取はしませんでしたが、いくらかの幼菌は見つかったのですが、おそらく後日採りに来ても残ってないでしょう。
車に戻ると今度はまた別の軽トラが自身の車の20mほど後方に止まっています。
地元の人間でしょうがわざわざ他の採集者の近くに止めて採集するような者がいる場所では落ち着いて採れないのであきらめて正解です。
無駄に時間を使ってしまったので残り時間が少ないですがちょっとだけ実績のあるポイントを見ていくことに。
ただそちらのポイントも昨年から他の採集者が入り始めているのでそんなに期待はできません。




↑ ここは人の管理が入っているため一部立ち枯れを含め伐採されています。
写真は表面が炭化して黒くなっていますが伐採された根株がホウロクタケで赤枯れしたもの。
別の機会に赤枯れマットの素材として採取に来ようと思います。

このポイントは他のポイントと異なり猛烈なススタケとクマザサ、低木のヤブが生い茂り、前進するだけでかなりの体力を要します。
おかげでそれが他者の侵入をある程度防いでくれているので発生さえしていれば奥まで進めば幾ばくかの収穫は見込めるはずです。




↑ 幸い先客が入った形跡はないもののやはり発生は鈍いようで出ているのは発生木のほんの一部ですが、それでも雨に濡れてヌメリを取り戻したいい状態の群生が見つかりました。
ざっと回って数本で群生を見つけることができたので3~4kgの収穫にはなりました。

そしてその二日後の11月4日、一昨日に立山のなじみのポイントで発生を確認したため体力的には結構しんどいですが、ここも昨年競争率が高くなり採られる可能性が高いため気合で出動します。




↑ 日の出が遅くなり早朝ではまだ西斜面は陽が当たっておらず薄暗い状態です。
この日は一昨日より若干標高を上げて他の採集者にも目に付きやすい道路脇の急斜面を先に入られる前に探す予定です。
シーズンにはかなり来訪者が来るようになったのでポイントからやや離れた場所に車を止めて先日のように同じポイントにかぶって来ないように念を入れます。




↑ 斜面を降り始めてすぐに道路からは死角で見えない倒木にナメコを発見。
さすがに道路のすぐ横の立ち枯れではナメコを切り取った跡がありましたが、本格的な採集者はまだ入ってないようです。




↑ まだ陽が当たらない斜面でナメコと下弦の月のコラボ。
これで俳句でも詠めば風情がありますがそんな余裕はありません。
ただこの時期に当然の冷え込みがないので季節感に欠けます。
その暖かさが発生に影響していることを懸念しながらポイントを見ていきます。




↑ 朝日が当たり始め黄金色に輝くナメコの成菌。
画像はいい状態の群生ですがやはり予想通り発生量はかなり少ないです。
ただ先客がいない分、悔しい思いはせずにすみます。
立ち枯れの数の割りに発生している木が少ないのでまだ早いのかもしれませんが、この分だと発生のピークには採集者も多くなり競争率が高くなるでしょう。
ならば今のうちに体力は要しますが広範囲を足で周って収量を稼ぐしかありません。
平場ならそれでもいいのですがここは急斜面なのでアップダウンや沢のトラバースの繰り返しは体力だけでなく時間も必要なのでこの日は深追いせずに次回に持ち越しとしました。

そして2日後の11月6日、この日は定休日なので一日かけて先日の立山のポイントをじっくりと攻めるつもりです。
この日も天候に恵まれ晴れていますが逆に朝の気温に合わせて合羽を着て入山すると汗だくになって合羽の内側がベタベタに濡れてしまい、まさに本末転倒です。
ただ、まだ雪が積もっていない山肌は下草や低木が繁茂していて服だと引っ掛かって破けたり刺さったりするのでやはり厚手の合羽が重宝します。
そんな歩行困難な斜面を降り始めて間もなく、




↑ ナメコより先に材を見つけてしまいました。
ヤキフタケの着生したミズナラで一見しただけで極上であることが分かります。
折れ口を裁断してみると接地していた側が若干変色していたものの均一に朽ちていて思ったとおり逸材です。




やはりヤキフタケ、ザイモクタケの腐朽材にハズレなしですね。
付近を見るとこれの続きの折れた枝が複数落ちています。
いいものだけを選別しても一度に運ぶのは困難です。
ましてや林道まではさほど距離はないものの10kg以上はあるこれを運ぶと今からのナメコ探しの体力を著しく消耗してしまいます。
もう一つ懸念されるのが出掛けに主の目的ではない副産物を見つけるとメインがまるでダメになるというジンクスがあります。
一応、商売から考えればこの材を見つけただけで今日の上がりは十分なのですが、この日はあくまでも狙いはナメコです。
ナメコが採れないと満足感は得られません。
ネガティブな予感を無視するようにして材は後回しにして先に進むことにしました。




↑ こちらはナメコではなく地上生のチャナメツムタケ。
ナメコの仲間で可食ですが量が少ないのでこの時はスルー。




↑ ひと言に斜面と言っても遠目に見ているのと異なり実際はかなり複雑に谷と尾根が折り重なっています。
当たり前ですが斜面を横にトラバースするときは尾根→谷→尾根の繰り返しです。
上写真でも正面の対岸に行くときは一旦谷を降りて対岸を登らなくてはいけません。




↑ 注意しないと滑落しそうな急斜面。
谷までは20m以上の深さがあります。
このような場所は降りるのも登るのも危険なので大回りして向こう側に進みます。

体力ばかりが減っていく中で肝心のナメコはほとんど見つかりません。
その中で採られた跡を見つけてやられたと悔しがったら一昨日自分が採った跡でした。




↑ やっと見つけた群生もやや老菌気味でイマイチです。
やはり発生自体が遅いのか減少しているのでしょう。
予感が的中したのであきらめて最初に見つけた材を運ぶために戻りましたが材を林道まで運び上げた後は疲労困憊でしばらく路上で立ち上がれないほどです。
この材は採ってくることができましたが中には見つけても持ち帰れない材が結構あるので極上材の希少性が分かっていただければ幸いです。

さすがにもう同じ斜面を再度降りる気力もないので車でポイントを移動します。
峠を越えて反対斜面に向かいますがこちらは昨年も多くの採集者が来ていたポイントです。
この日はさすがにそれほどではないものの林道上でリュックを担いだ採集者らしい年配者がいたのでやはり他にも来ているのでしょう。
人が入ってなさそうな場所を見つけて軽く散策してみると幼菌しか見つからないのでやはりタイミングがずれているようです。




↑ 斜面で見つけた珍しい形のスギ。
立山周辺では樹齢数百年の立山スギが有名ですが、こちらはどちらかというと片貝川上流に見られる洞杉に近い神秘的な形状です。
立山は日本3大霊山の一つですのでこのようなスギにも霊が宿っているのかもしれません。
時期を改めて訪れればそれなりに収穫できるかもしれませんが八尾、南砺方面のポイントも気になるところですのでここのポイントはもう終了かもしれないと思いながらこの日は撤収いたしました。
参考までにこの日採取したミズナラ材はオオクワの短期セットや色虫に適した柔らかめ(ボロ材ではありません)の材ですので気になる方はお問い合わせください。
2015年12月20日


さて、まだまだ更新が遅れている店長日記ですが、今日はこちらも秋の恒例になったヒメオオの材割り採集。
特に今期は9月の成虫採集での結果が最悪だったために材割りでの新成虫採集に期待がかかります。
経験則から10月終わりには当地では幼虫だけでなく新成虫が採れることが分かっています。
ただ例年、羽化したての赤い個体が出てくることがあるので本来ならもう少し後の方がいいのかもしれませんが、ここ有峰の有料道路は一部が10月いっぱい、残りも11月10日くらいには全線閉鎖となります。
それにこの時期だと雪が降るのも珍しくなく一度積雪するとそのまま閉鎖となる可能性も高いため毎年10月最終金曜日には行くことにしています。
この日も天気予報では現地は時雨れることが予想されますがその程度で中止するわけにも行きません。




↑ ポイントに到着するとやはり、あられ混じりの雨が降ったり止んだりしています。
わずか2週間前まで錦秋が見事だったこの場所もすっかり落葉してナナカマドの赤い実だけが名残惜しそうになっています。




↑ 落葉したブナをモノクロで撮影してみました。
セピア調の色彩が冬を控えた物悲しさをいっそう助長して感じられます。
彩のないこの景色を訪れる者もなく現地は閉鎖を目前に最後の視察をしている管理者や工事関係者の車がわずかに走っている程度です。
自身も昔はこの時期のブナ林は寂しく恐怖に似た孤独感を感じることがありましたが、今では逆に誰も来ないことに安心感を覚え落ち着くことができます。
何て言うか、シーズン中は自分は多くの観光客や来訪者の一人に過ぎませんが、この日は自分独りだけで山や森と一対一で会話を交わしているかのような空気があります。

合羽を着て目的の木へと向かいます。




↑ 目的のヒメオオの発生木であるブナの立ち枯れ。
上部は折れて倒れています。折れてから10年前後は経過していると思われるので立ち枯れとしてはもっと古いことになります。
この辺りには同様の立ち枯れや倒木が複数あります。
以前は別の株で材割りをしていたのですが経年劣化と材内部が食痕だらけで生息木としての寿命を迎えてほとんど採集できなくなったために昨年から新たにこちらの木で採集しています。
何回も言っているようにヒメオオは生息が非常に局所的で採集圧の影響も受けやすく、現にこのポイントでもルッキングによる成虫採集はほぼ壊滅状態ですので材割りも当然自身なりに制限して複数ある発生木の一本にしか手を付けないようにしています。





↑ 割り始めると食痕が出てきました。
これだけ古い株でも中はまだ非常に堅く生に近いのですが中になればなるほど食痕が現れるような感じです。
手オノが跳ね返されるような堅い部分にも幼虫は穿孔しています。
下手に力まかせに手オノを叩き付けると幼虫もろとも木っ端微塵にする恐れがあるので食痕を見つけてから幼虫を取り出すまでにはかなり時間を労しますし場合によってはその幼虫をあきらめることも多々あります。




↑ 割っていくと食痕の先に空洞が現れました。
蛹室です。奥には新成虫がいるでしょう。




↑ 蛹室から引っ張り出したヒメオオのオスの新成虫。
この日、この材で♂の新成虫は3頭割り出しましたが全てサイズは37mmでした。
幼虫で採集して飼育すると50mmオーバーも出るのですがWILD成虫ではほとんど大型のものは採れません。
やはり過酷な環境なのでしょうか?
ちなみにこの材から採集できる幼虫も成虫も今までの結果は全てヒメオオでアカアシは一頭もいません。
もちろんアカアシも生息はしていますが発生木が違うのでしょうね。
それなのに、と言うかそのせいで生息木内で同種の生存競争で大きな個体が出ないのかもしれません。




↑ 成虫と同様に幼虫も見つかります。
画像でも分かるようにやや乾燥して生部に近い非常に堅い白っぽい辺材部に好んでいるようです。
柔らかい部位や水分が多い表面に近い部位には食痕だけで幼虫自身はそのような場所にはいません。
吹きだまりでは5m超に及ぶような積雪と氷点下20℃近い極寒から生き抜くために備えた本能なのかもしれません。




↑ 羽化間近のメスの蛹が出てきました。
戻すわけにも行かず持ち帰りましたが残念ながら羽化できずに後日落ちてしまいました。
必要分の幼虫と新成虫数頭を採集したところでオノを振る手も疲労と衝撃で痺れや痛みが出て続行不可となり終了いたしました。
さすがにこの日は他に材探しをする気力もなかったので今期のお礼と共に山の神に拝んで有峰を後にしました。

その後、山を降りてから立山周辺で新たなナメコのポイントを開拓しようと未知の林道に入ったところで良さげな場所を見つけたのですが土砂降りになったために位置を確認して後日再度攻めることにして帰途に着きました。

2015年12月15日


さて、この日記を回想しながら書いているのはタイトルにも明記の通り12月の中旬ですが、今期は現在のところは記録的な暖冬状態でいまだに標高700~1,000mの山に入山できるという異常事態になっていますが残念ながら山に入ってもコケは発生が終わってしまっているためこうやって撮り貯めた画像と共に日記を書いています。

前回の続きからで10月12日、この日は前々回の紅葉編でも書きましたが紅葉の撮影が主な目的で有峰にS氏とともに午前中だけ行ってきました。
朝から曇り空で途中ガスがかかっているような天気で撮影ポイントでも青空は見えない状態でしたが一旦、有峰湖周辺まで行って赤枯れマットを採取した帰途には一瞬の晴れ間に恵まれ先日紹介したいい写真が撮れました。

数年前まではこの時期にはナメコを始めコケ採りが有峰のメインでしたが乱獲のせいか最近ではほとんど採れず採集者自体も減っているようです。




↑ ナメコはほとんど見なくなりましたが、今期は上写真のようにヒメシロタモギタケやブナハリタケは発生が多いようで結構目にします。
初心者が多いのかナメコは根こそぎ採られていますがこれらのコケはほとんど手付かずです。
せっかくなのでヒメシロタモギタケを少しだけ採っていきます。




↑ 持ち帰って煮つけにしたヒメシロタモギタケ。
このコケは天ぷらにすると油を吸いやすく重くなりますが煮物では癖もなく、シャキッとした食感も良く食べやすいです。

有峰はやはり今年もナメコは期待できないので10月16日は定休日なので一日南砺市の恒例のポイントへ行ってきました。
この日も先日の紅葉編で一部写真を紹介しましたが、この辺りも紅葉が最盛期に近くなってきているようです。
ただ気温は高めで推移しているのでナメコの発生が進んでいません。
他の採集者は入ってないようですが目に付くのは一次発生の老菌かまだ幼菌のものばかりです。




↑ なんとか採れそうな大きさのナメコを見つけるも局所的にはまばらにしか見つかりません。
思いがけず自己満足な紅葉の写真が撮れたので気を良くしていつもよりも足を伸ばして尾根線を未知の域へと進んでいくと、




↑ はっきり読めませんが二等三角点と書いてあるようなので山頂にたどり着いたようです。
ずっと尾根が連続している山なので山頂っぽくはありませんが登山道らしきものが反対方向に続いていたのでさらに山頂を越えて進んでいくと、東側斜面にはほとんど立ち枯れがありませんが西側斜面に集中して立ち枯れがある場所があったので藪に突入していくと、




↑ ちょうど採り頃の群生を発見。
藪で見通しが利かないので一本一本立ち枯れを確認していくと同様の群生が複数見つかりました。
同じ地域でも全く出ていないわけではなく斜面や環境の違いで差が生じます。
この時は西側斜面がタイミング的に合っていたのでしょう。
量的には大量と言うわけではありませんでしたが新たなポイントを見つけたということは大きな収穫です。

続いて二日後の10月18日、この日はブリーダーのB氏を同行しての採集です。
ポイントは過去2年では最も多く採集しているポイントですが前々日の成果からしてここでも大漁はあまり期待できません。
いつものコースを歩いて行きますが予想通り採れるべき木でもほとんど発生していないか来週ちょうど採り頃になる幼菌ばかりです。




↑ このポイントでは珍しいヒメシロタモギタケ。




↑ 本来なら期待できる発生木でも一次発生の群生の老菌があるだけでそれ以降は冷え込みが弱くて幼菌も出ていません。
前々日と同様に西側斜面のポイントですが幼菌が多く採り頃のはかなり少ないです。
いつものコースも期待薄なので足早に通過してさらに奥の小高い山頂付近まで足を伸ばします。
藪の中をきつい斜面を汗だくになって登って山頂を越えると立ち枯れが多い平坦な場所を含む逆斜面のポイントが現れました。
パッと見る限り他の採集者が入った形跡はなく立ち枯れの状態も樹皮の剥がれていない良好なものも多くあり一見良さげです。




↑ ツタウルシの紅葉とナメコのコラボ。
しかし、ここもちょこちょこはあるものの木の状態の割には期待できるほどの群生は見つかりません。
元々発生量が少ないのかまだ時期が早いのかは分かりませんが歩いた割には収量が上がりません。




↑ ナメコはイマイチですがクリタケは例年以上に見つかります。




↑ クマの爪跡が残る倒木。
おそらく木が立っている時に付けられたものでしょう。
この辺りは爪跡や糞が所々で見つかるし、前に藪をガサガサと逃げていくクマと思われるものも見ているのでおそらく地のクマのなわばりなのでしょう。
富山では珍しいことではありませんがやはりクマ除けの鈴は必須ですね。
結局この日は新規のポイントも含めて群生は見つからなかったものの少量ずつの株を足で稼いで何とか5kgくらいの収量を上げることができました。

そしてその一週間後の10月25日、日曜日ですが定休日の金曜日は息子の七五参の前撮りだったために山に行けなかったため代わりにこの日の入山です。
目指すポイントは先週B氏と行った恒例のポイント。
先週見つけた幼菌がちょうど採り頃のはずです。
本当なら金曜日がベストだったのですが、これ以上遅れるとまた老菌になって採り逃してしまうため何があってもこの日しかありません。
今日は採れるという自信と確信を持ってポイントに入ると、




↑ 先週は見なかった木ですがポイントに入って最初に見た木でいきなり群生を発見。
個人的にはもう2~3日待ってから採りたいところですが、また採られる可能性が高いため確実に収穫しておきます。




↑ 緑のコケのじゅうたんに覆われた表皮から発生したナメコ。
できるだけコケや樹皮を傷めないようにナイフで丁寧に採ることで今期、または来期も再度の発生が期待できます。
何度も言っていますが樹皮を剥がしてしまうとそれ以降の発生はほとんど無くなってしまいます。
採り跡を見ることで採集者のキャリアや人間性まで推測できるので最低限の山のマナーくらいは身に付けておきたいですね。




↑ 上記の発生木のすぐ横にあった倒木。
こちらは昨年までは立ち枯れとして立っていた木ですが今年倒れてしまったようです。
根際に少しナメコが出ていますがおそらくこれが最後の発生でしょう。
富山県ではカシナガの食害で赤枯れした木の劣化が進み、この木のように樹皮が全部剥がれて根部も腐敗して自重を支えきれなくなって倒れる木が多くなってきました。
また、管理されている林では再生のために人による伐採も進みますます立ち枯れは減ってきています。
時の流ゆえ仕方がありませんがナメコ狩りも思い出になる日が近づいているのかもしれません。




↑ こちらは以前、紹介したこともある木ですが胸高の径が1mを超えるミズナラの巨木で樹幹に20個以上のコフキサルノコシカケが着生している立ち枯れでしたが、これも腐朽によって今年ついに倒れました。
折れ口の材質を見てみるとサクサクに朽ちており色虫の産卵材に最適ですが、大きなブロックで切り出すにはチェーンソーが必要な上、切り出したとしても急斜面を持って降りるのはかなり困難なのであきらめます。




↑ 先週幼菌だったナメコが予想通り成菌になっています。
こちらは2日くらい前がベストのタイミングですが十分です。




↑ こちらはベストの状態で乾燥したため生長が停滞しているもの。
持ち帰って水に浸けるとプルプルの最上級のナメコになります。

先週確認した幼菌を見て回るとそれなりの収量があったので気持ち的にも余裕を持って少し離れたところにある個人的に一番お気に入りの御神木に向かいます。




↑ その途中、これは今期2度目のマイタケか!?
だいぶ劣化が進んで明確にはわかりませんが今回のはトンビマイタケの可能性が高そうです。
いずれにしても垂涎もののこれらのコケを手にするにはもっと早い時期に来ないと駄目なようです。
とはいうものの晩夏のポイントは残暑もさながら猛烈なブッシュやヤブ蚊、オロロ、スズメバチ等のリスクも高くなかなか来る気になれません。
大げさですがそれを克服できた強者のみが得られる栄光なのでしょう。

御神木に近づくと再び以前は立ち枯れだった発生木が倒れていました。
こちらはもうナメコは発生していませんでしたが、地面に散乱した枝を見て回るとその中の一本だけがヤニタケで朽ちていました。
経験則からヤニタケ+ブナ=サクサクの産卵材という方程式があるために期待して裁断してみます。




↑ ブナではなくミズナラですが期待通り均一に朽ちた最高の材です。
ヤニタケはかなり水分が多い状態じゃないと腐朽しないので乾燥させないと使用できません。
水分が多いので重いため半分の1m程度しか持ち運ぶことができません。
リュックはナメコで一杯なので肩に担ぎながら御神木に向かいます。
先週幼菌だった御神木に到着すると、




↑ 昨年に比べると一回での発生量は1/3ほどしかありませんが最高のナメコです。
おまけに粒がデカイ!




↑ 自身の手と比べたらその大きさが分かるでしょう。
10cmを超えるものばかりです。
ナメコは徒長して萎えた老菌ではなく傘が開いて間もない傘裏も白い個人的にベストのタイミングの成菌です。
やはり御神木です。
期待を裏切りません。
合掌してから丁寧に採取しました。

天気も崩れて雨も降り出してきたためにこの日はここで切り上げて車に戻ります。
すると車の近くに他の採集者の車が止まっていて今日最初に見て回った付近に二人の採集者がいました。
ここは昨年までは誰も入っていないポイントでしたが自身の車を止めているのを見られたか他者に知られたようです。
自身には解せないのですが、なんで他者の車の近くに止めて同じ場所に入ろうとするのですかね?
自分の所有ではないので何も言えませんが釣りと同じで他人のポイントのすぐ横に割り込んで竿を出すようなもんです。
人の後を追ったところで採りこぼし程度しか残っていないのですからせめて少し離れた場所を探そうとは思わないんですかね。
まあ、この日はほぼ回収した後なので惜しくはありませんがここも安心して採れるポイントではなくなったようです。
この採集者たちは自身が材を抱えて降りてきた姿を見て不思議そうな顔をしていました。
また余計なことを聞かれるのも面倒なのでそそくさと車に乗り込みポイントを後にしました。
この日は効率良く収穫できたので収量は今期初の10kgオーバーとなりました。
2015年12月05日


毎年言っていますが秋から雪が積もるまでの間は最も多く山に入るシーズンです。
目的はタイトル以外にヒメオオ採集や材割り採集も含まれます。
その中で最も多い目的がコケ(当地でキノコのこと、以下コケと称す)、特にナメコです。
今年もそのシーズンがやってきました。
もちろん当店は天然カワラ材の専門店ですから材探しという重要な業務も兼ねています。
以前は材探しのついでにコケを採るというスタンスでしたが今では逆でコケ採りのついでに材を探すようになっています。
まあコケは朽木に発生するのでコケ探しは材探しということにもなります。
というのはこじつけでナメコが生えている材はなかなかクワガタ用には適さないのでやはり材を探すときはそういう目で見ないとなかなか見つかりません。
そういう意味では有峰は以前はコケ採りのポイントとしても外せない候補地でしたが2~3年前からにわかに採集者が増えてナメコにいたってはほとんど採れなくなってしまったので現在では専らブナ材採取やヒメオオの材割り採集が主な目的になっています。

さる9月27日はパートナーのS氏とブリーダーのB氏を同行して有峰にブナ材採取に行きました。




山の秋はまずヤマウルシの葉とナナカマドの実が赤くなるところから始まります。
早いときは9月上旬でも色づき始めます。

まずは取り置きしてある目当ての材から確認していきます。




↑ 目当ての材の近くの立ち枯れに密生したハカワラタケ。
見た目にはいい腐朽材に見えますが1m近い大径のブナ材を朽ちさせるにはまだまだ役不足です。




↑ ナラタケ(可食)。ナラタケとひと言で言ってもこれはオニナラタケ。当地で言うところのモタセ。今年は晩夏に低温多雨の傾向だったためにコケにはいい条件だったはずなのでモタセは期待していただけに見つかってひと安心。
雑キノコであまり相手にされませんが出汁は最高で鍋や味噌汁に最適です。
年によっては大発生してここ有峰でも軽トラに山盛り採って行くつわものがいたとかいないとか…。
各地で愛食されていますが食べ過ぎると中毒することもあるので調子に乗って食べないほうがいいです。
あと初心者は超猛毒のコレラタケと混同する恐れもあるのでにわか判断はやめましょう。
とりあえず、今年は大発生を期待しながら持ち帰ります。






↑ ヌメリツバタケモドキ。これも癖がなく可食ですが持ち運び中に壊れやすいのでこのときはスルーしました。




↑ この時期にはおなじみのツキヨタケ(毒)。
もちろん採りませんがこのコケが少ないとこの後に出てくる他のコケも少ない傾向があるので嫌ってばかりはいられません。




↑ こちらは目当てのブナ材の折れ口に発生したエゾハリタケ。
当初は20cmを超える傘の大きさからアセハリタケかと思いましたが株の大きさや全体の形状の文献から前者と判別しました。どちらにしても可食ですがこれらブナハリタケの類は調理に幅がなく嫁に好まれないし、状態も老菌に近いためスルー。




↑ カットして見るとかなり水分は多いもののかなり柔らかく朽ちておりうまく乾燥させれば色虫用の産卵材に良さそうです。
ブナハリタケも共生しているせいか独特の甘い香りがします。
チェーンソーで使えそうな部位のみカットして崩れないように持ち帰ります。




↑ ブナと言えばやはりブナハリタケ。
ここ2年ほどあまり見なかったのでこういう群生が見られるということは今年の豊作を物語っています。

さて、肝心のブナ材ですが目当ての倒木は昨年、部分的にカットして以来でしたが腐朽の程度は思ったほど進んでいなくて期待していたほど採取できなかったので、発見してから密かに5年ほど寝かしてある取り置き材に案内しました。
車から沢沿いの斜面を100m以上入らないといけないので一人では運ぶにも限界があるので3人の今日なら何とかなるでしょう。
材はまだ裁断していないのでどんな状態か分かりませんが樹皮に着生しているツリガネタケと見つけてからの年月を考えたらそこそこ使えるはずです。




↑ チェーンソーで80cmほどの径の樹幹を裁断してみると、中心部にやや生部がありますが他は一様に朽ちておりオオクワ系の産卵材にはベストでしょう。
断面に見える茶色の線は拮抗線ではなくコルク質です。
なぜ朽ちた内部にコルク質があるのかは不明ですがツリガネタケによって朽ちた材に見られることから、線状に菌糸が子実体化したものかもしれません。




↑ 上部が根っこになりますがまだ10m以上ありますのでしばらくは在庫に困ることはなさそうです。
ただ、カットしても運ぶのが大変でこの日も3人がかりで2カット半を持ち帰るのが精一杯でした。
深山に入ると極めて良好なブナの朽木に出会うことがありますが持って帰れなければ絵に書いた餅です。
だからこそブナの森は奥深く魅力的なのです。


さて、ブナ林もいいですが今年もそろそろナメコのシーズンです。
数年前まではナメコもまずは有峰からスタートしていたのですが標高が有峰の半分ほどのミズナラの雑木林でもほぼ同時に発生が始まることが分かってからはあえて競争率の高い有峰を避けて中山間地の雑木林から探すことにしています。
例年、9月終わりから10月始めにかけて早生のナメコが発生しているので今年もヒメオオが不漁で早々にあきらめかけた10月2日に南砺市のいつものポイントへ。




↑ 10月とはいえまだまだ緑に覆われ夏の装いを残す雑木林。
発生木となる立ち枯れも樹皮がほとんど剥がれて丸裸状態に。
そろそろナメコの発生木としても寿命を迎える頃です。
もうピーク時のような豊作は見込めないでしょうが、少しでも出ていることを期待して入ります。

毎年この頃には気の早いナメコ狙いの連中(自分もそうですが)が来ているか下手をすると山中や林道でバッティングするのですが今年はヤブに覆われた林道の様子から車が入るのは自身が最初のようです。
伸びきった小枝や固い茎等で可哀相なくらい車の側面は傷だらけになります。
車を大事にする人は絶対に来れません。
自身も車は大事にしていますがそういう用途のための車種(デリカ)ですからそのような乗り方をしてナンボだと思っています。

一番乗りだという安心感ともしかしたら全く出ていないのではという不安の中、車を降りて山中に突入していきます。
すると林道から見える位置にある昨年もナメコが発生していた木の根元に何かが見えます。




↑ 色からしてモタセ(ナラタケ)かその老菌か?と思いよく見ると、




!!!
これは?
マイタケじゃあ~りませんか!?
以前見つけているトンビマイタケとは傘の形状も違うし匂いもマイタケです。
なんてこった…初マイタケ!
うれしいですが食べるには遅すぎる老菌であることが悲しいです…。
あまりにも惜しくて何度も手にとって確認しますが鮮度は戻ってくれません。
一応判別するために一株だけサンプルに持ち帰ります。
残りは剥ぎ取って離れたところにブン投げます。
八つ当たりではなく老菌をそのまま残すと翌年発生しないと言われています。
しかし今までマイタケを見たことも聞いたこともないこのポイントのかなり朽ち果てたこの立ち枯れに来年も発生を期待するのはたぶん厳しいでしょう。
ただマイタケがこのポイントでも幻ではないということが確認できたのは大きな成果でした。

さて、思いがけない発見に動揺しつつも目的のナメコを目指して深いヤブに分け入ると、





↑ 早速幼菌を発見。予想通り早生の一次発生のナメコです。
ちょっと小さいですがこの時期のナメコは躊躇しているとすぐに生長したり幼菌のまま萎びたりするので採ってしまいます。




↑ ナメコの幼菌とモタセ。
総称でモタセ(ナラタケ)と言っていますが正確にはこちらは傘裏にツバがないナラタケモドキ(可食)です。
モタセが黒く朽ち果てた後に入れ替わるようにナメコが同じ木で発生するのでナメコの発生の目安になるのですが、そういえば先日の有峰でもモタセはあったものの大発生というほどでもなかったし、ここでもナメコの方が先行している感じなのでやはりモタセは予想に反して不作なのでしょうか?




↑ 今期最初の採集でいきなりの群生発見。
この時期にこれだけの群生に出会えるとは今期は期待できるかもしれません。




↑ 残念ながらすでに老菌。
おそらくこれがこのポイントで今期最初に発生した群生でしょう。
この気温下では2~3日ずれただけで老菌になってしまうのでさすがに毎日通わない限り初物にドンピシャのタイミングで来ることは不可能です。
それでも例年なら最初の採集では一食分程度の収穫しかありませんが、この日は2kgほどの獲れ高があったのでベストのタイミングでしょう。




↑ こちらは山中で見つけたアナタケが着生したミズナラの朽木。
腐朽が進んで折れた立ち枯れの寝際に発生しているのをよく見かけ、これが付いている付近はかなりフカフカに柔らかく色虫の産卵材に最適です。
ただし太い幹では内部に堅い部位もあり良い部位だけをカットする必要があり手ノコでの作業は汗だくになるし持てる量にも限界があるので貴重な材になります。




↑ こちらも秋の優秀な食用菌であるクリタケ。
癖がなくスキヤキなんかにも最適なのですがすぐに虫に食われてしまうので綺麗なものを持って帰らないと嫁に嫌がられます。

この日はシーズン最初の採集にしては色々な収穫があり有意義でした。
それに気を良くして3日後の10月5日、定休日ではないためバイト終了後に徹夜で午前中だけ先日と同一のポイントに再訪します。
林道の駐車スペースに車を止めて準備をしていると隣に軽四が止まってオッチャンが出てきました。
自身が車を降りて後ろのハッチバックを開けて準備をしていると話しかけてきました。
(会話文につき富山弁にて失礼します。)
「コケけ?」
「そいが、あんたもけ?」
「だいたいこの時期にナメコが出だすから見に来るがいちゃ。」と、オッチャン。
さらに、自身のトランクのチェーンソーを見て、
「木を切ってナメコ採るちゃ、気合入っとるな。」と勘違いしているので、
「なーん、これはコケ採るがじゃなて仕事で材を裁断するがに使うが。」
自身の虫屋の仕事を説明すると長くなるので省いて説明しました。
「ナメコ出とるけ?」
と聞いてきたので、
「こないだ来たときはちょっこ採れたちゃ。けどもうちょっこすりゃまっで無くなっちゃ。」
と自分。
「なんでけ?」
と言われたので
「ここもだいぶ知られたからわやくに人が来て根こそぎ採られっちゃ。」
と答えると、
「なーん、山も広いからいくら人が来たって又出てくるからどんだけかは採れるもんやちゃ。」
とのんきに答えています。
こんな気の長い人間ばかりならいいのですが富山県民は近隣の県からは山菜でも根こそぎ採っていくと評判が悪く嫌われています。
実際ナメコでも幼菌だから数日待ってから採ろうと手を付けずにいても小さいまま誰かに持っていかれます。
そんな状況ではいい状態のナメコなんて採れる訳無いので自身は他の採集者が来出したらこのポイントは捨てます。
よってこのオッチャンと会ったということはここもこの日でたぶん終わりだと思いながら入山します。




↑ まだまだ落葉には程遠い林床は背丈より高い低木や下草で見通しが利かない上に歩くのすら難儀です。
なんとか頭上の樹上部を目安に立ち枯れの位置を確認して一本ずつ見ていくと、




まずはモタセの大きな株を発見。




↑ こちらも。




↑ こっちは大群生。




↑ またしてもモタセ。
これだけあると採る気もなくなってきます。
保存するのも手間がかかるので食べきれる分だけ採取します。
先日のナメコが幻だったようにどれもモタセばかり。
モタセが大発生するという予想はやはり当たったようですがナメコが全く見つからないので早々にこのポイントは見切って近くの他のポイントを見に行くことに。




↑ こちらは林道から離れて尾根線まで登ったポイントなのでこの時期ほとんど入山者はいません。
おかげで遊歩道も下草が繁茂し放題です。
時間が無いので周辺を軽く見ただけですがやはりここもモタセばかりでナメコは見当たらず。




↑ 結局この日はナメコはゼロで収穫はこのカワラ材のみでしたが、この材ももう少し腐朽させるのに放置してきました。


さらに4日後の10月9日、この日は定休日のため一日かけて山に行けますが先日の様子からナメコはまだ期待できないでしょう。
とりあえず南砺市の別のポイントを見に行きます。
ここは2年続けて大量に採れましたが昨年他の採集者に知られてしまったので発生していても短期の勝負でしょう。




↑ きつい斜面をヤブと格闘しながら見て回るも見つかったのはやはりモタセ(オニナラタケ)。




↑ こちらもモタセ(ナラタケ)。
せっかくだからコンビニ袋一杯に採りましたがそれ以上は無用です。
モタセがまさにピークですのでやはりナメコには時期尚早です。
時間の無駄なので早々に山を降りヒメオオのポイントに向かいます。
ヒメオオは今期はあきらめたので期待はしていませんが、その先のブナ林へ久しぶりに材探しに行く予定なので立ち寄ってみます。




↑ 旬を過ぎたヒメオオポイントは何気に寂しい雰囲気でしたがそんな中でもギリギリまで♀を探すやもめの♂に愛しさを感じます。

そのままスルーして林道の行き止まりまで向かいますが新たな材やコケも見当たりません。
ただ普段は通行止めの林道が通行できたのでそのまま岐阜県を周って先日紹介した風景の写真を撮りつつ帰りました。
翌10日は祝日ですが臨時休業して息子と牛岳にキャンプに。




↑ ここでは今年2回目のキャンプです。
自宅から近く、思い立ったらすぐにこれる距離なので便利です。
天然温泉施設も近いため重宝します。






↑ 先日採ってきたモタセを持参してきてキノコ汁を作りました。
息子は口をつけないので一人で食べましたがザルの半分を食べただけで満腹です。
モタセは食べ過ぎるとお腹を壊すので食べすぎには注意しましょう。

このキャンプ場もあと数日で今シーズンの営業が終了です。
次は12月にスキー場がオープンしたときにスノボをしに訪れることになるでしょう。
2015年12月03日




‘15.10.16 利賀にて撮影。
カメラ;OLYMPUS TG-3 絞り;f/3.2 シャッタースピード;1/640秒 焦点距離;28mm(35mm換算) ISO100 高彩度モード




‘15.10.12 有峰にて撮影。
カメラ;OLYMPUS E-510 絞り;f/9 シャッタースピード;1/160秒 焦点距離;14mm ISO100 露出補正-0.7 高彩度モード

↑ この2枚が今期一番お気に入りの紅葉の写真です。
上の方は今期新調したデジカメで撮ったものです。
手前味噌ですがデジカメでもちょっと編集すれば十分見れる写真が撮れますね。



さて店長日記、2ヶ月ぶりの更新です。
秋から降雪時期まではタイトルの通り材やコケ(キノコ)の採取、そして紅葉の写真と一年で一番多く山に入る時期です。
よってフィールドに行くことが最優先となるため体力や時間に全く余裕がなくなるため更新ができずにいました。
もちろん店は営業していますが、通常作業に加えて採ってきたナメコの処理に追われ、さらにPCに向かっても徹夜での採集のため睡魔に襲われてキーボードが打てずHPの更新ができないのが正直なところです。

先日、11月27日に富山市内でも初雪を観測し山のシーズンも終わりに近づきやっと撮り貯めた画像の処理もできるようになったので久しぶりに更新するに至りました。
ということでまずは今年の紅葉から。
上2枚のうち下は毎年恒例の有峰のいつものポイントです。
今年は盆明けから一気に秋めいて気温は低めに経過し雨も多くさらに10月前半にはかなり冷え込んだため主観的には紅葉は綺麗だったと感じました。
紅葉が綺麗かどうかは見に行ったときのシチュエーションや感情等の主観にも大きく左右されますがフラットな感覚で見ても昨年よりは鮮やかに思えます。
参考までに昨年の写真と比べてみましょう。




↑ 左が昨年10月12日、右が今年の10月12日、一年違いの同日に撮影した同一のポイントです。
先日も日記で書きましたが、残念なことにこのポイントの象徴であるブナの立ち枯れが倒れてしまったので右の今年の写真には写っていませんが同じ景色です。
並べてみると今年のほうが全体に色付きがいいのが分かると思います。
もちろん年毎の天候で紅葉の進行具合は異なりますがこのポイントでは大体10月中旬にピークを迎えます。
昨年もこの後さらに低木の色付きは進みましたがその頃にはブナの黄葉はピークを過ぎ焦げ茶に変わるか落葉してしまい今年のようにタイミング良く一様に色付く期間がほとんどありませんでした。
そういう意味で今年は恵まれたと言っていいでしょう。
ちなみに自身は紅葉に限らず立ち枯れや倒木があるアングルを好んで撮っているため被写体の立ち枯れがなくなったのは残念至極です。

さらにここのポイントを同日にデジカメでも撮影してみましたのでそちらもご覧ください。




いかがですか?
上の一眼レフの写真と比べてたしかに色合いや質感は劣りますが、夕日モード(赤を強調する)で撮影しているため紅葉としてはそれなりに味のある写真だと自分では思うのですが…。

それでは今期の他の紅葉も日を追って紹介しましょう。




↑ 10月9日、岐阜県で今期最後のヒメオオ採集時に撮影した標高1000m前後の山並み。
紅葉はまだまだですがブナの黄葉が一足早く目立っています。




↑ こちらは紅葉ではありませんが上と同じ10月9日に撮影した清流でヒメオオ採集の最終日ということで緑が映える水面が紅葉とは対照的に去り行く季節を惜しむように感じました。




↑ こちらも紅葉ではありませんが上の翌日の10月10日に息子と牛岳にキャンプに行った際、雲が多い中で現れた紫の夕空をバックに息子がふざけたポーズを撮ったものですが妙に色が神々しく写ったので載せてみました。
思いがけない撮れ方をするのもデジカメの持ち味かもしれませんね。






↑ 先ほどの紅葉を撮った有峰で同じ日に撮った別のポイント。
同じ有峰でもここはまだ色付いていませんが倒木のあるアングルで撮ってみました。
同じ場所を撮影しても撮り方で全く違う見え方がしますね。
下はドキュメントなタッチで奥深く感じますが、上はまるでアニメの世界でコロボックルが出てきそうに見えませんか?






↑ 上が10月16日、TOPに紹介した利賀の同一ポイントで撮った一枚。下は10月18日、同じく利賀にて。
紅葉の写真はネット上にはゴマンとUPされていますがその中で明暗のコントラストが顕著な作品に影響を受け昨年から意識して撮影していたのですが、それに近いものがやっと撮れました。




↑ 10月25日利賀にて。
山に入ると山全体の景色が見えなくなるのでどうしても局所的な風景になってしまうのですが、逆にこの角度のこの景色は残しておきたいという場面に出会うこともあります。
これも自身がこだわる立ち枯れとのコラボです。




↑ 11月4日、立山にて。乱立する立ち枯れとモミジのコラボ。

この後、山間部の紅葉は急速に終息に向かいますが今年は色付き始めの冷え込みの後、11月にかけてはかなり温暖な気温で推移したため結構紅葉は堪能できましたが、逆に生活圏である平野部ではあまり紅葉は映えずに終わった感があります。

紅葉はカメラの技術がなくてもシチュエーションさえ選べば今のデジカメなら誰でも綺麗に撮れます。
そういう意味では有名ポイントにさえ行けば綺麗な写真が撮れるのですから皆さんもカメラを持って出かけてみませんか?
2015年10月07日




↑ 9月28日、ヒメオオ採集にてブナの原生林と湿原。

さて、8月終わりから11月始めにかけては最もフィールドに行く回数が多く忙しい時期を迎えます。
というのも毎年恒例のヒメオオ採集から始まり並行してコケ採り(キノコ狩り)、材採集と、天気さえ恵まれれば週に3回山に入ることもあります。
基本的に山に行くときはバイト明けで徹夜で行くことがほとんどなので体力的に週3が限界です。
店の営業さえなければ毎日でも山に行きたいのですが家族がいる以上そうも言ってられません。

さあ、まずはヒメオオ採集ですが今までも書いていますが当地のヒメオオは東北の産地と異なり7~8月の間はほとんど採れず実質9月の1ヶ月のみの勝負といっていいでしょう。
今年は盆以降に急に気温が下がりほとんど残暑もないために若干前倒しして8月21日に初採集に行きました。
最初ということでとりあえずは恒例の県南部のポイントへ。




↑ 曇り空の中ポイント付近に着くとかれこれ10年近く前から目を付けていた高さ8~10mのブナの立ち枯れが途中から折れています。
折れた部位を確認してみると柔らかい部分は倒れた衝撃で粉砕してかなり水を吸っているのでカワラマットの素材に使うのがせいぜいで産卵材としては不適です。
原型を保っている部位は腐朽が均一ではなくこちらもヒメオオ用の産卵材に使える程度でしょう。
元々立っていた環境もイマイチで樹皮もほとんど剥がれていたのでこんなもんでしょう。
やはり原生林にある大径の立ち枯れには及びませんね。




↑ ポイントに着くとガスに覆われて視界は不良です。
昨夜からの降雨もあったため探しても無駄だと判断してこの日はあきらめました。

そして一週間後の8月28日、ずっと不安定な天候が続いていた中で唯一前日に降雨がなかったので期待して再度向かいました。
最初のポイントに到着して早速ヤナギを見回すと、




↑ おっ、いました!
約一年ぶりの姿に安心します。




↑ 続いてペアも確認。
毎年ここのポイントは外すことがないので重宝します。
斜面の下草の状況からも自身が今期最初の採集者であることが推測されますが、あいにくここではそれ以外は見つからず。
その先のポイントを3~4ヶ所見てみるも姿は確認できず。
昨年開拓した別の林道のポイントに向かうと、




↑ 唯一オスが1頭のみ発見できました。
数は少ないものの時期が早いせいと、たかをくくっていたのですがそれが悪夢の始まりでした。
盆明けからの天候不順が続いて毎日のように降雨が観測されます。
平地でそうなのだから山間地ではさらに日照が少ないことが懸念されます。

さらに一週間後の9月4日、朝までやはり雨が降っていましたが貴重な晴れ間を無駄にはできませんし発生もピークを迎える時期ですので早速車を走らせます。




↑ ブナの木立から覗く青空にしばし癒されます。
採集の妨げになるオロロやウシアブもだいぶ少なくなってきましたが、こいつらはヒメオオと違って毎年必ず変わらず大発生しますね。




↑ 一通りポイントを回るもこの1ペア以外にやもめのオスを見つけただけで終了です。
やはり雨上がりというタイミングが悪いのでしょう。




↑ 帰り際に倒れたブナの立ち枯れを改めて確認したときに見つけたウスヒラタケの発生したブナの枝ですがまだ腐朽は浅いのでスルー。

そして翌5日、定休日ではありませんが昨日から降雨がない、今シーズンでは数少ないチャンスなので午前中だけでも様子を見に行きますが、期待もむなしくほぼボウズでした。
この時くらいからこの産地の異変が無視できないものになってきました。
というのは一昨年くらいから採れる個体数が激減しているのです。
過去10年以上前から年による増減はあったもののある程度安定して採集できたのですが一昨年からは明らかに異常です。
林道工事等による影響かとも思っていましたがどうもそうではなさそうです。
やはり採集圧による減少でしょう。
以前はそうでもありませんでしたが、ここ数年は県外からも結構採集者が訪れているようです。
自身だけのポイントではないので他者を非難することはできませんがこのままでは有峰のポイントのように全く成虫が採れなくなるのも時間の問題でしょう。
今期、この後も不振が続くようなら自身もここでの採集は極力控える必要がありそうです。




↑ ポイントの斜面のヤブを下りたところで見つけたブナのカワラ材。
ヒメオオの産卵材に最適ですので持ち帰ります。

さて、翌週の定休日の11日までは相変わらず毎日降雨が観測されずっと足止めを食らっていました。
12日(土)、やっと晴れ間が出たので午前中だけでも採集に出かけます。
この日も時間がないのでいつものポイントです。
ただ、前回までの結果からこの日も期待はせずに軽く一通り見て回ります。




↑ 御神木のヤナギもヒメオオの姿はなくメスがかじった痕に小型スズメバチが群れています。
スズメバチは珍しくありませんが、この木のこんな光景は見たことありません。
ヒメオオはどこに行ったんでしょう?
他の採集者も来ているのでしょうがおそらく誰もが同様の状況でしょう。




↑ 枯葉に紛れて見逃しそうになったこの日唯一のペア。
この後、別の支線の昨年見つけたポイントへ向かうも成果なし。
そこは昨年まで自身もスルーしていた場所で状況から他の採集者も入っていないポイントでしたが今期は最初に採集して以来見つかりません。
やはりピンポイントではなくここのエリア全体の個体が減少しているとしか考えられません。
支線をさらに先まで行って見ますがポイントらしき場所は発見できず。




↑ ヒメオオは見つかりませんが支線の途中で優良なブナのカワラ材をゲット。
径は30cm強でヒメオオからオオクワ用にベストの材でしょう。




↑ ブナ材の根株の近くに生えていたキホウキタケ。
ホウキタケなら可食ですがこれは食には不向きです。

この後、平日に数日晴れの日はありましたがどうも定休日である金曜日は雨続きで翌週は入山出来ずじまい。
シルバーウィークは連日好天でしたが自身は家族で帰省していたため採集できず。
帰省といえば初めて北陸新幹線に乗車しましたがすこぶる快適ですね。
何が良いって東京まで乗り換えなしで行けること。
越後湯沢で乗り換えのために走らなくても済むのは大歓迎です。
走行スピードが速いのは言うまでもありませんが上越新幹線の車両に比べて揺れが少ないのも特筆すべきです。
残念なのは以前よりも料金が高いことです。
家族で行くことを考えるとやはり車に分がありそうです。

話を戻してヒメオオですがシルバーウィーク以降は再び定休日も雨が続きます。
まるで採集をあきらめさせるかのようなタイミングの悪さです。
このままではシーズンが終わってしまうので28日(月)に止むを得ず店を臨時休業にして丸一日を採集に当てます。
いつものポイントは行っても成果は期待できないため駄目もとでさらに深山の林道で新規開拓を目指します。
そこは今までにも数回訪れてはいるもののヒメオオを探すのは初めてです。
車両は通行不可のため往復7~8kmの道を歩きます。




↑ ヤマウルシと青空のコントラストが絶妙です。
誰もいないブナ林を歩いていると時間も目的も一瞬忘れて自然との一体感に気持ちがホッコリとします。
これは山に来たものだけが味わえる贅沢な時間です。




↑ 道の横にあるブナの立ち枯れ。
カラフルな葉はこの木ではなく巻きついているツタウルシの紅葉です。
周りの全てが自然のダイナミックな造形で人工物は道以外何もありません。




↑ こちらもツタウルシが付いたブナの立ち枯れ。
いつの間にか道の横のヤナギでヒメオオを探すのも忘れブナ林を歩くことが目的になってきました。
それほどこの日は悠久の自然と時間を感じることが出来ました。




↑ ブナに発生したヒメシロタモギタケ。
可食のキノコで全く見つからない年もありますが今年は有峰でも見ているので比較的多いのかもしれません。







↑ 道沿いで見つけたクジラタケが群生しているブナの倒木。
状態もオオクワ用の産卵材に最適ですがここは車から片道2時間近く歩いた場所。
持ち帰りようもありません。
こういう時に限って良い材が結構見つかったりします。




↑ 陽に照らされるアサギマダラ。
そう言えばフィールド用のデジカメを買い換えました。
8月まではPENTAX社製のWG-1 GPSを使用していましたが、OLYMPUS社製のSTYLUS TG-3 Toughに変更いたしました。
基本的にアウトドア用の過酷な環境で使用可能なカメラなのは変わりありませんがWG-1は動画が全く使い物にならないのに比べてTG-3は動画もビデオカメラ並みの高画質でGPSの測位も前者よりも早く誤差もほとんどありませんのでロガーとしても最適です。
機能や画質も前者よりも格段に上で下手すると一眼レフの出番がなくなりそうです。
上のアサギマダラの画像がそうですがピントも変なところに焦点が合わずに狙ったところにバッチリ合っていますし露出も手動で調整しなくてもカメラ任せで問題ありません。
汚れても落としても雨に濡れても大丈夫ですのでまさにマストアイテムです。




↑ 倒木にビッシリ生えたブナハリタケ。
一昨年、昨年と不作でしたが今年は豊作で有峰でも群生を見ています。
今年は猛暑の後に一気に気温が下がり雨も多かったので全般的にキノコは豊作の傾向があるようです。
来たるナメコのシーズンが楽しみです。




↑ 上記のブナの倒木の一部から割り出したオニクワガタと思われる幼虫。

結局、ヒメオオは見つからないまま遊歩道の終点にたどり着きました。
一応ヒメオオが生息していると言われているポイントにつながる登山道があるのですが片道2時間以上かけて歩いた後で登山道を登る元気もなく来期に持ち越すことにしました。
車に戻って帰路の途中でいつものポイントにちょっと立ち寄ると、




↑ メスが一頭だけ見つかりました。
今期はおそらくこれが最後のヒメオオになるでしょう。
このポイントの来期の復活と新規ポイントの開拓を祈ってこの山に別れを告げます。

この日は、ヒメオオ以外に帰り際にコケ採りの予定がありました。
ヒメオオと同時に採取できるキノコといえばヤナギに発生するヌメリスギタケモドキです。
他のキノコが豊作の様相を呈しているのでこのキノコも期待できます。
ただこのキノコは発生の時期が短期間なのでタイミングが重要です。
いつものポイントへ向かい観察すると樹上に遠目で黄色いものが見えます。
どうやらヌメリスギタケモドキのようです。
車を降りて河川敷のヤナギ林へと突入します。




↑ ヌメリスギタケモドキの幼菌ですがこの大きさなら十分です。
このキノコは生長が早くすぐに老菌になるので来週まで待ってられません。




↑ 10cmを超える成菌。
まさに採り頃です。




↑ 群生を発見。
今年はタイミングがバッチリでここだけで20個ほど採取できました。
若干土臭さはありますがナメコの仲間なので美味しく食べられます。
半分は友人におすそ分けして残りは自宅に持ち帰りけげんそうな顔をする嫁に渡して味噌汁でいただきました。
ヒメオオは振るいませんでしたが気持ちを切り替えて明日からはコケ採りモードに入ります。
2015年09月12日




↑ 7月21日、青空に緑が鮮やかな有峰湖と薬師岳。

今年の冬は山岳地では豪雪だったせいで有峰林道は例年より遅れての開通となりました。
ただでさえ遅いのに小口川線の方は7月中旬の開通で10月末には閉鎖ですから正味3ヶ月ちょっとだけのまさに期間限定道路。
今は盛夏でもあっという間に秋が来ます。
まあ、自身にしてみれば有峰や利賀は夏よりも秋や春の方が収穫があるから大事ですがこの時期はどちらかというと下見や観光の意味合いが強いです。
この日の目的も昨年倒れた立ち枯れの確認と赤枯れマットの素材採取です。

同行したS氏とともに道中、新たな立ち枯れの倒木がないか見ながら進んでいきます。
今年は目新しい倒木は見当たりません。
さすがにそんなに毎年都合良く倒れてはくれませんね。
そのうち恒例のポイントに到着しました。
ここは元ヒメオオのポイントでしたがここ数年ヒメオオの成虫は一頭も採れていないのでポイントと言っていいのか分かりませんが幼虫は採れるので生息地であることに間違いはありません。

とりあえずいつものようにいつもの撮影ポイントで写真をとります。




この場所を撮影するのはほとんどが紅葉の時期なので緑一色というのはエネルギーを感じますが色合い的にはちょっと物足りない観もありますね。
というか何か物足りません。
何だろう…?
「あっ、ない!」




↑ 左がこの日の写真、右が昨年の紅葉時。
色合いが全く違いますがそれ以外に何か気づきませんか?
そう、このポイントのシンボルだった立ち枯れがなくなっています。
この立ち枯れのあるアングルが好きで来るたびに写真を撮っていたのですがついに倒れたようです。
じつはこの立ち枯れもヒメオオの発生木だったので保護のため倒れるまでは手を付けずに静観していました。
どんな状態なのか確認しに行きます。




↑ 根元付近は中抜けの煙突状になっています。
この木のように径がメートルオーバーの大木のブナやミズナラは根元付近の中腐れが進行して外縁部だけで自重を支えきれなくなり倒れるパターンが多いです。
この木もまさにその通りで上部はまだ生部もありますが下部は外縁部も食痕でボロボロになっていました。
運の悪いことに倒れた場所が沢に近いため上部の部位も水分過多でヒメオオの発生木になるのは難しいかもしれません。
さすがに上部は堅くて手がつけられなかったので下部の外縁部の一部を採取してきました。
材質や状態からも完全ヒメオオ用として近いうちにUPする予定ですが、その前に興味のある方は直接お問い合わせください。

さて、本来の目的である赤枯れマットの素材を採りに向かいます。
赤枯れマットはその名の通り赤枯れ(褐色腐朽)した材を粉砕したマットですので赤枯れの主にブナ材を見つけなければいけないのですが白枯れに比べてそんなに簡単に見つかりません。
また腐朽の性質上、林床の腐葉土に埋まって土化している場合も多く素材として採取できるものはかなり希少です。
最近、当HPでも赤枯れマットの需要が急増して生産が間に合わないだけでなく素材の枯渇も懸念される状況ですので常に次の素材を探しておかないと販売ができなくなる可能性があります。
そんな中、そんなに大きくはありませんが昨年偶然見つけた赤枯れの倒木があるのでそれを採取します。




↑ コケも生えてだいぶボロボロになっていますがこの状態でないと切り崩して粉砕できません。




↑ ご覧の通り手で崩せるくらいでちょうど採り頃です。
この後、持ち帰ってさらに手で細かくして乾燥させた後に粉砕してやっと赤枯れマットになります。
水分が多くかなり重いのでS氏に手伝ってもらってもコンバイン袋2袋分を運ぶのがやっとです。




↑ 赤枯れ材のすぐ横にあるブナの倒木。
手前に倒れている木は生木の状態で折れていたのでおそらく落雷かよほどの積雪で折れたのでしょう。
この倒木が朽ちて仮に使えるようになるとしても10年以上かかるでしょうね。
我々にとって10年はかなり先ですがブナの10年はとても短期間です。
本来樹木は建築材にするとその木の樹齢と同じだけ持つと言われています。
だからこそ何百年も前の神社仏閣が残っているのですがメートルオーバーのブナなら樹齢はゆうに100~200年以上は経っています。
ブナ材自体は柔らかい(朽ち易い)という性質はありますがそれが10年そこそこで朽ちるということはキノコ菌の分解力は極めて優れているのです。

とりあえず標高が高いとはいえ真夏の日差しの中でオロロ(イヨシロオビアブ)と格闘しながらの作業で疲労困憊となったため赤枯れ材採取は早々に終了しました。
この日は定休日ではないので昼までには店に戻らなくてはいけないため最後に昨年新たに倒れた立ち枯れの確認に向かいます。

その材は以前から林道の横の山側に立っていた立ち枯れで太すぎて手が付けられないため自然に倒れるのをずっと以前から待っていました。
たしか10年近く前にこの立ち枯れに着生していたツリガネタケ(多年生)を調べたところ朽ち始めてから推定12年でしたから現在で20年くらい経過していることになります。
さすがに先述のように根元がボロボロになり道路に倒れたのですが、その勢いで本体の大部分が道路の反対側の谷側の斜面を転落してしまいました。
昨季、それが50mほど下の沢に転がっているのは確認したのでこの日は上からではなく下側の道路からアプローチして場所を確認します。

こういう時、カーナビは便利ですよね。
地点登録しておけば異なる場所からのアプローチもスムースにできます。
地理的にGPS電波を受信しにくい場所でしたが記憶も頼りに何とか発見できました。




↑ これです。
画像には写っていませんがこれの右上にも2片折れたものがあります。
本体は最大径でメートルオーバーですので400mmのチェーンソーでも裁断不可ですのでやや細めの残りの2片から攻めたほうが良さそうです。
幸い道路から比較的近い場所なのでカットすれば運べそうです。
この日は時間切れなので裁断作業は次の機会に。

そして次はお盆明けの8月16日、ヒメオオの新規ポイント開拓を兼ねて裁断作業に行きました。
最初はヒメオオ探しですが全く成虫の姿が確認できないので即効であきらめました。




↑ ヒメオオのポイント付近の沢で発見した雪渓。
例年ならさすがにこの時期には雪渓はありませんが今年の豪雪の名残でしょう。
幅30m、厚さ10mほどあるので越夏して万年雪の可能性が高いです。

さて、期待していた先日の倒木ですがチェーンソーを準備万端で臨みましたが内部はまだ腐朽が若く使用には不適でしたのでわずか1カットで終了しました。






↑ 別のブナの倒木に着生していたクジラタケの群生。
もう少ししたらブナ林はキノコのシーズンを迎えます。
近年は乱獲で有峰でもキノコは激減していますが紅葉の時期にはまた訪れたいと思います。
2015年08月25日
皆さん、お久しぶりです。
おかげさまで店舗の移転以来、忙しくさせていただきHPの更新が全くできない状況になっております。
言い訳になりますが決して怠慢ではないことをご理解いただければ幸いです。
お盆も過ぎて夏休みも終わりに近づき店も落ち着きましたが今度はヒメオオやキノコ狩りのシーズンでフィールドに出かけるのが忙しくなる時期です。
いい歳して夏男の自身としましては夏が終わるのは小学生並みに残念至極ではありますが、来たる収穫の秋を楽しみに名残惜しさをグッと我慢しております。

さて、店長日記ですが更新できなかった期間は家族のプライベートな時間を優先していたためオンシーズンの割にはさほどネタは多くありませんのでまとめて紹介します。

まずは夏の採集といえば当地ではヒラタクワガタです。
例年ならある程度まとまって採れるのは7月に入る頃からですが、今期は皆さんの記憶にも新しいと思いますが予想に反して早い梅雨明けからの全国的な猛暑となったため例年より2週間ほど前倒しして6月15日に今季初のヒラタ採集に行ってきました。




↑ 毎年ヒラタが採れるヤナギですがこの日はまだ洞がボクトウガの食痕で塞がれておりヒラタの姿はありません。
やはりまだ尚早かと思いながらもポイント奥へと進みます。




↑ ヤナギの根元を掘り返すとコクワの♂が現れました。




↑ まだ、塞がっている洞が多いながらも一部の木では大量の樹液が溢れています。
これだけ樹液が出ていればヒラタやノコギリがいてもおかしくないはずです。




↑ ボクトウガの食痕に紛れて小型ですがヒラタの♂がいました。
やはり、活動はしているようです。




↑ 最初の1頭が見つかった後は順調に見つかります。




↑ 50mm台後半のそこそこの大きさの個体が多く見つかるのですでに発生もピーク並みのようです。




↑この日一番の大きさのヒラタは根元近くの洞にいた60mm弱の個体でした。

この時期でこれだけ採れれば7月には大型の個体が期待できそうだと思いながら車に戻っている途中で、




↑ 何かの果実がなっているのを見つけました。
何だろうと葉っぱを確認するとヤナギの木でした。
「ふーん、なんだヤナギの実か…。」
と思いそのまま写真だけ撮って車に戻ってから
「って、おいおいヤナギに実はならんやろ?」
と一人ツッコミをつぶやいてしまいました。
何だったんだろう?と思いながらも戻るのも面倒なので次回の課題に残しておきます。
店の戻ってからも画像を見る限りウメかプラムではないかと推測されますが葉の形状はどう見てもヤナギにしか見えませんし仮にそうだったとして何で河川敷の自然林に?という疑問が残ります。

再度7月6日に訪れたときに改めて撮影したのが下の画像です。




↑ ウメの葉に見えなくもないですが普通に見たらやはりヤナギにしか見えません。




↑ 樹皮を見るとこちらはヤナギではなくウメ肌に近く見えます。
結局分からないので実を持って帰り半分に割ってみたらプラムやモモでないことは判明しましたがウメかどうかが分かりません。
匂いもイマイチはっきりしないのでウメだという確信が得られません。
仕方なく袋に密封して1日置いて翌日袋を開けて再度匂いを嗅いだところでやっとウメだと判断するに至りました。
同定するのにこれだけ時間がかかったのは一応樹木を扱っている専門家として恥ずかしい限りですが野生のウメは初めて見たので戸惑いました。
まさかおにぎりの梅干の種が発芽したとは考えられないので流れてきたウメの実が発芽して生長したのでしょう。
来年はこの実で梅酒でも作ろうかと思っています。

さてヒラタ採集ですがこの夏は晴天が続いているため時間を見てちょこちょこ行っているのですがいかんせん猛暑のせいで長時間採集していると熱中症になりかけます。




↑ 6月20日、ヒラタ採集時に見つけたマムシ。
河川敷はマムシは珍しくありませんがこれは今まで見た中でも最大級で長さは1mを超えるかと思われる極太の個体でした。
マムシ、スズメバチ、毛虫、蚊、ウルシ等の危険生物や植物が多いので猛暑でも長袖長ズボンは欠かせません。




↑ 7月6日の採集。
この頃には塞がっていたボクトウガの洞もだいぶ樹液が出ておりクワガタの個体数も多くなりました。
画像は樹液にいたコクワガタ。
ノコギリクワガタが発生し出すとクワガタの個体数は一気に増加します。




↑ 7月20日、この頃には発生もピークを迎えたので息子を初めてのヒラタ採集に同行させました。
もちろんヤブの中までは危険なので連れて行きませんが林縁の木でも多くのヒラタが確認でき息子も満足そうでした。
スズメバチや毛虫もいましたが、危険だからといって回避するばかりでなく実際にどこにどのような危険があるのかを自分の目で覚えさせることも時には必要だと思っています。
もちろんそのためには連れて行く親がきちんとした知識と経験があることが条件ですが、
そういうことも含めて教えてあげないと将来大人になったときに虫捕りのできない親になる可能性があるでしょう。

と、えらそうなことを言いながら8月3日、この日も猛暑の中いつものポイントでも発生が早かったせいかだいぶヒラタが採れなくなってきたので新規ポイントの開拓を兼ねて別のポイントへと向かいました。
破けた長靴でぬかるんだ湿原に入り込みズボンまでずぶ濡れになり前の見えないヤブをカマを振り回しながらやけくそで突入していくと軍手をしている左手の甲に覚えのある激痛が走りました。
「痛ってーっ!」
と叫びながらも瞬間的にそれがハチであることは確信できました。
見るとやはりアシナガバチが止まって毒針を刺しています。
おそらく巣があったのでしょう。すぐに払いその場を離れます。
他人にえらそうに講釈をたれておきながらこのざまです。
痛みは強烈でしたがこの時は戦意を喪失することなくその後も採集を続けました。
結局、新たなポイントは開拓できましたがヒラタ自体は発生のピークを過ぎたようで個体数は一時期に比べて激減しています。
この分だとこれから大型個体を見つけるのは難しそうです。
今のところ今期の最大個体は60mm余りで昔ならひと夏に65mmオーバーが2~3個体は採れたのですが近年は60mmを超えるのがやっとです。
ヒラタが小型化しているのではなくやはり生息できる環境が減少しているのが原因でしょう。

さて、店に戻ると蜂に刺された部分はほとんど腫れも引いており痛みもほとんどありませんでしたので虫刺されの軟膏だけ塗ってその日は放置しました。
翌日になって刺された部位がかゆくなって少し腫れてきました。
以前刺されたときにその後の強烈なかゆみに泣かされたことがあるので念のためにドラッグストアでキンカンを購入して頻繁に塗布するようにしましたが時間が経つほどにどんどん腫れはひどくなり晩には指も曲がらないほどになったためバイトも休まざるを得なくなりました。




↑ 刺された翌々日の朝の自身の左手。
手首上部まで腫れあがってしまいました。
薬指の結婚指輪はすんでのところで何とか抜くことができましたがもう少し遅れていたら血行障害を起こしかねずニッパーで切断もやむなしという状態でした。
嫁にはグローブしてるの?とからかわれましたが冗談抜きで手の厚さは通常の1.5倍にはなっていました。




↑ 腫れのせいで時計のベルトを開けた状態でも手を通らなくなってしまいました。
結局、この日病院で診察を受けました。
医者が言うにはキンカン(アンモニア)は皮膚がただれるし余計に腫れを助長するので使わないほうがいいとのことで、自身もアンモニアは効果がないと言われていることは承知していましたが、スズメバチに刺された人で効果があった例も知っているのであえて使用しました。
いずれにしても自己判断で薬を使うときは副作用や効果には注意を要します。
ハチの被害は日本では野生生物の被害の中では最も死者数が多いのでアシナガバチでも毒の種類はスズメバチと変わらないので注意してください。

P.S.
ヒラタ採集には関係ありませんが7月17日に観測された珍しい雲を見てください。



↑ これは乳房雲と呼ばれるものでこの雲の周辺では乱気流や竜巻の発生する可能性があります。
おりしもこの日は台風が近づいており荒天が懸念されていましたが、この雲が発生して前後を含めて当地ではさほど荒れることもなかったので幸いでした。
写真でしか見たことのない乳房雲が見れたのは自身には幸運です。
2015年07月23日


店舗に移って以来、おかげさまで色々と作業に追われてなかなか店長日記およびHPが更新できない状態が続いております。
決して通販をなおざりにしているわけではないことをご理解ください。
おまけに先月は原因不明によるPCの不具合でメーカー修理となりハードディスクの交換という重症でPC作業ができない期間がありました。
幸いデータは外付けのHDDにバックアップを取ってあったので大事には至りませんでしたが改めてPCはこの商売においても生命線であることを認識させられました。
過去にも痛い思いをしているのであらかじめ防衛策を講じていたため最悪の事態は避けられましたが一番痛いのはビジネスよりも家族の写真や動画が消えてしまうことですね。
そう考えると情報のデジタル化は確かに便利なことが多いですがリスクも大きいですよね。

さて、それはいいとして日記を書いていきましょう。
相変わらず過去にさかのぼって書いているので季節感にタイムラグがありますがご了承ください。
6月5日のことですが利賀に行ってきました。
前回の訪問がゴールデンウィークに山菜採りで行ったのですが記録的な残雪に阻まれたので1ヶ月ぶりの訪問です。
いくら残雪が多かったとは言え山の季節の進行は平地以上の速さで進むので雪さえ溶ければ一気に夏の装いになります。
山菜はあきらめながらも一応ポイントを見に行くと、




↑ 意外にも少し大きいですが十分食べごろの独活(ウド)があります。
周りを見ると他にもあるので採取することに。




↑ ウドの根元から生えたススタケ(ネマガリタケ)。
ススタケは自身はさほど食さないのでこの日はスルー。
ウドを求めてウドウド、いやウロウロしていると、




↑ 雪が溶けた後の水溜りにクロサンショウウオの卵がありました。




↑ 白い塊一つ一つが複数の卵が含まれる卵塊です。




↑ そして、水溜りのすぐ横のササの葉にはモリアオガエルの卵が。
まさに天然のビオトープですね。
ただ心配なのはこの水溜りがどのくらい持つのか、おそらく雪が溶けた当初よりだいぶ縮小していると思われますので彼らの卵が無事に孵化して成長するまで降雨によって水溜りが消滅しないことを祈ります。

さて、ある程度ウドが採れたのでもしかしたら他の山菜もまだイケルかもと思いいつもとは異なるポイントを見に行ってきました。




↑ ここ数年で森林が伐採され開けて日当たりのいい場所に行くと、太くて型の良いワラビがちょうど採り頃でした。
例年なら6月にはせいぜい標高の高いポイントでコシアブラが採れる程度なので今年は残雪が多かった影響なのでしょうか、予想外の収穫に満足しました。
さらに欲を出して1ヶ所しかないハリギリのポイントに向かうと、




↑ さすがにこちらは若い芽ではなく完全に葉っぱになってしまっていました。
地面に生える草は雪の影響を受けますが高木の葉は残雪に関係なく気温が上がれば生長するのでやはりゴールデンウィークに来るべきでした。
まあ、ウドとワラビが採れただけでも良しとしましょう。

続いては山菜ともクワガタとも関係ありませんが、入梅に前後で雨の日が多くフィールドに出れない日が続いたので6月14日、久しぶりに天気のいい日曜日でしたので家族で太閤山ランドに行ってきました。
子供と園内でサイクリングをするのが目的でしたがちょうどアジサイ園が見ごろでしたので立ち寄ってきました。




↑ 自身は花を楽しむなんて柄ではありませんが、ここのアジサイ園は見応えがあります。
きっと手入れが大変なんだろうな…などと思いながら堪能しました。








↑ アジサイはまさに梅雨を象徴する花ですよね。
住宅地でも庭に植えてあるアジサイを目にする機会はありますが、水不足なのか土壌のせいなのか花の房も貧相でパサパサに乾燥しているものが多いですが、ここのは房も大きく色や艶も実に鮮やかです。

自身は真冬以外は山に入っているので山の様子で季節を感じています。
だいたい6月くらいですと平地に近いところでは下草が繁茂して藪となりヤブ蚊の大群に襲われるようになり、ブナ帯ではやっと林道が通行可となり約8ヶ月ぶりにその緑を楽しめる頃です。
この日のアジサイのようにたまには違ったシチュエーションで季節を感じるのも新鮮ですね。
皆さんも仕事と家の往復だけでなく外で季節を探してみてはいかがでしょうか?
2015年06月19日




↑ 自身8年ぶりの採取となる富山県産(中新川郡)の天然オオクワガタ幼虫(♀)。

すみません、まだ1ヶ月遅れの更新となっております。
さる5月8日、GWも明けて気温が高い状態が続き雨も少ないことから取り置きしてあるエノキを裁断してくるには絶好の条件だと思い定休日を利用して行って来ました。
場所は初春の3月に行って当時の日記でも紹介したポイントです。




↑ 3月当時最初に裁断した頃のエノキの倒木。




↑ この日は上記の3月時からだいぶ裁断して二股になっている部位付近の裁断となります。




3月時の状態で右側の枝部を全てカットして二股のやや太い部分をカットしたときに裁断面にかなりデカイ食痕が表れました。
それまでにカットした部位にも少数の食痕は認められたもののこの食痕は色も大きさも全く別物でした。
その辺に落ちている枯れ枝で中を探ると幼虫らしき感触があります。
裁断のときに傷つけることなく無事のようです。
食痕の大きさから
「カブトムシの幼虫かな?それにしてはカブトムシの独特の糞が見当たらないな…。」
と思いながら結構雑に中の幼虫を掘り出してみたら、




「ゲッ!!!!!オオクワだ!」
思わず声が出ました。
見た瞬間はノコギリの♂かと思ったのですが頭の大きさと卵巣が確認できたので確信を持ちました。
ノコギリの♀の幼虫でこの大きさはありえません。
自身、材割りでのオオクワの幼虫は8年ぶりになるので勘が鈍っているかと思いましたが、頭で考えるよりも直感の方が得てして正しいことも往々にしてあります。
最近ではオオクワを目的にした材割りも無駄骨に終わることが多くだいぶモチベーションが低くなっていましたが、まさかオオクワが出てくることなど想定していないエノキの採取で見つけるとは思っても見ませんでした。
ただ、今になって思えば5年ほど前にこの近くで採ったと思われるエノキを販売したところ、後日購入者から材の中から出てきた幼虫を飼育したらオオクワが出たという報告をいただいたことがあります。
その方はオオクワガタを飼育していなかったので間違いなく天然のオオクワガタだということで大切にしたいと言うことでしたが、当時はここで採った材だという確証がなく2つの候補地までは絞れたのですが、今回新たに見つかったという事実からこのポイントである可能性が高くなりました。
時期をおいての2例目ということでこのポイントがオオクワの生息地である可能性が高まったわけですが自身には複雑な部分もあります。
と言うのは富山のオオクワガタは自然林タイプで水系に依存しているという生態を持論としてきたのですが、ここは水系沿いではないのです。
まあ、事実は事実なので今後さらに調査をしていくことにしましょう。

さて、オオクワの幼虫が見つかったということは他にもいるかもしれません。
たった今カットした先の方を確認してみます。




↑ 先ほど見つけた食痕以外はそれらしいものは見当たりません。




↑ それでも試しに地面に接していた側の樹皮を少し削ってみると食痕が見つかりました。
極力材を痛めないように削っていくと、




出てきたのはノコギリの♂の3齢幼虫でした。
この日、カットした部位からはオオクワらしき食痕は結局ひとつだけしか見つかりませんでした。

念のため店に戻ってから以前持ち帰った部位も確認しましたがやはりそれらしきものは確認できませんでした。
自身が富山で初めて材割りでオオクワの幼虫を割り出したときもそうでしたが、材自体はほぼ丸々一本に近い倒木で状態も良好であるにもかかわらずオオクワは1頭しか見つかりません。
ちなみに今回の材は元々立ち枯れだったので倒れてそんなに時間も経っていなかったせいかさほど幼虫の食痕はありませんでしたが、それでも根元付近はノコギリやコクワの幼虫の食痕でボロボロになっていました。
当地のオオクワは何故こんなにストイックな産卵をするのでしょうね?




↑ 店で改めて撮影したオオクワの幼虫。
ブリードでオオクワの幼虫しか見ていない人にはピンとこないかもしれませんが、頭部、頭盾、大アゴの色や形状や大きさ、気門の形状、尻部すわりだこの形状、全体的な色や形状、自身が今まで数千頭以上のオオクワ以外の幼虫を見て培ってきた勘や知識を基にそれらの特徴を比較しても明らかにオオクワです。

この幼虫とあとから割り出したノコギリの♂と思われる幼虫は念のため店に帰宅後すみやかに菌糸ボトルに投入いたしました。
そして楽しみに毎日ながめていたのですが、オオクワの方は何日経ってもボトルの周りに姿を見せてくれません。
まあ、天然個体なので内部で居食いしているのだろうと思っていたのですが、3週間経過しても変化がありません。
まさかもう蛹化してしまったのか?と思いながら確認のために慎重に培地を削ってパンドラの箱を開けてみることに。
投入したときの穴を掘り始めてすぐに表れた得体の知れない噛み終わったガムのように固くて黒い物体…。
???…。
出してみると、なんとオオクワの幼虫のなれの果て…。
再びまさか!?の思い。
何度見ても幼虫であることに間違いはありません。
投入した当時の状態で死んでいたということは遺骸の収縮して固まっていた状況から考えても採取した時点でボーベリア菌の一種に感染していたと推測されます。
自身が環境を変えなければ発症しなかった可能性も無きにしも非ずですが、不可抗力だったとあきらめるしかありません。

まさか!で見つけたオオクワの幼虫はまさか!という結末を迎えてしまいました。
新産地を証明する生体は無くなってしまいましたが、画像だけは残せたので見るものが見ればオオクワであることは分かるでしょうし、自身の中では実績として刻まれているので次の発見に務めていこうと思います。
2015年06月12日


相変わらず1ヶ月遅れでの日記の更新です。

今年のゴールデンウィークは新店舗がオープンして間もなかったので呑気に休暇を取っている場合ではないのですが、共働きで家族揃って出掛ける機会はほとんどないので毎年恒例のキャンプのために4日、5日を臨時休業にしました。
例年は知人たちとのBBQも兼ねていたため比較的近場のキャンプ場で済ませていましたが今年は周りとスケジュールが会わなかったため我が家だけのイベントとなったのでちょっと足を延ばして岐阜県まで行って来ました。




向かったのは平湯温泉キャンプ場。
せっかくアウトドアを楽しむのなら温泉に入りたいという家内の希望も考慮しました。
今年のGWはずっと晴天に恵まれていましたがこの日だけ雨の予報が出るという不運でしたが、雨天も含めて楽しむのがアウトドアの真髄です。
ただ息子もまだ幼いので極力負担がかからないように雨が降る前にある程度の作業を終了させたいのと、このキャンプ場のオートキャンプエリアは予約不可のため場所取りは早い者勝ちなので受付開始の午前8時をめがけてバイトを早上がりして早朝に出発しました。

無事に受付を済ませて場内に入ると予想以上にエリアは広く空きも結構あるし1区画当たりのスペースもかなり広いのが上写真からも分かると思います。
受付の話では前夜の宿泊客の半数が撤収するということでしたので場内をグルグル回っているとちょうど片付けて出るところだった良さげな場所を押さえることができました。
早々に設営を始めたので10時過ぎには完成して雨が降る前にBBQを開始することができました。
この日は後から温泉に行くだけですので昼からビールが飲めました。
昼過ぎには雨が降り始めたので暗くなる前に温泉に入ろうと日帰り温泉施設の「平湯の森」に行きました。
何度も行っている馴染みの温泉ですが今まで見たこともないくらいの混雑でした。
GWなのでしかたありませんが温泉はやはりゆったりと浸かりたいですね。
あとちょっと気になったのが露天風呂も開業して以来手を加えていないようですので若干瑕疵が見え始めていたので悪い評判が立つ前に補修をして欲しいです。




↑ 夕方のキャンプ場内の様子。
雨が本降りになってきたので賑やかさはありませんがさしづめ場内はテントやキャンプ設備の品評会みたいで見ているだけで楽しいです。
自身はキャンプといえば飯ごうで米を炊くのは必須ですが今のスタイルはそんなこだわりはなくむしろいかに近代的なアイテムでいかに変わった調理をするかということに人気が集まっているようですね。
それはそれで楽しいとは思いますがやはり自分の子供には炭をおこして薪で米を炊けるようになってもらいたいです。
息子もだいぶキャンプを楽しめるようになってきたのか日没と共に疲れてグロッキーでした。
翌朝は日の出と共に寒さで目が覚めました。
標高が1200m超なので寒いのは分かっていましたがそれでも寒いです。
ただガスがかかっていた分、放射冷却がなくて助かりました。
晴れていたらこの時期でも0℃前後まで下がるのはざらです。
GW前には1m近くの残雪があったというのでここまで雪が解けたのはむしろ奇跡的ですね。
焚き火で暖を取っているとガスが晴れて青空が広がってきました。
今日は行楽日和になりそうなので早々に撤収します。
そして飛騨市方面に向かう途中で息子を初の鍾乳洞に連れて行きました。




↑ さすがに怖がるかと思いましたがはしゃいでそれどころではなくこっちが見る暇さえないほどでした。

そして次に向かったのが今回のキャンプで自分の中では絶対外すことができなかった古川町です。
なぜ古川町か?
それは蕎麦です。
新蕎麦には少し早いですが自身の蕎麦ベスト3に入るここの蕎麦を食べるためです。
これには嫁も賛同してくれました。
ただ7~8年前に行った蕎麦屋がうろ覚えでハッキリ覚えていません。
車を止めてガイドマップを片手に街中をウロウロしてそれらしき店は見つけたのですがやはりクチコミで人気が出たらしく店の外に待ち客が並んでいます。
あきらめてガイドマップに載っている別の店に行きました。
入ってから気づいたのですがその店は飛騨の蕎麦屋では人気ナンバー1(何のリサーチかは不明)の人気店でした。




↑ 訪れた「福全寺蕎麦店」。
何故この店を選んだかというとそれは塩そばが楽しめるからです。
自称そば通としては塩で食べれるのはホントに美味しい蕎麦だけだと考えています。
逆に言うと塩で食すとそこの蕎麦が美味しいか否かが分かります。
楽しみにして口にしたその味はまさに期待を裏切らない食感です。
利賀の蕎麦とはまたちょっと食感の異なる蕎麦は自身の中ではやはり甲乙つけられない逸品です。
古川の蕎麦を食べるためだけにここまで来ても決して損はないと思います。
本来、息子はそばは気が向かないと口にしないので自分の分から取り分ければいいと思っていたのですが「おいしい!」と言って相当量を持っていかれました…。
今度は忘れないようにこの日記に店の名前を載せておきます。




↑ 古川の町並み。
飛騨の中心である高山は小京都と称される歴史観があふれる観光都市ですがこちらは歴史を感じさせながらも気取りがなく人の情緒が感じられるこの雰囲気が自身は嫌いではありません。むしろホッとします。
旅の途中に立ち寄ってみてはいかがでしょうか?




↑ 高鷲高原から白山(画像右側の頂)を望む。
蕎麦のあとは残りの時間で東海北陸自動車の高鷲SA近くの牧歌の里へ向かいました。
CMでよく見ていたので子供にはおあつらえむきかと思って行ったのですが安易でした。
東海エリアからわやくの観光客が来ていて入場するのもままならないだけでなく、結構な入場料の割りに中はお土産売り場だけは充実していますがゆっくりする所もなくソフトクリームひとつ買うのにも30分待ちで閉門17時には強制的に撤収させられます。
又行きたいかと聞かれればもう行くことはないでしょう。
ローカルの富山県民としては時間とお金をかけなくても自然を楽しめる公園や施設は地元にたくさんあります。
お金をかけなくても子供が遊べるところは一杯ありますよ。
2015年05月27日


さて、前回の日記でも書きましたが店舗の移転に伴いHPの更新がほとんどできなかったため店長日記も約2ヶ月前から遡って書いていますのでリアルタイムではないことをご了承願います。

今回は4月26日と5月2日の日記です。




↑ 4月は移転作業の真っ最中で毎年欠かさない春の山菜採りも今年に限っては全く行けません。
そこでリニューアルオープン直前の3日前ですが家族サービスも兼ねて近場に採集に行きました。
息子も昨年のサツマイモ掘りに続いて春の山菜採りは初体験です。
これから徐々に山のことを教えて行こうと思っています。

さて、近場といってもここ上市のポイントは毎年外すことがない春の必須ポイントです。
何でかというと、この1ヶ所で複数の山菜が採れる効率の良い場所なんです。
時間がかからず、かつ子供でも安全に体験するにはまさに打ってつけです。

車から降りるとすぐに採り頃のタケノコがあちこちから頭を出しています。
山間部は残雪が多く山菜は遅れ気味ですが里は逆に生長が例年より早くなっています。
そのせいかタケノコの数も例年よりかなり多く感じます。
子供も初めて見るタケノコに興奮しています。




↑ 自身の本命である独活(ウド)もご覧の通りちょうど採り頃で画像のものではありませんが日当たりの良い場所では極太のものも採れました。
山ウドに限らずワサビも他の根茎系の山菜は改良した栽培物のように根本が太く徒長しないので太いものは珍重されます。




↑ 収穫ですが結局この画像の倍ほど採りました。
残念ながらタラの芽は食するには大きくなりすぎていて完全に遅すぎましたがタケノコとウド以外にワラビもそこそこ採れたので十分でしょう。
もちろん自家用には多すぎるので友人にお裾分けしました。




↑ その日の晩の食卓に上がった「生ウドの短冊、酢の物和え」
香り、味共に新鮮かつワイルドでスーパーのものとは一味違います(と、自分では思います)。

 






↑ さて続いては5月2日、再び雪景色です。
この日はブリーダーのB氏の希望で利賀へワサビ採りです。
前回M氏と八尾方面に採りに行ってから1ヶ月以上経過し、昨年同じくB氏とここに訪れた時期に比べても2週間遅れとさすがに春の遅い利賀でもこの時期は2週間もあれば1mの残雪も消えてなくなるのでやや機を逸した観がありましたが行ってみれば田んぼはまだ一面残雪に覆われていました。




↑ 雪が解けた休耕田ではミズバショウが咲き始めています。




↑ ポイントに着くと昨年以上のワサビの大群生が迎えてくれました。




↑ 雪解け水が一面に流れているのはまさに天然のワサビ田です。
流水のさらされている株は大きく根茎も発達しているものが多いです。
大きいため一株でコンビニ袋が一杯になります。
ちょうど白い花が咲き始めて葉ワサビを楽しむにはベストのタイミングです。
普通は花が咲いたあとは根茎のワサビ本体は辛味が抜けていってしまうのですが、この場所のように湧き水の流れの中にある株は時期が遅くても辛味がしっかりしています。

B氏も4袋ほど収穫して満足そうです。
とどこおりなく終了し時間も余ったので次は日記にも毎年複数回登場する山菜ポイントへ。
そこは春は山菜、秋はナメコが採れるオールマイティのポイントですが近年他の採集者が増えて競争率が高いため早い者勝ちです。
ゴールデンウィークには地元の人間以外にも来訪者が多く来るためもう遅いかな?と思いながら向かうと、




↑ 遅いどころか残雪のために林道の途中で通行不可でした…。
逆に言えば他の車も入れないということですからまだ採られずに残っている可能性もあるので徒歩で目指します。




↑ 里では今年は山菜の旬が例年以上に早く終わってしまったというのに、ここでは道端に今頃フキノトウが芽吹いています。
標高800m超で季節が2ヶ月逆戻りしています。

残雪には来訪者らしき足跡もなく、一番乗りだと期待しながらポイントの尾根付近まで辿り着くと、




↑ う~ん…、山菜は何処に?
残雪しか見当たりません。
この時期にこれだけの残雪は近年では記憶にありません。
仕方ないので車に戻ります。

平地ではすっかり終わっているし、ここではまだ時期尚早だし場所の選定が今期は難しいです。
それならば中間の標高500m前後の別のポイントへ。




↑ ここでは道路横の湿地でコゴミがちょうど採り頃です。
コゴミは珍しくありませんが、クセのない味と食感はどんな調理法でも食べやすく重宝します。




↑ 新緑がまぶしいコシアブラの葉。
山に入るとここでもウドはまだでしたが日なたではコシアブラがイイ感じになっています。
コシアブラは近年、タラの芽以上に人気が上がっており自身の中でもウドとともに欠かせない春の味覚です。
山菜は少しクセのある味の方が食べたという満足感がありますね。




↑ 山ウドと前後して日当たりの良い山肌でよく見かけるのがカタクリの小さな紫色の花です。
結構、群生するので一度見たら覚えられるでしょう。
葉や花も可食ですが、根本を少し広めに深さ10~20cmくらい掘るとカタクリの球根が見つかります。
こちらはユリの球根と同様に食べられます。
名前の通り、昔はここからデンプンである片栗粉を作っていたのですから。
ただ多く食べ過ぎるとお腹がゆるくなるとも言われていますので適度にしましょう。

ここでは他にもアサツキが採れるのですがあまり何でも持って帰ると嫁に目を三角にされる上にワサビは自身で処理しないといけないのでこの日はこれくらいにして帰途につきました。
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