2014年10月07日
’14.9.15 お台場にある日本未来科学館のシンボルでもあるGEO-COSMOS。
有機ELパネルに1000万画素で宇宙から見た地球を投影しています。
後ろの通路を歩く人と比較したらその大きさが分かるでしょう。
ここの館長である毛利衛氏は実際に宇宙からこの姿を見たのだからロマンを感じますよね。
というわけで10月上旬を迎え季節はだいぶ秋めいてきましたね。
最近は店長日記の更新の頻度が落ちているせいもありますが更新のたびに季節が進んでいる気がします。
前回も書きましたが今年は当初の猛暑予想も完全に尻すぼみでむしろ8月中旬以降は西日本では記録的な大雨と日照不足、9月の残暑が厳しい予想も下旬に平年より高い日が数日続いたくらいで標高の高い山や北海道では例年より早く紅葉が始まっているようです。
この時期はいつもならヒメオオ採集のピークを迎える時期ですが20日前後には気温が0℃近くにまで冷え込み早くもシーズン終了を予感させる気配です。
そのヒメオオですが当地のマイポイントでは前回書きましたが例年より早い8月下旬には発生もピークの様子を呈しており最初の採集で今季最高となる53.2mmの個体を見つけたあとは採集数、サイズ共に下がる一方です。
ちなみにここでは今年砂防の工事で林道を大型ダンプの往来が頻繁にあったのですが、昨年の岐阜のポイント同様にポイント付近で工事があると個体数は激減しますね。
当初は関連がないと思っていましたが今までの経験則からも林道の工事やダンプの往来があると明らかに個体数が減ります。
発生していないわけではないのでしょうが騒音や振動を嫌って移動するのでしょう。
そういう点では環境変化に弱い生態だと考えられます。
自身は複数のヒメオオのポイントを持っていますが、もちろん他の採集者と被っているポイントも多くあります。
近年、採集者の増加で採集できる個体が減ったりすることはありますが、工事による影響ほど深刻ではありません。
まあ、林道ができたおかげでヒメオオが採集できるのだから一概に工事を非難するわけにもいかないのが悩ましいところですね。
↑ 9月12日、県内のいつものマイポイントにて見つけたヒメオオ。
8月下旬に予想外に多い発生数を確認していたためこの日はおそらくピークに近い発生を期待して行ったもののそれとは裏腹に発見できた個体数は前回よりも下回りました。
当初は採集圧かとも思いましたがポイントの状態を見るからにはさほど多くの採集者が訪れた形跡はないのでやはり工事車両の往来による騒音や振動が原因ではないかと思われます。
↑ ヒメオオは期待したほどではありませんでしたが、こちらは早くも発生した早生のヒラタケ。知られていないだけで意外に早い時期から発生していますが、やはり旬は雪が降ってから出るいわゆる寒茸と言われるヒラタケです。
さて、山から離れて14日からの連休は実家である茨城に帰省していました。
冒頭で紹介した日本未来科学館もその際遊びに行ったお台場で寄ったものです。
ついでに、
科学館では本物のASIMOがいました。
期間限定の企画展ではトイレとウンチについてフジテレビも主催で参加していましたが、はっきり言って入場料の割には、ウ~ン…?って感じで子供も???な感じでした。
個人的に科学館は好きですが人が多くてすばらしい展示物もほとんど見れない状態でした。
それよりも目を引いたのが、
↑ リアルガンダムです。
自身は特にガンダムマニアではありませんがやはりガンダム世代で当時リアルタイムで放送を見ていましたから見ると萌えるものがありますね。
人混みでせっかくの最先端の科学も見れない科学館よりも、目の当たりにできるSFのモビルスーツの方がワクワク感じたのも皮肉なもんですね。
さて、大都会で過ごす休暇も楽しいですがすっかり富山のローカル人となった自身としてはやはり山に行っていないと落ち着きません。
帰省時にずっと風邪で発熱していたため帰宅してやっと回復した9月19日は天候が思わしくなく気温も低かったためヒメオオはやめてエノキ材探しに行きました。
最近は口コミ等もあってか、おかげさまで天然カワラ材の需要が急激に増えてきたためにエノキが在庫切れ寸前になってしまい補充が急務となっていました。
とは言うものの数年来のエノキの採取で県内の思い当たるポイントではほとんど取り尽くした観があり、以前ほど簡単には見つかりません。
当地ではブナに関しては豊富なので多少の危険を覚悟で労力を惜しまなければ入手することは可能ですがエノキに関してはもともと植生が少ないので探しても朽ち木が見つからずボウズになることも多々あります。
そんな中、4年ぶりに訪れたポイントで以前はまだ腐朽が浅くて取り置きしていた立ち枯れがあるのを思い出して見に行くことに。
↑ ビッシリと着生したシハイタケが期待以上に良い状態に朽ちていることを物語っています。
周辺は下草やツタが繁茂して樹幹はおろか地面さえ見えない状況でしたが草を掻き分けていくと樹幹の上部が折れて草に隠れていました。
まずはそちらから引っ張り出して裁断してみると、
↑ 今期最高の状態のエノキ材です。
画像の中で太いものは径30cm近くありますが均一に朽ちておりサクサクの状態です。
折れている部分だけでこれだけ回収できました。
まだ立ち枯れ本体は根元付近で径50cm超、高さで4mほどありますが、一つ問題はこの木が崖際に生えているということです。
本当の際なので根元は外側に向かって斜めに生えているので下手に裁断すると崖の下にさようなら、ついでに自分もさようならとなりかねません。
幸い垂直ほど険しくはないので死ぬようなことはありませんが材は落ちた衝撃でバラバラになるか場合によっては水没の恐れもあります。
下手に欲張ってふいにするわけにはいかないので策を考えて改めて裁断することにしました。
そこで先ほどカットした折れた部分を持ち帰るために近くまで車を移動させることに。
実はここは公道ではなく崩落の恐れがあるため一般車両は基本的に通行しません。
ただ、材を1カットずつ車まで持って往復するのもしんどいし、道路自体は切り替えしできる位の幅もありさほど悪路でもないので車を移動させてUターンさせようと切り返しをしたときです。
車の左前方を山側の崖のギリギリまで近づけると急に左前が沈みました。
雑草が生えていて分かりませんでしたが崖からの湧き水でぬかるんでいたようです。
山に行っていればよくあることなので慌てずバックしようとしました。
しかし、スリップして動きません。
まあこれも良くあることなのでギアを2駆から4駆に切り替えて再度試みます。
が、それでも動きません。
それならこっちには奥の手があるとさらにギアを超悪路用のデフ駆動に入れます。
これこそオフロード車の真骨頂、どうだ!
……。
動きません。
動かないどころか反動でどんどん沈んで傾いていきます。
これはやばいかな?と思い車外に出てみると、
↑ こんな感じ。
さらに、
↑ 逆から見た状態。
左前輪は底なし沼にハマり右前輪もぬかるみでスリップ、右後輪は完全に浮いてしまっているためグリップしているのは左後輪だけですのでさすがに走破性を誇るDERICAスペースギアでも一輪のみではこの重量級の車体を動かすことは不可能です。
ということでJAFのお世話になりました。
この状態でもレッカーは使わずワイヤーだけで脱出することができたので出費はゼロで済みました。
やっぱり入っておくべきはJAFですね。自身は永年会員です。
最近は保険等の付帯でロードサービスもあるようですが、このような状況ではサービス、コスト共にJAFに勝るものはありません。
今まで何回助けてもらったことか…いつもありがとうございます。
完全にサイドステップまで地面に付いていましたが幸いバンパーも割れることなく無事でした。
ということで受難はありましたが首尾よく最高のエノキ材を採取することができました。
これですぐに在庫が切れる心配はなくなりましたがそれでも十分な量ではありませんので注文次第では残りの本体も早々に何とかしなくてはいけません。
さて、その後数日は天気は良いものの朝方は急激に冷え込むようになり先述のようにヒメオオの生息ポイント辺りでは0℃近くにまで下がったと予想されるためそろそろヒメオオ採集も厳しいだろうと最後のつもりで26日にいつものポイントへ向かいました。
今季は結局他のポイントはほとんど回ることができず新規開拓もできずここ一本でした。
この日も気温は昼でも現地で15℃くらいしかなく前回の様子からしてこの日は見つけてもやもめの疲れたオスがいれば良い方だろうと思っていたのですが、今度は予想外に結構います。それもペアで。
↑ 一本のヤナギに付いている2頭のオス。
例年、終盤にはオスが多く目立つようになるのですがこの日はむしろメスのほうが多く見つかりました。
まだ活動は活発のようですが毎年必ず見つかるヤナギでは今年はほとんど採れないので何らかの変化があるのでしょう。
この分だと10月に入ってもそれなりに採集できるかもしれませんが一応今回がラストのつもりで山に合掌しました。
寒気の影響で時雨模様になってきたのでヒメオオ採集は撤収です。
そして、この日はヒメオオ以外にも目的がありました。
ヒメオオが終盤になると採れるもの。
そう!キノコのシーズンです。
まずはヌメリスギタケモドキでこのキノコはヤナギで採れるためヒメオオ採集と兼ねることが出来るのです。
もちろんヒメオオが生息しているような細いヤナギではなく太いヤナギですので河川敷付近まで標高を下げて水系沿いを車で走りながら探します。
↑ 見つけました!
標高900m付近の沢の横のヤナギで今期最初の収穫です。
↑ 木に登って採取します。
ただ、やはり冷え込みが早かったせいか少し老菌気味です。
ヒメオオ同様にこちらも昨年より一週間以上発生が前倒ししているようです。
とりあえず採取して引き返して帰り道でさらに標高を下げて探します。
↑ 昨年見つけたポイントで今期も出ていました。
雨の影響もあってか大きいのですがやはり少し老菌です。
↑ こちらは採り頃の成菌です。
この辺りの沢は岩魚の釣り人は珍しくありませんが、雨の中カッパを着てヤナギ林の藪の中で棒を使って高い位置のヌメリスギタケモドキを落としている姿は珍しいのか砂防工事のダンプが横の林道を通るたびに停止してこちらを観察していきます。
ナメコと違ってこのキノコは他人に見つかってもまず採られることはないのであえて隠れたりはしません。
ちなみにこのヌメリスギタケモドキは傘も大型で色も黄色なので毒キノコのようにも見えますがナメコの仲間で優秀な食用キノコです。
↑ 大型のものは素焼きにして醤油かポン酢を少しかけて食べ、他には鍋や煮物にして良し、炒めて良しと癖も無く食べやすいキノコです。
この日は嫁が味噌とポン酢を使ってミョウガと共に煮物にしました。
ビールが進みますね。
さあ、これからはコケ(キノコ)採りのシーズンで山に入る回数が一年で最も多くなります。
また、キノコだけでなくエノキ材や他の材も採取に行きますので材をお求めの方、ご連絡お待ちしております。
P.S.
10月4日(土)はDISCOイベントのダンスカーニバルVol.4を開催いたしました。
今回は富山の中心地にあるBARでやりましたがキャパはそんなに大きくありませんが、雰囲気、音響、内装どれも今まででは最もDISCOらしかったです。
次回は同じ店で12月6日(土)に開催します。
詳しくはまたご案内いたします。