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店長日記

コケ(キノコ)採りシーズン!ナメコ大繁殖!!その5

2013年12月02日







↑ ‘13.11.26 店から立山(東)方向に出た虹。
今年は予想外に早い(11月13日)初雪でしたが、北陸は晩秋から初冬にかけては冷え込みと共に時雨れることが多くなります。
ブリ起こしや雪起こしと呼ばれる雷を伴うこともありこの時期特有の天気です。
時雨という名前のとおりアラレ混じりの雨が急に降ったかと思えば青空が広がるという天気を繰り返します。
よって観察していると一日の間に何回も虹が見えることがあります。
この日も数回発生したようですが自身が見たのはこの一回だけでした。
短時間でしたがかなりはっきりとした虹で薄っすらとですが二重の虹が見えました。
通常、虹を挟んで内側が明るく外側が暗く見えます(画像でも分かります)が二重の場合は外側の虹を挟んでその逆になります。
また外側の虹は色の順番が本体の虹と逆になっているのも分かります。
そうやって見ると単なる虹も興味深くなりませんか?
二重の虹を見るといいことがあると言われていますので期待しましょう。

さて、ナメコ大繁殖!!その5です。
11月11日ですが8日に思いがけず大当たりしたので同じポイントは避けて、午前中しか時間も無いので毎年ハズレたことがない自身の中で一番のポイントへ今期初めて向かいました。
新規のポイントで予想以上のペースで収穫できているためこの日はあいにくの雨模様ということもあり採集というよりは状況の確認が主旨で例年通りであれば次回改めて本格的に攻めようというつもりでした。
勝手知ったる林道をいつものように進んでいくと正面からダンプが下りてきます。
不審に思い運転手と話をすると通行止めだという話でした。
これはかなりショック!です。
今通行止めということは今期は絶望でしょう。
一番あてにして楽しみにしていたポイントがダメということになると昨年同等の収穫という目標の達成は俄然困難になったということです。
こういうことがあるから普段から予備のポイントを常に準備しておく必要があるのです。
幸い今期は新規のポイントが大当たりなのでカバー出来ていますがこれで本命のポイントの断念は2ヶ所目です。
ここは何の工事か分かりませんが場合によっては金輪際ポイントとして復帰することは無いかもしれません。
この穴を埋めることができるポイントはさすがに今日明日で見つけることは不可能です。
ただ、唯一の救いはこのポイントは山の反対側からもアプローチが可能だということです。
もちろん工事をしている場所は通行止めでしょうがポイント近くまでは行けるかもしれません。
というわけで反対側に回り以前にも通ったことがある林道を進むと当時は意識して見ていなかったものの意外とナメコがありそうな立ち枯れが多くあります。
ポイントまではまだ遠いものの斜面の立ち枯れにコケが生えているのが目に入り確認するために車を止めて入山することに。
その木を見に行くとナメコかと思ったそのコケはカイガラタケの群生で残念でしたが、せっかく合羽を着込んで斜面を登りかけたので周辺をとりあえず探してみることに。




↑ すぐ近くでこの時期には早い手のひらサイズに生長したヒラタケの群生を発見。
この木だけで3kgくらい採れました。
周りを見渡すもヒラタケはこの木にしか見当たりません。
まあヒラタケがあるんだからナメコもあるだろうと進んでいくと、




↑ 案の定ありました。
小さな群生ですが折からの雨でヌメリもありツヤツヤのナメコです。
雨は厄介ですがこのようなナメコに出会えるのは降雨時もしくは雨上がりならではです。




↑ 大きな房も見つかりました。




↑ こちらは状態の良いクリタケです。
ナメコほどではないですがカシナガよる立ち枯れのおかげでクリタケも以前より多く採れるようになりました。




↑ 斜面上のやや開けた丘状の場所の立ち枯れの群生。
これだけ立ち枯れがあればいかにもコケが見つかりそうです。




↑ あまり太い木はありませんがこれくらいの中規模の極上の群生がちらほら見つかります。




↑ これだけ細い木でも落ち葉で見えませんが根際の裏側までビッシリナメコが生えています。

気がつくと雨にはアラレが混じり始め手もかじかんできました。
おまけに合羽のフードを付け忘れたので頭がびしょ濡れで冷えてきました。
冷たさに手の握力が無くなり振っていた手鎌がすっぽ抜けて行方不明になったため撤収することになりました。
この時、数日前からひいていた風邪を悪化させてその後12月に入るまでこじらせることになるとは思ってもみませんでした。
結局、本命のポイントに近づくことは出来ずこの日はこの初めての場所を見ただけで終わったのですが帰って下処理をして計量するとナメコで8.37kg、ヒラタケとクリタケ合わせて3.5kgの収穫がありました。
先日、自己最高記録を出したので感覚的に少なく感じますが通りがかりに寄った場所の一部を見ただけでこれだけ採れたというのは十分な好ポイントと言えるでしょう。
やはり同じポイントばかりに頼らずに新規開拓することは重要ですね。

翌日はコケ採りではなくカワラマット用に粉砕するエノキ材の採取のために以前から取り置きしていた材を裁断したのですが、この日も雨の中での作業で体が塗れたので先日の風邪をさらに悪化させついに熱が出ました。

続いて4日後の15日、この日は定休日で一日フリーなのですがこの日もあいにく前日からの雨が続いています。
先日来、風邪の具合が思わしくないのでこの日は雨の中での採集はあきらめる予定でした。
が、昼前に雨が止んでしまい居ても立ってもいられなくなり近場のポイントを見に行くことにしました。
この日向かったのは笹津から八尾方面で風の噂でナメコが大発生しているのを聞いていて昨年開拓を試みるも全く見つからずに断念した場所ですが、今度は違う道から攻めてみます。
しばらくはあまり食指の動かない風景が続きましたがある程度の標高になると良さげな立ち枯れが目立ち始めました。




↑ 予想を超える立ち枯れの多さです。
やはり噂は本当で大当たりしそうな予感がします。
ちょっと気になったのはさっきまで雨模様で条件の良くない平日にもかかわらずコケ採りと(間違いなく)思われる3組の車と会ったことです。
どの程度のコケがあってどの程度採られているのか入ってみないとわかりません。
とりあえず見当をつけて突入します。




↑ 最初に見つかったのはクリタケの大群生。
クリタケは通常土と根際の境に生えるのですが、これは浮いた樹皮(このときは剥がれてしまっています)と本体の間に生えていました。
中には右画像のような手のひらより大きなサイズのクリタケもありましたが、ここまで大きいのは自身も初めてです。

クリタケの発見に幸先の良さを感じましたが、その後多くの立ち枯れを見るも肝心のナメコが見当たりません。




↑ 一本だけ生えたナメコ。
先客によって採った跡がありました。
先客がやったのかどうか定かではありませんが、画像のように樹皮が大きくめくれています。
ナメコは浮いた樹皮と本体の間にあったのでしょう。
このように樹皮が剥がれてしまうと翌年からほとんどナメコは発生しません。
ここはやたらと樹皮のなくなった丸裸の立ち枯れが多いので期待するほどのナメコは無いかもしれません。
ここは来訪者も多いみたいなのでこれが採集者の仕業なら残念なことですね…。
先客も多いようですが背丈を越える高さの強烈なヤブがあるため全てを採られていることはないでしょう。




↑ やはりヤブに覆われ樹皮の残っている立ち枯れにはナメコが出ています。
結構な量ですが幼菌のため全てスルーしました。

軽く一回り見ただけですが環境の割にはナメコは少なく採れたのは0.7kgだけで、まだ発生がピークになっていないのか先客が採り尽くしたのかは分かりませんが今ひとつの結果でした。

三日後の18日、この日は月曜日で午前中だけの入山になりますが風邪の具合も熱が下がったので8日に最高収穫記録を出した大当たりの新規ポイントを再度見ることに。
前回、日記でも書きましたが幼菌はほとんどスルーしているためそれらがどうなっているか楽しみです。
ただ、風邪で中10日も空いてしまったので機を失した可能性もあります。




↑ 斜面から突き出した立ち枯れに新たに発生していたナメコ。
斜面の下からもはっきり見えるのですが誰も訪れていないのでしょうね。




↑ 前回チェックしていなかった木に出たナメコの大群生。
というより前回は幼菌も出ていなくて新たに発生したのならやはり中10日は長すぎたということです。
早速、前回残しておいた幼菌を確認します。




↑ 樹幹の下から上までナメコが出ている様子は圧巻です。
やはり一部は老菌になっていましたが逆に新たに発生した幼菌もあり収穫量はあっという間に増えていきます。
ただ、幼菌や若い成菌はだいぶ木の上部に移行してきたのでこのポイントも採り頃のピークを越えつつあるのでしょう。寒さと共に発生部位は木の上に移行するので採れなくなります。
雪の状況にもよりますが今回が最後になる可能性も高いでしょう。

前回の教訓から今回はリュックを新調して今までの15リットルの容量から倍増して33リットル入りの容量に換えての入山でしたが、ポイントの半分を見た時点ですでに一杯の状態になっています。
前回同様に収穫物を分かりやすい立ち枯れの根元に取り置きして斜面上部の発生木を目指します。




↑ こちらは前回幼菌だったナメコがほぼ採り頃の成菌になっています。
斜面の上と下ではわずか50mほどの標高差ですが生長具合が異なり、上のほうが発生時期は早く生長速度はやや遅くなります。




↑ 上記の木よりやや下の斜面中部にある発生木。
やはり一部はやや老菌気味になっていますが大半は採り頃の成菌です。




↑上記の木の一部ですが画像右側が前回幼菌だったものが生長した成菌。
左側が前回来たとき以降に気温が低い状態で発生したもので傘表面の色が濃いのが特徴でこのようなナメコを自身は「冬ナメコ」として珍重しています。
冬ナメコは時期的に最終の発生で雪に被われる頃に出てくるのでなかなか量が採れませんが生長も遅く肉厚で旨みもギュッと凝縮されて格別です。




↑ 前回同様のコースを回っただけで時間的にも余裕を持って下山して来た割りには予想外に大漁でリュック以外に2袋を手で持ちながら下りてきました。
リュックの中には3袋が収納しておりパンパンに膨れています。

そして、この日の収穫は処理後の計量では予想外の
ナメコ22.96kg
と、先日更新したばかりの自己最高をさらに上回り一日当たりの総収穫量と共に自己最高記録を再更新することになりました。
定休日で一日採集できればこの1.5~2倍の30~40kgくらいは採れたと思いますが、その後の処理をする時間と収納する冷凍ストッカーの容量が足りないので現状ではこれが限界でしょう。
今季の総収穫量も現時点で74.27kgと12月を残しながら昨年越えの目標をすでに達成してしまいました。
山の神様への感謝の意に絶えません。
おかげで今後は気持ちに余裕を持って新規のポイント開拓やヒラタケ採集に時間を費やすことが出来ます。

ただ調子に乗って入山したせいか翌日から再び風邪を悪化させ気管支炎気味になり、5日間にわたりバイトも休む羽目になりました。
さすがにこの週は定休日も休肝日ならぬ休ナメコ日にして養生に努めることにしました。
これだけ大漁でなければおそらく気分的にゆっくり休養することはできなかったでしょうね。
今年の風邪がたちが悪いのか自身の身体が衰えてきたのかなかなか回復の兆しがないながらもバイトにも復帰できたので25日(月)は午前中のみ山の偵察に。
時間と身体を考えて先日訪れた近場の笹津方面に10日ぶりに出陣します。

この日はこの時期特有の冬の嵐の前日で前線が通過する前だったので南寄りの強風が吹き荒れ山を歩いていても立ち枯れが折れて頭を直撃するんじゃないかというくらい
すごい音を立てて揺れています。
とりあえず、先日幼菌をチェックしていた2本の木を確認すると、やはり先客に採られた後でした。
まあ想定内なので特にめげることもなく周辺を探すと、




↑ 状態の良いきれいなクリタケの群生がいくつか見つかりました。
ここの来訪者はナメコのみを採っているのか前回もそうですがクリタケは手付かずです。
こんな美味なコケを知らないのか、もったいないので全て採取しました。
クリタケは水分が少なく軽いキノコですがそれでも1kgほどの収量がありました。

ナメコが見当たらないので場所を変えて、あえて入り辛そうなところを選んで入山します。ヤブ漕ぎをしながら奥へ進むと、




↑ 少ないながらも小さい群生がポツポツと見つかります。
やはり競合者は多くても探している場所がかぶっているせいかちょっと移動すれば採り残しは結構あるみたいです。
ただし、体力の消耗の割りには収穫量が伸びません。
もっともこの日は全力で探したわけではありませんがナメコの収量は1.05kgと時間の対価としては少ないですね。
いくら近場で採りやすいポイントだといってもこれなら自身のホームグラウンドである八尾・利賀方面や新川地区の方が断然効率はいいです。
楽をして他の入山者と競合しながら採り残しのポイントを求めるよりも、苦労して開拓しないと結果は出ないということなのでしょう。
近郊のポイントとしては魅力はありますが自身との相性はあまり良くないようですので今後の入山は控えめにしたいと思います。
追記になりますが、ここで採れたナメコは乾燥状態で量こそ少なかったものの水に浸けて処理をすると全て特Aクラスの極上のナメコでした。

11月25日現在のナメコの総収穫量;75.32kg

【コケ(キノコ)採りシーズン!ナメコ大繁殖!!その6に続く】