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店長日記

ヒメオオ&マイタケ探し

2011年09月29日



もう10月です。
9月の中旬過ぎまで当地では猛暑日を記録するなど残暑が厳しかったのですが20日頃からグッと気温も下がってきました。
それでも今日はまた30度近くまで気温が上がり変動が大きいです。これがいわゆる秋の特徴ですから確実に季節は進んでいます。
先日は台風15号が本土を直撃した後、天候の回復を待って利賀のブナ帯へヒメオオの採集に行こうと思ったのですが一時的に冬型の気圧配置になってポイント付近では場所によって氷点下近くにまで気温が下がりその日は断念しました。
一気に冷え込む日が出てくるとヒメオオの発生もピークを過ぎます。
それでも昼間は20℃近くまで上がっているので翌日ポイントに行ってみました。




午前中でまだ気温はそんなに上がっていませんでしたがいました。↑
それでも先週までのピーク時に比べたら数も少なく♂も小型でした。
この後は♀が産卵に入るため♂ばかりが目立つようになってきます。
このポイントもあと1回訪れてたぶん今期は終了でしょう。
この日は小型サイズが多く採取可能な個体が少なかったので帰りに独活(ウド)の根を掘って採ってきました。↓
去年も日記で書きましたが独活の根は腎臓の不調や坐骨神経痛に効能があるとして漢方薬の一部に処方されます。自身も数年前から体調によって坐骨神経痛が出ることがあるので冬季の飲用に確保しておきます。この根を乾燥させて粉砕して保存します。







↑初秋のブナ林の風景。
左はブナ林の岩壁から流れ落ちる湧水。夏をイメージさせますが盛夏のようなみなぎるエネルギーは感じられず落ち着いた空気が流れています。
右は流水をバックに草の果穂が初秋を感じさせます。
もう少し経つといよいよ秋めいて紅葉が始まります。

さて数日後、今度はマイタケ探しを兼ねて別の県外のポイントへヒメオオ採集に出かけました。
このポイントは車で乗り付けることができないため徒歩での採集になり数時間を要することから自身はシーズンに1、2度しか行けません。
S氏と現場近くで早朝に待ち合わせをしてまずはマイタケ探しからです。

毎年多くのキノコを採りますが今までマイタケに関しては本腰を入れて探したことがありません。
というのもマイタケのシーズンは9月~10月中旬までで、この時期自身は夏にセットした虫の割り出しやヒメオオの採集等でなかなかフィールドに行く時間が取れません。
ましてやマイタケはキノコ採りの中でも難関種で短時間で行き当たりばったりに見つかることはまず期待できません。
さいわい今まで山に入ってきた経験からマイタケが生えていそうな場所はいくつも思い当たるので、あとはひたすら足で探すしかありません。
ただマイタケは競争率が高いので人が容易に入れる場所ではまず見つけることができないので今回はあらかじめ地形図と過去の記憶からチェックしておいた大長谷方面を探索しました。





↑まずは標高800m付近から沢づたいに登り山腹のミズナラ帯を探すことに。




沢と言っても岩場で堰堤があったりして歩行困難なため斜面近くを歩いていたのですが目の前にはかなりの崩落現場(↑)が…。
画像で見るより急で浮石が多くうかつに歩くと下の岩が崩れ落ちます。
画像奥の斜面から上部のミズナラを見るために崩落現場をトラバースしてなんとかたどり着いたもののつかまるものがなく登るのに往生します。
左下は崖になっているので滑ったらアウトです。必死の思いで尾根まで上がり何本かミズナラの大木を見ましたがマイタケらしきものは皆無です。
稜線づたいにまだミズナラはあるのですが命のリスクを冒してまでマイタケを探す度胸もないのでこの場所は撤収。

その後、車で移動して3時間近くをかけて徒歩でヒメオオ採集。
さすがにこのポイントは採集圧が少ないため個体数も多く見つかりましたが、やはりピークを過ぎているせいか大型の♂は採れませんでした。
来期に期待です。




↑人の気配のないブナの森は疲れた身体を癒してくれます。
紅葉のシーズンにはすばらしい風景がみれます。今度は写真撮影に訪れたいポイントの一つです。

この後、再び下山して標高700m付近のブナ林の中の遊歩道でマイタケ探しをしましたが、さすがにこの時にはもう足が上がらず引きずって歩いているような状態でした。
ここにはブナに混じってミズナラの巨木(↓)が所々にあるのですが遊歩道からその木まで行くのも難儀しました。







↑ミズナラの立ち枯れの根元付近で見つけたサルノコシカケ科のキノコ。
マスタケだと思うのですがどうも今まで見たものとは色合いが違います。
これだけキノコを見てきていてもまだ100%同定できません。
キノコは奥が深い…。
<※後日、上記のキノコはエゾハリタケであることが判明いたしました。>


結局この日はマイタケを見ることなく終了。
改めて体力勝負だということを認識しました。
これだけ大変な思いをしないと見つからないのだからマイタケのポイントは親兄弟でも教えないというのが理解できます。

次回またがんばります。