店長日記
初秋
2010年09月29日
残暑云々と言ってましたが外は秋の気配ですね。
9月の連休はプライベートで終わってしまったので2週間ぶりに山に行ってきました。目的はヒメオオと材探し!ヒメオオはそろそろ発生も終わりなので今のうちに新しいポイントを見つける予定でまずはいつものポイントから。
ヤナギの葉もだいぶ黄色く色づいてきて秋を感じさせますが、まだヒメオオはいました。写真の個体は50mmオーバーでした。例年この時期は比較的大型の割合が高いのですが今年はそうでもないようです。しかし♀は産卵に行っているのか♂の割合が多くペアになっているのはやはり相対的に大きい♂が多いです。小型の♂が寂しく1頭で枝にとまっている姿を見ると秋の切なさを感じます。数こそそれなりに確認できましたがポイント全域ではなく限られたヤナギだけに集中していたので活動期ももう終わりに近いかもしれません。また来年会いましょう。
さていつものポイントに今季最後の挨拶を済ませて次は目星をつけてある岐阜のポイントへ。この場所から岐阜のそのポイントへ向かう林道は初めて通るので一応期待して見ていたのですが材の一つも見つからずでした。途中「この道は通行できるのか?」という場所もあるので4駆以外の普通車はさすがにためらうでしょう。
しかし思ったよりもスムースに抜けることが出来て目的地付近へ急ぎます。出発が遅くなったのですでに午後2時を回っており早く着かないと目的地に着いたとたんに日暮れになりかねません。
3時過ぎになんとか目的地付近へ。ここは材探しでは何回も訪れている場所なので周辺の景色はだいたい頭に入っています。と、ある場所でなんか違和感を感じて停車すると自身が御神木としていつも崇めていたミズナラの巨樹がない!慌てて周りを探すと道の反対側に倒れて切断された無残な姿が…。
↑左は本来御神木が立っていた場所。おそらく道路を塞ぐ状況で倒れたのでしょう、切断されて道路の横に転がっていました(右写真)。
↓は昨年の在りし日の御神木。
この周辺は当店のHP上部の背景にも使っている写真を撮影した場所です。また、この御神木は自身が執筆している昆虫フィールドの記事でも紹介した愛着のある巨樹でした。樹齢はおそらく200~300年くらいで道の上に被さるように立っていた姿は多くの観光客を感嘆させたことでしょう。倒れっぷりも見事でまさに大往生ですね。残念ではありましたが感慨もひとしおでした。
名残を惜しみながらも目的地へ向かうともう少しというところでチェーンが張ってあり進入不可…。しょうがなくそこからは徒歩にて向かうと途中でそそられるブナの朽ち木があちらこちらに!その誘惑に負けて手ノコで裁断してみるとこれがまた良いではないですか…。とりあえずキープして帰りに持って帰るつもりで先へ進むと今度は藪の中の倒木にキノコが…。
今年初のブナハリタケです。出始めでまだ小粒ですがこれは晩ゴハンのおかずに採らなければなりません。この場所は材やキノコ、山菜が豊かで時間があっという間に過ぎて行きます。
気がつくと周りは薄暗くなり始めとてもこれ以上進んでヒメオオの有無を確認している余裕と勇気はありません。いくら慣れてはいても一人きりで薄暗い山中を歩いているのは怖いです。結局さっきキープしたブナ材を担いで車まで戻って終了となりました。
というわけでこのポイントでのヒメオオ採集はまた来年に持越しです。去年も同じことを言っていたんですけどね…。