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店長日記

まだまだキノコ日記⑥(‘14.11.14 & ‘14.11.17)

2014年12月19日



だいぶ更新が遅れています。
年内に遅れを取り戻すためペースを上げて更新します。
とりあえず、まだキノコ日記が続きますので軽く流して下さい。




↑ ‘14.11月14日、八尾方面の山々。
前日からの寒気の影響で標高およそ700m以上は今季初の冠雪となりました。
画像でも分かりますがいつも不思議に思うのは冠雪している部分とその下との境はくっきりと明確になっていますよね。
まるでそこに境界があるかのようにそこから下は雪がありません。
実際、降水時は雪から雨に変わる標高ではみぞれの標高帯があるのですが積雪状況はいきなり変わるので不思議ですよね。

おそらく今から向かうポイント付近も積雪が予想されます。
いくら山間地でもこれで根雪になることはありませんし、すぐに解けるでしょうが車のタイヤがノーマルなので走行できるかが心配です(ちなみにタイヤの溝がほとんどなくなって富山で言うところのズベの状態です)。
今日行くポイントは今期初の場所ですが昨年の初冠雪時期(11月11日)に初めて見つけたポイントでそこそこ採れたので今年も見に行くことに。
時期的には昨年とほぼ同じですが今期は発生が早いのでどうでしょうか。




↑ ポイントに着いて早速昨年一番先に見つけたヒラタケの発生木を見ると何も出ていません。
あまり良い予感がしないまま奥に進んでいくとやはりナメコの姿は見つかりません。
やっと見つけた画像のナメコも老菌で採るには及びません。
他の採集者が採った形跡はあるものの発生自体はかなり少なそうです。
やはり発生が早かったのと発生木の老朽化が原因でしょう。
だとすると今後ここに来ることはもうないでしょう。
発生木の老朽化によるポイントの喪失は今後さらに多くなってくる可能性が高いです。

早々にあきらめ同山系の別のポイントへ向かいます。
この山の裏側は一昨年まで一番の大本命だったポイントで大量に収穫できたのですが昨季は工事で入山できず今期に行ってみたもののやはり木の老朽化で以前の発生の勢いは全くなくなっていました。
期待の高かった山ですがこの後行ったポイントも前述の裏側同様かそれ以上に木が老朽化しており発生した気配も薄い状態で結局ほとんどボウズです。
3日前の採集で大量に収穫できたので採れなくてもいいのですが当てにしていたポイントを2ヶ所失ったので代わりのポイントを探さなくてはいけません。

とりあえず何も収穫がないのも寂しいので昨年11月29日に友人のM氏と行った別の山系の山頂付近の稜線に行ってみることに。
当時は降雪の中でそれなりの収量はあったもののピークから遅れた観があったので少し時期を早めての訪問です。
途中、春によく山菜を探すポイント付近の林道を走行中ふと斜面下の立ち枯れに目を向けると。




↑ ナメコです。
ここの近くはシーズン最初に来るポイントなのですが採集者が多く今期も早々に撤退した記憶も新しいのですがちょっと離れたらこんなもんです。
山の管理者も多く通る中で誰もチェックしていなかったのでしょう。
早速、採ろうとしましたが車から見えていた部位は木の近くまで降りると高すぎて手が届きません…。
どうりで残っているはずです。
それでも少なからず採取してさらに斜面を降りていくと、




↑ 採りごろの群生を発見。




↑ さらに別の木にも。
ここは杉の林縁でさほどミズナラの立ち枯れは多くないので誰も確認していなかったのでしょうが意外に発生率は高いです。

先ほどのポイントのように立ち枯れが乱立している場所は目立つ反面、他の採集者との競合も多く、また発生木の老朽化が顕著なため逆にここのような場所が狙い目かもしれません。
まさに木を見て森を見ずならぬ森を見て木を見ずと言ったところでしょう。
予想外に新たなポイントを発見できて結果オーライです。
改めて稜線のポイントへ向かいます。
昨年は中腹の林道から登山道を登って行ったのですが今日は時間がないので一般車両はまず通らない稜線付近まで延びている行き止まりの林道で登る過程をカットするという反則をします。




↑ 予想通り積雪しており下草はだいぶ倒れてはいるものの車が通った形跡もないので下手に進入して引き返せなくなると困るので適当な場所で停車して後は歩くことに。
それでもだいぶ時間は節約できました。




↑ 稜線のポイント付近。
稜線に至る途中ではかなりの発生はあったものの昨季の採集時より2週間早いにもかかわらず昨季以上に老菌が目立っていました。
いかに今期の発生が早く進行しているかがわかります。




↑ それでも日陰の斜面ではまだまだ相当の発生量があります。
ただ、ここは稜線のポイント。
よく考えてみて下さい。
稜線から両側の斜面が確認できるため多くの発生木を見つけることはできますが採取するためには斜面を降りなければいけません。
そして降りた以上はまた登って来なければいけません。
一本発生木を見つけては下りて、また登ってを繰り返していればかなり体力を消耗します。




↑ おまけに稜線で吹きっさらしなため時折視界が白くかすむほど吹雪いてきたのでさすがに撤収することにしました。
もし今期再度来るチャンスがあればまだまだ採れるでしょう。

この日は何だかんだ言いながらもナメコの収量は10.43kgに達しました。




↑ 帰りに富山市内で撮影した時雨時の積乱雲。
山中では気温が0℃台にまで下がっていましたが標高が700m余り違うと気温は10℃近くにまでなります。
上空に一時的に強い寒気が入っている証拠でそのような場合(真冬は常に)、積乱雲は夏のようにもくもくと真上に発達せずに風に流されて前傾姿勢となり雲の上部は拡散して雲の縁が不明瞭になります。
このような雲を見ると「ああ、初冬だな。」という感じがします。



 


さて、さらに3日後の11月17日ですが14日に県南のポイントで発生のピークに遅れを取ったのを機に今度は立山方面を再度訪問します。
前回10月31日の時点でそこそこの発生があったので今回もそれなりに期待しています。
この日は今までよりも広範囲に見てみることに。




↑ 一見平坦なポイントもネマガリタケ(ススタケ)が繁茂して歩行の妨げになります。




↑ 何とか採りごろのナメコは見つけたものの平坦な場所は日当たりの問題からか思ったほどナメコは発生していません。
期待ハズレながら画像の奥は崖になっているのでそれ以上は行けないのでいつものポイントの方へ向かいます。




↑ こちらはニガクリタケ(毒)です。




↑ おなじみのクリタケ。
採り頃のクリタケがあるということはナメコもちょうどいい時期でしょう。




↑ ヤキフタケの着生したミズナラの枝。
裁断してみると良い朽ち具合でレアな色虫の産卵用に適しているのでわずか30cmほどですが持ち帰ります。




↑ いつものポイントではやはりちょうどいいナメコが見つかりました。




↑ 沢の対岸にナメコの群生を見つけました。
自身がいる斜面は周りのヤブで見渡せませんが対岸は良く見えるのでナメコの発生が多く感じます。
そう思って対岸に渡ると今度はこっち側が多く見えるんですけどね。
いわゆる隣の芝は…ってやつですね。




↑ とりあえず先ほどの群生を採取すべく沢を渡って対岸に来ました。
深さ10mほどの谷なので画像ではたいした谷に見えませんが見た目以上に斜度があり上り下りするのは結構しんどいです。
ナメコを採取して今度はこっちの斜面をトラバースしながら進もうと思ったそのときです。
自身の上部、数10m付近で突然大きな生き物がガサガサと動き出しました。
その動きからそれがクマであることは瞬時にわかりました。
クマより下側にいることは幸い(上側は危険)でしたが、立ち位置がイマイチ良くありません。
万一降りてこられたら自身はヤブで動きが取れませんし狭い沢に下りたら追いつかれるのは必至でしょう。
仕方ないので威嚇の声を発しつつ斜面を落ちるように下りてその勢いで対岸の斜面を登りきりました。
さすがに今回は緊張と疲れで脈拍が一気に上がりました。
クマも驚いたのか気配を消してどこにいるか分からなくなりました。
まあ、襲ってくる様子もないので再びナメコを探しながら車に戻ることに。




↑ とぐろを巻くように着生したナメコ。
まさに自然の造形です。
結局ひと通りポイントを周ったもののやはりピークを過ぎた観が否めなく収量はナメコ5.57kg、クリタケ0.5kgでしたがナメコは選りすぐりを採取したため極上クラスが多くなりました。
この時点での今期の総収量はナメコで86.97kgと過去最高のハイペースで更新しています。