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店長日記

今年の採集も追い込み

2010年12月22日



気がつくともう年の瀬ですね。平地にも雪が下りてきて初雪も観測されました。
ただ12月は例年より寒いという当初の予報とは裏腹に実際は遅い冬の訪れで、もう年末だということに違和感を感じます。ただ本格的に雪が降れば当然山はおろか平地でも思うように採集に行けなくなるので今のうちに行っておこうとということで前回の日記から1週間余りで3回ほど採集に行ってきました。一回一回を日記に載せることができなかったのでまとめて書きます。

12日と19日ですがこの日は知人のN氏とエノキ材の採取と商品にもUPしましたノコギリクワガタの幼虫を採集しに行きました。目当てのエノキ材の状態が今ひとつだったので結局大径の部分が1カットと枝が2本ほどの収穫でした。



↑以前N氏が見つけたエノキ材でシハイタケ菌の廻りを早めるために1年前に樹幹の基部の周縁に切れ目を入れたのですが、そこに天然のエノキタケが発生していました。エノキに生えたエノキタケです。1食分に満たないので採取はしませんでした。
↓別のエノキの立ち枯れの根元に生えていたマンネンタケ(霊芝)。天然の霊芝は滅多に見つからないのでもちろん採取してきましたが材はまだ腐朽が若く来年以降に持越しです。


このポイントも数年にわたって来ているため新たなエノキ材も見つからないので次はノコギリクワガタの幼虫採集です。これも昨年採集した材を残してあるのでその材を割れば間違いなく見つかるでしょう。



↑これは後日19日に撮影したノコギリクワガタの幼虫を材割り採集したアカメガシワのカワラ材です。霜が降りて白っぽくなったカワラタケがまるで花が咲いているようです。この材の根部で幼虫を採取しました。樹幹部の一部は良好な腐朽具合で上質な産卵材として持ち帰ってきました。アカメガシワは材質が柔らかく心材部がないためあらゆるクワガタに使用可です。

↓上の画像のカワラ材の根部を割ったところです。ノコギリクワガタの幼虫がキンタロウ飴のように入っています。このポイントは河川敷近くでヒラタクワガタの多いのですが同じ根食いのヒラタクワガタの幼虫はこの材には1頭も確認できません。材によっては混在することもあるのですが何故この材にいないのか不思議です。






↑19日に先ほどのアカメガシワのカワラ材の近くにあったヤナギ(切り株)のカワラ材から見つけた3齢幼虫(左画像)。ここもオオクワガタのポイントとオーバーラップしているので一瞬期待しましたがおそらくヒラタクワガタと思われます。右は切り株を根ごと倒したら下部より現れたカブトムシの幼虫。10頭余りが出てきました。



帰り際に見つけたヒラタケ。まだ気温が低く表面に氷が張っています。別名で寒タケと言われるだけあってヒラタケは他のキノコが採れない冬に新鮮で大型なものが多く採れます。もちろん晩ご飯用にいただいて帰りました。

翌日20日は前日の晩からの雨が昼前でやんだのでせっかくの定休日なので昼からですが、今年最後のつもりで利賀方面に行きました。10日に行った時で雪のために入山不可だったためにそれより少し低いところに行ったのですが、特に目的もなかったので前回見つけたポイントでナメコでも採ろうと伺うとさすがに積雪している中では新たな幼菌は成長しておらず今季のナメコも終わったのを確認しました。今季は大漁だったので満足ですが残りがまだないかとウロウロしていると木の根元を大きく掘り起こした跡がありました(↓画像)。


雪が積もっているのに誰か山芋でも掘ったのかと思い周りの雪を見ると人のものではない大型の足跡が…。
まだ冬眠していないようですね、クマは。足跡と掘った土が雪上にかき上げられたばかりだったので朝にでも餌を探して掘ったのでしょう。

早々に場所を移動して何かしらいい材割りポイントはないものかと物色していたのですが、倒木はたまにみつかるものの堅い材ばかりでそれでも半ばやけくそで材を割っていると何とか水分は多目ながら倒木の裏側から食痕を見つけることが出来ました(↓左画像)。裏側なので思うように割れなかったのですが3頭の幼虫を採集しました。1頭はスジクワだったのでリリースして未同定の2頭を持ち帰り、楽しみのためにあえて詳しく同定せずにブリードすることにしました(↓右画像)。


この後、歩き回るものの藪と雪で歩きにくいので杉林に入ろうとすると目の前に突然出てきたのは久しぶりのカモシカです(↓)。今年最後の挨拶でもしにきたのでしょう。


カモシカの機嫌を損ねたくはないので仕方なく進路をカモシカに譲り横に逸れようと歩き出すと足元の倒木に、昨日に引き続き二日連続でヒラタケを見つけました。カモシカが教えてくれたのだと思いありがたく採取させていただきました。
2日で2kgほどのヒラタケが採れたので晩はヒラタケのキノコ鍋でおいしく頂きました。大型のものもあったのでヒラタケだけで満腹になりました。


結局今回もキノコが主役の日記になってしまいました。
この後は寒波が来るという天気予報から考えると採集は厳しいかもしれませんが年内に行けるようであればまた報告いたします。