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店長日記

久しぶりの採集

2011年02月21日



久しぶりにフィールドに出かけてきました。
本来なら3月まで待とうと思っていたのですが、最近の陽気に我慢できなくなり雪が残っているを覚悟で行ってきました。
当然山はまだ無理なのでとりあえずは1月に大雪が降り出した時に行ってあきらめた河川敷のポイントにリベンジです。場所からも目的はヤナギのカワラ材探しとヒラタの幼虫の材割り採集です。
早朝に現場に到着して歩いてポイントに入ると積雪は所によって膝くらいまでありますが昨今の朝の冷え込みで根雪になっており表面が氷のようで雪の上を歩くことができたため下手に雪解け後よりも歩きやすかったです。


いざポイントへ入ってみると倒木は雪に埋もれて確認できないため立ち枯れを探していたのですがそれらしきものは全く見当たらず生木ばかりです。
かろうじてエノキらしき折れた立ち枯れの株を見つけて引き倒してみるとすでに食痕でボロボロになっておりとても産卵材にに使えるような状況ではなく、あきらめて材割りに変更し手斧を入れてみました。


しかしすでに内部もかなりボサボサになっており何とかコクワの越冬新成虫と2齢の不明幼虫をゲットすることができました。


幼虫だけをとりあえずキープした後、さらに付近を探してみるものの立ち枯れはおろか材割りするような木端すら見つからず早々にあきらめました。
思えば前回大雪で進入をあきらめざるを得なかったことがここは入っても無駄だということを暗示していたのかもしれません。

まだ時間も残っているので玉砕覚悟で若干山寄りを見ていくことにしました。こんな時だからこそ普段スルーしている場所でも確認しようと思ったのですが逆にそういう場所ほど雪で通行不可でした。
仕方なく途中で過去に何回も訪れた場所ですが改めて寄ってみることにしました。そこもちょっと標高が上がるとまだ積雪は1mを超えておりふもと付近のわずかな場所しか立ち寄ることができませんでした。(↓ふもとの市街地近くでもこの残雪です。)


雪のせいで景色が変わって見えたせいか、しばらく来ないうちに状況が変わったせいか今まで気付かなかった倒木を見つけることが出来ました。
道からは確認できるのですがそこまでは結構雪も残っているので躊躇しながら眺めていると倒木上にキノコらしきものが目に入りました。
キノコを見つけた以上、見過ごすわけにはいかないので雪に股まで埋まりながら近づいてみるとやはりヒラタケです!それも大量に!


ヒラタケの時期はとっくに過ぎているのでまさか今回見つけることが出来るとは思っていなかったのですが大雪が降る直前か最中に発生してそのまま雪に埋まっていたのでしょう。カチンカチンに凍って冷凍ヒラタケになっていたおかげで傷まずに新鮮な状態を保っていました。
おそらく今季最後のヒラタケとなるでしょうからありがたく採取させていただきました。3kgほどで大漁でした。再度冷凍して少しずつ食べることにします。
倒木の樹種はケンポナシで産卵材としては希少で最近は人気も有り貴重なのですが腐朽がまだ若かったため切り出すのはあきらめました。放置しておけば来期の冬もヒラタケを採取できるでしょう。

車に戻り付近を探索してみると道端にこれまた以前は見逃していた立ち枯れを見つけました。
これも先ほど同様ケンポナシで樹表にはヒラタケが発生しています(画像内左側の幹)が陽が当たり雪に被われていないためキノコ自体は萎びていて食用には不適でしたが他にサルノコシカケも確認できます(右側の幹)。↓


立ち枯れ本体の幹はさすがに手を付けられませんでしたが、地表に落ちている1m余りの枝を見つけて早速裁断してみると程よく朽ちています。もちろんお持ち帰りです。

計らずも大量のヒラタケと量こそ多くありませんが希少でレアなケンポナシの天然ヒラタケ材(カワラ材よりはるかにレア)を採取できて雪が残っている中、玉砕覚悟で来た割りには満足できる結果でした。
来月になって雪が解けた頃に改めて訪れる楽しみができました。