クワガタ、カブトのオリジナル用品をメインに生体も販売!
since 1998

店長日記

骨折しました…(H29.4.25記)

2017年04月25日





↑ 4月の中旬に雪の大谷でお馴染みのアルペンルートが開通した立山連峰。
今年の雪の壁は最大19mで昨年より3m高いようです。
平地は例年より積雪は少なかったですが山間部は多いみたいですね。
写真は2月25日に撮影したものです。

さて、今シーズンも雪が少なく年が明けるまでスキー場も開店休業でしたが、それ以降順調に雪が積もって珍しく予定営業終了日までスノボを楽しむことができました。
県内のスキー場は遅くとも3月下旬でだいたい終了しますが、隣の岐阜県高鷲スキー場は今季は4月23日まで営業していたので14日に最後の滑りを楽しみに行ってきました。
最後ということで、調子に乗ってキッカーで跳んでいたところ着地に失敗して手を着いたところ、
「バキッ!」
という音と共に左手に激痛が…。
突き指だと思い、かばいながらその後も滑っていましたが帰る頃には手の平まで内出血し指まで浮腫んで腫れてきました。
翌日にかかりつけの整形外科に行くつもりでしたが、我慢できずに救急に行ったところ、
「中手骨の骨折です。」
と言われレントゲンを見せられました。
翌日、かかりつけの病院に行きギプスで固定、バイトも長期欠勤が確定し本業でも不自由を強いられることになりました。
嫁からは「ダラぶち!」(富山弁?でバカ者、たわけ者の意)と言われてます。

というわけで何かと不自由はしていますが何とか営業はやっております。
ただ、左手で物を持てないので野外での作業や材のカット作業は限界があります。
せっかくの山菜のシーズンだというのにこれは痛い…。
だけど行きます。
右手が使えれば何とかなるでしょう!
いざ、山菜採りへ。
4月16日、ギプスをした翌日ですがブリーダーのB氏と共に例年通り利賀に山葵を採りに。






↑ 上が今年の4月16日、下が昨年の4月10日、いかに昨年が暖冬だったかが分かります。
今年が大雪だったわけではなくこれで平年並みです。
同時期でもこれだけ積雪が違うと山菜のタイミングも見極めが難しく行ってみないと分かりません。
ただ、昨年も雪がないからと前倒しして10日に行ったにもかかわらず尚早で出直した記憶があるので残雪が多い今年はなおのこと早い気が。




↑ 山葵のポイントへ向かう道中ですが、この雪では望み薄でしょう。
案の定、ポイントでは湧き水で雪は解けて山葵が出ていましたが、まだ葉も生長してない状況で早々に切り上げました。

このまま、帰るのももったいないので自身の別のポイントを見に行くことに。
途中、なにげに横の百瀬川に目をやると、




↑ 例年なら雪解けで澄んだ水が増量している清流がまるで泥水のように濁っています。
なんか工事でもしているのかと上流を見て理解しました。
去る2月に全国ニュースでも報じられましたが、上流の元スキー場跡で大規模な土砂崩れが発生したのです。
長さ800mに渡って崩れたということで土砂崩れというよりはほぼ山腹の崩壊ですよね。




↑ これです。
写真では距離感が良く分かりませんが、リフト跡を含むゲレンデが丸ごと無くなっていることからその規模がわかります。
ここは、この日記でも何回も登場している山菜やナメコ、材の有力なポイントでしたが再崩落の可能性があるとのことで今期の入山は無理でしょうね。

さて、自身の山葵のポイントを数ヶ所見るもやはりまだ早く、




↑ 山葵の生長はいまひとつです。




↑ 最後のポイントで日当たりの良い一部が何とか採取に適したくらいに育っていました。




↑ なかなか良い型の山葵も採れました。
ただ、残念なことに採ることはできても不自由な左手は水に濡らすこともできないので山葵の処理や調理ができないため(当然、嫁はしてくれない)、全てB氏に授けました。
まあ、自分の手で採ることができただけで良しとしましょう。

週が変わって翌週の21日、利賀の入山は残雪で無理なので近場の郊外の里山に材探しに。
行きなれた細いダートの林道の行き止まりに着くと何かイベントがあるような多くの車が…。
そういえばこの時期はここはタケノコ採取で有名な場所。
自身は他の採集者とかぶるのが嫌で時期をずらして他の山にタケノコを採りに行っているので忘れてました。
まあ、せっかく来たんだからついでにタケノコも採っていこうといざ山中へ。




↑ ここは元々里山でしたが近年は放置され竹が繁茂して雑木林が荒れてきているため市を挙げて里山再生プロジェクトの対象になっている地域です。
山中にはこの地域には珍しくクヌギも多くあり昆虫も豊かなところですが竹の繁殖力は想像以上です。
手を打たないとあっという間に竹に駆逐されてしまうでしょうね。
竹があっていいのはタケノコの季節だけです。
それもある程度、竹林床を整備しないと放置してある竹林ではタケノコも貧相です。

多くのタケノコ採集者が来ていますが、初心者は放置された竹が薄暗くなるほど繁茂している竹林を探しますが、先述のようにむしろ広葉樹が混在している少し開けた場所のほうがいいタケノコは見つかります。




↑ ほどなくタケノコ発見。
穂先が薄い黄色で採り頃のタケノコです。
採るときは地上に頭を少しだけ出して穂先が黄色いものを選ぶといいでしょう。
大きくなって穂先が緑のものは繊維が強くてエグみも増してきます。




↑ 良い型のタケノコです。
こうなると完全にタケノコの目になってしまい材探しはどこかに行ってしまいます。
とりあえず自家用の分だけ採るまではタケノコに集中します。
いつもなら知人に配る分まで採るのですがこの日は節制して食べられる分だけにしました。
一応タケノコは嫁にも喜ばれるので躊躇せずに持ち帰れます。

タケノコを採った後は再び材を探して林床を歩きます。
今の時期に探しておかないと、あと1ヶ月もすると下草や低床の木の葉が生い茂り入れなくなります。
右手で持てる分だけ拾って帰途につこうと遊歩道に出ようとしていると、




↑ 前方に良さげなコナラの立ち枯れを発見。
樹幹基部全体にチャアナタケモドキが広く着生し折れ口の上下にはコフキサルノコシカケも発生しています。
折れたのは中心部まで腐朽が進んで心材部もスポンジ状になって脆くなったためと思われます。
現段階ではまだ他の部位は生や心材部が多いでしょうがこの状態が維持できれば数年後が楽しみな立ち枯れです。
それまでは手を付けずに取り置きにします。

そしてその立ち枯れから少し離れた場所で、




↑ シハイタケが全面に着生したなかなかの倒木を発見!




↑ 見た目と持った感じで切らなくても使えそうなのが分かる優良な材です。
横にある本体の樹幹からアカガシだと判別できました。
当地でカシやシイの類のカワラ材が採取できるのは稀ですのでラッキーです。
しかし、この腕では持ち帰れません…。
右手で持てる分だけ裁断して、それまで拾った分を合わせて2往復して運び残りは後日に回すことにしました。
カットしたところ本体はオオクワ系に最適な具合でした。
主観ではオオクワ系にはケヤキとカシは抜群の相性です。

そして、その2日後の23日にちょうどパートナーのS氏のスケジュールが合ったため同行してもらい先日のアカガシの取り置きの回収に向かいました。
この日もまずはS氏のタケノコの採集から始めます。
日曜日ということもあり先日以上に採集者が多く来ています。
早朝にもかかわらず狭い林道にまで車が止まっていました。
自身はタケノコはもういいので、今期最初のコシアブラを採集します。




↑ ちょうど採り頃のコシアブラ。
タケノコばかりに目が行っているせいか、一部の採集者を除いて他の山菜はスルーされていてコシアブラも採り放題です。
自身にとってはありがたいことです。
S氏に手伝ってもらい先日のアカガシの回収も終えてさらに他に別のコナラ材も見つけました。




↑ まるでツリガネタケのように積み重なって生長したコフキサルノコシカケ。
このキノコ菌で腐朽した材は心材が少なく優れたものが多いです。




↑ こちらは立ち枯れが倒れた後も子実体が生長を続けたため垂直に交わったようになっています。
さすがに倒木の太い樹幹部は心材部が多くて使えませんが、立った状態で残っていた基部は非常に柔らかく朽ちていたので日を改めてまた確認したいと思います。
手は不自由ですが、これからシーズンを迎えるに当たって需要が高まる天然カワラ材を何とか確保できるようにがんばります。

追記;
全く話は変わりますが、珍しい雲(大気現象)を見つけたので紹介します。




↑ これは3月24日に岐阜のスキー場にスノボをしに行った帰りの北陸自動車道で撮ったものです。
上空の雲が渦を巻きながら地上まで降りてきている様子がわかります。
この日は北陸上空に寒気が流れ込んで富山市内でも雪が降るなど一時的に冬型の気圧配置となり、この時間もレーダーでは富山湾から発達した雪雲が流入しており、雲の様子からかなり激しい擾乱が起きて地上では竜巻を含むような嵐になっていると思われましたが、調べてみるとこの時間はさほど天気が荒れた形跡はなく、むしろ積乱雲が崩れて下降気流が卓越した状態になり雲が乱れて写真のようになったと思われます。